最近ではInstagramやTwitter、FacebookなどがSNSとして取り上げられがちですが、あらためてSNSが何の略で何を意味するのかと問われると、自信を持って答えるのは少々面倒です。本記事ではSNSの略称や意味、提供されるサービスなどを概説します。
InstagramやTwitter、Facebookなどに代表されるSNSですが、ついつい「SNS」という言葉でわかった気になりがちで、その実あらたまって「SNSとは?」と問われると、困ってしまう人が少なくありません。
そんな人のために、本記事ではSNSが何の略称であり、どんな意味を持っているのか、ということからSNSの歴史や実際の機能やサービス、さらには2019年10月現在展開されているサービスの種類、そしてSNSの問題点についてまで、ざっくりと説明していきます。この記事を読めばあなたもSNS博士、とまではいきませんが、SNSの概略を掴めます。
SNSとはSocial Networking Service、すなわちソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、社交的(Social)な人と人との繋がり(Networking)を維持・促進するサービス(Service)を意味します。
人と人が繋がるサービスであればSNSと呼べるので、広く捉えるとコメントをつけてコミュニケーションできるブログや単体の電子掲示板サービスもSNSと呼べます。しかし、通常はもう少し閉じた形のFacebookやmixiなどの会員制のサービスを意味します。
そしてこれらよりも開いたコミュニケーションのTwitterやInstagramをSNSと呼ぶこともあれば、逆により閉じた形のLINEをSNSに含める場合もあります。本記事では、SNSを広めの意味で捉えて、各機能やサービスを説明します。
ところで日本では一般的な「SNS」という略語ですが、実はこれは和製英語なのです。英語では「SNS」ではなく、「social media」という言葉を使います。呼び方は異なりますが、FacebookやInstagram、Twitterなどを指すことには代わりありませんから、「social media」と言う言葉を見かけたら、頭の中で「SNS」と翻訳すれば大丈夫です。
なお、「social networking sites」という呼び方もありますが、「SNS」と略すことはないようですので、その点は注意が必要です。
SNSの始まりは、「六次の隔たり」と呼ばれる「友達の友達の友達……をたどれば、6人の友達を経て世界中の誰とでも繋がれる」という理論からきています。実際には必ずしも完全に世界のすべての人と繋がれるわけではありませんが、ネットワークをつないでいくことで世界中の人々と友達になろう、というのがSNSの目指すところです。
近年のSNSはFacebookが完成させたと言えますが、Facebook以前にもSNSは存在していました。先の「六次の隔たり」をそのままサービス名にしたSixDegrees.comは2001年に閉鎖されたものの一時は100万人のユーザーを抱えましたし、2002年にはFriendster、2003年にはMySpace、そして今も人気のお仕事SNS、LinkedInが登場しました。
こうして、自分のプロフィールをネット上に作成し、自分をアピールしてほかの人と繋がるという、SNSスタイルが定着したところで、2004年にFacebookが現れたのです。
元々ハーバード大学生専用の交流サイトとして始まったFacebookでしたが、そのうち地域の大学→アイビーリーグの大学→いろいろな大学生→高校生と範囲を広げ、全世界の月間アクティブユーザーが23億人を超える巨大SNSと化しました。また、こうしたアメリカでのSNSの隆盛を受けて、日本でもGREEやmixiといった日本製のSNSが誕生しました。
その一方で、拡大するにつれさまざまな機能が備わったFacebookとは異なる種類のSNSが次々と誕生しました。その新たな種類のSNSがマイクロブログと呼ばれる短文ブログシステムのTwitterであり、また別の種類のSNSとして画像のやり取りをメインとしたInstagramが生まれました。
その結果、SNSの機能をすべて備えた百貨店・総合スーパータイプのFacebookに対し、家電量販店やドラッグストアといったカテゴリーキラーに相当するTwitterやInstagram、そして日本ではLINEが人気を呼ぶ時代を迎えています。
それでは、ここからはSNSとは何なのか、いったい何ができるのかを機能やサービスを取り上げてジャンに説明していきます。
SNSで欠かせないのがプロフィール機能です。ここに、さまざまな情報やこれまでの発言や投稿がまとめられることで、SNSの参加者にあなたがどんな人なのかを伝えられます。逆に言うと、このプロフィールに集まった情報が一貫していないと、ほかの人に貴方がどんな人なのかを伝えづらくなり、プロフィールの意味がなくなってしまいます。
SNSでは、あなたをほかの人に理解してもらって繋がりを作るのが目的なのですから、投稿やプロフィールも、知ってもらいたい自分に合わせたものにしなければ意味がありません。SNSでありのままの自分を受け止めてもらう、というのは一種の甘えを意味します。
メッセージ機能で、同じSNSを利用している相手とのコミュニケーションを深められます。FacebookやLineのメッセージは即時性の高いコミュニケーションが行えます。これによって、未利用ユーザーに同じSNSを利用させようとする動機を与えられますし、一時期はメールに代わるコミュニケーション手段として重要視されました。
また、Twitterのように相互フォローしていなければ直接的なダイレクトメッセージを送れない種類のSNSもあります。
特定の相手に送るメッセージと違い、友人や不特定の人々に向けての投稿を一覧できるタイムライン(あるいはウォール)という種類の機能もSNSには付き物です。多くの場合は、フォローしているアカウントが投稿した記事や写真、動画や引用した記事を見ることで、フォロー相手が何をしているのかといった近況を確認できます。
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