Appleになりすました迷惑メールの見分け方!フィッシング詐欺の偽メールの対処法を解説!
最近ではAppleになりすました見分けの難しい迷惑メールが増えています。フィッシングメールのリンクを踏んでしまうと、個人情報流出の恐れがあり大変危険です。Appleになりすました偽メールの見分け方、フィッシング詐欺の対処法などをまとめました。
目次
- 1なりすましメール・フィッシングメールとは?
- ・迷惑メールとはどんなもの?
- ・もし偽メールに騙されてしまうとどうなる?
- 2Appleになりすましたメールの目的
- ・フィッシング詐欺
- ・不正URLへの誘導・不正ファイルのダウンロードを誘導
- 3Appleになりすましたフィッシングメールの見分け方
- ・メールの「宛先」を確認する
- ・メールの差出人のアドレスを確認する
- ・メールの日本語が不自然でないか確認する
- ・他のメールサービスのセキュリティで確認する
- ・PCからメールのリンク先がおかしくないか確認する
- ・WEBブラウザでリンク先の安全を確認する
- 4Appleになりすましたフィッシングメールを見分ける「SecURL」
- ・詐欺メールを見分ける「SecURL」の使い方
- 5Appleになりすましたフィッシングメールの種類とパターン
- ・「領収書」に偽装
- ・「Apple IDへのログイン」等のセキュリティ関連
- ・「プライバシーとポリシーに違反した」と不安を煽る
- ・添付形式・意味不明でもロゴを入れるパターンも
- 6Appleになりすましたフィッシングメールが届いた時の対処法
- ・処理・確認をする時はリンクではなく自分で検索する
- ・詐欺メールかなと思ったらAppleサポートに報告を
- ・迷惑メールに登録する
- 7偽メールに騙されずにアカウントの情報を確認する方法
- ・Apple IDへログインして確認する
- 8Appleなりすましたフィッシングメールが届いても冷静に対応しよう!
なりすましメール・フィッシングメールとは?
インターネットの普及により、私たちの生活は格段に便利になりました。パソコンやスマートフォンなどの端末を経由して、仕事・買物・勉強などあらゆる社会活動が可能です。今やインターネット無しでは現代人の生活は成り立たないと言っても過言ではないでしょう。
その一方で、インターネットを悪用したサイバー犯罪が増えていることに注意しなければなりません。企業のサーバーに不正アクセスして顧客の個人情報を盗み出す事件もあれば、個人ユーザーの端末にマルウェアを感染させる愉快犯的ケースもあります。
だいぶ前に友達が野獣先輩ウイルスにかかった笑 pic.twitter.com/5C4uwlA5qL
— Genki (@gn_ammr_41) October 11, 2017
「自分の端末にはセキュリティソフトを入れているからコンピュータウイルス対策は万全」と自負している方もいることでしょう。しかし近年では、テクノロジーのセキュリティホールではなく、人間の心理的盲点を突いてくる「なりすまし詐欺メール」や「フィッシングメール」関連の事件がとても増えています。
はたして、なりすましメール・フィッシングメールとはどのようなメールなのでしょうか。社会問題化している迷惑メールの特徴を具体的に見ていきましょう。
迷惑メールとはどんなもの?
パソコンやスマホなどの端末で友人・知人と自由にメールをやり取りできるのがインターネットの魅力の一つです。しかし、全く知らない相手から意味不明なメールを送り付けられることもあります。この類のメールを「迷惑メール」と呼びます。
通常、メールアドレスの分からない相手にEメールを送ることは出来ません。しかし迷惑メールの送信者は、不特定多数のメールアドレスを販売業者から購入したり、メールアドレス自動生成ソフトを使ってリストを作成したりしながら、無差別に迷惑メールを発信し続けています。
インターネットを介して世界中でやり取りされているEメールのうち、およそ9割は迷惑メールであるという調査リポートもあります。受け取りたくないメールを勝手に送り付けてくる迷惑メールの存在は、インターネットユーザーにとってストレス以外の何物でもありません。
何も悪いことしてないのに
— sh1k1 (@CalcYsk) August 13, 2019
最近迷惑メールですごい責められてるんだが
少し辛い気持ちになるからやめてくれー!!! pic.twitter.com/OaUzkHcVjd
迷惑メールには、主に以下のような種類があります。
- 商品やサービスを宣伝する「広告・勧誘メール」
- 身に覚えのない理由で金銭を要求してくる「架空請求メール」
- 不快な文章を送り付ける「嫌がらせメール」
- 悪意のあるソフトを添付ファイルに仕込む「ウイルスメール」
- 知人や有名企業からの配信メールであるかのように偽る「なりすまし・フィッシングメール」
中には単なるイタズラ目的のものもありますが、大半の迷惑メールは金銭を狙った詐欺の手法です。まともに取り合わないことが一番の対処法と言えるでしょう。
もし偽メールに騙されてしまうとどうなる?
