2019年04月30日更新
Docker for MacをダウンロードしてDockerをMacにインストールする方法!
コンテナ型プラットフォームとしてDockerがあります。macOSにインストールできるDocker for MacをDocker公式サイトやhomebrewを使いターミナルからダウンロードする方法とDocker for Macの起動方法を解説します。
目次
Docker for Macはなにができる?
Dockerとはどのようなことができるのか、どんな使い方をするのかご存知ですか。DockerとはLinuxのコンテナ技術を使ったものでクラウドサービスなどのインフラ関係などで注目されている技術で、Docker社のコンテナ型の仮想環境を作成、実行するプラットフォーム(基本ソフト)になります。仮想環境を作成する方法はVirtualBoxなどの仮想マシンに似ていますが、Dockerのコンテナではホストマシンのカーネルを直接利用し、ホストマシンのなかに別のマシンが動いているように動作します。
仮想マシンといえばVirtualBoxなどありますが、従来の仮想マシンと比較するとDockerは複数の仮想マシンのカーネル部分を共有させることで、少ないメモリやディスクで動作が可能、起動が早い、サーバーの増減に簡単に対応できる、プラットフォームに関係なく誰にでも配布が可能など特徴があります。
Dockerはライブラリのインストールや環境設定がコード化して管理されており、コードを共有することでWindowsやmacOSやLinuxなど違った開発環境でもDockerで開発することでプラットフォーム環境の違いによる影響が少なくアプリケーションの開発工程の短縮化がはかれます。
サーバーを運用する分野でも以前のサーバーの構築には1台のサーバーに1つのOSをインストールして運用していました。クラウドサービスなど多くのユーザーにサーバーを提供する方法として、1つのサーバーに仮想マシンソフトを利用することで複数のサーバーとして運用しています。
その中でDockerもコンテナ型仮想化マシンとして複数サーバーを構築しますが、サーバーのカーネル部分は共通に利用することで仮想マシンの負荷を減らし、アプリやユーザーなどコンテナ別に隔離することで複数のサーバーを運用しているかのように動かせます。
Dockerのデメリットとしては、複数の仮想マシンを構築しますが仮想マシン別に異なるOSを運用できません。しかし、少ない資産で多くのサービスを提供する手段としてDockerのコンテナ型仮想マシンの技術は大きく注目されています。
Docker for Macについて
DockerをmacOSで使用するにはVirtualBoxなど仮想マシン上でCoreOSなど他のプラットフォームをインストールしてDockerを使用していましたがVirtualBoxでは仮想マシンを立ち上げる手間や環境設定が複雑でした。そこでmacOSのアプリとしてDocker for Macがあります。macOSで手軽にDockerが開発・テスト・運用が可能となりました。
Docker for Macのメリット
Docker for MacはVirtualBoxを使わずにmacOS上でDockerを使用できるアプリです。macOSでDocker for Macを使用することは多くのメリットがあります。
起動が速い
従来のDockerをmacOSで起動するにはVirtualBoxで仮想マシンを起動しDockerを起動しなければいけませんでしたがDocker for MacではmacOS上でDocker for Macを起動するだけでDockerが使用できるので起動時間が早くなります。
VirtualBoxがいらない
VirtualBoxで仮想マシンを導入し、Dockerを動かす基本ソフトをインストールする必要がなく、細かな環境設定の必要がなくなります。
環境構築が簡単
VirtualBoxではmacOS→VirtualBox→基本ソフト→Dockerと環境が複雑でしたが、Docker for MacではmacOSにアプリをインストールだけで環境構築が簡単で動作速度も速くなり、ハイスペックなハードウェアに依存する必要がなくなります。
Docker for Macをインストールする方法:公式サイトを使う
では実際にmacOSにDocker for Macをインストールしてみましょう。Docker for Mac公式サイトからIDを作成してDocker for Macをダウンロードする方法です。
Docker ID を作成
公式サイトhttps://docs.docker.com/docker-for-mac/install/ にアクセスし「Docker Hubからダウンロードする」をクリックします。
「Please Login To Download」をクリックします。
「Create Account」をクリックします。
それぞれの項目を入力し「Continue」をクリックするとDocker IDが登録され入力したメールアドレスに認証メールが送付されます。
Dockerをダウンロード
認証メールにある「Confirm Your Email With Docker」をクリックします。
「Get Docker」をクリックするとイメージファイルがダウンロードされ、イメージファイルをマウントさせます。Dockerを「Applicationsフォルダ」にドラッグするとMacにインストールされます。
「Applicationsフォルダ」のDockerをクリックして起動します。ステータスバーにクジラのアイコンをクリックするとDocker IDとパスワードを入力すると完了です。
Docker起動の確認する
ターミナルを開きコマンドを実行して正しくインストールされているか確認します。
正常にインストールされました。
Docker for Macをインストールする方法:homebrewを使う
前述したDockerのサイトからダウンロードしてインストールする方法の他にhomebrewを使ったインストールの方法があります。homebrewとはmacOSのパッケージ管理ツールで、ターミナルからコマンドを実行することでプログラムをインストールやアンインストールをします。ここではhomebrewをインストールを導入しhomebrewからDocker for Macをインストールします。
homebrewのダウンロード
homebrewをダウンロード・インストールを行うにはアプリなどはありません。インストールするにはmacOSのターミナルを開き、下記のコマンドを実行します。
homebrewがインストールされているか確認するにはターミナルで下記のコマンドを実行します。
homebrewの使い方
homebrewの使い方はbrewコマンドを実行することでアプリケーションのパッケージをインストール・アンインストールします。
Dockerをダウンロード
homebrewがインストールしたあと、ターミナルからbrewコマンドを入力してDocker for Macをダウンロード・インストールを実行します。
Docker for Macで正しくインストールを確かめる方法
Docker for Macが正しくインストールされているか確かめるにはターミナルからコマンドを入力します。
コマンドの確認
Macのターミナルから「docker version」とコマンド入力します。実行後、下記表示が出力されれば正常にDocker for Macがインストールされています。
Docker for Macをダウンロード
これまでDocker for MacをDocker公式サイトからDocker IDを取得してプログラムをダウンロードする方法とhomebrewをインストールしてhomebrewからDocker for Macをインストールする方法を解説してきました。Docker IDを登録しておけば今後のDockerの新しい情報なども得られます。またhomebrewからインストールすればすべてターミナルから作業ができコマンドラインに慣れているユーザーには手軽にDocker for Macをインストールできます。
Dockerがいち早く利用されているのはアプリケーションやサーバーの開発やテストの分野です。WindowsやmacOSなどOSへの依存がなく、特定のPCへの依存もありません。アプリケーションの開発・テスト・導入が各自のPCで可能になり、チームメンバーでの開発管理が容易になります。開発やテストで使われているDockerコンテナ環境がそのまま本番の環境に移行・バージョンアップが可能でます。
Dockerについては初心者には難しく知識を習得する必要がありますが、新しくハードウェアを導入する必要がありません。Docker for MacによりmacOSで気軽にDockerの環境が構築できるようになります。アプリケーションの開発やサーバーの運用にDockerを使ってみましょう。