2019年05月17日更新
LINEスタンプの収入は?副業で稼げる?売上に対する報酬(利益)額は?
イラストが得意な人はLINEスタンプを作り収入を得ることを考えたことがあるのではないでしょうか。LINEスタンプは副業の収入になるのでしょうか。また、売上や報酬、利益はどのくらいになるのでしょうか。LINEスタンプで稼ぐことができるのかをまとめました。
目次
LINEスタンプの収入は?
2014年にLINE株式会社が導入したLine Creators Market制度で、一般人でも気軽にLINEスタンプを販売することが可能になりました。そのことにより多種多様なLINEスタンプが作成され、プロ以外の人でも副業などとしても収入を得ることができるようになりました。
クリエイターになり作成し売り上げたLINEスタンプは、どのようにして利益になり報酬として稼ぐことができるのでしょうか。
LINEスタンプの収入の仕組み
2014年にLine Creators Market制度ができ、一般人でもクリエイター登録しLINEスタンプを販売することができるようになりましたが、実際に販売した時の売上や報酬、利益はどのように計算されるのでしょうか。収入に大きく影響するスタンプの販売価格や売上、利益、報酬の仕組みをみていきましょう。
販売価格は1セット120円
LINEスタンプを販売するには、まずクリエイター登録が必要です。登録をしたら規定に沿ってスタンプを作成し、LINEの審査を受けクリアしたら販売することができます。LINEスタンプの審査が通ったら、重要なのが報酬となるLINEスタンプの設定です。
LINEスタンプは、静止画とアニメーションで1セットの個数は異なりますが8個~40個で、価格設定は120円、240円、360円、480円、600円の5段階ありクリエイターが報酬を獲るために自由に価格設定ができます。だいたいの人が120円に設定しているようです。
スタンプを作成し審査が通り価格を決めたらLINEスタンプが販売開始されます。作成したLINEスタンプが売られる場所ですが、LINE STOREとアプリ内スタンプショップの2箇所あります。この売られる場所が売上や報酬、利益に大きく影響してきます。
LINE STOREでは設定した価格で販売されますが、アプリ内スタンプショップではLINEコインをチャージしてスタンプを購入することになります。実はどちらで購入されたかにより報酬に違いがでてきます。
売り上げに対する報酬(利益)の分配率は?
作成したLINEスタンプを販売できる場所はLINE STOREとアプリ内スタンプショップの2ヶ所となります。どちらで売れたかにより売上、報酬、利益が変わってきます。どちらも売れた場合は35%の報酬、利益になりますが、仮に120円の価格設定で販売した場合どれくらい変わるのか説明します。
LINE STOREで購入された場合は、120円で価格設定をすると120円で販売されます。売上に対する報酬は120円の35%の42円となります。LINE STOREでスタンプを販売すると利益は42円ということになります。
一方、アプリ内スタンプショップでは120円は50LINEコインで販売され、LINE内の通貨で購入されることになります。このLINEコインは1LINEコイン=1円ではなくその時のレートで試算され、時々により50LINEコインの価値は異なります。
現在のは1.76円なので120円で販売すると88円で販売したことになりアプリ内スタンプショップで購入された場合の報酬は88円の35%で利益は31円となってしまいます。LINE STOREで購入された方が、利益が大きいので稼ぐことができます。
LINEスタンプの作成・販売が始まった年の収入
クリエイター登録すればLINEスタンプを販売できる制度Line Creators Marketを2014年に導入したLINE株式会社ですが、始まった当初は現在と報酬が違い売上によってクリエイターが獲る利益は違いました。
また、誰もがクリエイターになれLINEスタンプを販売できるということが空前のブームになり、その中でもスタンプの売上トップクリエイターが誕生します。
2014年「Line Creators Market」の開設
LINE株式会社は、企業のみ販売や配布を展開していたINEスタンプをクリエイター登録すれば誰でも作成と販売ができるプラットフォームLINE Creators Marketを2014年に開設します。このことによりトップクリエイターを生みLINEスタンプは空前のブームとなります。
LINEスタンプの平均売上
一般人でもクリエイター登録すれば販売することができるLINEスタンプの2014年Line Creators Market開設当初の気になる売上ですが、開設半年のLINEスタンプ販売数で、人気上位の平均売上は3860万円にものぼりました。
現在では35%の報酬ですが、当時は50%の報酬だったので単純に計算しても1840万円の報酬となりLINEスタンプは副業として稼ぐことができるのではないかとブームになります。
当時の人気クリエイター
2014年にLine Creators Market開設し、一般人でもデザインしたLINEスタンプの販売ができるようになるとスタンプが売れる人気クリエイターが誕生します。
あきっとさん
LINEスタンプ『ナメてる白人間』リリースしました!