迷惑メールに記載されている内容を嘘だと見抜けない方は、迷惑メールの送信者にとって都合のいいように操られてしまうリスクがあります。
- 何の役にも立たない高額な商品を買わされる
- 架空請求業者に代金を支払ってしまう
- 盗まれた自分の個人情報を悪用されてしまう
これらはれっきとした犯罪であり、警察沙汰になる事件です。面白半分で迷惑メールの文面に従っていると、予想もしなかったトラブルに巻き込まれる危険性があります。万一詐欺メールに引っ掛かってしまった時は、速やかに警察・消費生活センター等に届け出て然るべき手続きを行ってください。
- 騙されて買ってしまった商品のクーリングオフ手続きを行う
- インターネットバンクの情報を盗まれた場合、銀行に連絡してオンライン取引を停止する
- クレジットカード情報を盗まれた場合、カード会社に連絡してクレジットカードの使用をストップする
Appleになりすましたメールの目的
2017年6月頃から、Apple社を騙ったなりすまし・フィッシングメールが続出するようになりました。
偽メールの送信者欄には「Appleサポート」と表示されており、メールアドレスの一部にも「appleservice」といった文字列が入っています。公式のサポートメールに酷似していて見分けがつきにくいのが特徴的ですが、ドメイン名を見るとApple社とは異なるものになっていて偽メールであることは明白です。
企業関係者になりすまして一般人から金を巻き上げる詐欺手法は昔からありました。しかし、近年ではよほど注意深く観察しないと偽物だと見分けられないほど手口が精巧になってきており、さらなる警戒が必要です。
フィッシング詐欺
Apple社になりすまして偽メールを送信する目的は「フィッシング詐欺」です。以下のような手法により、世界中の犯罪者が私たちの個人情報を盗もうとしています。
- 公式サイトに酷似した偽Webサイトを作る
- 「アカウントに問題があるため本人確認が必要」などと謳った偽メールを作り、公式サポートになりすまして手当たり次第に送る
- メール本文内に記載してあるリンクを使って、ターゲットを偽Webサイトに誘導する
- ターゲットが偽Webサイトでクレジットカード番号などの個人情報を記入すると、詐欺チームのデータベースに送られる
- ターゲットの個人情報を悪用して、アカウントを乗っ取ることが可能となる
詐欺チームによって仕掛けられたエサに食いついたターゲットがむざむざ獲物(個人情報)を巻き上げられてしまう光景は、まさに「釣り」そのものです。インターネットの匿名性を利用することで捕まるリスクを最小限に抑えており、簡単かつ効率的に金儲けを企める狡猾な手法と言えるでしょう。
なぜAppleが狙われるのか不思議に思う方もいることでしょう。実はAppleユーザーが利用しているApple IDは、ダークウェブと呼ばれるアンダーグラウンドの闇サイトで高値で売買されています。1ユーザーの個人情報が1,500円程度の利益になることもあるそうです。
また、iPhoneユーザーには裕福な方が多いという検証データもあり、Apple IDを手に入れれば紐付けされているクレジットカードを使ってやりたい放題出来ます。Apple IDを持つユーザーは、フィッシング詐欺のターゲットにされやすいのです。
不正URLへの誘導・不正ファイルのダウンロードを誘導
Apple社になりすました偽メールには、以下のような特徴があります。
- 「apple」を含む短縮URLやHTML形式のリンクを使っているため、公式サポートメールと見分けがつきにくい
- 誘導先の偽サイトにアクセスすると、Apple IDとパスワードだけでなく、氏名・年齢・クレジットカード情報・秘密の質問の答えなどあらゆる情報を聞き出されてしまう
- 個人情報を送信すると本物のApple社のサイトが表示されるカラクリになっており、正規の手続きと見分けがつかない
Apple装ういたずらメールクリックしたら、クオリティ高すぎて危うく入力しそうになった😂
— 西谷 麻糸呂(にしたに ましろ) (@mashiron21) July 10, 2019
こんなの騙されちゃうよね😂
右 公式サイト、左 偽サイト pic.twitter.com/gI32h4bgeD
また、Appleの偽サイトに誘導するだけでなく、ウイルスが仕込まれている添付ファイルをユーザーにダウンロードさせようとする偽メールもあります。
うっかり添付ファイルを開封してしまうと、端末がウイルスに感染し、遠隔操作によって個人情報が抜き取られてしまう恐るべき仕組みになっています。
Appleになりすましたフィッシングメールの見分け方
