2020年04月03日更新
LINE BOTの作り方!アカウント作成からメッセージの登録方法まで解説!
個人でも企業でもLINE BOTを活用する、LINEアカウントが増えてきました。メッセージを登録しておけば、自動で応答してくれるLINE BOTの作成方法は、どうやって行うのでしょうか。この記事では、アカウントの登録方法から、メッセージの作成方法まで解説します。
目次
LINEにはLINE BOTというサービスはない?
LINEには、多くの企業の公式アカウントがあります。公式アカウントの中には、LINE BOTで運用している公式アカウントもあります。
BOTで運用しているアカウントといえば、TwitterやFacebookでも多く見かけます。LINEには、LINE BOTというサービスはありません。しかし、LINE BOTを活用している事例が、たくさん増えています。この記事では、LINEでBOT対応が増えている理由や、LINE BOTの作り方を詳しく解説します。
BOTとは?
LINEに限らず、Twitterなどでよく見かけるBOTとは、いったい何なのか解説します。
メッセージの自動応答システム
BOTとは、もともとの意味はコンピューター上で自動で動くように設定した、タスクを実行するためのアプリケーションです。PC上やネット上で行われる単純作業は、人が主導で行うよりもコンピュータに任せた方が速いのは、言うまでもありません。
大量にネット上にあるWebページの情報を収集し、分析するクローラーなども、BOTの一種です。また、Twitterなどで関連する話題を自動的に収集して、自動的に情報を編集して発信するBOTもあります。
LINEなどのSNSで活用されているBOTは、主に会話BOTやチャットBOTと呼ばれるものです。ユーザーからの問いかけに対して、AIを活用して最適な応答ができるようにプログラムされています。
LINEはメッセージを自動応答するアカウントのこと
LINEには、LINE BOTというサービスはありません。しかし、自動でBOTがユーザーと会話できるようにプログラムしたアカウントを、運用できます。この、自動でユーザーと会話できるように設定したアカウントのことを、LINE BOTといいます。
LINEの問い合わせの受付では、BOTを使った自動応答サービスの他にも、本物の担当者が主導で応答文を入力して対応してくれるアカウントもあります。中の人が本当にいるアカウントのことは、チャットモードアカウントといいます。
企業のLINEアカウントの場合は、BOTモードとチャットモードの両方を併用している場合が多くあります。問い合わせの種類を選別し、FAQなどに案内すればいい段階までは、BOTで対応します。自動応答のBOTでは対応できなくなったら、チャットモードで担当者が対応する、といった使い分けをしています。
企業だけでなく個人が用意することもできる
LINE BOTの運用というと、通常は企業用のアカウントでの運用が一般的です。しかし、実は個人でLINE BOTを運用している場合もあります。遊びで面白可笑しい応答ができるように設定している場合もあれば、自分で応答できない場合に自動的に返信できるように設定している場合もあります。
BOTの作成は、高度なプログラミングの知識が必要です。興味のある方は、自力でLINE BOTを作成し、自動でメッセージを応答できるように挑戦してみるのもいいでしょう。
LINE BOTの仕組みについて
続けて、LINE BOTはどのような仕組みで動くのか解説します。LINE BOTを運用するためには、ユーザーからのメッセージに対してどのような応答をするのか、あらかじめ設定しておく必要があります。その設定は、LINEのサーバーではなく、自分で用意したサーバーに保存します。
LINE BOTを運用するためには、LINE公式アカウントを取得し、BOTサーバーからLINEサーバーに対してAPIを呼び出せるようにしておかなくていけません。
LINEアプリでLINE BOTに対してユーザーがメッセージを送ると、まずそのメッセージはLINEのサーバーへ送られます。LINEのサーバーで受け取ったメッセージは設定されたAPIに従って、BOTが設定されているサーバーへ送られます。
BOTのサーバーでユーザーのメッセージを判別したら、それに応じたメッセージをLINEのサーバーを介し、ユーザーのLINEアプリへ送ります。
LINE BOT作成のための準備
LINE BOTを作成する方法を、具体的に解説します。LINE BOTを作成するためには、最初に準備しなくてはいけないことがいくつかあります。まずは、その準備の方法を説明します。
LINEの個人アカウントからビジネスアカウントを登録する
LINE BOTを作成するためには、LINEのビジネス用アカウントが必要です。LINEのビジネス用アカウントは、通常利用している個人用アカウントから取得可能です。個人用アカウントでも、普段使っているアカウントを利用したくない場合は、LINE BOTを運用するためのアカウントを別に用意しましょう。
LINE BOTを運用するLINEアカウントを用意したら、LINEビジネスにアクセスします。以下のリンクからアクセスしてください。
「LINE公式アカウントの詳細はこちら」をクリックします。
次のページで「今すぐ無料アカウントを開設する」をクリックします。
LINE公式アカウントは、LINEから認証をもらった認証済みアカウントと、未認証アカウントがあります。企業やお店が信頼性を求めるのなら、認証を得たが方がいいのは言うまでもありません。しかし、とりあえずLINE BOTを試してみたい場合や、個人でBOTを運用したい場合は、無料で利用できる未認証アカウントから始めましょう。
「未認証アカウントを開設する」をクリックします。
LINEアカウントへのログインを求められます。先ほど用意したLINEアカウントを使って、「LINEアカウントでログイン」からログインしましょう。
