2019年08月02日更新
iPadの左手デバイスは「8Bitdo ZERO」がおすすめ!超小型でBluetooth対応!
iPad版クリスタアプリを使用する際は、左手デバイスとして「8Bitdo ZERO」の利用がおすすめです。「8Bitdo ZERO」は元々はGamePad(ゲームパッド)仕様ですが、iPad版クリスタアプリの使用では、有用な左手デバイスとして活用できます。
目次
- 1iPadお絵かきクリスタに最適な8Bitdo ZERO
- ・iPad用Clip Studio(クリスタ)を効率的にする左手デバイス
- ・左手デバイスに使えるGamePad(ゲームパッド)8Bitdo ZERO
- 2iPad左手デバイスの8Bitdo ZERO使用法
- ・iPadと8Bitdo ZEROのBluetoothペアリング方法
- ・ショートカットを割り当てる前に理解するべきポイント
- ・クリスタ・アプリのショートカット割り当て法
- 3iPad用クリスタの左手デバイスとして8Bitdo ZEROを使用する際のコツ
- ・クリスタのキーボード未表示時の表示のコツ
- ・8Bitdo ZEROの終了・再起動時のコツ
- 48Bitdo ZEROを左手デバイスにしたメリットとデメリット
- 58Bitdo ZEROを入手できない時の代用品
- 6iPad左手デバイスの8Bitdo ZEROを使ってみよう
iPadお絵かきクリスタに最適な8Bitdo ZERO
今回は、iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)の使用に便利な8Bitdo ZEROというデバイスを紹介します。
「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)は、長年、漫画・グラフィックアーティストに愛用・親しまれてきた定番のペイント・グラフィックアプリの1つですが、基本的にWindowsPC・Mac用の作画ツールとしてソフト・アプリが提供されてきました。
しかし、近年(2017年より)、iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)がリリースされ、「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)ユーザーの注目を浴びて現在に至っています。
iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)に関しての評判は、賛否両論あるものの、総合的評価としては好評です。
その理由としては、常識的にはPC版のソフト・アプリがスマホ・タブレット版のアプリに移植される場合は、機能が制限された廉価盤である場合が多いところ、本iPad版に至ってはPC版の機能はほぼ利用できるという内容になっているためです。
オリジナルのPC版の機能をiPad版で利用できるということで、「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)ユーザーはネットなどの口コミ評価でも歓喜の声が挙がっていました。
ただ、その反面、iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)に関してはそのオリジナルPC版譲りの機能の多さがかえって、その利用を遠ざけているという側面も少なからずあるようです。
つまり、iPad仕様として求められるメイン要素は、「お手軽で簡単・使い勝手が良い」というポイントが色濃く、多機能であるとかえって使いづらいという感覚におちいりやすいようです。
今回紹介する8Bitdo ZEROというデバイスは、元々GamePad(ゲームパッド)として提供されている製品です。
しかし、この8Bitdo ZEROをBluetoothでiPadにつないで、GamePad(ゲームパッド)としてではなく、iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)の左手使いのサブコントローラーとして利用することで、iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)の操作性が如実に向上します。
iPad用Clip Studio(クリスタ)を効率的にする左手デバイス
PCとスマートデバイス(スマホ・タブレット)は基本的にUI(ユーザーインターフェイス)が違います。どちらが優れているということではなく、ここでは、それぞれに長所・短所、特異な点・不得意な点があるととらえるべきです。
iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)では、iPadをスタンドに建て、右手にApple Pencilをもって作業するというスタイルが一般的なiPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)の使い方のはずです。機能操作はiPadの画面上で行うので、作画キャンパスと操作箇所(操作パッド)が一緒になっている状態です。
これを、便利ととらえるか、不便ととらえるかはユーザー個人の感性によるところがあります。iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)の機能の多さがかえって仇になって、利用が遠ざかるというタイプのユーザーは後者であると考えられます。
ところが、8Bitdo ZEROをBluetoothでiPadにつないで、GamePad(ゲームパッド)としてではなく、左手使いのサブコントローラーとして使用すると、このiPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)の多機能をうまく使いこなせるようになります。
左手デバイスに使えるGamePad(ゲームパッド)8Bitdo ZERO