Androidスマホを使っているのにAppleからサポートメールが送られてきたら一発で偽メールだと看破できますが、iPhoneユーザーなら騙されてしまう可能性が高いです。
そもそも、Apple IDの設定変更時やApp Storeの有料アプリ購入時などにAppleから確認メールが送信されることはありますが、それ以外でAppleからメールが送られてくることは滅多にありません。iPhoneユーザーがAppleの公式サポートメールに疎いことも、偽メールを見分けづらい要因の一つと言えるでしょう。
はたして、私たちはどうやってAppleになりすましたフィッシングメールを見分ければ良いのでしょうか。Appleの公式サポートメールと偽メールを見分ける6種類の方法をご紹介しましょう。
メールの「宛先」を確認する
一つ目の見分け方は、メールの「宛先」を確認することです。
Appleの公式サポートメールの場合、Apple ID関連の通知があれば必ず個人のメールアドレス宛てにメールを送信します。また、文面にも「〇〇様」と自分の名前が記載されているはずです。
一方、Appleになりすました偽メールの場合、文面に自分の名前が記載されておらず、明らかに不特定多数のユーザーに向けて発信していることが分かります。Apple ID関連の重要な通知を一斉に多数のユーザーに送ることはありえないので、すぐに詐欺だと見分けがつきます。
メールの差出人のアドレスを確認する
二つ目の見分け方は、メールの「差出人のアドレス」を確認することです。
Appleの公式サポートメールの場合、「○○@××.apple.com」という具合に、メールアドレスにAppleのドメイン名が入っているはずです。
一方、Appleになりすました偽メールの場合、メールアドレスにAppleのドメイン名が入っていません。すでにAppleが保有しているapple.comのドメイン名を第三者が取得することは出来ないので、すぐに詐欺だと見分けがつきます。
メールの日本語が不自然でないか確認する
日本語ガバガバのAppleなりすましフィッシングメールが来たんだけどなぜあなたはこのメールを受け取りましたとわざわざ太字で言われてもこっちが聞きたい pic.twitter.com/XvxXninVi5
— ハイジロー (@phnoch) June 26, 2018
三つ目の見分け方は、メールの「文面」に注目することです。
Appleの公式サポートメールの場合、日本人スタッフによって作成された文章が記載されているため、きちんと文法的に正しい文面になっているはずです。
一方、Appleになりすました偽メールの場合、誤字脱字が多く文章が非常にいいかげんです。迷惑メールの約半数はアメリカまたは中国から発信されており、日本語を正確に喋れない人がなりすまし・フィッシング詐欺に関わっているケースが多いからです。
Google翻訳などの翻訳サービスを使って訳した文面は、ネイティブから見て非常に不自然な文章になります。明らかに文法的におかしい日本語メールだったら、偽メールと判断して良いでしょう。
他のメールサービスのセキュリティで確認する
「個人情報を盗むメールに使用されることのある内容が含まれている可能性があります。 」 pic.twitter.com/w2IK0PQHpN
— ひじり/T.Nishida (@70N318T) October 21, 2015
四つ目の見分け方は、メールの「セキュリティサービス」を利用することです。最近ではメールソフトのセキュリティー機能が強化されており、なりすまし・フィッシング詐欺の疑いがあるメールに対して警告文が表示される仕様になっています。
試しに、そのメールを自分のGmailアドレスに転送してみてください。Gmailでは怪しいメールに対して、「このメッセージにはご注意ください。個人情報を盗むメールに使用されることのある内容が含まれている可能性があります。」という警告が表示されます。
100%正確に詐欺メールを見分けられるわけではありませんが参考にはなるでしょう。
PCからメールのリンク先がおかしくないか確認する
五つ目の見分け方は、メールの「リンク先」を確認することです。
送られてきたメールのリンクにマウスカーソルを合わせると、画面上にリンク先のURLが表示されます。Appleの公式サポートメールの場合、公式サイト(apple.com)のURLが表示されるはずです。
一方、Appleになりすました偽メールの場合、公式サイトに見せかけた偽サイトへの誘導URLが表示されます。apple.comとよく似たアドレスを取得していることが多いですが、注意深く観察すれば見分けがつくはずです。
