2019年04月12日更新
無言フォローはTwitterのマナー違反?「失礼します」の挨拶は必要?
いろんな形でフォローが混ざり合ってTwitterは作られています。その中で「無言フォロー」については意見がわかれ、「無言フォロー容認」派と「無言フォロー拒否」派は「きのこたけのこ戦争」のごとく深刻な対立を生んでいます。でも実際はどちらが正しいのでしょうか。
目次
- 1Twitterでの無言フォローとは?
- ・事前の挨拶も無い状態で勝手にフォローを行うこと
- ・「無言フォローごめんなさい」に隠された2つの意味
- 2無言フォローはTwitterのマナー違反?メリットとは?
- ・無言フォローは基本的には失礼ではない
- ・「無言フォローはやめて下さい」と記載されている場合は失礼
- ・無言フォローのメリット
- 3無言フォローしても良い人と控えた方がいい人
- ・無言フォローをしても良い人
- ・無言フォローを控えた方がいい人
- 4無言フォローでの挨拶の方法
- ・「無言フォローすみません」
- ・無言フォロー後に「いいね」をする
- ・フォロバをして貰いたい場合の挨拶
- 5Twitterの無言フォローのリスクやトラブルとは?
- ・ブロックされる可能性
- ・危険なアカウントだと粘着されてしまう
- 6無言フォローのマナーは必要最低限守っておこう!
- ・Twitterの記事が気になった方にはこちらもおすすめ!
Twitterでの無言フォローとは?
Twitterをやっている以上「フォロー」という行為は避けて通れません。
ところがこの「フォロー」の際に、なんらかのレスを送らずに勝手にフォローすることを「無言フォロー」と呼んで、これがマナー違反の失礼きわまりない行為であると声高に言いたてる一派があります。
かと思うと逆にそうした「無言フォロー」を否定する人々を「マナー厨」と呼んで非難する一派もあります。
「無言フォロー」に対する態度が対照的なこの両派は、決して交じり合うことなく、いまもTwitter界の片隅で「きのこたけのこ戦争」もかくやという争いを続けているわけですが、大多数のTwitterユーザーにとってはどうでもいい話です。ただしそれは自分に火の粉がかからなければ、という前提付きでのお話です。
事前の挨拶も無い状態で勝手にフォローを行うこと
Twitterの使い方は人それぞれですが、その中には自分をフォローする際には一言二言、いや十分に礼を尽くして「フォローさせてください」と挨拶すべきであって、挨拶もなく勝手に「無言フォロー」するのは失礼だと考える人がいます。
もちろんTwitterの規約には「無言フォロー」がどうしたということは一言も書かれていませんから、これはルールではなくてマナーだと言い立てるのです。では、その「無言フォロー」に対するマナーは誰が決めたのかといえば、もちろん「無言フォロー」は無礼だと考える人たちで、結局はその人たちが勝手に決めたマイルールなのです。
もちろん、進んで人を不愉快にさせることはマナー違反ですから、こうした「無言フォロー」否定派の気持ちを汲むことも人付き合いとしては必要なことです。
「無言フォローごめんなさい」に隠された2つの意味
これに関連して、プロフィール画面やアカウント名に「無言フォローごめんなさい」と入れる例があります。この「無言フォローごめんなさい」とは二つの意味を持っています。
- 私は勝手に無言フォローで失礼しますけれど、許してね
- 私を勝手に無言フォローする人は失礼です。ごめんなさい、お断りです
「無言フォローごめんなさい」がどちらの意味で使われているかは、その人のそれまでのツイートなどを見ればだいたいわかります。しかし、フォローするか否かでそこまでチェックするのは結婚前の身辺調査みたいなもので、いささかコストがかかりすぎです。「無言フォローごめんなさい」という文言は、フォロワー候補を逃がす一因となるでしょう。
「無言フォロー」うんぬんにかかわりなく、プロフィールとアカウントくらいはわかりやすく書くのが、それこそマナーです。
「無言フォロー失礼します」というパターンもある
前節の「無言フォローごめんなさい」と似た言葉で「無言フォロー失礼します」という言い回しも見かけます。
こちらはより「無言フォローするけれど許して」感が強まっています。もし「無言フォロー」に対して申し訳なさを感じているのなら、こちらを使うほうが間違いが起こりづらいでしょう。
しかし、そもそも「無言フォロー」とは謝ったり、「失礼します」と断ったりしなければいけないほどの失礼な行為なのでしょうか。
無言フォローはTwitterのマナー違反?メリットとは?
