2019年04月29日更新
Google Cloud Platform(GCP)の無料枠を使用してサーバー費を抑える設定方法!
Google Cloud Platform(GCP)の無料枠を使用してサーバー費用を抑えましょう!今回はその方法を余すことなくご紹介します。便利でお得な無料クラウドサーバーであるGoogle Cloud Platformを使い倒しましょう!
目次
- 1Google Cloud Platform(GCP)を無料で使う方法
- ・Google Cloud Platform(GCP)の無料トライアルを利用
- ・Google Cloud Platform(GCP)でできること
- ・無料トライアル資格対象者
- 2Google Cloud Platform(GCP)の利用登録
- ・Googleアカウントを取得
- ・プロジェクトの作成
- ・Google Compute Engineでサーバーを作成
- 3Google Cloud Platform(GCP)を無料で使うときの注意点
- ・設定によっては課金されてしまうことも
- 4Google Compute Engineの常時無料枠に注目
- ・条件範囲内で使えばf1-microインスタンスが月1台無料
- 5Always Freeは無期限で無料使用可能
- ・Always Freeの対象プロダクトは?
- 6Google Cloud Platformで無料のサーバーを持とう!
- ・Googleの記事が気になった方にはこちらもおすすめ!
Google Cloud Platform(GCP)を無料で使う方法
こんにちは。今回はGoogle Cloud Platformを無料枠内で使う方法をご紹介したいと思います。ちなみに、Google Cloud Platformとは何かというとGoogleが提供しているクラウドサーバーの事です。開発関係の方にとって欠かせないインスタンスの作業にとても便利なクラウドサービスです。
ちなみにAppleユーザーの間で有名なクラウドサーバーはiCloudですが、iCloudはデータを保存するサービスなのに対しGoogle Cloud Platformはインスタンスに便利な沢山の機能があるので全く違います。
カテゴリとしてはIaaS(Infrastructure as a Service)の一種だそうです。ただのクラウドサービスでは自分が構成したソフトをインスタンスする事はできません。
今回ご紹介するGoogle Cloud Platformを使えば、自分で構成したアプリケーション等をGoogle Cloud Platform内というクラウドサーバーを使って簡単にインスタンスできるため非常に便利です。
余談ですが当初考案された用語はHaaS(Hardware as a Service)との事でIaaSとHaaSは同じサービスを指している用語だそうです。前置きが長くなりましたが、早速便利なクラウドサーバーGoogle Cloud Platformを無料枠内で使う方法を見てみましょう。
Google Cloud Platform(GCP)の無料トライアルを利用
GCPがインスタンスをするのにとても便利なクラウドサーバーである事はわかりました。すごく使ってみたいけど、機能も多いみたいだしお金かからないか不安になります。そんな不安も無料トライアルを使えば大丈夫です。
安心して便利なクラウドサーバーであるGCPを無料枠内で使ってみましょう。早速GCPで何ができるのかご紹介します。
Google Cloud Platform(GCP)でできること
GCPは、Google Cloud Platformという名前の通りGoogle社から提供されているクラウドサーバーの事です。そのためGoogleで提供されているサービスは利用可能になっています。どのような機能が使えるのか、一部紹介いたします。
▼主な機能
- Cloud Speech-to-Text…ML によって音声をテキストに変換します。
- BigQuery…ML が組み込まれた、フルマネージドでスケーラビリティの高いデータ ウェアハウスだそうです。
- Cloud Vision…ML によって画像から有用な情報を引き出してくれるそうです。
▼ストレージ関連
- Cloud Storage…文字通りネット上の仮想ドライブのようなものです。iCloudに近いかもしれません。業界内では最高クラスのコストパフォーマンスだそうです。
- Cloud Bigtable…容量の大きなデータの解析等をするためのデータベースサービスで、非常に高性能だそうです。
- Cloud SQL… MySQL や PostgreSQL のデータベースの提供だそうです。
▼アプリケーション開発に便利な機能
- Compute Engine…高性能なVM(仮想マシン)を使用できます。
- App Engine…難しい設定なしでPHP、Java、Pytjon等の様々な言語を使用できます。
- Kubernetes Engine…Google Cloud内にKubernetesというオープンソースのプラットフォームを使用できるそうです。主にアプリケーションを迅速に予定通りにデプロイしたり稼働中にアプリケーションをスケール、新機能をシームレスに提供したり等が可能です。
▼学習機能
- Cloud Natural Language API…Google社が提供している自然言語分析APIを使って、非構造化テキストから場所や人の情報を取り出したり、感情を抽出することが可能です。他のAPIと合わせることで音声データを分析したり、手書き文書からデータを読み取ることも可能です。
▼開発者向け機能
