QUICPayとiDは後払いの電子マネーですが、違いや2つの間の比較をします。店でどっちが使えるかや、どのクレジットカードに対応していて、ポイント還元率はどうなっているか、さらに海外対応についても解説します。QUICPayとiDについて色々まとめてみました。
消費税増税に関わる還元人気に乗っかって、電子マネーがもてはやされています。数々の電子マネーの中で比較的話題によく上るのはQUICPayとiDの二つです。この2大巨頭の電子マネーはどのようになっているのでしょうか。
電子マネーにはプリペイド方式のものと、後払い方式のものがあります。QUICPayとiDはどっちも後払い方式の電子マネーとなります。つまり、プリペイドならばまずは現金を用意して電子マネーにチャージしないと使えないのですが、後払いならば現在現金の持ち合わせが無くても使え、自分の銀行口座から後払いできるのです。
このようにどっちの電子マネーもキャッシュレスと後払いという便利な機能がもてはやされています。
QUICPayとiDがどっちも後払い方式といっても、電子マネー自体に銀行口座から代金を後払いで引き落とす能力はありません。とりあえずキャッシュレスで買い物をしても、後で実際に自分の銀行口座から後払いで引き落とすにはクレジットカードが不可欠です。QUICPayとiDはどっちも後払いの引き落としのためのクレジットカードと連携する必要があります。
QUICPayとiDは電子マネーを普及させようとして、大々的に会員を獲得しています。当然このような大がかりなことをするには、比較的大きな会社がバックについて運営しているでしょう。QUICPayとiDそれぞれについて、運営会社がどこなのか紹介します。
QUICPayは2004年7月20日に発表された電子マネーで、開発したのはJCBとイオンクレジットサービスです。イオンクレジットサービスは現在では名称をイオンファイナンシャルサービスと呼びようになっています。
iDはドコモが2005年11月8日に、iDを開発したことを発表し翌月の12月1日からサービスを開始しました。ちなみにこの最初のサービスが三井住友カード株式会社の三井住友カードiDでした。したがってiDの運営主体はドコモと三井住友カードとなっています。
QUICPayとiDを後払いで機能させるためには、クレジットカードと連携しなければいけません。一方QUICPayとiDそれぞれに対応しているクレジットカードは決まっています。QUICPayに対応しているクレジットカードと、iDに対応しているクレジットカードと大きく分けると2グループあるのです。それぞれどこのクレジットカードなのかを説明します。
iDに対応しているクレジットカードは次のようなところがあります。
NTTドコモ(dカード) | 三井住友カード | 三井住友トラスト・カード |
東京クレジットサービス | りそなカード | 道銀カード |
イオン銀行 | ゆうちょ銀行 | ライフカード |
セディナ | ポケットカード | オリエントコーポレーション |
クレディセゾン | ユーシーカード | ファミマTカード |
株式会社NTTドコモが提供するクレジットサービスがdカードです。そもそもの出発はNTTドコモが開発した、おサイフケータイを使ったクレジットサービスを始めようと企画したことです。そのためにNTTドコモは三井住友カード株式会社の株の34%を取得して提携関係に入りました。これが2005年4月のことでした。
そして2005年11月8日にNTTドコモはiDを発表し、次いで12月1日にはiDの提供を開始し、当時は三井住友カードiDでのみ利用可能となってたのです。NTTドコモは携帯電話と電子マネーを結びつけ、携帯端末の普及を狙っていた訳です。その後クレジット事業が拡大し、2015年12月1日には自らのクレジットカードにiDを搭載するようになりました。
現在提供されている4種類のdカードは次の通りです。各々比較してみましょう。
名称 | 内容 | 年会費 |
---|---|---|
dカードmini | おサイフケータイ搭載のドコモのスマホにdカードアプリから申し込めば利用可能となります。「dカード」という名前とは違いクレジットカードは発行されません。iD加盟店のみで利用可能です。 | 無料 |
dカードプリペイド | あらかじめチャージした金額の範囲内で、クレジットカードあるいはiDとして決済ができます。クレジットカードが発行されます。 | 無料 |
dカード | クレジットカードが発行されiDも利用できます。ドコモのスマホの利用金額を支払うこともできます。国際ブランドはMaster CardまたはVISAです。(どちらか一方へ加入できます) | 無料 |
dカードGOLD | dカードとの違いは海外旅行保険や国内旅行保険、お買い物あんしん保険がつき、国内空港ラウンジが無料使用できます。その他の数々の特典も付きます。 | 10000円 |
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