iPad版「Clip Studio Paint」(通称クリスタ)の多機能さがかえって不便と感じるユーザーの評価を単純に表現すると、「機能・ツールの選択・切り替えがわづらわしい」という一言に尽きるのではないでしょうか。
8Bitdo ZEROをGamePad(ゲームパッド)としてではなく、左手使いのサブコントローラーとして使用すると、各ファンクションボタンにショートカットコマンドを割り当てられるので「ワンプッシュで1つの機能」というふうに、単純に分かりやすく整理して操作できます。
普段よく使う、「取り消し(アンドゥ)・やり直し(リドゥ)」などを8Bitdo ZEROのファンクションボタンにあてがうだけで格段に操作性が向上します。
8Bitdo ZEROをキーボードとしてとらえる
8Bitdo ZEROは製品としてはGamePad(ゲームパッド)ですが、全てのボタンに英字キーが割り当てられているため、機能としてはキーボードともいえます。キーボードをGamePad(ゲームパッド)の形にカスタマイズしているというとらえ方もできます。
iPad左手デバイスの8Bitdo ZERO使用法
次に、iPadの左手使用デバイス、8Bitdo ZERO使用法についてレビューします。8Bitdo ZEROとiPadのペアリングの方法、ショートカットコマンドの割り当て法について解説します。
iPadと8Bitdo ZEROのBluetoothペアリング方法
iPadと8Bitdo ZEROのBluetoothペアリングの方法を解説します。
まず、iPad側で「設定」の「Bluetooth」の項目をオフの状態にします。
次に、8Bitdo ZERO側で「Start」ボタンと「A」ボタンを3秒間長押しします。3秒間長押しすると8Bitdo ZERO本体の底部ランプが点滅します。
8Bitdo ZERO本体の底部ランプが点滅したら、iPad側で「Bluetooth」の項目をオンの状態にします。オンに切り替えて30秒程待機すると、iPadが8Bitdo ZEROを認識して、画面下方の「その他デバイス」の項目に「8Bitdo Zero GamePad」と表示されるのでタップします。
タップ後、「8Bitdo Zero GamePad」の表示が「自分のデバイス」の項目に移り、ステータスが「接続済み」になればペアリング完了です。
ショートカットを割り当てる前に理解するべきポイント
8Bitdo ZEROのファンクションボタンにクリスタのショートカットを割り当てる際に、理解するべきポイントがあります。
まず、8Bitdo ZEROのファンクションボタンに割り当てられるショートカットコマンドの数は、最大24種類です。
ショートカットコマンドをファンクションボタンに割り当てるにあたって留意するべき点は、ボタンを押したままの状態とボタンを離した状態は、それぞれ違うサインとして認識されるという点です。
つまり、8Bitdo ZEROのボタンアクション(押したままの状態・離した状態)には1つずつ、別々の英字キーが割り当てられており、ボタンを押したままの状態とボタンを離した状態は、別の英字キーをたたいたことと同じになります。
この特徴を踏まえてカウントすると、8Bitdo ZEROには全部で24種類のショートカットコマンドを割り当てられます。ただし、「Start」と「Select」のボタンはショートカットの割り当てには不適切なので、実質は20種類のショートカットコマンドを割り当てられると考えましょう。
参考
上記のように、1つのボタンに2つのショートカットコマンドを割り当てられる(押したままの状態・離した状態)のが基本的な設定ですが、単純に1つのボタンに対して1つのショートカットコマンドを割り当てるという設定の仕方もあります。
その場合はペアリングの際に、8Bitdo ZERO側で「Start」ボタンと「B」ボタンを3秒間長押ししてください。その他の手順は同じです。
クリスタ・アプリのショートカット割り当て法
次に、クリスタアプリから、8Bitdo Zeroへショートカットコマンドを割り当てる方法を解説します。8Bitdo ZeroとiPadのペアリングが完了したら、クリスタアプリを立ち上げて、画面左上のメニューバー上に表示されている「クリスタアイコン」をタップします。
「クリスタアイコン」をタップすると、メニューウインドウが表示されるので、その中から「ショートカット設定」を選択します。
「ショートカット設定」の画面が開き、ショートカットコマンドの一覧が表示されるので、登録するショートカットコマンドを選んで画面右側に表示されている「ショートカットを編集」をタップし、8Bitdo Zero側で割り当てるボタンを押します。
これが、ショートカットコマンドを8Bitdo Zeroへ割り当る一連の流れです。
ショートカットを割り当てる際の注意点
前述したとおり、1つのボタンへの割り当ては、「押したままの状態」「離した状態」の2通りのショートカットコマンドの登録が可能なので、区別して割り当てましょう。
また、割り当てを行おうとしたボタンにすでにショートカットコマンドが割り当てられている場合があります。その場合は、同じ要領で「ショートカット設定」の画面右側に表示されている「ショートカットを削除」をタップすれば、消去できます。
最後に、「Start・Select」ボタンに関しては、ショートカットコマンドは割り当てない方が無難です。ボタンの押し方によっては再起動を行う可能性があります。「Start・Select」ボタンは8Bitdo Zero本体操作専用として、できればショートカットコマンドは割り当てずにとっておきましょう。
iPad用クリスタの左手デバイスとして8Bitdo ZEROを使用する際のコツ
次に、iPad用クリスタの左手デバイスとして8Bitdo ZEROを使用する際のコツについて解説します。
クリスタのキーボード未表示時の表示のコツ
8Bitdo ZEROの使用に関する不都合な点として、「ときどきiPad画面にキーボードが表示されなくなる」という点です。
