2019年08月09日更新
スマホでのChromeの広告ブロック方法!おすすめのアプリは?[iPhone/Android]
今回は、スマホのブラウザアプリとして人気のChromeで広告をブロックする方法をまとめました。Chromeの設定で広告をブロックする方法や、iPhone、Androidそれぞれでおすすめの広告ブロックアプリなどをご紹介します。
目次
Chromeの広告をスマホでブロックする方法
様々なブラウザアプリの中でも、動作が軽くセキュリティ機能が充実したGoogle Chrome(クローム)は、スマホではAndroidユーザーを中心に人気で、今やiPhoneユーザーにも広く認知されています。ブラウザとは、コンピューター上の情報を表示するソフトウェアのことで、ウェブブラウザとはWebページを表示するブラウザを指します。
スマホでウェブサイトにアクセスすると、時に不要な広告がポップアップしたり、アニメーション広告が流れだしたりと動作を阻まれることがあります。そこで今回は、Chromeの広告をスマホでブロックする方法を2通りご紹介します。
Chromeの設定から広告を消す
1つ目の方法は、Chromeの設定から広告を消す方法です。Chromeでは、以前から危険なサイトにアクセスしようとすると警告を表示する”セーフブラウジング”機能がありましたが、広告ブロック機能が2018年2月から搭載されました。
似た機能で、Chromeで広告などをポップアップ表示するサイトにアクセスすると画面下部に警告を出し許可を求めるポップアップブロック機能がありますが、広告ブロック(Adblock)機能はChromeの設定から予め煩わしい広告表示をブロックできます。早速、その設定方法を見ていきましょう。
ホーム画面やアプリ画面からChromeを起動し、Androidでは検索バー右横の「縦3点(その他アイコン)」、iPhone/iPadでは「…(その他アイコン)」をタップします。
「その他アイコン」から表示されたメニューから「設定」を選び、Androidの場合は「サイトの設定」をタップします。iPhone/iPadの場合は、「コンテンツの設定」→「サイトの設定」をタップします。
「サイトの設定」の下部にある「広告」を確認し、”一部のサイトでブロックされています”となっていれば広告ブロック機能が有効です。万一、ここが「許可」となっていたらタップして、広告の横のボタンをOFFにします。
また、ポップアップ広告もブロックするため、ポップアップブロック機能も同様に確認します。同じく「サイトの設定」メニューでAndroidは「ポップアップとリダイレクト」を、iPhone/iPadは「ポップアップのブロック」を確認します。
通常、ポップアップブロックは広告ブロックと同様、初期設定では「ブロック」されています。万一、ポップアップが「許可」されていたら、タップしてポップアップ(とリダイレクト)横のボタンをOFFにします。
リダイレクトとは、設定されたリンクをタップすると別のWebページに自動的に飛ぶことを指します。ポップアップやリダイレクトは、全てが危険ではなくサイトによってはポップアップを開かないと次に進めないこともあります。
特定のポップアップを許可したい場合は、ポップアップをブロックした状態で、ポップアップを開きたいページにアクセスし、画面下部の(ブロックしたポップアップで)「常に表示」をタップします。
つまり、スマホ用のChromeアプリでは初期設定で広告やポップアップはブロックされており、特別に自分で設定を変えない限り、本来広告はブロックされています。また、Chromeでは定期的に広告のブロックリストを更新し、自動でChromeに最新のブロックリストを反映しています。
Chromeでサイトを閲覧する際、どのサイトでも広告やポップアップが起動する場合は、この設定を確認しましょう。
アプリで広告を消す
2つ目の方法は、アプリで広告を消す方法です。以前のChromeアプリでは広告ブロック機能が無かったため、広告をブロックするアプリがあり、広告を非表示にすることができます。AdBlock(広告ブロック)アプリと呼ばれAndroid向け、iPhone向けともに多数のアプリがあります。
Chromeの設定でもブロックできないような広告を消したい、また特定のサイトの広告だけブロックしたい場合など、アプリを使う方法は有効です。2つの方法を組み合わせて使うとより安全にウェブブラウジングが出来るようになるでしょう。
Chromeの広告はどんな種類がある?