- Container Builder…Google Cloud Platform を用いたスピーディで一貫性があり信頼性の高い組み立てが可能です。質の高いインスタンスには欠かせない機能です。
GCPにしかない素晴らしい機能の数々をぜひご自分の目で確認してみてください。きっとあなたのインスタンスに役立つと思われます。それでは、無料枠はどのように使用できるのか次の項目で詳しく説明いたします。
12ヶ月間300ドル分が無料で使える
無料トライアル期間中は12か月(1年間)毎月300ドル分まで無料枠内でGoogle Cloud Platformを使用可能です。300ドルという事は日本円でおよそ30,000円です。結構な金額になるので、この金額分を無料枠内で使用できるのは非常にお得感があります。
ただし300ドル分以上使用した時点で無料トライアルは終了、強制的に無料枠は解除され有料プランに移行してしまいます。自分が幾ら使用したかどうかはサイトで確認できるそうなので、気が付いたらなるべく確認してみたほうがいいでしょう。
300ドル以上使った時点で無料トライアルは終了
上記に書いてある通り、300ドル分以上使ってしまった時点でGoogle Cloud Platformの無料トライアルは終了になります。ちなみに月300ドル以上の使用なので、例えば1月に250ドル分使用した場合次の月の2月にはまた300ドル分使用できるようになっています。
毎月の使用金額を200ドル程度に抑えておけば安心して無料トライアルを満喫できますね。お得に使い倒しましょう。ちなみに無料トライアル期間中は全ての機能を使える訳ではないそうです。本番環境用のアプリケーションの実行等はできないとの事ですのでご注意ください。
無料トライアル資格対象者
ちなみに、便利なGoogle Cloud Platformの無料枠を使用できる人は以下の人に限られます。大事な箇所は太線にしてアンダーラインが引いてあるのできちんと確認してください。
- 今現在まで、過去に一度も Google Cloud Platform を有料で利用したことがない。
- 過去に無料トライアルに登録したことがない。
- Google Cloud Platform Console においてアカウントの請求を有効にしている。
また、請求書発行ビジネスアカウントは無料トライアルの資格対象外との事です。請求書発行ビジネス アカウントを設定する必要がある場合は、設定方法についてGoogleに問い合わせが必要との事なのでご注意ください。
Google Cloud Platform(GCP)の利用登録
Google Cloud Platformがとても便利で魅力的なサービスである事と、この魅力的なクラウドサーバーを無料枠で使用する資格があるかどうかの判定基準についてお話してきました。早くGoogle Cloud Platformを使って自分が構成したプログラムをインスタンスしてみたいと思います。
Google Cloud Platformはとても魅力的ですが、どうしても登録なしでは使用する事ができませんので以下で登録方法についてお話します。
Googleアカウントを取得
Google Cloud Platformを使うためには避けて通れないのがGoogleアカウントです。インスタンス作業を便利にするためにも、まずはGoogleアカウントを作成してみましょう。
まずGoogleアカウントの登録ページを表示させましょう。お手持ちのパソコンを使って、インターネットブラウザを開いたら以下の文言を検索してください。よかったら以下の文章をコピペしてお使いください。
”google アカウント 作成”
すると、以下の画像のページが表示されます。
上の画像と同じ検索結果が表示されたら、画像赤枠内の部分をクリックしてください。以下の画像と同じページが表示されたら成功です。新しくGoogleのアカウントを作成しましょう。最初に名前を登録しますので、以下赤枠内をクリックして苗字を入力しましょう。
入力出来たら、次に以下赤枠部分をクリックして下の名前を入力して下さい。
名前を両方とも入力したら、次にGoogleアカウントで使用するメールアドレスを決めます。自分の好きなアドレスを考えて入力して下さい。以下画像の赤枠内”ユーザー名”と書いてある所をクリックして入力しましょう。
メールアドレスを入力したら最後にパスワードを決めて入力します。以下画像赤枠内の左側に入力したら、同じものを右枠にも入力しましょう。
全ての欄の入力が完了したら以下画像赤枠内の”次へ”をクリックします。
”次へ”ボタンをクリックすると以下の画像と同じページが表示され、入力していくと登録が完了します。
登録が完了したら、いよいよ待ちに待ったインスタンスの作成にとりかかりましょう!プロジェクトの作成を始めてみましょう。
プロジェクトの作成
Googleアカウントの作成に成功したら、いよいよGoogle Cloud Platformを使ってみましょう。Google Cloud Platformのページを開くと、上記画像と同じ画面が表示されるはずです。上記画像赤枠内の”GCP無料トライアル”をクリックしてみましょう。
次のページに進むと上記画像と同じページが出てきます。チェックボックスが2つありますが、チェックするのは上のチェックボックスのみで大丈夫です。チェックを入れたら”同意して続行”ボタンをクリックして下さい。
Google Cloud Platformが使えるようになったらGoogle Cloud Platformコンソールにログインしましょう。ログインしたら、ページ中央あたりにある”作成”ボタンをクリックして下さい。
”新しいプロジェクト”画面が表示されます。以下の画像と同じ画面が表示されますので必要事項を入力してください。全ての項目を入力したら、一番下にある”作成”ボタンをクリックしましょう。