前にも触れましたし、また次の節でも記しますが、「無言フォロー」うんぬんについてはTwitterの規約にはまったく触れられておりません。「無言フォロー」なる単語すら存在しないのです。
それではなぜことさらに「無言フォロー」が責められるのでしょう。
無言フォローは基本的には失礼ではない
Twitterヘルプセンターの「フォローについてのよくある質問」にはこうあります。
フォローという行為は、他のソーシャルネットワークで誰かと友だちになることと一緒ですか?
いいえ。Twitterのフォローには相互性がないため、友だちになることとは異なります。あなたのツイートに興味を持ったアカウントがあなたをフォローし、あなたの側でもフォローリクエストの承認やフォローバックを自由に判断できます。
フォロワーを制限したい場合は、アカウントを非公開に設定してください。フォロワーを承認したとしても、その相手をフォローバックする必要はありません。
この文で「他のソーシャルネットワーク」と『ハリー・ポッター』のヴォルデモート卿のごとく名を伏せている相手はFacebookです。Facebookでは"友達”になるということは、お互いのタイムライン(フィード)にお互いの投稿が表示されることですが、Twitterでは単に一方が一方をフォローするだけの関係です。
これを不公平だと感じ、お互いがフォローしあうフォローバック(リフォロー・両思い)こそ正しい形であると思い込むことが、マナー厨への第一歩です。そして、フォローバックを大切に思う人ほど「無言フォロー」に抵抗があるのです。
無言フォロー厳禁って書いてあるだろう、フォロバ返して欲しければ挨拶してくれ。マナーとしてな
— オグリキャップ (@Fake_oguri) December 25, 2018
この「無言フォローにはフォローバックしない」という言動は、つまり「それだけ自分のフォローは価値があるのだから、フォローバックしてもらうためには単に「無言フォロー」するだけではなく最低限「失礼します」くらいのしかるべき挨拶が必要である」という考えの表れなのです。
これを式に表すと、
- 「自分のフォローバック」>「相手のフォロー」+「丁寧な挨拶」
となります。
あるいは下賎な言葉で表すなら、「俺のフォロー(バック)が欲しかったら態度で示してもらおうか」ということになります。これが勝手に「無言フォロー」されることに怒る人々の言うところの「マナー」なのです。
「無言フォローはやめて下さい」と記載されている場合は失礼
もちろん「無言フォロー」に対する態度とはいえ、他人に押し付けるのでなければそうした考えを持つのは自由ですし、それを発言するのも自由です。とはいえ、それに付き合う側は神経を使いますし、面倒に感じてしまい、先に述べたような「無言フォローごめんなさい」「無言フォロー失礼します」と先手を打って謝ってしまうのです。
しかし、こうした「無言フォローお断り」という考えをちゃんとプロフィールやアカウント名でうたっている人であれば、それをわざわざフォローする以上は相手に合わせなければ失礼に当たります。
相手に合わせるのがマナーですから、あなたが猛烈な「無言フォロー」賛成派であっても、「無言フォロー」拒否派と明確にわかっている人をフォローしたいのであれば、相手に合わせて「無言フォロー」などせずにしっかりと挨拶すべきです。
そうでなければ、挨拶してまでフォローする価値はないとスルーすべきであって、あえて挨拶もなしで勝手に「無言フォロー」するのは、女性専用車に乗り込んで文句をつける男性のごとく、これまた自分の価値観の押し付けですから、失礼を通り越して無礼ですらあります。
無言フォローのメリット
ここまで読んできて「無言フォロー」にこだわるのは面倒だけれど、どうせ一言「失礼します」というだけなら大したコストではないのだから、むしろ「無言フォロー」するほうの気持ちがわからない、と感じる人もいらっしゃるでしょう。
しかし、逆にわざわざ挨拶をされると、それに反応するコストがかかる上に、フォローバックを強要されている感がある、とかえって迷惑に感じる人もいるのです。特にフォロワーが増えて、頻繁に挨拶されるようになるといっそう煩わしさが増し「むしろ無言フォローしてくれ」とさえ思うようになります。
この辺りの気持ちは、お互いになってみないとわからないところでしょうから、具体的なメリットに絞って以下に説明します。
重くない
「無言フォロー」する側は、挨拶のコストが省けますから気軽にフォローする相手を増やすことができます。一方「無言フォロー」される側も、いちいち相手のプロフィールを確認してフォローバックすべきか否かを考える必要がありません。FAQにもあるように、フォロワーを承認したとしても、その相手をフォローバックする義務はないのですから。
こうした人間関係の重さをさほど感じずに済むのがTwitterの特色ですし、「無言フォロー」賛成派同士はフォローのコストが低いので、「無言フォロー」否定派よりも早く多くフォロワーを集めることになり、結果的にTwitterの多数派となります。