— あきっと(A-kit) (@_A_kit_umayoka) October 18, 2018
ちょっとお口が悪いのが多いので、ケンカにならない程度に使ってくださいね。https://t.co/2sOrATOknv pic.twitter.com/q1t0AdlBX3
あきっとさんは、イラストレーター兼ブロガーの理容師さんです。白抜きされた人間に文字を入れたスタンプを作っていて、文字を打ってる場合じゃないときやちょっとしたときに言葉を伝えられる便利さから人気のクリエイターさんとなりました。
顔に表情がなくほぼモノクロでシンプルなのと、言葉が伝わる文字が入っているのでメッセージのやりとりがスタンプできるのが、あきっとさんのスタンプの特徴です。
白人間スタンプ8個貯まった。 pic.twitter.com/EpScEfaaC7
— 淺ノ翼 (@tsuba_notty) December 10, 2015
シンプルで使いやすいことや、スタンプ1つで言葉が伝えられる便利さから人気のスタンプとなり3ヶ月で1000万円ほど稼ぐことができたそうです。稼いだ報酬はおいしいものを食べたり本やパソコンを購入したりしたそうです。
あわゆきさん
LINEクリエイターズスタンプで売上1位を記録した”寿司ゆき”さんが
— スシロー (@akindosushiroco) September 8, 2014
スシローオリジナルのキャラを描き下ろしてくれました!
今日は「牛塩カルビ」です(^_-)-☆
リツイートしてくれると喜びます♪#スシロー pic.twitter.com/JjrIQ7pZfK
あわゆきさんは、ゆるふわな雰囲気を特徴としたあわゆきさんのTwitterアイコンからスピンオフとして誕生したお寿司のキャラクター寿司ゆきのクリエイターさんです。
いつかLINEスタンプを販売してみたかったそうで、Line Creators Marketが開設されすぐに作成にとりかかり販売開始初日の売上1位を獲得しています。スタンプは台湾やタイなどのアジア圏をはじめ世界66ヵ国で販売されています。
【10月第1週登場】「寿司ゆき ぬいぐるみBIG」
— システムサービス公式 (@FANSCLUB_SS) October 3, 2017
“まぐろ”“サーモン”“えび”の全3種類♪にっこりサーモンがかわいい(((^-^)))
導入店はコチラから↓https://t.co/ykkCqMRq0M#寿司ゆき pic.twitter.com/AI0VPBaYer
スタンプが大人気になり、LINEスタンプのつくり方の本や、ぬいぐるみ、ゲームセンターの景品などスタンプ以外にもヒット商品が生まれます。
あわゆきさんは、2014年のLINEスタンプ販売開始した年にはスタンプ御殿が立つまでではありませんが、車が買えるくらいの報酬を稼ぐことができたそうです。
LINEスタンプの2018年の収入
クリエイター登録すればLINEスタンプを誰でも販売できるLine Creators Marketが2014年に開設され、トップクリエイターが出てくるなど稼ぐことができ副業としても人気になっていったLINEスタンプの販売。開設から4年の2018年にはどのような状況だったのでしょうか。
副業として稼ぐのが難しくなってきている
副業でLINEスタンプを販売する人が増えたのもありますが、2014年のLine Creators Market開設当初のクリエイターの報酬は50%だったのが2015年には35%に変更され売上に対する利益が大幅に減りました。報酬が減ったことも利益が減り稼ぐことができなくなってきた原因になっています。
1万円以上の売上が出せない人が大半
LINEスタンプの売上ですが、スタンプショップで1つ120円で売った場合利益は31円です。1万円以上の報酬を手にするには350個くらい売れないと手にすることができません。12万個もスタンプがある中から350個売ることは大変難しいです。
実際に350個以上売って1万円の売上を出せているクリエイターは150万人のうち1%程度しかいないのが現状です。
ほとんどのスタンプが売れていない
2014年には400個しかなかったLINEスタンプですが、2018年にはクリエイターは150万人に増え12万個のスタンプが販売されるようになりました。1つ売れただけでも凄いという状況です。
現状では12万個のうち5000個のスタンプしか売れておらず全体でみると96%のスタンプが売れていないというこになります。
1つのスタンプ販売で5000位にランクイン
クリエイターも販売されているスタンプも増え、1つスタンプを売ることすら難しい状況の中で、1つでもスタンプが売れればクリエイターの中の上位4%にあたるランキング5000位に入れます。
稼げなくなった原因
