ビジネスシーンに、もはや欠かせないWindows10。しかし、Windows10の起動速度をあげて仕事の効率を上げるためにもっと軽量化ができないかと悩んでおられますか。今回はWindows10を軽量化し、さらに高速化させる方法を説明します。
2015年7月29日にWindows10の一般リリースが開始されて、ほぼ4年が経過しようとしています。Windows10は、従来のWindows OSから変更された点や追加された機能を搭載し、Windowsユーザーたちのニーズに、さらに進化した形で応えてきました。今ではビジネスシーンになくてはならない必須アイテムとなっています。
1分1秒が成功の是非を決める今日の競争社会にあって、成功を確実なものにするため、Windows10の起動速度をさらに向上させることは、避けては通れない課題と言えます。それゆえ、Windows10のさらなる軽量化と高速化を叫ぶ声が、Windowsユーザーたちから日々上がっていることを見過ごすことはできません。
Windows10を軽くし高速起動を実現するため、3つの基本原則を思いに留める必要があります。これからそれら3つの基本原則を1つずつ説明します。
Windows10を軽量化し遅いPCの高速化を図るには、Windows10の起動速度に影響を与えているものを見極め、取り除くことが必要です。それは人体を流れる血流に似ています。血流は体全体に必要な酸素や栄養分を行き渡せる大切な働きをします。
しかし血流が詰まってしまい、正常に機能しないことがあります。この問題を解決するには、血管を詰まらせているものを取り除き、血液のスムーズな流れを促進する必要があります。Windows10の高速化も同じです。Windows10の軽量化と高速化の促進を図るには、「血流」つまり起動速度を妨げているものを見極め、それを取り除くことが必要です。
Windows10の起動速度を妨げている代表的なものは、Windows10の起動時に同時に作動するプログラムです。それには、Windowsの起動時に同時に立ち上がるアプリ、不要な機能や常駐アプリ、またバックグラウンド処理が含まれます。ですから物理的にそれら不要なプログラムやアプリを削除、または起動停止させ、PCを軽くすれば、Windows10の高速化を促すことができます。
Windows10を軽量化し遅いPCの高速化を妨げている別の要因は、ハードディスクへの読み書きを遅らせているものがあることです。ハードディスクとは、パソコンに内蔵されている記憶部品のことで、パソコンのデータ保存、補助記憶をつかさどります。ハードディスクに、Windows10が格納されています。
ですから、ハードディスクの読み書きが遅いなら、当然Windows10の起動速度も遅くなります。ハードディスクの読み書きを遅くしている原因を突き止め解消することは、Windows10の軽量化と高速化にとって必要不可欠なことです。
Windows10を軽量化し遅いPCを高速化するための3つ目の原則は、ハードウェアの性能を上げることです。パソコンは基本的に、ハードウェアとソフトウェアで構成されています。
ソフトウェアがコンピューターに仕事をさせるためのプログラムであるのに対し、ハードウェアは、コンピューターを構成する機器そのもので、それにはコンピューター本体、キーボードやマウス、スキャナーなどの入力装置、ハードディスクなどの記憶装置、ディスプレーなどの出力装置が含まれます。
ですから、ハードウェアの性能を上げることは、パソコンの性能を上げることを意味し、必然的にPCは軽くなり、Windows10の起動速度もそれによって向上します。
Windows10を軽量化し遅いPCの高速化を図るには、Windows10の起動速度に影響を与えているものを見極め、取り除くことが重要であると冒頭で説明しました。そしてWindows10の起動速度に影響を与えているものには、Windows10が起動しているときに同時に起動するプログラムやアプリがあることも説明しました。
これから具体的に、そうしたWindows10の起動速度に影響をあたえているプログラムには何があり、どのように処理できるかを説明します。
Windows10の起動速度に影響をあたえているプログラムには、「スタートアップ」として起動するアプリが含まれます。「スタートアップ」とは、「自動起動」あるいは「常駐ソフト」とも呼ばれ、Windowsを立ち上げたときに、自動的にアプリケーションソフトを起動させるWindowsの機能のことです。
この「スタートアップ」アプリを整理するだけで、PCは軽くなり、Windows10の起動速度は向上します。これからその手順を説明します。「スタートアップ」アプリを整理する方法は3つあり、1つ目は、Windows10の設定画面を使う方法、2つ面は、タスクマネージャーを使う方法、そして3つ目は、msconfig(システム構成)を使用して行う方法です。
今回はWindows10の設定画面を使用した方法を取り上げます。Windows10デスクトップ画面下部のタスクバーにある「Windows」を選択し、「歯車」のマークの「設定」アイコンを選択します。
Windows10の設定画面に表示される「アプリ」を選択します。続いて左メニューに表示される「スタートアップ」を選択します。
無効にしたいアプリを選び、「オフ」にします。
Windows10を軽量化し遅いPCを高速化するために行える2つ目のことは、バックグラウンドプログラムを無効にすることです。バックグラウンドプログラムとは、ウィルス対策ソフトなどPCを使っている間 常に動いているプログラムで、ユーザーの意思にかかわらずバックグラウンドで起動します。
このバックグラウンドプログラムを無効にすることによって、PCは軽くなり、Windows10の軽量化と高速化は大いに向上します。まずWindows10デスクトップ画面下部にあるタスクバーの「Windows」アイコンを選択し、「歯車」マークの「Windows設定」アイコンを選択します。表示される「Windows設定」画面にある「プライバシー」を選択します。
「Windows設定」画面左側にあるメニューから「バックグラウンド」を選択します。画面右側にバックグラウンドで起動しているプログラムが表示されますので、無効にしたいものを選び、「オフ」にします。
「高速スタートアップ」とは、パソコンの起動速度をあげるため、シャットダウン時にメモリやCPUなどの状態を保存しておく機能のことです。ですから、次回Windows10を起動させる際に、高速にスタートアップをしてくれます。この機能はWindows 8から導入されました。
しかし1つ問題があります。シャットダウン前と接続しているデバイスが変わる場合にエラーが生じ、パソコンが起動しなくなることがあります。それで基本的には、高速スタートアップ設定を無効にすることをお勧めします。手順は次の通りです。
まず、Windows10デスクトップ画面下部のタスクバーにある「検索ボックス」に「cont」と入力します。表示される「コントロールパネル」を選択します。
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