それでは、Chromeの広告にはどんな種類があるのでしょうか。Chromeで表示される広告には様々なものがありますが、Chromeのヘルプセンターによると、以下のような広告をChromeではブロックします。
- 広告の数が多すぎる
- 点滅するグラフィック、自動再生のオーディオなど、広告に煩わしい要素が含まれている
- コンテンツを見ようとすると広告に阻まれる
また、Chromeが削除(ブロック)の判断基準にしているのが、Googleが参加するオンライン広告の改善団体「Coalition for Better Ads」が提唱する【Better Ads Standards】という「より良い広告の基準」で、以下のようなモバイル広告を例に挙げています。
基準の詳細については、下記リンク先を参照ください(英文です)。
●ポップアップ広告
画面をロード中に画面の一部、また全画面にポップアップする広告で、サイトアクセスを促す広告が多く、広告右上などのⓍで閉じます。
●プレスティシャル広告
目的のページが開く前(ロード前)に表示される広告で、全画面表示型が多く、一部メインのサイトから独立したページが開かれることもあります。画面をスキップ、閉じるなどで閉じて目的のページに戻ります。
●占有面積が画面の30%を超える広告
縦にスマホを置いた場合、高さが30%を超える広告のことを指します。
●点灯型アニメーション広告
アニメーション映像の背景や文字などがチカチカ点灯する広告を指します。
●音声付き動画広告
主に自動再生するタイプの動画広告で、動画の再生と同時に音声も自動再生するタイプの広告を指します。
●カウント付きポスティシャル広告
ユーザーがリンクをタップした後に表示される挿入広告で、数秒間のカウントダウンを付けてそれが終わるまで広告を閉じれないタイプの広告を指します。
●全画面スクロール型広告
画面をスクロール中に全画面を覆うように表示される広告で、メインのページの上に浮いた状態で表示されるタイプの広告です。
●広範囲追尾型広告
画面の下部などに広範囲で貼り付き、スクロールしても追尾するタイプの広告で、専有面積が30%を占めるものを基準では指します。
ただし、Chromeの広告ブロックの基準はあくまでも「見ていて煩わしい」広告や「操作の妨げになる」広告のため、全ての広告をブロックするわけではありません。また、Chromeの基準が変わればブロックされる広告にも限りが出てきます。
そのため、1つ目の対処法であるChromeの設定から出来る広告ブロックの範囲も「一部のサイトで…」と表記されています。そこで、2つ目の対処法として、おすすめの広告をブロックするアプリを次章からご紹介していきます。
Chromeの広告をブロックするiPhoneにおすすめアプリ
まず、Chromeの広告をブロックする、iPhoneにおすすめのアプリを3選あげていきます。
AdBlock(アドブロック)
まずあげるのが、FutureMind社が提供する「AdBlock(アドブロック)」という広告ブロックアプリです。240円と有料ですが、ブラウザだけでなく他アプリ内の広告も消すことができる優れものです。iOS10以上のiPhoneに対応しているので、場合によってはソフトウェアをアップデートしましょう。
アプリ内の説明はすべて英語ですが、導入動画があるので最初の設定なども英語が分からなくても出来るので安心してください。アプリをインストールしたら、アプリを始める前に、iPhoneの「設定」→「Safari」→「コンテンツブロッカー」を開き「AdBlock」をONにしましょう。
iPhoneの設定が終わったら、AdBlockを開き、最初のページでオレンジの「Slide up to enable(上へスワイプして有効にする)」を上へスワイプします。「SET UP」メッセージが出てきたら「Continue(続ける)」をタップし、許可メッセージが出たら「Allow(許可する)」で進みます。
指紋認証やFace IDを求められたらぞれぞれで認証しましょう。AdBlockのセットアップが終われば大きな緑の✔がつきます。上部の「Slide down to disable(下にスワイプして無効にする)」を下へスワイプするとAdBlockがオフになり、ここを上下にスワイプすることでAdBlockのON/OFFの切り替えができます。
iPhoneのブラウザであるSafariの設定をするには、Settingの「Manage Safari Rules」から表示された全てのルールをタップしてONにします。特定のサイトの広告をブロックする時は、Settingの「DNS proxy log」からサイトのドメインを確認します。
