Macのストレージの「その他」を削除して圧迫している容量を減らす方法!
Macのストレージを確認すると、「その他」と「システム」という思いもよらないものが容量を圧迫していることがあります。今回はその中から「その他」を選んで、その対応方法を説明します。Macのストレージ容量に悩んでいるのなら「その他」を減らすことを目指してください。
目次
Macのストレージの「その他」とは
Macのストレージを確認すると、写真・App・オーディオ・ムービー・書類などと並んで「その他」という項目が確認できます。写真や動画、音楽などでストレージの容量が圧迫されるのは仕方がないとはいえ、「その他」などとワケのわからない存在にMacのストレージが圧迫されるのは、誰もが納得いかないところです。
できれば「その他」を丸ごと削除して、使用容量を減らすわけにはいかないものかと思うのは人の常です。しかし、そんな「その他」をあっさり削除しても大丈夫なのか、と不安になるのもまた確かなところです。
iOSデバイスのバックアップファイル
iPhoneやiPadをMacのiTunesでバックアップしている場合は、バックアップファイルが「その他」に分類されます。最近ではIOS端末の容量も増えているので、そのバックアップファイルもサイズが大きくなり、Macのストレージの容量も圧迫される結果となります。
とはいえ、大事なバックアップを即座に削除するわけにもいきません。その対応方法についてはのちほど「Macのストレージの「その他」を削除して減らすには?」の章の「iOSデバイスのバックアップファイルを削除」で説明します。
システムキャッシュ
Macのシステムが高速化のために作るシステムキャッシュも「その他」に分類されます。キャッシュは便利な機能ですが、その分ストレージを圧迫しますし、キャッシュの容量が大きくなり過ぎるとかえって動作が重くなることもあります。そのため、適当なタイミングでの削除が必要となります。
Macのストレージ「その他」の確認方法
さて、その肝心の「その他」を確認するためには以下の方法を採ります。まずAppleメニューをクリックし「このMacについて」を選びます。
そして「ストレージ」タブを選択すると、ストレージの使用容量を確認できます。色分けされている部分が広ければその中に内容が記されますが、そうでない場合はカーソルを帯グラフの色の違う部分に持っていくことで「その他」などの使用容量を確認できます。
Macのストレージ「その他」が容量を圧迫してる?
macOSがまだOS Xを名乗っていたEl Capitan以前では、「その他」ファイルはMacでアプリのデータや書類の一部も含む、多くのファイルを含んでいました。しかしmacOSとなったSierra以降では、アプリのデータや書類の多くが「書類」に分類され、「その他」の見かけ上の容量を減らすことに貢献しました。
とはいえ、「書類」を含む「その他」のデータがMacのストレージ容量を圧迫していることには変わりありません。しかしこれらのデータの削除に取りかかる前に、改めて本当に「その他」データがそれほど容量を圧迫しているのかを確かめる必要があります。
一時的なエラーではないことを確認する
SpotlightはMacの内容を検索してくれる欲しいアプリや書類を素早く見つけだしてくれる便利な機能ですが、この作業を高速化するためにインデックス(目録)ファイルを作成します。このとき、インデックスファイルの作成時点とその後のファイルの処理とのタイムラグなどから、情報が古くなって「このMacについて」の表示が狂う場合があります。
そこで、「その他」の容量が大きいのは、Spotlightの一時的なエラーのせいではないかを最初に確認します。それを確かめるためには、Spotlightのインデックスファイルを再作成する必要があります。ただし、ストレージのサイズによっては、この再作成には数10分から数時間かかる場合があります。
Spotlightのインデックスファイルを再作成
Spotlightのインデックスファイルを再作成するには、まずはAppleメニューやDockから「システム環境設定」を立ち上げます。そして、「Spotlight」を選択します。
そして「プライバシー」タブを選んだら、「Spotlightの検索から除外する場所」への追加用の「+」ボタンをクリックします。
選択用のファインダー画面が表示されますので、あなたのメインのストレージ(一般にはMacintoshHD)を選んで「選択」ボタンをクリックします。
すると、確認用の画面がポップアップしますので「OK」を選びます。
MacintoshHDが「Spotlightの検索から除外する場所」に追加されたら、今度はこのリストからMacintoshHDを取り除きます。これによって、Spotlightが改めてMacintoshHDの中を検索して、インデックスファイルを再作成するわけです。そのために、MacintoshHDを選択してから「−」ボタンを選択します。
以上の作業が終了したら、システム環境設定を終了し、Ctrl+SPACEでSpotlightを呼び出します。適当な文字(下図では「a」)を入力して、「索引を作成中…」の文字が出れば、インデックスファイルが再作成されていると確認できます。あとはSpotlightも閉じて放っておけば、数十分〜数時間後にインデックスファイルが再作成されます。
うまくいけば、これでMacのストレージの「その他」の容量表示を大きく減らすことができているかもしれません。もしインデックスファイルの再作成が終わっても「その他」の容量が大きいままであれば、次の章の方法を採ってください。
Macのストレージの「その他」を削除して減らすには?
