Windows10のハードディスクのパーティション分割方法を解説!

Windows10でハードディスクのパーティション分割をしておくと、ウイルス対策や障害が発生した時のデータの保全に役立ちます。そこで今日はWindows10のハードディスクのパーティション分割方法をメリットや注意点とあわせて解説します。

Windows10のハードディスクのパーティション分割方法を解説!のイメージ

目次

  1. 1Windows10のHDDをパーティションで分割するとは?
  2. パーティションとは
  3. パーティション分割の役割
  4. パーティションで分割するメリット
  5. 2Windows10のHDDをパーティションを分割する注意点
  6. パーティション形式を確認する
  7. 3Windows10のHDDをパーティションで分割する方法
  8. ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保する
  9. 未割り当て領域に新しいパーティションを作成する
  10. 4Windows10のHDDで分割したパーティションを削除する
  11. パーティションを削除する手順
  12. パーティションを削除するときの注意点
  13. 5Windows10のHDDをソフトを使ってパーティションを分割する
  14. EaseUS Partition Master
  15. EaseUS Partition Masterの使い方
  16. 6Windows10のHDDをパーティションで分割しよう!

Windows10のHDDをパーティションで分割するとは?

Windows10のHDDをパーティション分割、と言われても普通にパソコンを使用しているだけでは普段関わらない項目でしょう。そこでまずはパーティション・分割とは、また、パーティション分割したCドライブ・Dドライブ・Eドライブそれぞれの役割についてお話しします。

パーティションとは

パーティションとは、区切り・仕切りという意味です。つまりHDDをパーティションで分割する、とは一つのHDDをいくつかに区切って分割することを意味します。例えばWindows10のHDDが750GBの場合、500GBと250GBに分割することを「500GBと250GBにパーティション分割する」と言います。

パーティション分割の役割

HDDのパーティション分割を行う前に、まずは分割したパーティション、C・DドライブとEドライブの役割について理解しておきましょう。最近のパソコンは購入時にはパーティションがCドライブのみの事も多くありますが、一番一般的とされているパーティションであるCドライブ、Dドライブ、そしてEドライブそれぞれのドライブの役割を挙げてみます。

Cドライブ

一般的にCドライブにはパソコンが起動するために必要なOS(Windows10)やシステムデータ、アプリケーションソフトなどを格納します。

ただし、アプリケーションソフトに関しては、アプリケーションごとの環境設定ファイルがあるためDドライブにしておいた方が良いという意見の人もいます。OS(Windows10)が入っているドライブのことを「システムドライブ」と言い、例外はありますがCドライブ=システムドライブです。

Dドライブ

Dドライブはデータを保存するために使います。詳しく挙げると、エクセルやワード、写真や動画、アドレス帳やデスクトップ、ゲームのデータ等です。OS(Windows10)の格納されているCドライブをシステムドライブと呼ぶのに対し、OS以外の個人のデータを保存してあるドライブを「データドライブ」と呼びます

システムドライブ以外のドライブをすべてデータドライブを呼ぶため、データドライブは必ずDドライブというわけではありませんが、ほとんどの場合、Cドライブ=システムドライブ、Dドライブ=データドライブという使い分けをしています。

購入時にパーティションがCドライブのみの場合、自分でDドライブをパーティション分割する必要があります。今回の本題であるHDDのパーティション分割の方法は後ほど詳しく手順を説明します。

Eドライブ

Cドライブをシステムドライブ、Dドライブをデータドライブにパーティション分割した場合、Eドライブは外付けのHDDやDVDプレイヤー、USBメモリなどで使われます。

DVDや外付けメモリなどを接続させていない場合はEドライブはエクスプローラに表示されず、接続させて初めてEドライブが表示されます。また、初期設定のパソコンでパーティションにDドライブがなく、Cドライブのみでも光学ドライブ等はDドライブではなく、Eドライブと表示されます。
 

パーティション分割していないパソコンのドライブ

上の画像は購入時にパーティションがCドライブのみのパソコンに外付けメモリを接続してある状態です。Dドライブをパーティション分割していないため、Cドライブと外付けメモリのEドライブが表示されています。

外付けメモリを外した状態

外付けメモリを取り外すと、それと同時にEドライブの表示はなくなりました。つまり、CドライブしかパーティションされていないWindows10の場合、Dドライブは自分でパーティション分割しなくてはいけませんが、Eドライブに関してはパーティションを作成しなくてもパソコンが自動でEドライブを割り当てます。

