2019年11月13日更新
【Mac】Virtualboxをインストールして他のOSの仮想環境を入れる方法!
Macの中に別OSをインストールしてみたいと考えていませんか。Virtualboxを使えば簡単にMacへ別OSを組み込むことができます。今回はVirtualboxを使ってWindowsやLinuxのOS活用法をご紹介します。
目次
- 1MacでWindowsのVirtualboxをインストールする前に
- ・Virtualboxとは
- 2MacでVirtualboxでインストールする方法
- ・MacでVirtualboxをダウンロードする
- ・MacでVirtualboxをインストールする
- 3MacでVirtualboxで仮想環境を作る
- ・仮想マシンを作成
- ・仮想ハードディスクを作成
- ・ビデオメモリを指定
- ・仮想マシンを初回起動
- 4MacのVirtualBoxにUbuntuをインストールする
- ・UbuntuのCDイメージをダウンロードする
- ・仮想マシンを作成
- ・Ubuntuのインストールを開始
- 5MacOS MojaveをVirtualBoxで動かす
- ・Mojaveをダウンロード
- ・イメージファイルを変換
- ・Virtualboxで仮想環境を準備する
- ・インストール
- 6MacのVirtualBoxで仮想環境を設定しよう
MacでWindowsのVirtualboxをインストールする前に
Macの中にWindowsのVirtualboxをインストールする前には準備することがあります。それはVirtualboxの知識を事前にユーザー側が持っておくことです。Virtualboxがいかに優れているソフトウェアであっても、Virtualboxがどんなものかを知っておかないことはユーザーとして危険な行為です。
Virtualboxに限らずソフトウェアの知識を持っておくことで可能なことと不可能であることが分かります。Virtualboxも万能ツールというわけではありませんのでご注意ください。しかしVirtualboxが使えないソフトウェアになるというのではなく、ある分野においては驚異的な効果を発揮するソフトウェアです。
Virtualboxとは
2008年にSun Microsystems社(現Oracle社)が初めて発表したソフトウェアがVirtualboxの始まりです。2010年にはSun Microsystems社がOracle社によって買収されたためOracle VirtualBoxと商品名が変更されています。
Virtualboxは仮想化ソフトウェアであり、仮想化(抽象化)された論理データを使うことで業務の効率化を図ることができます。Virtualboxが対応しているOSは幅広く商用利用するときにもVMware Playerとは異なるライセンス形態で配布されるので、商用利用にも適していると言えます。
MacでVirtualboxでインストールする方法
さて、MacにVirtualboxをインストールする方法をご紹介します。Virtualboxをインストールすること自体は簡単であり、Mac自体に負荷をかけることも多くありません。ただし、Virtualboxをはじめとするソフトウェアのインストール時にはご注意していただきたいこともあります。
Virtualboxを更新しているときには電源が落ちないよう、充電を十分に完了させておき、インターネット環境が安定している場所で実行してください。インターネット環境が不安定な場所で実行するとVirtualboxが上手くインストールできず、不具合が起きることがあります。
MacでVirtualboxをダウンロードする
まずはMacにVirtualboxをダウンロードしましょう。Virtualboxのホームページにいけば簡単にダウンロードすることができますが、どのソフトウェアあるいは選択肢を選べばよいのかが分かりづらいところがあります。Virtualboxのダウンロードの場合には”VirtualBox X.X.XX platform packages”から”OS X hosts”を選びましょう。
これでVirtualboxのダウンロードが開始されるのでしばらく何もせずにMacを置いてください。早ければ1分以内に完了しますが、インターネット環境が不安定な場合にはこの限りではありません。必ずインターネット環境が安定しているかは確認しましょう。
MacでVirtualboxをインストールする
Virtualboxはdmgファイルでダウンロードされ、このファイルを開き”VirtualBox.pkg”を選択してください。この後はダイアログの支持に従い、進めていけばインストールができます。200MBほどの空き容量が必要になるので、空き容量がそれ以上確保できるかを確認してインストールをしましょう。
インストールにも時間はあまりかかりません。Virtualboxのインストール完了後にインストーラーは不要ですので”Oracle VM VirualBox”はゴミ箱に入れて削除しておけば容量の削減につながります。
MacでVirtualboxで仮想環境を作る
Virtualboxで仮想環境を作り、Macで行っている作業のコストパフォーマンスを上げる方法をご紹介します。Virtualboxで仮想環境を作るという意味が分からないという方はVirtualboxを使うことでデータの整理がしやすい状態にすることができ、Mac内に占める容量の割合をs苦言することができるとお考え下さい。
なお、ここではVirtualboxの専門的な使い方ではなく初心者の方がVirtualboxを使うことを想定してご紹介します。そのため専門的な用語はできるだけ省いてお伝えしますので、専門用語を知りたいという方は別記事にてご確認お願いします。