2014年にLine Creators Marketが開設された当初の販売されているLINEスタンプは400個程で、クリエイターの人数も少なかったこととスタンプ自体の珍しさもあり稼ぐことができました。
しかし、2016年にLINE Creators Studioというスマートフォンから簡単にLINEスタンプが作れる公式アプリができ、副業クリエイターが増えたことから競争率があがり稼ぐことが難しくなりました。
競争率が激しい
現在、クリエイターが150万人程いて12万個もLINEスタンプは販売されています。せっかく作成したスタンプですが、ランキング上位か新作で追加されたスタンプでないとLINEで宣伝をしてもらうことは難しいです。
さらに、現在21万個ものスタンプがLINEの審査中となっています。ヒットして売上をのばせるスタンプを作成しないとクリエイターとスタンプの多さから自身の作成したスタンプが埋もれてしまいます。
100位以内でも1日5000円未満の売上
現在、クリエイター上位100位以内の2014年から2018年の平均売上は1000万円となっています。4年間で1人57万円ほど売り上げていることになります。年間で15万円ほど、1ヶ月で1万円売れるか売れないかくらいです。
1日200個くらい売れないと1日で5000円の売上をあげることが難しいです。クリエイタートップ100位に入っても1ヶ月で1万円売れるか売れないかなので1日に5000円以上稼ぐことはとても厳しいと言えます。
LINEスタンプで収入を得るためにはどうすればいい?
クリエイターも増え続け、競争率も激しいLINEスタンプの販売ですが、今後収入を得るためにはどうしたらよいのでしょうか。副業として稼ぐことは可能なのでしょうか。
LINEスタンプの売上は上昇
ほとんどのクリエイターがスタンプを出すものの販売できていない現状ですが、LINEスタンプ自体は売上を着実に伸ばしています。2016年には221億円、2017年には479億円の売上を達成し、2018年には621億円もの売上があると推移されています。
需要は増えてきている
最近では、LINEのユーザー自体が海外へ拡大していて特にアジア圏で普及が進んでいます。そのためLINEスタンプ市場は日本にとどまらず海外でも発展しています。
トップクリエイターの売上
現在では稼ぐことが難しくなってきているLINEスタンプですが、トップクリエイターと呼ばれる人たちの上位10人の平均売上総額は2014年から2018年までで6億4000万円を超えています。
10人の平均売上になるので個別ではわかりませんが、単純に計算してもトップクリエイターとなれば1人5000万円以上は稼ぐことができていることになります。
今後LINEスタンプで稼ぐ方法
1つ販売するのも大変なLINEスタンプですが、需要は伸びています。今後はそのようにしてLINEスタンプを販売すれば稼ぐことができるのでしょうか。
スタンプをシリーズ化する
人気のスタンプは、第2段、第3段などシリーズ化している傾向も見られます。作成したスタンプがランキング上位に入ったら人気も出やすくなるので、他のシリーズも購入してもらいやすくなるようにシリーズ化するのも稼ぐための秘訣かもしれません。
競争率の低いカテゴリで作成する
LINEスタンプを販売する時には、テイストやキャラクターのカテゴリ設定ができます。できるだけ登録数が少ないカテゴリを把握し組み合わせスタンプを作成すれば検索しやすくなるので売上に繋がる可能性はあります。
海外の人に使いやすいスタンプを作成
LINEは世界各国で使われているアプリです。日本で使いやすい、使われることを考えるのではなく、海外でもわかりやすくウケのよいスタンプを作成したらまだまだ売れて稼ぐことができる可能性はあります。
LINEスタンプで稼ぐ場合の注意点
LINEスタンプを販売する時に気をつけなければならないのは、報酬は所得になるので課税されるという点です。LINEスタンプでの収入が一定の金額を超えたら税金の対象となるので申告が必要です。副業とする場合には気をつけたいところです。
年収が20万円を超える場合は確定申告しよう
どこまで稼ぐことができたら課税の対象になるかというと、スタンプの年収が20万円を超えたら確定申告が必要となります。副業の場合でバレたくないときなどには注意が必要です。
LINEのスタンプで副業収入を得るのは難しい
2014年では400個しかなかったLINEスタンプも、現在では150万人のクリエイターから12万個も販売されています。この中から自身が作成したスタンプを見つけてもらい販売数を伸ばすのは大変厳しいものとされます。
今から副業としてLINEスタンプを販売するには、リサーチ力と発想力なども必要になるので収入を得て利益にするのは難しいでしょう。