ブロックリストについては、Chromeと違い自分で更新する必要がありますが、「iPhoneの広告ブロックリスト」などとWebで検索して定期的に更新しましょう。
1Blocker
次にあげるのは、Salavat Khanovという開発者が開発した「1Blocker(ワンブロッカー)」というアプリです。アプリは無料で1カテゴリのブロックは無料なので、広告ブロックだけならすべて無料で出来ます。シンプルな無料アプリを希望する場合にはおすすめです。
1Blockerでは、広告だけでなくトラッキングやアダルトサイトなど複数カテゴリもブロックできますが、複数ブロックにはアプリ内課金が必要です。広告ブロックしながら、「ホワイトリスト」で特定のサイトの広告を許可することも可能です。
1Blockerもインストール後にアプリを開く前にiPhoneの設定が必要です。iPhoneの「設定」→「Safari」→「コンテンツブロッカー」で1BlockerをONにします。次に、1Blockerを起動し、チュートリアル(最初の説明画面)をスキップして「Welcome」が表示されたら「Start」で1Blockerでブロックする項目を選びます。
今回は広告のブロックなので、「Block Ads(広告をブロックする)」をONに出来ていればOKです。その他のコンテンツもブロックしたい場合は、任意でPremiumにアップグレード(有料)してください。
AdGuard
3つ目にあげるのが、Perfomix社が提供する「AdGuard(アドガード)」というアプリです。無料版と有料版(240円)の「AdGuard Pro」があります。有料版の「AdGuard Pro」では、詳細なDNSサーバーごとの設定やペアレンタルコントロールなどが出来ます。
ペアレンタルコントロールとは、子供がいる家庭などで子供が見られるサイトや時間帯を制限・管理できる機能のことです。無料版で十分であれば無料版を、より詳細な設定をしたい場合は有料版の「AdGuard Pro」を使いましょう。
AdGuard(Pro)の場合も、アプリをインストール後、Safariの広告をブロックするためにはiPhoneで設定が必要です。これまでと同様に、iPhoneの「設定」→「Safari」→「コンテンツブロッカー」でAdGuard(Pro)をONにします。
次にアプリを起動し、「ステータス」タブをONにすると許可メッセージが出るので「Allow(許可)」をタップします。AdBlockの時にも必要なブロックリストは、AdGuardでは「サブスクリプションの追加」から行います。
必要なブロックリストを追加して、ブロックしたいサイトやドメインを指定しておきましょう。iPhoneのSafariの広告ブロッカーアプリである「280blocker」で最新のリストが更新されているため、利用すると良いでしょう。
AdGuardが面白いのは、AdGuard(Pro)をすり抜けた広告もその場で手動でブロック操作が可能なことです。また、AdGuardは日本語サポートがあり、サイト内表記も日本語対応している点は嬉しいポイントです。
残念ながらYouTubeやTwitterなどの広告は消すことが出来ませんが、操作性も軽く、評価も高いため自分独自の設定をしたい方にはおすすめです。ぜひ、自分のブラウジングの用途や使い方に合ったアプリを選んで使ってみましょう。
Chromeの広告をブロックするAndroidにおすすめアプリ
次に、Chromeの広告をブロックする、Androidにおすすめの広告ブロックアプリを3選あげていきます。
filterproxy
まずあげるのは、Neutral Taoから提供されている「FilterProxy(フィルタープロキシィ)」というアプリです。アプリをスタートする前に「プロキシ設定」が必要ですが、無料で広告を消すことができ、自分で「フィルタ」をアップデートできるので、無料の広告ブロッカーアプリとしておすすめです。
プロキシ設定とは、インターネット接続を代行している(proxy=代行する)サーバーの設定のことで、ほとんどのインターネット接続ではプロキシサーバーを介して通信されています。
アプリをインストールしたら、スマホのネットワーク接続のプロキシ設定をします。まずWi-Fiの設定は、スマホの「設定」→「ネットワークとインターネット/接続」→「Wi-Fi(設定)」を開きます。普段利用しているWi-Fiのネットワーク名(ルーターに記載されている)をタップし、「詳細設定」を開きます。