それでは、いよいよMacストレージの「その他」を減らすために、iOSのバックアップファイルの削除と、システムキャッシュの削除を行う方法をお伝えします。
iOSデバイスのバックアップファイルを削除
冒頭で触れたように、容量が大きくなり続けるIOS端末のバックアップファイルは、「その他」という形でMacのストレージを圧迫しがちです。特に最新のiPhone XSでは最大で512GBにもなりましたから、MacBook系のノートPCを母艦にしていては、IOS端末のバックアップファイルの圧迫度は激しくなります。
そこで、IOS端末のバックアップファイルがどれくらいMacのストレージを圧迫しているかを確認するために、先ほどのストレージ画面から「管理…」を選択します。
すると、「その他」のみならず、ストレージ容量を圧迫している内容が詳しく表示されますので、左のタブから「iOSファイル」をクリックしてください。するとストレージ上のIOS端末のバックアップファイルが表示されます。
下図の例ではひとつしかバックアップファイルが存在していませんが、機種変更などによっていまは使っていないiPhoneのバックアップファイルや、なんらかの拍子でダブってしまった最新でないバックアップファイルが残っていて、Macのストレージを圧迫している場合があります。
その場合は、不要なバックアップファイルを選択して、画面右下の「削除…」をクリックします。
すると確認画面が表示されますので「削除」を選んでください。
これで、不要なIOS端末のバックアップファイルが削除され、「その他」のストレージ使用量も減らすことができました。
セーフブートで余計なキャッシュをクリア
「その他」もしくは「システム」に含まれるシステムキャッシュを削除する方法は、セーフブートの実行です。セーフブートを行うには、一度電源を落としたMacを起動する際にシフトキーを押しっ放しにします。Appleのロゴマークが表示されれば手を放しても大丈夫です。
セーフブートでは、立ち上げ時にシステムキャッシュなどを削除しますので、立ち上がるのに数分から10数分かかりますので、のんびりとお茶でも飲んで立ち上がるのを待ってください。ログイン画面が表示されると右肩に赤文字で「セーフブート」と記されていますので、それを確かめてログインをしたら、早々に再起動させて通常の環境に戻してください。
再起動が終わるとシステムキャッシュが削除され、「その他」や「システム」の占める容量を減らすことができているはずです。
「不要なファイルを削除」を使う
正確には、「不要なファイルを削除」機能を利用して使用容量を減らす方法は「その他」の容量を減らす方法ではありません。しかし、ストレージを圧迫しているファイルを削除するには便利な機能ですし、なによりもストレージ画面から簡単に呼び出すことができる機能ですので、ここで続けて紹介させてもらいます。
「不要なファイルを削除」機能を利用するには、「iOSデバイスのバックアップファイルを削除」の節でお伝えしたのと同様、まずは先ほどのストレージ画面から「管理…」を選択します。すると左側の「おすすめ」タブが選択された状態でウインドウが開きますので、右下の「ファイルを確認」をクリックします。
すると、書類ファイルが大きい順に並びますので、その中で不要と思われるファイルを削除します。また、「大きいファイル」タブを「ダウンロード」タブに切り替えると、1年以上前にダウンロードしたファイルが、やはり大きい順に並びますので、不要と思われるものを削除します。
ファイルを削除するには、削除したいファイルを選択して、右下の「削除…」を選びます。