仮想マシンを作成
Virtualboxでは仮想マシンという疑似的なPC環境を作り出します。この仮想マシンには1つにつき1つづつOSを加えることができます。仮想マシンを使ってデータの管理をするためVirtualboxを活用するためには仮想マシンをつくことから始めなければなりません。Virtualboxを使うなら仮想マシンという用語は必須のため覚えておきましょう。
Virtualboxを起動させ”新規作成”をクリックしてください。その後、使用するOSを選ぶことができます。OSの種類はドロップダウンリストから選ぶことができ、仮想マシンの名前を自由に決めることができます。”次へ”をクリックすればOSの選択が完了します。もちろんMac以外のOSを選択することができます。
OSの選択が完了したら、そのOSで使うメモリ量を選択しましょう。仮想マシンOSで使うメモリ量とMacOSで使うメモリ量の合計がハードウェア全体のメモリ量になります。例えば4GBのMacに2GBの仮想マシンOSを組み込むとMacOSでは残りの2GBのみ使えることになります。
仮想マシンに大きなメモリ量を与えるとMacの作業効率が下がるため注意が必要です。標準的なメモリ配分であれば半分以上はMac本体に割り当てられるようにしておく方が良いでしょう。よって全体のメモリ量の半分以上を仮想OSには与えないことを前提として進めれば問題ないでしょう。
仮想ハードディスクを作成
OSの作成が完了したら仮想ハードディスクの作成に進みます。”新規ハードディスクを作成”を選択し、”次へ”をクリックしましょう。OSを選択できていたとしても作ったデータの保存先を決めておかなければ活用できませんので、その保存先を作成する手順となります。
次にハードディスクのストレージタイプを選択します。これには可変サイズと固定サイズがありますが、可変サイズを選択して進めましょう。先ほど決めたメモリ量に合わせてくれるのが可変サイズのストレージであり、固定サイズのストレージの場合はメモリ量を超えてしまいMac内でエラーが起きてしまう原因になります。
ストレージの種類を選択した後に”完了”を数回クリックすれば仮想ハードディスクの作成は完了となります。なお、選択したメモリ量やハードディスクに間違いないかを確認しながらクリックする様にしましょう。途中で違う選択をしていることに気づいたら”戻る”をクリックして、1つ前の選択に戻ることができます。
Virtualboxの保存先はデフォルトで「ユーザフォルダ」>「Library」>「VirtualBox」>「VDI」の順に進んだところにあります。もし「Time Machine」のバックアップ対象フォルダに指定されているのであれば解除しておくことで余計な容量を使わずに済みます。
ビデオメモリを指定
Virtualboxで作成した仮想マシンは初期値としてビデオメモリが16MBとかなり小規模になっています。これではあまりにも保存領域が狭すぎのので競ってし直しておきましょう。仮想マシンを選択し、”ディスプレイ”をクリックしてください。ここでビデオメモリを最大の128MBに設定することができます。なお、アクセラレーターは無効にしてください。
アクセラレーターを有効にしておくとトラブルのもとになります。設定した状態以外で起動させないためにもアクセラレーターは無効にしておいた方が使い勝手が良いでしょう。Virtualboxの仮想マシンは本体のMacOSとは別で起動されるものですのでトラブルが起きると解決までに時間がかかります。
仮想マシンを初回起動
OSのインストールディスクをドライブに入れ仮想マシンを起動しましょう。Virtualboxではキャプチャ機能、もしくはマウス統合機能で利用ができます。キャプチャ機能であればドライバーが無くとも利用でき仮想マシンのウィンドウでキャプチャ機能をオンにしておく必要があります。Macの操作へ戻す場合にはホストキー(左側のcommand)を押せば戻ります。
一方、マウス統合機能ではドライバーをインストールすることによって使える機能です。ファイルのドラッグとドロップができませんが、Mac内にアプリケーションを置いたときと同じようにWindowsが使えます。なお、仮想マシンの初回起動時にはメディアタイプを聞かれるので”CD/DVD-ROMデバイス”を選んでおきましょう。
MacのVirtualBoxにUbuntuをインストールする
MacでVirtualboxを動かすためにUbuntuをインストールしましょう。UbuntuはLinuxのディストリビューションの1つであり、Virtualboxとも相性が良いです。ディストリビューションというのはあるOSを動かすために必要なアプリケーションなどが入ったセットのことです。
UbuntuはLinuxのディストリビューションですので、Linuxを動かしてくれるセットがUbuntuというディストリビューションということになります。少しわかりづらい用語が入ってしまいましたが、Virtualboxを使うのであればUbuntuも一緒にインストールしておくべきと考えてください。
UbuntuのCDイメージをダウンロードする
Ubuntuをダウンロードの方法をお伝えします。もし、Virtualboxを開いているのであれば一度閉じてください。新しいアプリケーションやソフトウェアをダウンロードしながら、対象のソフトウェアを開いておくと一時的に新規インストールしたものが表示されない場合があります。
UbuntuにはVirtualboxと併用することを想定した仮想ハードディスクがあります。しかし、仮想ハードディスクは古いですのでCDイメージの方を選びダウンロードする方が良いでしょう。先ほどもお伝えしましたがダウンロード中は電源が十分に充電されているか、安定したインターネット環境下であるかを確認してから実行しましょう。
