LINE Mini App(ラインミニアプリ)とは?5つの機能をわかりやすく解説!
LINEは友達や家族とのコミュニケーションツールの1つと多くの人は考えています。しかし、LINE Mini Appの登場はLINEの活用領域をさらに広げました。この記事では、LINE Mini Appとは一体どんな機能を備えたツールなのかを解説します。
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目次
- 1LINE Mini Appとは?
- ・発表はいつされたか
- ・LINE Mini Appが話題を呼んでいる理由
- 2LINE Mini Appのメイン機能
- ・Reservation(予約)機能
- ・Notification(通知)機能
- ・Payment(お支払い)機能
- ・Coupon(クーポン)機能
- ・Membership Card(ポイントカード)機能
- 3LINE Mini Appを活用するメリット
- ・ユーザーとしてのメリット
- ・企業側としてのメリット
- 4LINE Mini Appを活用できるサービス業の業界
- ・オフラインで事業規模が小さい業界
- ・想定できる利用パターン例
- 5LINE Mini Appはいつから利用可能か
- ・公開されている情報
- ・予想されるリリース日
- 6LINE Mini Appの開始を楽しみにしましょう!
LINE Mini Appとは?
人と人を繋ぎ、人の輪を世界中に広げることに貢献しているのがSNSです。新しい機能やサービスがSNSの様々な企業から提供されていますが、それに比例するように、SNSユーザーも増加しています。例えばSNS業界の「王様」であるFacebookは、現在世界中に23億8000万人のユーザーを持っています。
Instagramは世界中に10億人のユーザーがおり、Twitterに関して言えば、3億人以上が利用していると言われています。SNSの世界的な認知度、生み出される人脈、またその宣伝効果のために、人と人を繋ぎ、人の輪を世界中に広げる、というSNS本来の目的に加え、ビジネスチャンスのプラットフォームとしての役割を担うようにもなりました。
日本では、SNSの「王様」として君臨しているのはLINEです。現在LINEを利用しているユーザーは8,000万人に上ります。ユーザー層は、老若男女のすべての世代に及んでいます。そんな日本で圧倒的な知名度と人気を誇るLINEも、他のSNS企業と同様、LINEの活用領域をますますビジネスの世界に広げるようになりました。
その一環として発表されたのが「LINE Mini App」です。「LINE Mini App」とは、LINEで作成と運用を行える、お店や企業の公式LINEホームページのことです。これまでLINEは、LINEアカウントコネクトを企業に提供し、LINE公式アカウントの開発と運用をサポートしてきました。
しかし、LINEアカウントコネクトを自社に追加するには、LINEが推薦するパートナー企業に開発を依頼する必要があり、結果数百万円の諸費用がかかりました。小規模の店舗運営者には手の届かない値段です。それを是正すべく誕生したのが「LINE Mini App」です。
発表はいつされたか
「LINE Mini App」が発表されたのは、2019年6月27日です。その日LINE社主催のLINEカンファレンスが執り行われました。その際、カンファレンス参加者の目を釘付けにしたのが、LINE公式アカウントにアプリ機能を搭載できる新サービスである「LINE Mini App」の発表でした。
LINE公式アカウントとは、企業や店舗のLINEアカウントを作成できるサービスのことです。現在、国内で300万以上のLINE公式アカウントが開設されています。
LINE Mini Appが話題を呼んでいる理由
ではなぜ、「LINE Mini App」の発表は、カンファレンス出席者の間で大きな反響を呼んだのでしょうか。その理由は、LINE公式アカウントにアプリ機能を搭載するというコンセプトにあります。多くの企業は自社公式サイトに加えて、自社独自のサービスを提供できるアプリの開発も行っています。アプリの開発と運用、宣伝には多額の費用がかかります。
負担に感じるのは企業側だけではありません。ユーザー側にとっても負担となります。1社だけならともかく、数十社の企業がそれぞれ独自のアプリをリリースすれば、それらすべてをユーザーはダウンロードしなければならず、スマホのストレージ容量がそれによって圧迫されます。そのため多くのユーザーはアプリのダウンロードを敬遠します。
しかし「LINE Mini App」はアプリと名が打たれていますが、普通のアプリとは異なり、LINEという既にインストールされたアプリのプラットフォームに、アプリの機能を組み込みます。そのためユーザーは改めてアプリのダウンロードをする必要はありませんし、個人情報の登録を再度する必要もありません。
Mini Appとアプリは同じ?
