Amazonの電子書籍リーダーには、大きく分けて「Kindle」と「Fire」という2種類のタブレットシリーズがあります。KindleとFire、どちらのタブレットを購入すべきか迷っている方のために、両者の特徴の違いを比較してまとめてみました。
Kindle(キンドル)は、2007年11月にアメリカで発売された電子書籍リーダーです。PCを経由することなく直接Kindle本体に電子書籍のデータをダウンロードし、端末上で読書をすることが出来ます。
一方、FireはKindleの性能をさらに向上させた別の種類のタブレット端末です。電子書籍を閲覧できるだけでなく各種アプリのインストールにも対応しているという違いがあり、格安ながらiPadのような使い勝手の良さが実現されています。
どちらの機種にも、一般的な電子書籍であれば数千冊分のデータを本体に保存できる性能があります。KindleやFireタブレットを活用すれば屋外でも読書が出来る上に、引っ越し時に大量の本を運搬する手間を省けるというメリットがあります。本好きな方におすすめのデバイスと言えるでしょう。
KindleとFireタブレットは、世界最大級のインターネット通販サイト・Amazonを運営しているAmazon.com社が開発・販売している商品です。したがって、両デバイスにはAmazonの提供しているコンテンツとの連携性が極めて高いという特徴があります。
年額4,900円または月額500円の料金を支払ってAmazonのPrime会員に加入していれば、以下のような嬉しい特典が適用されます。
さらにFireタブレットをWi-Fiに接続すれば、タブレット上で「Amazon Prime Video(プライムビデオ)」や「Amazon Prime Music(プライムミュージック)」が見放題、聞き放題になる点も見逃せません。
インターネットショッピングに加え、電子書籍・動画・音楽の定額配信サービスも最大限に楽しめるため、Amazonユーザーに大変おすすめです。
タブレット市場では、iPad・Androidタブレット・Windowsタブレット等のタブレットが人気を博しています。
これらの種類と比較するとKindle端末やFireタブレットには以下の表のような違いが見られ、タブレットとしての機能性にやや物足りなさがあります。しかし、Amazonのコンテンツサービスとの親和性を重視した時、非常にコストパフォーマンスに長けているのが特徴的です。
Kindle | Fire | iPad | |
---|---|---|---|
アプリの追加 | × |
Amazon Appstoreからダウンロード可能 |
AppleのApp Storeからダウンロード可能 |
画面 | モノクロ、6~7インチ | カラー、7~10.1インチ | カラー、7.9~12.9インチ |
OS |
Kindle専用OS (特に名前は無い) |
Fire OS (Android OSをベースにAmazonが独自開発) |
iOS |
機能 | 電子書籍リーダー専用 | 電子書籍リーダーの他ブラウザやメールを標準装備しているが、対応アプリの種類は比較的少ない | 様々な高性能アプリに対応 |
価格 | 10,000~40,000円前後 | 5,000~20,000円前後 | 40,000~100,000円前後 |
Amazonで購入する際の割引特典 | Amazon Prime会員は本体価格を4,000円割引 | × |
2007年11月にアメリカで第1世代の電子書籍リーダー・Kindleが発売され、世界の読書の常識は激変しました。今や実物の書籍を持つことなく、Kindleタブレット上で小説・漫画・雑誌等を読むことが可能です。
また、単に書籍データを画面上に表示するだけでなく、読書家に配慮した様々な特徴があるのもKindleの魅力です。Kindleタブレットの特徴を見ていきましょう。
Kindleの特徴として、小型・軽量を実現している点が挙げられます。最も軽量なモデルはわずか100g台の重量しかなく、女性や子供でも簡単に扱えます。6~7インチのディスプレイはやや文庫本より大きい程度で、書籍を読むのにちょうどよいサイズです。
バッグの中に入れてKindleを持ち歩くことも簡単に出来るため、場所を選ばず何十・何百という膨大な数の電子書籍を読み漁れる魅力もあります。屋外で長編シリーズを一気読みしたいという方にもおすすめです。
パソコンやスマホ等のコンピュータのディスプレイからは、ブルーライトという強いエネルギーを持った光が発せられています。ブルーライトを至近距離で長時間見続けていると目に多大な負担がかかり、網膜へのダメージや睡眠障害の原因になります。
その点、Kindleのディスプレイはブルーライトを発しないシステムになっていて、長時間読書をしても目が疲れにくいという特徴があります。最新モデルにはフロントライトが搭載されており、夜間の読書も可能。スクリーンは眩しい太陽光線の反射を抑える構造になっているため、日差しの中でも安心して読書を楽しめます。
Kindleのバッテリーは、4時間ほどのフル充電で最大数週間使用できます。ノートパソコンやスマホとは比較にならないほど充電が長持ちする特徴があり、屋外でも読書をしたい方におすすめの端末です。
この低消費電力の秘密は、Kindleに採用されている「E Ink(電子ペーパー)」というスクリーンシステムにあります。E Ink(電子ペーパー)の内部には白と黒の粒子が敷き詰められており、電気の力で粒子を動かして書籍データを描画しています。
したがって、ページを切り替えた時のみ電力の消費が発生し、同じページを表示している間は電力をほとんど消耗しない仕様になっているのです。電子書籍の読書に特化した秀逸なデバイスと言えるでしょう。
第1世代のFireタブレットは、2011年11月に発売されました。年々モデルチェンジを繰り返しながら進化を続けるKindleシリーズの中で、Fireタブレットは独自性を備えたタブレット端末として一線を画している存在です。Fireタブレットの特徴を見ていきましょう。
Kindleが電子書籍リーダー専用のデバイスであるのに対して、Fireは様々な機能を実装したタブレット端末です。ブラウザ、メール、カメラなど、インターネットコンテンツを楽しむ上で欠かせないアプリを一通り標準装備しています。
しかもWi-Fi接続に対応しており、必要に応じて新たなアプリもインストール可能です。電子書籍を読むだけでなく、動画を見たりショッピングをしたりしてみたいネットユーザーにおすすめの逸品です。
ただし、Fire OSという独自のOSを搭載しているため、LINEやメルカリといった一部の人気アプリを使用できない特徴があります。iPad並の性能を期待すると肩透かしを食らってしまいますが、価格が安いので「必要最低限の機能さえあれば十分」という方にはピッタリでしょう。
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