LINEアカウントで作成したメールアドレスとパスワードで、ログインします。QRコードでもログインできます。
公式アカウント作成のために、必要なアカウント名とメールアドレスなどの登録をします。会社名や業種も、必要に応じて入力しましょう。次のページで入力内容を確認し「完了」をクリックすると、公式アカウントの登録ができました。
LINE BOTの作り方
LINE管理画面から作成する方法
公式アカウントの作成ができたら、管理画面へログインしましょう。「LINE Official Account Managerへ」をクリックします。情報提供についての同意を求められるため、「同意」をクリックします。すると、LINEの公式アカウントの管理画面に入ります。
管理画面に入ると、左サイドバーに公式アカウントで作成できるプログラムの種類が表示されます。「メッセージ配信」「タイムライン」「あいさつメッセージ」「応答メッセージ」「AI応答メッセージ」などから、作成するメッセージ種類を選べます。
例えば「応答メッセージ」をクリックすると、アカウントの登録者からメッセージを受信した場合に、自動的に返信するメッセージを設定できます。
「あいさつメッセージ」をクリックすると、友だち追加してもらった場合の、返信メッセージを設定できます。タイムラインへの投稿なども自動的に設定できます。運用するアカウントの性質などを考えて、自動的に投稿できるメッセージを登録していきましょう。
本格的な開発はプロにお任せすることがおすすめ
現在、BOTの運用といえば、AIによってユーザーからの問い合わせに応答できる機能が注目されています。うまく活用できれば、コールセンターの人員削減にも役立つのは確かです。しかし、ユーザーの側から考えてみると、人工知能のBOTの多くに、ストレスを抱えている人が増えているのは事実です。
欲しい情報や質問への答えに、AIの応答ではなかなかたどり着けないためです。的外れな答えばかり返ってくると、ユーザーは問い合わせるのをあきらめて、あなたのアカウントをブロックしてしまう可能性もあります。
AI応答メッセージを作成できる機能も、LINE公式アカウントにはあります。しかし、本格的な運用は、高度な自然言語処理等の技術が必要です。AI応答メッセージを本格的に運用したい場合は、AI BOT作成のプロにお任せすることをおすすめします。
LINE BOTが注目される理由とは?
現在LINE BOTは、多くの業種から熱い注目を集めています。LINE BOTが今注目される理由を解説します。
日本では世代を問わずLINEが使われている
LINE BOTが大きく注目を集めている理由は、日本では世代を問わずLINEを登録しているためです。家族とのコミュニケーションにLINEを活用する方が多いため、子供世代の中高生から親世代の中高年まで、LINEを登録して使っていない年代はほとんどない程です。
企業のPR手段として日本では最適
企業用アカウントとしては、TwitterやFacebook、Instagramも、確かにあります。しかし、Twitterは一方的な発信しかできません。FacebookはMessengerアプリで、LINEのような使い方ができます。世界規模で見ればユーザーは年代を問わず多いのですが、日本では若年者の登録者が少なくなっています。
Instagramは写真中心なので、問い合わせなどには向いていません。個別の問い合わせに対応できて、日本ではあらゆる世代にアプローチできるLINEは、プロモーションや問い合わせの対応には最も適しているツールなのです。
LINE BOTの導入事例
LINE BOTを導入して成功した事例をご紹介します。
自治体の導入事例
LINE BOTは、自治体で導入した事例があります。千葉県市川市では、2019年に台風15号と台風19号が立て続けに襲来したことで、電柱や家屋の倒壊などの甚大な被害が出ました。
台風被害を受けて、市川市役所では「市川市2019台風被災者支援LINE BOT」を作成し、LINEの公式アカウントから国や県などの信頼できる情報に、簡単にアクセスできるようにしました。また、罹災証明書の発行もできるようにしたため、被災した市民に大いに活用されています。
教育機関の導入事例
教育機関では、受験生や入学希望者に向けた情報発信やお問い合わせ用ツールとして、LINE BOTが活用されています。東京総合美容専門学校では、公式アカウントからの自動対応で資料請求や体験入学の予約ができます。体験入学を選択すると、日程をLINEの公式アカウントから選択できます。
学費の金額などの問い合わせなど、フリーワードでの問い合わせにも対応してくれます。こちらのBOTはかなり作りこまれており、自動応答でも人と話しているかのような自然な対応で会話ができます。
飲食業界での導入事例
LINE BOTは、飲食業界でも活用されています。ドミノ・ピザでは、LINEの公式アカウントからピザの配達を注文できます。この仕組みは、ドミノ・ピザの会員のデータベースをLINEのユーザーIDと結びつけることで、可能になりました。
LINEリッチメニューから「ドミノ簡単注文」に入ると、ピザを選んで注文できます。店舗で受け取りたい場合は、スマホの位置情報から最も近い順から店舗が表示されます。支払いはクレジットカードでの事前支払いも可能で、かなり便利に注文できます。
LINE BOTの導入を検討しよう!
この記事では、LINE BOTとはどのようなもので、LINE BOTを作成するために必要なものや手順を解説しました。人手不足が叫ばれている中、SNSの公式アカウントでのBOT対応は、企業にとっては欠かせないものとなりつつあります。
いくつもSNSがある中で、LINEの優位性は、この記事で解説した通りです。AI応答の導入は難しくても、LINE BOTでの自動応答でのあいさつの設定などは、少しアプリに使い慣れていれば簡単にできます。ぜひ、まだ公式アカウントを導入しておらず、LINE BOTを活用していないのであれば、今すぐにLINE BOTの導入の検討を始めましょう。