では具体的に、Mini Appとアプリにはどのような違いがあるのでしょうか。Mini Appの優れた点は何でしょうか。iPhoneであればApp Store、Android端末のスマホであればGoogle playから、通常はアプリをダウンロードします。しかしMini Appはその必要がありません。
Mini Appは、既にインストールされたアプリのプラットフォームに、アプリの機能を組み込みます。つまり、アプリストアからアプリをダウンロードすることなく、企業が多額の費用を投じて開発するアプリと同様の機能を楽しめます。さらにアプリ機能の追加や編集も簡単に行えます。
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LINE Mini Appのメイン機能
「LINE Mini App」は、一般的なホームページのように、お客さんに向けて料金やメニューなどのサービスを公開し、情報配信を行えます。しかし、「LINE Mini App」に実装されている機能はそれだけではありません。店舗などの経営者にとってはありがたい機能もあります。それでこれから「LINE Mini App」の5つのメイン機能について解説します。
1つ目は、「Reservation(予約)機能」です。2つ目は、「Notification(通知)機能」です。3つ目は、「Payment(お支払い)機能」です。4つ目は「Coupon(クーポン)機能」です。そして5つ目は、「Membership Card(ポイントカード)機能」です。それぞれの機能がどのような役割を担っているかに注目しましょう。
Reservation(予約)機能
最初に紹介するメイン機能は、Reservation(予約)機能です。LINE公式アカウントの所有者である店舗などの経営者は、「LINE Mini App」上に予約フォームを設置できます。ユーザーは日付と時間を選択し、LINE上で予約を行えます。「LINE Mini App」が登場する前は、予約機能を持ちたい経営者は、外部の予約システムを利用する必要がありました。
しかし、「LINE Mini App」は予約の管理をLINE上で行えます。今後この予約機能を使い、リピータを増やす予約サービスの提供も展開されるかもしれません。集客効果やリピート客の確保という命題を達成する上で、この予約機能や、予約機能のさらなるサービスの向上は大いに貢献するはずです。
Notification(通知)機能
次に紹介するメイン機能は、Notification(通知)機能です。「LINE Mini App」で予約されたお客さんの要件などを自動的に通知してくれるのが、この通知機能です。通知は、LINE公式アカウントによって、プッシュ通知という形で行われます。
例えば、クリーニング店の場合、この通知機能を使い、洗濯物のクリーニングや、衣服の修繕などを依頼したお客さんに、クリーニング完了、または修繕完了などをプッシュ通知できます。また他の業種でも、この通知機能を使い、新着情報や、セールなどの通知を行えます。
Payment(お支払い)機能
続いて紹介するメイン機能は、Payment(お支払い)機能です。この「お支払い機能」によって、LINE公式アカウントの所有者である店舗などの経営者は、「LINE Mini App」上に購入ボタンを設置できます。そこからユーザーは支払いができます。この支払い機能の斬新なところは、オフラインのサービスをスマホで支払いできることです。
例えばレストランなどで飲食をしたら、支払いはレジで行います。オフラインのサービスの支払いはこのように直接行います。しかし「LINE Mini App」のお支払い機能を使えば、LINE Payで支払いができます。つまりレジに行かなくても、スマホの「LINE Mini App」上で支払いができるということです。
Coupon(クーポン)機能
次に紹介する機能は、Coupon(クーポン)機能です。クーポン機能は、すでにLINE公式アカウントに追加されている機能です。このクーポン機能を使い、「LINE Mini App」上でクーポンや抽選の作成ができます。作成したクーポンや抽選は、メッセージやタイムラインなどを通して配信したり、投稿したりできます。
これまでは、店舗に直接おもむき、クーポン券を差し出して利用しました。しかしクーポン機能を使って、LINE Payによるスマホでの支払いの際に、獲得したクーポンを利用できます。つまりオフラインのサービスの使用がスマホで行えると言うことです。クーポン機能を使い、クーポンを配布すれば、リピート客を増やす見込みが膨らみます。
Membership Card(ポイントカード)機能
最後に紹介するメイン機能は、Membership Card(ポイントカード)機能です。このポイントカード機能によって、商品の購入の際に特典として与えるポイントの発行と管理を「LINE Mini App」上で行えます。クーポン機能と同様で、LINE Payによるスマホでの支払いをする際に、貯まったポイントを利用できます。