しばらくすると、画面が以下画像と同じように切り替わります。これで新規プロジェクトの作成は完了です。お疲れさまでした。
Google Compute Engineでサーバーを作成
今回は、Google Cloud Platformの無料枠内でサーバーを作成したいと思います。早速その手順を紹介いたします。
支払いログの設定
最初に支払いログを設定します。無料枠で使用はしていますが、万が一課金が発生する可能性もありますので原因がわかるようにしておきましょう。GCPの課金データをCSVエクスポート設定しておくと便利です。そうすれば各種利用量がプロジェクト/日で確認できます。
ちなみに、バケットを作成する際はUSリージョンであれば5GBまで無料で使用できますので活用しましょう。
Google Cloud Storageのバケット名を設定する
自分が見るためにGCCから参照しやすいように覚えやすい名前にしましょう。ただし、探しやすいからといって自分のメールアドレスやユーザーID・プロジェクト番号といった個人を特定可能な情報は設定しないように注意しましょう。
インスタンスを立てる前には、SSHで使用するユーザー名と認証キーの登録をしておきましょう。登録は”Compute Engine”内にある”メタデータ”から可能です。
f1-microのインスタンス作成
インスタンスを作成する際は、必ずus-で始まるリージョンを選択して下さい。無料で使用できるのはus-のみです。また、インスタンスサイズには忘れずに”micro”を入力して下さい。ハードディスクのサイズは30GBまで無料なので、30GBに設定しておきましょう。
IPアドレスを固定に設定する
サーバーのインスタンスが動いていればIPアドレスを固定にしても料金が掛かりませんので設定しましょう。また、使用していない固定IPアドレスは料金が発生するため”静的アドレスを開放”をクリックして解放しておきましょう。
ポート番号の変更
SSHの攻撃により課金される事を未然に防ぐためポート番号を変更しましょう。今回は22番ポート以外で接続し22番を閉じるルールを上書きするルールを設定します。
- ポートを1つ開ける…ルール名は、初期設定にならいallow-XXXX(Xはポート番号)に設定すると分かりやすいです。ターゲットタグも初期設定にならいallowXXXX-serverにするとなお分かりやすいです。
- サーバーに対して”ポートを開ける”タグを付ける…上記で指定した”ターゲットタグ(allowXXXX-server)”を追加します。
- sshd_config内のポート番号の設定を変更する…”/etc/ssh/sshd_config”でSSH のポート番号を変更し”systemctl restart sshd”を実行します。こちらを実行するまでは22番ポートで作業して下さい。sshdが使用するポート番号を設定していないため22番ポートで待機状態になっています。
確認が完了したら、ターミナルを閉じて大丈夫です。次に”22番を閉じる”ルールを追加します。先程ポートを開けたときと一緒で、”ポートを閉じる”タグを追加します。22番でアクセス出来ない事を確認したらOKです。
あとはドメインを取得して証明書を発行し、完了です。
Google Cloud Platform(GCP)を無料で使うときの注意点
新設な無料枠があり非常に使いやすいGoogle Cloud Platformですが、ただ無料だと思っているだけだと痛い目を見る可能性があります。Google Compute Engineにおけるインターネット外向き通信料金は以下のようになっています。以下全て送信先です。
- 中国…1GBあたり$0.23、無料枠なし
- オーストラリア…1GBあたり$0.19、無料枠なし
- その他…1GBあたり$0.12、無料枠1GB
設定の仕方によっては課金されてしまうこともありますので注意しましょう。その回避方法について以下でご説明します。
設定によっては課金されてしまうことも
そもそもなぜ課金されてしまう事があるのでしょうか。原因は、不正アクセス(SSH)による外部からの攻撃です。膨大なSSHに晒されてしまうと、それこそ課金金額が膨れ上がってしまいます。
対策が必要になってくるのですが、一番効果的なのは送受信する情報量(ネットワークトラフィック)を減らす事です。具体的にはSSHに対してパケットを返さなければいいのです。
Google Compute Engineの常時無料枠に注目
Google Compute Engineの無料枠は毎月300ドル分までです。それを超えてしまうと料金が発生するので注意しましょう。
条件範囲内で使えばf1-microインスタンスが月1台無料
先程GCPを無料で使うときの注意点でも注意させていただいた通り、外向き通信料金が中国とオーストラリアのみ有料になっているので注意しましょう。それさえクリアすれば無料で使用可能になります。
Always Freeは無期限で無料使用可能
Always Freeという無期限で無料使用可能の枠ができましたので、試しに利用してみたい方でも安心して利用可能です。使用資格は以下の通りになります。
Always Freeの対象プロダクトは?
Always Freeの対象プロダクトは以下の通りです。
- 28 時間のフロントエンド インスタンス時間/日、9 時間のバックエンド インスタンス時間
- Cloud Storageを5G
- 1日1B
- 共有 Memcache
- 1,000 回の検索オペレーション/日、10 MB の検索インデックス作成
- 100 件のメール/日
Google Cloud Platformで無料のサーバーを持とう!
GCPは上手に使えば非常に有効な機能です。是非皆さんも賢くGCPを無料枠で使い倒してしまいましょう。