仮想マシンを作成
次に仮想マシンを作ります。もうすでに作ってしまったという方は対象の仮想マシンを選択しておいてください。先ほどお伝えした仮想マシンの作り方と異なる部分はOSをLinux、バージョンをUbuntuにする点です。メモリも1GB程度で問題ありません。また、ハードディスクの設定では可変ストレージにしておくとLinuxを使う上では便利です。
Ubuntuのインストールを開始
仮想マシンの設定が完了したら、Ubuntuのインストールを開始しましょう。仮想マシンを起動させるとインスト―が開始され、完了後に言語やタイムゾーンなどの基本設定が求められます。終了間近でハードディスクの設定が求められますが”VBOX HARDDISK”が選択されていることを確認しましょう。
設定完了後、仮想マシンを再起動させる必要があります。また再起動後にCDイメージをアンマウントする様に指示が来ます。この場合、”デバイス”、”CD/DVDデバイス”、”CD/DVDデバイスのマウント解除”を順に選択すれば解除できます。
MacOS MojaveをVirtualBoxで動かす
最後にMacOSであるMojaveを使ってVirtualboxを動かす方法についてご紹介します。先ほどのようにWindowsの画面でVirtualboxを動かしたりLinuxを使ってVirtualboxを使うことも可能です。しかし、MacOSでVirtualboxを使いたいという方も多いかと思います。
Mojaveをダウンロード
MojaveはApp Storeからインストールすることができます。インストール後、「macOS Mojaveインストール.app」が起動するので、起動後はすぐに終了してください。急いでやらないとマズいという意味ではなく、再起動しないとVirtualboxが使えないので終了させてください。
イメージファイルを変換
Mojaveを再起動後。ターミナルでつぎのスクリプトを打ち込みましょう。すると、イメージファイル形式(iso形式)に変換してデスクトップにファイルが作られます。
$ hdiutil create -o /tmp/Mojave -size 8G -layout SPUD -fs HFS+J -type SPARSE
$ hdiutil attach /tmp/Mojave.sparseimage -noverify -mountpoint /Volumes/install_build
$ sudo /Applications/Install\ macOS\ Mojave.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/install_build
$ hdiutil detach /Volumes/Install\ macOS\ Mojave/
$ hdiutil convert /tmp/Mojave.sparseimage -format UDTO -o /tmp/Mojave.iso
$ mv /tmp/Mojave.iso.cdr ~/Desktop/Mojave.iso $ rm /tmp/Mojave.sparseimage
Virtualboxで仮想環境を準備する
Virtualboxを起動させ仮想マシンの作成をしましょう。今回はOSバージョンをmacOS 10.13 High Sierra(64-bit)、メモリを4096MBにしておくとよいでしょう。また、プロセッサ数は2で使用制限率を80%にしておけば可変ストレージを選択しても安心できます。
インストール
仮想マシンを起動させ基本設定を済ませたら、ターミナルに”$ csrutil disable"と入力しましょう。ターミナルを閉じると、再びユーティリティが開くので”ディスクユーティリティを選択して続ける”をクリックしてください。この後に内蔵と外部のディスクを「Mac OS拡張(ジャーナリング)」、「GUIDパーティションマップ」でフォーマットしましょう。
フォーマット完了後に同意が求められる箇所が出現し、その後にインストール先の選択を求められます。このときは”外部ディスクを選択しておきましょう。ここで、一旦システムを終了させ、アンマウント化させます。「”設定”、”ストレージ”、 ”SATAコントローラ”、”仮想ドライブからディスクを除去”」と順に選択すれば完了します。
アンマウント後に開くと上のような画面が表示されるので、”$ exit”と入力しましょう。その後、画面が変わるので”Boot Maintenance Manager””Boot From File””[PciRoot../USB../HD(2,GPT,...)]””macOS Install Data””Locked Files””Boot Files””boot.efi”の箇所で"returnキー”を押してください。
再びVirtualboxで仮想マシンファイル(iso形式)を起動させ、ターミナルを開きましょう。ここに以下のコマンドを入力しシステムを終了させてください。再起動後には基本情報の設定に移り、セッティングが完了します。
$ cp -f -p -R -v /Volumes/ExternalHD/ /Volumes/MacintoshHD/
$ bless -folder /Volumes/MacintoshHD/System/Library/CoreServices
MacのVirtualBoxで仮想環境を設定しよう
MacにVirtualboxを使って仮想マシン、仮想環境を作ることで今までできなかった作業を可能にさせます。特にエンジニアを目指しているという方にとっては非常に勉強できるツールですので試してみてください。また、Macの使用可能範囲を広げたいという方も是非お試しください。