LINEにはLetter Sealingという暗号化システムが導入されています。通信傍受を防ぐ優れものですが、このせいでトークが出来なくなる困った事態も起こり得ます。LINEの暗号化システム・Letter Sealingの特徴や設定方法などをまとめました。
LINEが普及するにつれて、他人の通信を覗き見ようと企む悪意に満ちたユーザーも紛れ込むようになりました。そこでLINEの運営はLetter Sealingと呼ばれる暗号化システムを採用し、LINEのセキュリティ向上に力を入れています。
しかしLINEユーザーの中には、Letter Sealingの存在すら知らない方が少なくありません。LINEの暗号化機能・Letter Sealingの概要を紹介しましょう。
Letter Sealingは、2015年8月からLINE社がオプション機能として一部のサービスに適用し始めたエンドツーエンド暗号化(end-to-end encryption, E2EE)プロトコルです。
Letter Sealingとは、日本語に訳すと「その封書が未開封であることを証明する印」のこと。「LINE上でやり取りされる情報が第三者に傍受されていないことを保証するセキュリティサービス」と言えば分かりやすいでしょう。
もともとLINEユーザーとサーバ間では、HTTPSによるセキュアな暗号化通信が行われています。さらにLetter Sealingを適用すると、情報送信者・サーバ・受信者の間でやり取りされる通信内容が「送信者と受信者の端末でしか解読できない特殊な形」で暗号化されます。
この情報はLINEサーバー側でもその内容を解読することが出来ません。したがって、万一ハッキングによってLINEサーバからデータが流出しても、LINEユーザーの通信内容が保護される仕組みになっているのです。
Letter Sealingは、以下の4種類のサービスの暗号化に対応しています。
Letter Sealingは、2016年頃からデフォルトで有効化されるようになりました。基本的にはユーザーが何もしなくてもLetter Sealingの設定がオンになっているはずですが、自分でチェックしないと気になる方もいるでしょう。
スマホやPCでLetter Sealingの設定を確認する手順について見ていきましょう。
スマホ版のLINEでLetter Sealingを設定するためには、アプリを起動させた後にホーム画面左上にある歯車アイコンをタップして「設定」を呼び出す必要があります。
「設定」画面が表示されたら、「プライバシー管理」の項目をタップしてください。
「プライバシー管理」の画面上に「Letter Sealing」の項目があるはずです。そのスイッチがオンになっていれば、Letter Sealingは問題なく有効になっています。もしオフになっていたら、設定スイッチをタップすることでオンにすることが出来ます。
PC版のLINEアプリには、スマホ版のようなLetter Sealingに関する明確な設定はありません。しかし、スマホ版のLINEでLetter Sealingの設定がオンになっていると、セキュリティ保護のためにPC版のトーク画面に本人確認を求めるメッセージが表示されます。
このままではPC版でLINEトークを受信できないので、本人確認を行いましょう。
「本人確認」のリンクをクリックすると、画面上に6桁の認証用コードが表示されます。このコードをスマホ版のLINEに入力しましょう。
ただし、このコードはわずか3分しか使えません。3分以内に認証を済まさなければならないので、制限時間を超過しないように、前もってLINEアプリにログインしておいたスマホを手元に用意しておいてください。
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