つまりオフラインのサービスでの使用が可能だということです。紙やプラスチックのポイントカードは提示するのも面倒ですし、紛失するリスクもありますが、「LINE Mini App」のクーポン機能にはそのようなリスクはありません。
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LINE Mini Appを活用するメリット
ここまでで、「LINE Mini App」とアプリの違いや、5つのメイン機能について考えました。次に考えるのは、「LINE Mini App」を活用するメリットです。どんなメリットがあるのか、ユーザーの立場と企業関係者の立場から検証したいと思います。
ユーザーとしてのメリット
まずユーザーの側に立った時に、「LINE Mini App」を使用することにはどんなメリットがあるのでしょうか。最大のメリットは、ダウンロードをしなくても利用できることです。必要なのは、企業の公式LINEアカウントを「友だち追加」するだけです。これで「LINE Mini App」のすべての機能が利用できます。
利用方法の容易さは、確かに最大のメリットと言えます。
企業側としてのメリット
次に、企業側に立った時、「LINE Mini App」を使用することにはどんなメリットがあるのでしょうか。最大のメリットは、経費を安く抑えられることです。通常自社アプリの開発や運営、また宣伝のためには数百万円から数千万円の費用がかかります。集客の見込みがあり、出費に見合うリターンがあればメリットですが、保証はありません。
しかし、「LINE Mini App」は、LINE公式アカウントの利用料しかかからず、開発費はかかりません。つまりローリスク・ハイリターンのビジネスモデルを構築する可能性があるということです。これ以上のメリットはないはずです。
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LINE Mini Appを活用できるサービス業の業界
ではどんなサービス業の業界が、ビジネスチャンスを広げるために、「LINE Mini App」を活用できるのでしょうか。その根拠と理由はなんでしょうか。これから考えます。
オフラインで事業規模が小さい業界
「LINE Mini App」を活用すべきサービス業の業界は、オフラインでサービスを提供し、事業規模が小さい業界です。オフラインでサービスを提供する業界は、対人接触によって商売をします。新規顧客の獲得は主に口コミによってなされます。しかし「LINE Mini App」を使いオンラインでのサービスの提供も行えば、さらなる集客を望めます。
またアプリの開発や広告宣伝には多額のお金がかります。事業規模が小さい業種では賄いきれません。しかし開発費がかからず、LINE公式アカウントの利用料だけで運営ができる「LINE Mini App」であれば利用できます。
想定できる利用パターン例
どのような利用パターンを想定できるでしょうか。飲食店という、オフラインのサービスを提供する業界を例に取ります。自分のお店に来てくださったお客さんに、お店のLINE公式アカウントを「友だち追加」してもらうようにします。それにより、お店とお客さんとは紐づけされます。
その後「LINE Mini App」のクーポン機能などを利用して、クーポンを配布したり、通知機能を利用し、キャンペーンや割引などを通知したりして、リピート客を増やし、なおかつ新規顧客の獲得もできます。「LINE Mini App」を活用すべきサービス業の業界には、以下のものが含まれます。
- レジャー施設
- 美容院
- 飲食店
- ファッションブランド
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LINE Mini Appはいつから利用可能か
「LINE Mini App」は2019年6月27日に発表されました。しかしまだサービスは開始されていません。いつユーザーは「LINE Mini App」のサービスを利用できるようになるのでしょうか。
公開されている情報
2019年6月27日に開催されたカンファレンスの中で公開された情報によれば、2019年秋にソフトローンチ、2020年春に本ローンチされます。
予想されるリリース日
このことから、「LINE Mini App」は2019年秋に試験的に始まり、2020年春には本格始動するということのようです。
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LINE Mini Appの開始を楽しみにしましょう!
「LINE Mini App」は今後、身近なお店や商業施設で活用されるかもしれません。「LINE Mini App」の登場は、私たちの生活を一変させることになるのかもしれません。オフラインのサービスへの支払いが、今後ますますスマホでのオンライン決済になっていく、そんな時代の潮流の変化を予感させます。2020年の本格始動を楽しみにしましょう。