「プロキシ」の「なし」を「手動」に変え、ホスト名に「localhost」、プロキシポートにFilterProxyアプリ「基本」タブの「Port」にある数字(8000など)を入れ、最後に「保存」すればWi-Fiのプロキシ設定は完了です。
次にモバイルネットワーク(4G/LTEなど)の設定は、スマホの「設定」→「ネットワークとインターネット/接続」→「モバイルネットワーク」→「APN(アクセスポイント名)」を開きます。現在利用しているAPN(ドコモならSPモードなど)をタップしアクセスポイントの編集画面を開きます。
プロキシに「localhost」を、ポートにアプリの基本タブ内Portに記載された数字(8000など)を入れて最後に設定を「保存」すればモバイルネットワークのプロキシ設定は完了です。プロキシ設定は、アプリをアンインストール(削除)する時には忘れずに元に戻すよう注意しましょう。
注意点としては、2015年から更新されていないため、アプリをインストールして設定しただけでは消すことができない広告が表示されることがあります。その時には、広告を長押しして「リンクアドレスをコピー」し、アプリ「フィルタ」タブの「拒否リスト」で空欄に貼り付け「追加」していけば指定したアドレスの広告は非表示になります。
ドメインだけ指定して追加すれば、そのドメインに関連する広告は全て消すことが出来ます。プロキシ設定やフィルタでの追加が手間ではありますが、サイト内も日本語表記のため、シンプルな日本語対応の無料アプリをお探しの場合におすすめです。
ユニコーン
次にあげるのは、LYL Studio社が提供する「ユニコーン」という有料アプリです。190円と有料で、インストール可能なブラウザがSamsungブラウザかYandexブラウザのみですが、広告表示を消すのはもちろん、データ通信量を最大半分に節約し、スマホのバッテリー消費も抑える優れもののアプリです。
Chromeブラウザは残念ながら対象外で、アプリ内の広告を消すことは出来ませんが、Samsungブラウザが標準搭載されているGalaxyユーザーにおすすめの広告ブロッカーアプリです。
ユニコーンをインストール後、初回起動時にSamsungブラウザかYandexブラウザが入っていなければ、インストールするブラウザの選択画面が出るので、出来ればSamsungブラウザを選びましょう。SamsungブラウザはGalaxyユーザーにはお馴染みのブラウザですが、他のブラウザアプリと何ら遜色なく使えます。
次にアプリの「設定」から「ブロック設定」を開き、インストールしたブラウザが表示されていたら、ブラウザ名をタップし、開いた「コンテンツブロッカー」で「ユニコーン」がONになっているか確認しましょう。ユニコーンでは最大5個までブロッカー(アプリ)を併用できるため、他のブロッカーアプリがあれば全てONにしましょう。
CM Browser
最後にあげるのは、Cheetah Mobile Communications社が提供する「CM Browser(シーエムブラウザー)」というアプリです。無料のブラウザアプリで、ダウンロードサイズがわずか1.7MBと非常に軽く空き容量が少ないスマホでも導入できるため、無料で動作が軽いアプリをお求めの場合におすすめです。
広告ブロッカーというより、モバイルブラウザアプリのため、Chromeブラウザの次の手としてあげておきます。
ユニコーンと同様に、アプリ内の広告を消す機能はありませんが、CM Browser内でブラウジングすれば、危険なサイトにアクセスしようとすると警告を出したり、マルウェアなど悪意のあるダウンロードから保護したり、シークレットモードがあったりとChromeに似た機能を多数搭載しています。
ダウンロードサイズだけでなくブラウジングも軽くパスワードやCookie保存オプションなどもあり、無料のアプリにしては優秀ですが、ブロックできない広告が表示されることもあり、Chromeのオプションとして用意しておくと良いでしょう。
CM Browserのインストールからアプリ内の動きの様子を下記動画で確認できます(音が出ます)。
アプリでChromeの広告をブロックしよう
今回は、Chromeブラウザで広告をブロックする方法として、Chromeの設定で広告をブロックする方法と、アプリを使って広告を消す方法をご紹介しました。Chromeの広告ブロックの基準から、全ての広告を消すことが難しい現状です。
是非この機会に検討して、アプリでChromeの広告を効果的にブロックしましょう。