なお、マウスカーソルを合わせる時に間違ってリンクをクリックしないように気をつけてください。
WEBブラウザでリンク先の安全を確認する
Chromeで花騎士に入ろうとすると「偽のサイトにアクセスしようとしています」というアラートが出る場合はchromeの設定→詳細設定を表示→「危険なサイトからユーザーとデバイスを保護する」のチェックを外せばよい #花騎士 pic.twitter.com/rP7CuJgJqR
— 平沢らん (@ran422) December 26, 2015
六つ目の見分け方は、「Webブラウザのセキュリティー機能」を利用することです。
Google ChromeやFirefoxなどのブラウザには、フィッシング詐欺や不正なソフトウェアを検出する機能が標準搭載されています。メールのリンクを右クリックして「ハイパーリンクのコピー」を選択し、ブラウザのアドレスバーに貼り付けてみましょう。
Enterキーを押した時、「偽のサイトにアクセスしようとしています」という警告文が表示されてアクセスをブロックされたら、詐欺だと見分けることが出来ます。
ただし、Google ChromeやFirefoxのセキュリティーは非常に強固であり、稀に公式サイトですら偽のサイト扱いされてブロックされてしまうことがあります。そういう時は、以下の方法でセキュリティーレベルを下げましょう。
Google Chromeの場合
- 画面右上の三点アイコンをクリックして「設定」を選択する
- 「詳細設定」の「同期とGoogleサービス」を選択する
- 「セーフブラウジング(危険なサイトからユーザーとデバイスを保護します)」をオフにする
Firefoxの場合
- メニューバーの「ツール」をクリックして「オプション」を選択する
- 「プライバシーとセキュリティ」を選択する
- 「セキュリティ」の「危険な詐欺コンテンツをブロックする」をオフにする
Appleになりすましたフィッシングメールを見分ける「SecURL」
なりすまし・フィッシング詐欺メールをWebサービスを利用して確実に見分けたいなら、「SecURL(セキュアール)」がおすすめです。
SecURL(セキュアール)は株式会社nu-face hoting serviceによって運営されているサイトで、特定のURLの安全性確認を無料で行うことが出来ます。
リンク先にウイルス感染・詐欺サイトの恐れがある場合、SecURL(セキュアール)が警告を表示。実際にアクセスすることなくリスクを回避できるため、フィッシング詐欺の対処法として大変重宝します。
詐欺メールを見分ける「SecURL」の使い方
SecURL(セキュアール)の使い方は非常に簡単です。まずは以下のリンクにアクセスして、SecURL(セキュアール)のトップページを表示してください。
迷惑メールに記載されているリンク先のURLを空欄に貼り付け、「チェック」ボタンをクリックしてください。短縮URL・短縮リンクの展開・解析にも対応しています。
SecURL(セキュアール)が自動的に安全性確認を開始するので、しばらくお待ちください。
仮想ブラウザの中で、リンク先のページを確認することができます。
もしもリンク先に異常が無ければ、「このページで脅威は検出されませんでした。」と表示されます。仮に脅威があったとしても、自分の端末に影響はありません。
仮想ブラウザの下に、調査内容の詳細が表示されます。「ウイルス情報」・「詐欺サイト判定」・「迷惑サイト判定」を確認することで、なりすまし・フィッシング詐欺を看破することが出来ます。
Appleになりすましたフィッシングメールの種類とパターン
2017年頃に続出したApple社のなりすましメールにて、以下のような手口で個人情報を盗み出そうとするパターンが観測されました。
- アカウントに関するアラート(あなたのアカウントが不明なデバイスからサインインされました、お使いのApple IDのパスワードがリセットされました、などの文面)
- Apple IDの利用期限通知(あなたのアカウントを維持するためにお使いのApple ID情報を確認する必要があります。24時間以内に応答を受信しない場合は、アカウントがロックされます。)
- iPhoneやApple Watchの新作を無料プレゼントという偽企画
しかし、近年ではさらに詐欺の手口が巧妙化し、新たな偽メールパターンも報告されています。なりすまし・フィッシング詐欺メールを見分けるためには、その傾向を把握しておくことが対処法の基本です。Appleになりすましたフィッシングメールの種類を見ていきましょう。
「領収書」に偽装
またappleのなりすましメール来た!
