iPhoneにはヘルスケアアプリという、歩数計機能を搭載したアプリが初期から導入されています。iPhoneを持っているだけでどのくらい歩いいたかをカウントしてくれるため、非常に便利です。今回は歩数計機能の使い方や、その仕組みについて説明します。
昨今、自分の健康を気にしている方も多くなってきました。ジムに通ったり簡単な運動をしたりといった方法で運動不足を対策する人が増えてきましたが、そんな中でもiPhoneはそんな生活を助けてくれる優れた機能を導入することができます。
iPhoneには内部にセンサーが入っており、これによって歩数系にもなり、移動距離を計測することができます。今回の記事ではそんな運動の一助になるヘルスケアアプリの使い方とその詳細な仕組みについて、順に説明をさせていただきます。
iPhoneはその内部に搭載している加速度センサやジャイロセンサなどの3軸慣性センサや、GPSのような位置を知ることができるようなセンサーによって、iPhoneを万歩計代わりに使うことができるような機能が実装されています。これは特別なアプリを導入する必要はなく、iPhoneにもともと入っている「ヘルスケア」アプリを使います。
ヘルスケアアプリは歩数計になり、ウォーキングやランニングの距離、階段を登った階数などを表示してくれます。ここからは、iPhoneでこのヘルスケアアプリの歩数計機能を使う方法について説明します。
iPhoneにもともと導入されているヘルスケアアプリで歩数計機能を使う方法について説明します。歩数以外にも移動した距離や、消費カロリーなども計算を行ってくれますが、この機能を実際に使うためにはiPhone側で事前に設定の変更が必要になります。
まずは万歩計機能を使うためにiPhoneの設定を変更しますiPhoneの設定アプリを開き、[プラバシー→モーションとフィットネス]を開き、[フィットネス・トラッキング]と[ヘルスケア]の両方の機能をON設定にします。これでヘルスケアアプリの万歩計機能を使うことができるようになります。
ヘルスケアアプリで運動量を表示する方法ですが、まずヘルスケアアプリを起動します。すると下に4つの項目がありますが、[ヘルスケアデータ]を選択して、[アクティビティ]を選択します。ここで歩数計で記録したウォーキングやランニングの距離や歩数などを、わかりやすく表示してくれます。
iPhoneには加速度センサ、ジャイロセンサなどの慣性センサやGPSによって計測を行っていますが、この歩数計機能がどこまで正確であるかについて疑問を持たれた方もいるのではないでしょうか。
「通常の万歩計などに比べて正確ではないのでは?」という方の疑問に応えるため、搭載されている歩数計機能がどこまで正確にカウントできるかを、その内部に組み込まれている仕組みと、実際の精度をもとに説明します。
iPhoneの歩数の計測には、先述した通りiPhone内部の3軸加速度センサ、3軸ジャイロセンサを用いて行っています。加速度センサはと、センサの一定周波数ごとの加速度を3次元的に取得することができるセンサで、ジャイロセンサは一定周波数ごとの変化量を3次元的に取得することのできるセンサです。
この2種類のセンサを、フィルターという仕組みを用いてうまく計算を行うことで、実際にiPhoneに与えられた揺れや傾きなどを検出して、正確に歩数としてカウントを行うことができる仕組みになっています。これを用いて歩数を計算し、カウントしています。
そんな複雑な仕組みで動いているiPhoneのヘルスケア歩数計ですが、足を動かすと発生する振動を加速度・ジャイロセンサ(慣性センサ)によって検知した値を使って計算します。また、iPhoneがどの向きに傾いても大丈夫なように、同様にセンサを使って検出するような仕組みになっています。
移動距離についてですが、さらにこれらにGPSを組み合わせることによって距離を計算しています。このような内蔵されている複雑な仕組みをつかうことで、できるだけ正確な計算結果を提供しています。
iPhoneの3軸慣性センサだけでは階段の歩数まで正確に検出することは難しいため、さらに内部に搭載されている気圧センサを組み合わせて測定を行っています。高い場所に行くほど気圧は低くなるため、振動と気圧の2つを組み合わせることによって検出を行います。
ただし、エレベーターやエスカレーターなどは止まった状態で上に移動することになるため、揺れを検知しないので登った階数にはカウントされません。降った場合については、いずれの場合もカウントされないようです。このように正確な検出設定が行われています。
そんな設定が適用されているiPhoneの歩数計の精度ですが、計測した歩数とiPhoneの歩数の誤差はおおよそ±3%程度におさまるようです。ただし、早めに歩いた場合とゆっくり歩いた場合で誤差が異なる場合もあるという研究結果もあるようです。
UBCの研究結果では、時速5km程度で歩いた場合は誤差5%以下、時速2.5km程度で歩いた場合は9.4%以下と、早く歩いた方が誤差が小さくなる傾向にあるようです。これはゆっくり歩いた方が振動が少なくなるためであると考察できます。
また当然ですが、iPhoneを持たずに歩けばその分はカウントされません。ですので、正確にカウントを行いたい場合については常にiPhoneは持ち歩くようにしましょう。
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