パーティションで分割するメリット

Windows10のHDDをCドライブ・Dドライブにパーティション分割するメリットを挙げていきます。

データの整理

例えば一つの引き出しにすべてのものをしまっておくと、必要な物を探すのに時間がかかってしまいます。Windows10のHDDも、パソコンを起動させるプログラムと写真や文書ファイルをまとめてCドライブにしまっておくとフォルダが沢山でき、データを探しづらくなります。

データの断片化を抑制

HDDの性質として、保存や削除を繰り返すとデータが断片化されます。これはデータが壊れて開けないということではなく、仕切り(パーティション)のないところで取り出しや追加を行うと一つの場所にまとまって収納されず、一つのデータが一つのHDDの隙間に格納されるため、あっちにもこっちにも分かれて保存されるという状態です。

頻繁に保存や削除をするデータを一つのパーティションにまとめて保存しておけば、他のパーティションは保存や削除に影響されることはなく、データの断片化を必要最小限にとどめることができます

データの安全性の向上

パソコンの不調やウイルス感染などでOS(Windows10)の再インストールが必要な事態がおきないとは限りません。Windows10を再インストールした場合、OS(Windows10)が保存されているHDD(Cドライブ)が初期化されるため、すべてのデータをCドライブに保存していた場合、個人的に保存していた文書や画像、アドレスなどのデータも一緒に消失します。

ですが、HDDをパーティション分割してOS(Windows10)と個人のデータをCドライブとDドライブに分けて保存し、OS(Windows10)の初期化を行った場合、Cドライブは初期化されてもDドライブは初期化に関わることなく個人のデータも消失しません。つまり、Windows10に不具合が発生し、再インストールしなくてはいけなくなっても、パーティション分割でデータをDドライブに分けておけば個人の大事なデータを守ることができます。

Windows10のHDDをパーティションを分割する注意点

Windows10のHDDのパーティション分割が有益なことは分かったでしょう。ですがパーティション分割をする際に注意点がありますので、パーティション分割にとりかかる前に、注意点を認識しておきましょう。

パーティション形式を確認する

パーティション形式の確認方法

まずは自分のパソコンのパーティション形式を確認するための手順です。左下「Windows」マークで右クリックし、「ディスクの管理」をクリックします。

パーティション形式の確認でプロパティを開く方法

「ディスクの管理」画面の中が開いたら、ディスクがいくつもある場合は「ディスク0(パーティション1)」を右クリックしてから「プロパティ」をクリックします。

パーティション形式を確認するためのプロパティ

「ディスク0」のプロパティが開きます。パーティション形式は「ボリューム」というタグをクリックすると確認できます。パーティション形式は「マスターブートレコード(MRB)」または「GUIDパーティションテーブル(GPT)」と表示されています。

MBR形式

「マスターブートレコード(MRB)」は古くから使われてきたパーティションの形式です。

古くからあるのでWindows10より前のWindowsでも使うことができますが、制約もあります。詳しい制約は、分割作成できるパーティションは4つまでに限れているということ、HDDの容量は2TBまでしかサポートしていないということの2点です。もし、HDD自体が2TBを超えていても、2TBまでしか見えなくなります。

GPT形式

MBR形式が古くからあるパーティション形式なのに対して、GPT形式は新しいパーティション形式です。WindowsがGPT形式に対応するようになったのはWindows Vista(2006年リリース)以降となっていますので、Windows XPより以前のWindowsではGPT形式を使用できません。さらに環境は64bit必要です。

Windows Vista以降、さらに64bitという条件をクリアしていれば、このGPT形式はHDDが2TBを越えても認識でき、さらにはパーティションが128個も作成できます。

Windows10のHDDをパーティションで分割する方法

実際にWindows10のHDDをパーティションで分割する方法を説明していきます。

ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保する

HDDのボリュームを縮小する方法

パーティション分割を行う前に、HDD内に分割するための領域を確保しなくてはいけません。パソコン画面の左下にある「Windows」マークで右クリックし、「ディスクの管理」をクリックします。Cドライブを選択し、右クリックでメニューを表示させ、「ボリュームの縮小」をクリックします。

未割り当て領域に新しいパーティションを作成する

ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保するためのウィザード

「ボリュームの縮小」をクリックすると、「新しいシンプルボリュームウィザードの開始」が開き、パーティションの分割・作成が始まります。

ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保するためのウィザードでサイズ設定

ボリュームサイズの設定画面に移ります。先ほどボリュームを縮小して確保した未割り当て領域が「最大ディスク領域」として表示されますので、その領域数を入力し、「次へ」をクリックします。

ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保するためのウィザードでドライブ名の設定

ドライブ名を選択する画面に移ります。アルファベットの並びはCの次がDなので、「D」と表示されています。もちろんEドライブやXドライブなど好きなアルファベットを選ぶこともできますが、まずはアルファベットの並び通り「D」にしておくのが無難でしょう。

ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保するためのウィザードでフォーマット形式の指定

次に、パーティションのフォーマット画面が開きます。上の画像の通りに設定し、「次へ」をクリックします。「ファイルとフォルダーの圧縮を有効にする」は後からでも設定が可能ですので、ここでは✔を入れなくても大丈夫です。

ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保するためのウィザードの完了

「新しいシンプルボリュームウィザード」が完了しましたので、「完了」をクリックしてウィザードを閉じます。

ボリュームを縮小して未割り当て領域を確保し新しいパーティションの作成完了

「ディスクの管理」を見ると、HDDがパーティション分割され、Dドライブが作成されました。

Windows10のHDDで分割したパーティションを削除する

Windows10のHDDはパーティション分割できるので、パーティション削除も可能です。

パーティションを削除する手順

パーティションを削除する手順

先程同様、「Windows」マークを右クリックし、「ディスクの管理」を開きます。削除したいドライブを選択し、右クリックで表示したメニューから「ボリュームの削除」を選択、クリックします。削除の前に注意が表示されますので、「はい」をクリックします。

パーティションの削除完了

パーティションの削除の手順はこれだけです。「ディスクの管理」で確認すると、Dドライブが削除されているのが確認できます。

パーティションを削除するときの注意点

パーティションを削除する際の注意

右クリックで表示したメニューから「ボリュームの削除」をクリックすると表示される注意がそのまま注意点となります。ボリューム(今回はDドライブ)を削除すると、そのパーティションに保存されているデータも一緒に削除されてしまいます

その時は不必要だと思っても後から必要になった際、データを復元することはできません。パーティション削除の前にデータはバックアップをとっておいた方が安全です。

Windows10のHDDをソフトを使ってパーティションを分割する

Windows10のHDDをパーティション分割する場合、専用のソフトを使うこともできます。

EaseUS Partition Master

EaseUS Partition Masterのイメージロゴ

EaseUS Partition Masterはフリーと有料の2種類ありますが、今回は個人(家庭)での利用に限られているフリー版の説明をします。EaseUS Partition Master Freeでは、パーティションのコピー・削除・フォーマットが行える以外に、デフラグの実行や、ラベル・ドライブレターの変更なども可能なソフトです。

インストールは下記リンクより行ってください。

EaseUS:registered:公式サイト|無料のパーティション管理ソフト - EaseUS Partition Master Free

EaseUS Partition Masterの使い方

EaseUS Partition Masterの画面

パーティションの分割・作成についての流れ自体は「Windows10のHDDをパーティションで分割する方法」と同じです。まずはパーティション分割のための未割り当て領域を作成します。インストール後にEaseUS Partition Masterを起動し、表示されているドライブの一覧からパーティション分割したいドライブを選択してから画面右上にあるメニューの「サイズ調整/移動」をクリックします。

EaseUS Partition Masterのパーティション分割領域の設定

「サイズ調整/移動」の画面が開いたら、棒グラフの左端か右端をドラッグしてパーティション分割する容量を設定し、「OK」をクリックします。「アドバンス」をクリックしてパーティションサイズ(元のドライブ容量)、前回未割り当て、未割り当てを調整することも可能です。

EaseUS Partition Masterの新しいパーティション設定

HDDの未割り当て領域に新しいパーティションを作成します。未割り当て領域をクリックしてから画面右メニューの「作成」をクリックすると、上画像の「作成」画面が開きます。本格的なHDDの作り込みをしていない限り、画面に表示されたものを確認だけ行い、「OK」をクリックするのが簡単でおすすめです。

EaseUS Partition Masterのパーティション分割最後の手順

ツールバーにある「▶2個の操作を実行する」をクリックし、パソコンの再起動を行います。EaseUS Partition Masterを使ってのWindows10のHDDのパーティション分割は、再起動しない限り適用されませんので必ずパソコンを再起動させましょう。

Windows10のHDDをパーティションで分割しよう!

パソコン用語は慣れないと少し難しく感じてしまうかもしれませんが、購入したパソコンのパーティションがCドライブのみだった場合、大事なパソコンやデータを守り快適なパソコン作業を行うために、Windows10HDDのパーティション分割を行いましょう。

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この記事のライター
nabeturbo3
機械音痴でカタカナ単語の苦手な自分に理解できる解説を心がけています。