— たつ@猫の奴隷 (@k_tatsuomi) September 21, 2017
今度のめっちゃ悪質〜〜!!💢
アプリ内課金の領収書!💢
表示してるアプリ、実際に存在するアプリやんか…!そのアプリの事知ってても知らなくても一瞬不安になるよな💢 pic.twitter.com/73gvgd3yZU
最近特に急増しているのが、Apple社の公式サポートになりすまして偽造した「領収書」を送信してくるパターンです。
iCloudのストレージアップグレード、App Storeのアプリへの課金など、身に覚えのない領収書がメールに記載されています。実在するサービス名を使っているので非常にリアリティーがあり、びっくりして思わずリンクをクリックしてしまう方が少なくありません。
しかし、支払いキャンセルフォームのリンクが偽サイトへの誘導URLになっており、慌てて返金手続きを行うと個人情報を全て盗み出されてしまいます。人の弱みに付け込んだ悪質極まりない手口です。
「Apple IDへのログイン」等のセキュリティ関連
AppleからIDアカウントを無効にしたってメールが来て、朝から何事かと思ったけど、調べたらなりすましのフィッシング詐欺でした。このメールには「ここからログインして下さい。」と、リンクがありますが開いちゃダメです。こーいったメールには気をつけて下さい。 pic.twitter.com/SOXImV797e
— いとのぶ (@itonobuh) April 23, 2018
「あなたのアカウントは新しいデバイスからiCloudへのログインに使用されました」、「お使いのApple IDは、セキュリティの問題により使用が停止されています」など、Apple社のサポートになりすましてユーザーの不安を煽るような文面の偽メールを送ってくる手法も依然として続いています。
第三者が自分のApple IDにログインしたという通知が来たら、誰しも動揺して早急に対策を講じようとするでしょう。その焦りこそが詐欺チームの狙いです。
古典的な手口ですが、最近では日本語がより正確になり、公式サポートメールとの見分けがつきにくくなってきていることに注意が必要です。
「プライバシーとポリシーに違反した」と不安を煽る
appleサポートのなりすましフィッシングメールに注意。AVパターンがまだ更新されていないので。
— (White country version) mach48 (@mach48mach) April 14, 2018
差出人:Support @Apple.co.jp [[email protected]]
宛先:[email protected]
件名:Apple ポリシーの利用規約
詳細は下記ご参考方。https://t.co/wvlLgrhmT8 pic.twitter.com/UMo2tUL7N5
「あなたのApple IDは、いくつかの違反したポリシーのために無効になります」、「Apple IDアカウントを引き続き使用するためには、アカウント情報を確認する必要があります。」と威圧的な文面でApple社のサポートになりすますパターンも散見されます。
iPhoneのJailbreak(脱獄)など脱法的な使い方をしているユーザーの場合、「もしかしてあれがAppleの利用規約に違反したのでは」と不安に駆られ、偽メールを信用してしまう恐れがあります。
Appleの利用規約を確認させるためにウイルスを仕込んだ添付ファイルを開かせようとしてくるケースもあるので、迂闊にリンクを触らないようにしましょう。
添付形式・意味不明でもロゴを入れるパターンも
2019/01/19 Apple不審メール
— 謎の男 (@secret_return) January 19, 2019
【件名】:[ New Account Statement ] [ Security Checked ] - We'll Suspend Your Account immediatly [ Case - 1967998 ], 17 January 2019 - MOGHZGWW
ブログに内容をまとめました。久しぶりにPDF付きのフィッシングメールです。https://t.co/YrQocgeWJ8
Appleの公式サポートになりすまして、ユーザーの利用履歴をレポートとして送ってくるパターンもあります。PDFファイルを開くと端末がウイルスに感染し、保存してある個人情報が外部に流出することになります。
メールのタイトルに記載されている「account statement」とは、日本語に訳すと「取引明細書」という意味です。英語の分からない日本人にはそのままスルーされる可能性があるため、メール内にAppleのロゴを入れて文面の信頼性を上げようとしているのが滑稽です。
Appleになりすましたフィッシングメールが届いた時の対処法
Appleになりすました迷惑メールが来た時に何もしないのは賢明な対処法とは言えません。連日に渡ってしつこく送ってくる恐れがある上に、他のユーザーが詐欺被害に遭う可能性もあるからです。
ここでは、フィッシング詐欺メールが来た時に実践すべき3つの効率的な対処法について解説していきます。
処理・確認をする時はリンクではなく自分で検索する