それに対し、人間関係はそういうものではないだろう、「無言フォロー」は断固として否定する、というのであれば、FAQで言うところの「他のソーシャルネットワーク」を利用したほうがずっと幸せになれるはずです。
フォローを外しやすい
Twitterにおいては、フォロー同様リムーブ(フォロー外し)も規約的には気軽に行って良い行為です。ただしなにぶんにも人間同士のつきあいですから、「無言フォロー」ではなく「フォロー失礼します」などと挨拶して始めたフォロー・フォロワー関係だと、なかなかリムーブはしづらいものがあります。
その点、「無言フォロー」であればフットワークを軽くできますから、「この人はもういいかな」と思ったらその日のうちにさっさとリムーブしてもさほど心は痛みません。
もっともこれが行き過ぎると、相手のフォローバック欲しさにむやみに「無言フォロー」し、フォローバックされたらさっさとリムーブする、フォロワーの数だけが目当てのユーザーになります。あるいは「無言フォロー」を嫌う人たちは、こういうアカウントに絡まれた経験があるのかもしれません。
しかしそれは「無言フォロー」のせいばかりではなく、相手のツイートやプロフィールも見ずに、ただフォローされたからという判断基準だけでフォローバックした側の責任でもあります。こうした一部のユーザーのせいで「無言フォローお断り」となってしまうのは、「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」のことわざ通りの過剰防衛と言わざるを得ないのです。
たしかにそうしたアカウントにとっては挨拶のコストが省ける「無言フォロー」の方が良いことも事実とはいえ、それだけですべての「無言フォロー」ユーザーに偏見を抱くのは間違ったことと言えるでしょう。
無言フォローしても良い人と控えた方がいい人
基本は「無言フォロー」でいいのですが、だからといって我を通してあちこちで「無言フォロー」反対派と火種を散らしまくるのもまた正しい姿ではありません。
それでは、どういう場合に「無言フォロー」し、どういう場合に「無言フォロー」を控えるべきなのでしょう。
無言フォローをしても良い人
まず「無言フォロー」しても問題ないのは、プロフィールやアカウント名に「無言フォローお断り」といった文言が入っていない場合です。その場合で、なおかつフォローしようと思い立った前後のツイートにそれらしきものがなければ、「無言フォロー」しても失礼には当たらないでしょう。
間違いなく「無言フォロー」して問題にならないのは、フォロワーが1,000人以上いるようなアカウントや有名人、会社や観光協会などの団体です。
フォロワーが多い人や有名人は、フォロワーの人数が多すぎて、いちいち挨拶をされても困ってしまいます。単なる挨拶を送るくらいであれば「無言フォロー」の方がマシです。どうしても「無言フォロー」はしたくないのであれば、ちゃんと内容のあるリプライを飛ばすべきです。
また、各種団体は「無言フォロー」だろうが「無言フォロー」でなかろうが、とにかくフォローするだけで十分に感謝してくれます。むしろこちらは、あなたが会社や製品、産物や観光地に触れたツイートをすると「無言フォロー」してくる側に回ります。
無言フォローを控えた方がいい人
逆に「無言フォロー」をすべきではないのは、プロフィールやアカウント名に「無言フォローお断り」というたぐいの文言がある場合です。ツイートに割と頻繁に「無言フォローうんぬん」と書いている人も危ないと思っていいでしょう。
そして忘れてはならないのがリアルの知り合いです。「無言フォロー」した揚げ句にあとでなってそれがばれて「黙ってフォロワーになっていて気持ち悪いな」などと思われてはリアルが崩壊しかねません。
SNSの場にリアルを持ち込むのも野暮な話ですが、「リアル大事に」の精神で「Twitterでもお世話になります」などと挨拶をして「無言フォロー」は避けるようにしましょう。
無言フォローでの挨拶の方法
勝手に「無言フォロー」したものの、実は相手が勝手にフォローする「無言フォロー」を許さない派だったと知ったときには、遅れても良いので素直に一言挨拶をしておきましょう。
このときの挨拶先は、リプライだとタイムラインが汚れるのでいやだという人もいれば、DMは別途通知が来るから嫌いだという人もいて、正解というものがありません。タイムラインを遡ってみて、リプライでのフォロー報告があるようならばリプライで、見かけないのであればDMで、それぞれ挨拶するのが吉でしょう。
「無言フォローすみません」
挨拶をするといっても「拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」などと書き出す必要はありません。「無言フォローすみません。これからもよろしくお願いします」程度の簡単な挨拶で十分です。
