VPNは、よりセキュアなネットワーク環境を構築する技術です。Windows10でも利用できます。本記事では、Windows10でのVPN接続の設定方法をご紹介します。また、便利に使うためにショートカットアイコンの作成方法も説明します。
VPNとは、何でしょうか。システム系や情報系のお仕事をされている方は聞いたことがあることでしょう。また、VPNにするとセキュリティ面も安全性が増すといわれていますが、一体どういうことでしょうか。など、VPNはよさげだがなんだかよくわからないという方もおられることでしょう。
では、VPNはどういうものかというと、インターネット上に仮想の専用線を引くことで、離れた拠点間のネットワークをつなぎ、第三者による盗聴を防ぐことができるという技術です。また、最近では、安全性に期待が持てることから、無料Wi-Fiでも用いられるようになっています。
本記事では、VPNについての解説と、Windows10での利用方法について説明していきます。
VPNとは、正式名称は「Virtual Private Network」です。日本語訳としては、仮想専用線と訳されています。仕組みを簡単にいうと、インターネット上に仮想の専用線を引き、各々の拠点で接続するPCに設定を施し、通信を行うというものです。専用線なのでセキュリティ上も安全性が高いです。
複数の拠点を持っている企業などは、VPNを設定してPCを接続し、各拠点間での通信や情報共有、ファイルやデータの共有を実現しています。コストも、専用線をひく場合に比べて安価です。また、通信自体も暗号化されており、セキュリティリスクも低いことから利用が広がっています。
VPNを利用するにあたって、気になる点は、接続のための設定の難易度や、専用のアプリケーションが必要なのかという点です。その点、Windows10には、あらかじめ、VPNに接続する機能が搭載されているので、別途アプリケーションをインストール必要はないです。
また、Windows10に標準搭載されている機能なので、接続のための設定方法は回線業者にかかわらず、同じ手順で行うことができます。使用するVPN専用のアプリケーションだと使い勝手が影響してうまく設定できないということもあるかもしれないです。
しかし、Windows10の標準搭載されている機能なので、できなくても誰かに聞くなどして設定を行うことができます。
Windows10でVPNに接続する設定方法は、MicrosoftのWebサイトのサポートページで確認することができます。基本的には、順を追って、会社から与えられるなどした情報を入力していけば接続の設定はできます。ただ、会社からVPNプロファイルを与えられていない場合は接続できません。
この場合、職場のアカウントを設定して会社からVPNプロファイルを取得する必要がある場合もあります。たいていの場合、会社から設定方法について指示があるので、その方法に従いましょう。
Windows10でのVPN接続は、仕事でも個人でも行うことができます。接続するためにはプロファイルを設定する必要があります。手順は、MicrosoftのWindowsサポートに記載されていますので、その内容を記載いたします。
手 順 | |
1 | [スタート] ボタンを選択し、[設定] 、[ネットワークとインターネット] 、 [VPN]、[VPN接続を追加する] の順に選択します。 |
2 | [VPN接続を追加する] 画面で、以下を行います。 ・[VPNプロバイダー] で [Windows (ビルトイン)] を選択 ・[接続名] ボックスに、認識しやすい名前 (「自分のVPN」など) を入力 これが、接続時に探すVPN接続の名前になります ・[サーバー名またはアドレス] ボックスに、VPNサーバーのアドレスを入力 ・[VPNの種類] で、作成するVPN接続の種類を選択 VPNサービスで使われているVPN接続の種類を把握しておく必要あり ・[サインイン情報の種類] で使用するサインイン情報 (資格情報) の種類を選択 これは、ユーザー名とパスワード、ワンタイム パスワード、証明書、 または仕事でVPNに接続する場合はスマート カードなどになります。 ユーザー名とパスワードをそれぞれのボックスに入力します (オプション)。 |
3 | [保存] を選択します。 |
4 | VPN接続情報を編集したり、プロキシ設定などの追加の設定を指定する必要がある場合は、 VPN接続を選択して [詳細オプション] を選択します。 |
VPNプロファイルの設定が終わったら、接続準備完了です。あとは、接続するだけとなります。接続方法についても、MicrosoftのWindowsサポートに記載されています。以下接続手順を記載いたします。
手 順 | |
1 | タスク バーの右端にあるネットワーク アイコンを選びます。 |
2 | 使用するVPN接続を選択します。次に、VPN接続を選んだときの動作に応じて、 次のいずれかを実行します。 ・VPN接続の下に [接続] ボタンが表示された場合は、[接続] を選択します。 ・設定の [VPN] 画面が表示された場合は、そこからVPN接続を選択し、[接続] を選択します |
3 | サインインを求められた場合は、ユーザー名とパスワード、 またはその他のサインイン情報を入力します。 |
下記動画によりVPN接続手順を確認することができます。参考としていただけると幸いです。
VPN接続に失敗した場合、接続できない旨のメッセージが表示されます。多くの場合、設定に誤りがあって接続で気なのですが、エラーメッセージの赤文字の部分にどこに誤りがあって接続できないのかが書かれています。そのため、接続できない場合は、必ず、エラーメッセージの赤文字を確認しましょう。
エラーメッセージ(赤文字) | 原因と対応策 | |
1 | リモートアクセスサーバーの名前を解決できなかったため、リモート接続は行われませんでした。 | 「サーバー名またはアドレス」の設定に誤りがあり接続できない状態です。 そのため、「サーバー名またはアドレス」を修正しましょう。 |
2 | 指定したユーザー名またはパスワードが認識されないか、選択した認証プロトコルがリモートサーバーで許可されていないため、リモート接続が拒否されました | 「ユーザー名 または パスワード」または「サインイン情報の種類」の設定に誤りがあり接続できない状態です。そのため、「ユーザー名またはパスワード」または「サインイン情報の種類を修正しましょう。 |
3 | 既存の接続はリモートホストに強制定期に切断されました。 | 「VPNの種類」の設定に誤りがあり接続できない状態です。そのため、「VPNの種類」を修正しましょう。 |
4 | パラメータが間違っています。 | 「VPNの設定の変更」で、作成した「VPN接続」を削除して最初から作成をやり直します。 |
上記のエラーメッセージの 1~3 の場合は、設定済みの情報を修正することで接続できない状態を解消するころが可能です。設定画面を開く手順は以下です。
手 順 | |
① | Windows10のスタートボタンをクリックし設定(歯車マーク)をクリック |
② | 「ネットワークとインターネット」をクリック |
③ | 左の方にある「VPN」をクリック |
④ | 該当のVPN名をクリックし、表示された「詳細オプション」をクリック |
⑤ | 左の方にある「編集」をクリック |
⑥ | 「VPN接続の編集」が開きます。 |
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