一つ目の対処法は、リンク先の安全性を自分で確認することです。
基本的なことですが、絶対に偽メールのリンクを踏んではいけません。リンク上にマウスカーソルを合わせた時に表示されるURLをGoogle検索などで検索して、本当にそのサイトがAppleの公式ページなのかチェックしましょう。
すでに紹介した「SecURL」などのWebサービスを利用するのもおすすめの対処法です。TwitterやYahoo!知恵袋などを経由して、同じようなメールを受け取っている人がいないか情報を拡散するのも良いでしょう。
詐欺メールかなと思ったらAppleサポートに報告を
二つ目の対処法は、Appleの本物のサポートに通報することです。
近年Apple社になりすました偽メールが急増していることはAppleの公式運営も把握しており、なりすまし・フィッシング詐欺の取り締まりに力を入れています。怪しいメールが届いたら、そのメールをAppleの公式サポートに転送して報告しましょう。
- Appleを装ったフィッシングメールの転送先:[email protected]
- iCloud.com、me.com、mac.comの受信ボックスに届いた迷惑メールの転送先:[email protected]
- iMessageで受け取った迷惑メールの報告先:そのメッセージの下の「迷惑メールを報告」をタップする
Appleの嘘メールが届いた!ちょっと感動したから通報した!1枚目がなりすまし、2枚目がホントメール。 pic.twitter.com/M23WHewRHd
— 🍀よつば_kpop🍀 (@yotsuba_kpop) November 10, 2018
- 「設定」アプリを起動する
- 画面上部のユーザー名をタップする
- 「パスワードとセキュリティ」を選択する
- 「2ファクタ認証を有効にする」を選択し、「続ける」をタップする
- サインイン時に確認コードを受け取りたい電話番号を入力して「次へ」をタップする
- 登録した電話番号にApple(本物)から確認コードが送られてくる
- その確認コードを入力すれば、二段階認証が有効になる
迷惑メールに登録する
三つ目の対処法は、偽メールを迷惑メールリストに登録することです。Appleになりすましたフィッシングメールを迷惑メールに登録すれば、以後自分の端末で受信せずに済みます。無視と違って実際に目にすることがなくなるため、ストレスフリーな対処法と言えるでしょう。
なお、受信メールを迷惑メールに登録する具体的なやり方は、各キャリアによって異なります。詳細は以下のリンクを参照してください。
偽メールに騙されずにアカウントの情報を確認する方法
Appleになりすました迷惑メールが来た時には相手にしないのが基本的な対処法ですが、「本当に自分のアカウントに問題が発生していたらどうしよう」と不安に駆られる方もいることでしょう。
そういう時は、実際にApple IDにログインしましょう。メールのリンクを利用せず、自分の端末でアカウントの無事を確認することが最も安全で確実な対処法です。
Apple IDへログインして確認する
iPhoneのホーム画面から「設定」アプリを起動し、画面上部に配置されている自分のユーザー名をタップしてください。
「iTunesとApp Store」の項目をタップしてください。
画面の一番上に表示されている「Apple ID」という項目をタップしてください。
「Apple IDを表示」という項目をタップしましょう。
画面を下にスクロールして、「購入履歴」という項目をタップしてください。
これまでに自分のApple IDで取得したアプリやコンテンツが一覧表示されます。身に覚えのない有料データが購入されていないか、しっかりチェックしましょう。
Appleなりすましたフィッシングメールが届いても冷静に対応しよう!
今回は、Appleになりすました迷惑メールの見分け方や対処法などをまとめました。最後に本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
- ここ数年、Apple社のサポートになりすましてユーザーの不安を煽るような偽メールを送り付けてくるケースが増えている
- Apple社のサポートになりすました偽メールに記載されているリンクは「フィッシング詐欺サイト」につながっており、誘導先で個人情報を盗まれる恐れがある
- メールの宛先・差出人のアドレス・文面などに不自然な点が無いかチェックすることが対処法の基本
- Gmail、ブラウザのセキュリティー機能、SecURLなどのサービスを利用してリンク先の安全性を確認する対処法もおすすめ
- Apple社のサポートになりすました偽メールが送られてきたら、Appleの本物のサポートに通報し、迷惑メールとして登録すると良い
Appleのなりすましメールは、落ち着いて考えれば詐欺だと分かるものばかりです。しかし、相手を動揺させることで正常な思考を出来ない状態に追い込む心理的テクニックを駆使しており、厄介極まりありません。
もしもApple社になりすました偽アカウントから不安を煽るようなメールが来ても、決して慌てず冷静に対応しましょう。本記事を参考にして、適切な対処法を実践できるようになってください。