140字の制限のあるTwitterで、それ以上の挨拶を求めるようであれば、それこそ相手は場所をわきまえない人と言えるでしょう。それでもフォローし続けるか、お別れするかはあなたの判断次第です。
無言フォロー後に「いいね」をする
挨拶をするまでもないけれども、なんらかの好意のサインを送っておきたいというのであれば、「無言フォロー」してしまったあとに、”いいね”を送っておくのも一つの手です。
自動車のサンキューハザードのようなもので、コストをかけずに好意を送れる良い手段ですので、相手が「無言フォロー」拒否派であるのならやらないよりはずっとマシです。ただし、相手が「これだけで済ますつもりか!」と怒る可能性もありますので、安心しすぎないでください。
フォロバをして貰いたい場合の挨拶
前節、前々節で述べたのは、あくまでも「無言フォロー」拒否派のフォローを続けるための挨拶です。これがフォロバを期待する場合となると、いささか家賃が高くなります。
フォロバとは
フォローされたことに対して、反対にフォローし返す行為をフォローバック、略してフォロバと呼びます。
先に「無言フォローは基本的には失礼ではない」の節で紹介したFAQにあるように、フォローバックは義務ではありません。しかし、それだけにTwitter上ではフォローバックは価値ある行為と見なされがちです。
したがって「無言フォロー」拒否派にフォローバックを期待するのであれば、下手に出て挨拶を送ることが必要です。言い換えるとフォローバックを買うにはフォローだけでは足りず、挨拶という料金を積み上げなければならないのです。
本来フォローするか否かはツイートの内容で決まるはずですが、人間どうしても情実が絡んでしまい、リプライが頻繁だとかフォロー前後の挨拶が丁寧だったとかでフォローの可否が決まることも少なくないのです。
親しくなることが大切
情実でフォローバックしてもらえるかが決まるのであれば、相手と親しくなるのが一番です。そのためには距離感を縮めることが必要です。
こまめな挨拶や相手の変化に対するちょっとした気づきなどを伝えれば、必ず相手との距離は縮み、相手に「フォローバックしないと悪いな」という気持ちが生まれることでしょう。これは相手が「無言フォロー」拒否派だろうが賛成派だろうが、人間である以上変わりません。
ただし、運が悪かったり、相手が大量のフォロワーを抱えている場合には、フォロワーがそのくらいやるのは当然と思われることもあります。そうなってしまったら、フォローバックについてはきっぱりとあきらめましょう。
Twitterの無言フォローのリスクやトラブルとは?
「無言フォロー」の中には「フォローを外しやすい」の項に記したように、フォローバック目当ての悪質アカウントも存在します。しかしこれは「無言フォロー」に限りませんし、そもそもがフォローバックの際にはちゃんとツイートやプロフィールを確認しなければならないというだけのことです。
というよりも、そもそもフォローされたらフォローバックしなければならない、フォローしたらフォローバックしてほしい、という考え方自体がTwitterにそぐわない考えであることを知るべきです。それはFacebookの規範であって、Twitterの規範ではないのです。どこに行っても自分の物差しを勝手に振るうことこそマナー違反と言えるでしょう。
逆に「無言フォロー」をする立場としては以下の二つの危険性が考えられます。
ブロックされる可能性
「無言フォロー」を許さない派の中でも過激なユーザーは、勝手にフォローした瞬間にブロックで対抗してきます。
フォローできなくなったことは残念ですが、ここは縁がなかったとすっぱりとあきらめましょう。あのアカウントのツイートはきっとしょっぱかったに違いないと、イソップ童話の狐のようにうそぶいてもいいでしょう。ただし、それをTwitterに書き込んだりすると炎上しかねないので、あくまでも自分の心の内で収めてください。
危険なアカウントだと粘着されてしまう
ブロックされるのは実はマシなほうで、運が悪いと逆に粘着されることになります。
こういう場合は逆にこちらからブロックするのが正解ですが、それでもなお粘着が続くようであれば、Twitterの運営サイドに通報しましょう。
無言フォローのマナーは必要最低限守っておこう!
ここまでいろいろと述べてきたように「無言フォロー」を否定するマナーなどは存在しません。それは一部のアカウント人の中にあるマイルールにしか過ぎません。しかし、だからといってそれを頭から否定することはマナー違反です。人はだれしも自分だけのマイルールに則りつつ、外のルールとの折り合いをつけて生きているのです。
必要なのはTwitterの規約を縦に「無言フォロー」拒否派を否定することではなく、相手のルールも尊重して折り合いをつけていくことです。相手の懐に入るのなら、相手のマイルールを尊重して行動してください。それが結局は回り回ってあなたのTwitterライフを充実させることになるのです。