SQL Server Express(無償版)とは?無料で使える機能と有償版との違いを解説!

無料で使えるMicrosoft社のデータベース管理システムであるSQL Server Expressについて解説しています。無償版SQL Server Expressの機能や、有償版との違い、制限されている機能についても紹介します。

SQL Server Express(無償版)とは?無料で使える機能と有償版との違いを解説!のイメージ

目次

  1. 1SQL Server Expressとは?
  2. Microsoft SQL Server(無償版)のエディション
  3. 無料で利用できる
  4. 2SQL Server Expressを使うには?
  5. SQL Server Express(無償版)をインストールする
  6. 3SQL Server Expressと有償版との違い
  7. SQL Server Expressでの制限されている機能
  8. 有償版にアップグレードする方法
  9. 4SQL Server Expressを利用してみよう!

SQL Server Expressとは?

SQL Server Expressとは、Microsoft社のデータベースであるSQL Serverの無償版として、無料で配布されているエディションです。

SQL Serverは、システムやアプリの構築・運用に活用でき、業務用システム等での利用でも人気が高いデータベースです。無償版であるSQL Server Expressでも基本的な機能は有償版のSQL Serverとほぼ同じ物を使えますが、一部機能が制限されています。

Microsoft SQL Server(無償版)のエディション

SQL Server Expressは小規模向けのデータベースとなっており、データベースの最大サイズは10GBです。有償版と同じようにセキュリティ更新プログラムが配布される他、CAL(クライアント・アクセス・ライセンス)も含まれており、販売製品や商用システムに組み込むなど、商用での利用も可能です。

無料で利用できる

SQL Server Express無償版は全て無料で利用できるエディションです。上で述べたセキュリティ更新プログラムも無料で配布されているので、更新にお金がかかるということもありません。

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SQL Server Expressを使うには?

SQL Server Expressは、Microsoft社のSQL Server公式ページから無料でダウンロードできます。SQL Server Expressの利用には、SQL Server専用のデータベース管理ツールであるSQL Server Management Studio(SSMS)を併用すると良いでしょう。

SQL Server Express(無償版)をインストールする

まずはMicrosoft社のSQL Server公式サイトからSQL Server Expressをダウンロードしましょう。

ダウンロードした「SQLServer2017-SSEI-Expr.exe」のファイルを実行し、最初に出てくる画面で「基本」を選択します。カスタマイズして利用したい場合は「カスタム」を選択しましょう。後は画面通りに進めていくだけで簡単にインストールできます。

インストールが完了すると、次にSQL Server Management Studio(SSMS)をインストールする画面が出てきますので、必要な方はそのまま続けてインストールしましょう。

SQL Server Expressと有償版との違い

冒頭でも述べた通り、無償版であるSQL Server Expressでは一部機能に制限がされています。本項では有償版SQL Serverとの違いについて解説します。

SQL Server Expressでの制限されている機能

無償版SQL Server Expressと有償版の最も大きな違いは、利用できるデータベースの最大サイズであり、無償版の10GBに対して有償版は524PBとなっています。その他メモリ数においても無償版SQL Server Expressには制限があります。

また、無償版SQL Server Expressでは、定期的なバックアップ等の機能があるメンテナンスプランが使えないことや、SQL Serverからメールの送信が可能になるデータベースメール機能が使えないことが違いとして挙げられます。

他にも、チューニングアドバイザやSQL SERVER エージェント等の実装されていない機能があったり、分析サービスや統合サービスの一部に制限がされていたりすることが、有償版との主な違いです。

小規模なサーバーでの運用であれば十分な能力

無償版であるSQL Server Expressでは利用できる機能に制限があるとは言え、小規模なサーバーであれば十分運用できる機能を持っています。提供元であるMicrosoft社でも、SQL Serverでのサーバー運用を始める際には無償版SQL Server Expressから始めることを推奨しています。

と言うのも、無償版と有償版には互換性がある為、もし運用を拡大したい場合には有償版にアップグレードすれば簡単に移行することができるからです。

有償版にアップグレードする方法

有償版へのアップグレードはツールを使うことで簡単に行える上、無償版のデータベースをそのまま引き継ぐことが可能です。

SQL Serverのインストールセンターから、「エディションのアップグレード」を選択します。

後は、購入した有償版のプロダクトキーを入力し画面通りに進むだけで、再インストールの必要無く移行が完了します。

SQL Server Expressを利用してみよう!

本記事で解説してきたように、Microsoft社のSQL Server Expressは無料でありながらも、小規模なサーバーであれば十分な機能を持っている人気のデータベースです。サーバーの規模が拡大していった場合でも有償版への移行が簡単な点は、運用において大きなメリットです。

有償版のSQL Serverの購入を考えている方は、購入前に無償版のExpressエディションをお試しとして利用するというのも良いでしょう。

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この記事のライター
いせ