この原因は、8Bitdo ZERO自体がファンクションボタンに英字キーを割り当てられているデバイスなので、キーボードとしてiPadに認識されるためです。つまり、iPadが8Bitdo ZERO外づけキーボードとして認識するためそのような事象が発生します。
対処法としてのキーボード表示方法
この事象の対処法としては、まず、クリスタの作業ボード上で(テキストボックスを作成するなどして)テキストモードに切り替えます。
次に、8Bitdo ZEROで任意のファンクションボタン(Start・Select以外のボタン)を押し、iPad画面の右下方のメニューバー上に表示される「プルダウンマーク」を長押しすると、キーボードを表示できます。
8Bitdo ZEROの終了・再起動時のコツ
8Bitdo ZEROの使用を終えたとき、通常の発想であれば8Bitdo ZEROの電源をオフにして作業を終了することになりますが、この8Bitdo ZEROの操作方法はおすすめできません。その理由は、8Bitdo ZEROの電源をオフにすると次回使用時に、必要のない手間がかかる場合があるからです。
8Bitdo ZEROのStartボタンを2回押すと電源がオフになりますが、このやり方で8Bitdo ZEROの利用を終了し、再度電源をオンにすると、クリスタ側で8Bitdo ZEROを認識しない場合があります。iPad上で、8Bitdo ZEROがBluetoothで接続していることを確認できても、実際8Bitdo ZEROでクリスタを操作できないという現象が起こります。
この状況から、再度クリスタを操作できるように設定するにはiPadの設定で、一度8Bitdo ZEROのBluetooth接続を切り、再度Bluetooth接続を行う必要があります。つまり、8Bitdo ZEROの電源を切る(Startボタンを2回押す)と、次回は再度Bluetooth接続からやり直さなくてはいけない場合があるということです。
これは、正直いって、無駄な手間がかかるといわざる負えませんが、他のやり方を利用することでこの無駄な手間を回避できます。それは「スリープモード」を利用するやり方です。8Bitdo ZEROはしばらく利用しない時間が続くと自動的に「スリープモード」に切り替わります(スリープモードのときはLEDライトが消灯します)。
8Bitdo ZEROの使用を終えたときは、敢えてしばらく放置してスリープモードに切り替え、作業再開のときはStartボタンを2回押して再起動するというやり方を行えば、作業を始める前にその都度、Bluetooth接続からやり直さなくてはいけないという状況を免れます。
8Bitdo ZEROを左手デバイスにしたメリットとデメリット
次に、8Bitdo ZEROを左手デバイスとして利用した際のメリットとデメリットについてまとめました。
メリット
8Bitdo ZEROを左手デバイスとして利用した際の最大のメリットは、「左手を有効に活用できる」ということです。右手はApple Pancilの操作専任になるので、左手をどう活用するかがポイントになります。
その点、8Bitdo ZEROを左手に持って操作すれば、iPadの画面に触れることなくボタン操作のワンタッチで操作できるので、操作フローが整理され、結果的に効率的な作業を行えます。
次に、メリットとして挙げるのは、「最大24種類のショートカットコマンドを割り当てられる」ということです。24種類といっても24個のボタンを操作するのではなく、ボタンの「押っぱなし・外し」にそれぞれショートカットコマンドを割り当てられるので、実際に操作するのは少ないボタンで済みます。
デメリット
8Bitdo ZEROを左手デバイスとして利用した際のデメリットとしてまず挙げるのは「Bluetooth接続(ペアリング)のやり方が分かりずらい」という点です。
説明書は付属していますが、その説明だけでは分かりづらく、初回の接続時は8Bitdo ZEROとiPadのペアリングに試行錯誤するかもしれません。ただし、一度接続方法を理解すれば、次回からは問題なく接続できるでしょう。
次にデメリットとしてまず挙げるのは、前述した通り、「キーボードが画面に表示されない場合がある」という点です。8Bitdo ZEROをiPadに接続した際に、iPadが8Bitdo ZEROを外付けキーボードと認識してiPad画面にキーボードを表示しない場合があります。その際は、前述した通りに対処法を行えば対応できなすが、実際、手間がかかってしまいます。
8Bitdo ZEROを入手できない時の代用品
8Bitdo ZEROは、基本的には2,000円前後で入手できる製品ですが、時期によって品薄のときなどはAmazonでも価格が高騰します。
8Bitdo ZEROを入手できない時の代用品としては、「VR CASE」という製品があります。基本的にVR用のコントローラーとして使用する製品ですが、用途が広く、PC・テレビ・タブレットなどとペアリングでき、ゲームコントローラー・ワイヤレスマウスとしての利用も可能です。
コントローラーのデザインは片手で握りやすい、人間工学を意識したフォルムになっています。値段は1,000円程度なので購入しやすい値段です。
iPad左手デバイスの8Bitdo ZEROを使ってみよう
iPad版クリスタアプリを使用する際は、左手使用デバイスとして8Bitdo ZEROを利用してみましょう。8Bitdo ZEROは元々はGamePad(ゲームパッド)仕様ですが、iPad版クリスタアプリの使用では、有用な左手使用デバイスとして活用できます。
8Bitdo ZEROに付属している説明書だけではペアリングのやり方がよく分からない場合がありますが、今回紹介したペアリングの手順を参考にして、8Bitdo ZEROとiPadのペアリングを試してみてください。
iPad版クリスタアプリの多機能をうまく使いこなすには、8Bitdo ZEROをGamePad(ゲームパッド)としてではなく、左手使いのサブコントローラーとして活用することでそのニーズに応えてくれます。