すると確認画面が表示されますので、改めて「削除」をクリックすれば、これまでストレージを圧迫していた大きな容量のファイルを減らすことができます。
Macのストレージ「その他」以外の圧迫を解消する方法
以上で説明した「その他」への対応方法でも事態が改善しない場合には、「その他」以外の部分に手を伸ばすことになります。
USBメモリや外付けHDDに移す
「Macのストレージの「その他」を削除して減らすには?」の章の「「不要なファイルを削除」を使う」で記したように、大きな容量のファイルを削除できればベストですが、中にはファイルサイズが大きいにもかかわらず、削除するわけにいかない場合もあります。その場合は、USBメモリや外付けHDD、SSDに移す方法がおすすめです。
ただし、この場合は先にお伝えした「不要なファイルを削除」からはファイルの移動ができません。移動するファイルが少ない場合は、「不要なファイルを削除」のファイル名を見ながらFinderで検索して、そこから移動させる方法をおすすめします。
安全領域の削除
ストレージが圧迫されているからといって、手当たり次第に大きなファイルを削除するのは危険です。そのため、まずは「不要なファイルを削除」で表示される安全領域の、「書類」や1年以上前にダウンロードされたダウンロードファイルを優先して削除してください。
また、あとで何度でもダウンロードできるiTunesの映画や番組、メールの添付ファイルを削除するのも安全なストレージ解放方法です。この方法を採る場合は、ストレージ画面から「管理…」を選択し、左側の「おすすめ」タブが選択された状態で「ストレージを最適化」の項目の「最適化…」をクリックします。
また、ゴミ箱やデスクトップをキレイにすることでも、ストレージの使用容量を減らすことができます。
ゴミ箱を空にする
Macでは、ゴミ箱にファイルを入れただけではファイルは完全に削除されません。そのおかげで誤ってゴミ箱に入れたりCommand+DELで削除したりしたファイルでも、すぐにゴミ箱を漁れば復活させられるので、助かることが少なくありません。しかし、それが重なると、ゴミ箱の容量がストレージを圧迫するようになります。
Dockの右端にある「ゴミ箱」アイコンを右クリックして、コンテキストメニューから「ゴミ箱を空にする」を選んでください。これでゴミ箱に入っていたファイルは完全に削除され、その分のファイル容量が取り戻せます。
しかし、定期的にゴミ箱を空にするのはいささか面倒です。そこで、やはりストレージ画面から「管理…」を選択し、「おすすめ」タブが選択された状態で「ゴミ箱を自動的に空にする」の項目から「オンにする…」をクリックします。これで、ゴミ箱に捨てられたファイルは30日後に自動的に完全削除されるようになり、ストレージを圧迫しなくなります。
デスクトップを綺麗にする
デスクトップに作業用のファイルを置いておくのは便利ですが、それが積み重なるとすでに不要となったファイルやフォルダがデスクトップに散乱することになります。これらは当然ストレージを圧迫しますし、同時にMacの動作を重くする要因の一つにもなります。
デスクトップ上の余計なファイルやフォルダは削除して、キレイなデスクトップを実現してください。
Macのストレージ「その他」を削除してみよう
以上、Macのストレージを圧迫している「その他」のファイルを中心に、不要なファイルを削除してストレージに余裕を持たせる方法をお伝えしました。Sierraから導入された「ストレージの「管理」」機能のお陰で、ストレージ管理は非常に楽になりました。これを使って「その他」や「書類」のファイルを削除し、Macのストレージを上手に管理してください。