2019年06月25日更新
LINEの危険性は本当に高い?過去のトラブル事例と対策を紹介!
スタンプや大人気チャットアプリのLINEですが、使い方によっては危険性があることも指摘されています。LINEを使うことによって生じる危険性にはどのようなものがるのでしょうか。今回はLINEを使う際の注意点や対策方法を調べてみました。
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目次
- 1LINEに危険性は?LINEの仕組みとセキュリティ対策
- ・セキュリティの安全性は国際的に認められている
- ・トーク内容を暗号化するLetterSealing機能がある
- ・2段階認証に対応している
- ・クローン端末による同時ログインができない
- ・年齢に応じた利用制限がある
- 2危険性が伴うLINEの利用のリスクと過去のトラブル事例
- ・電話帳が自動で同期されて人間関係のトラブルが起こる
- ・LINE乗っ取りによるなりすまし詐欺
- ・クローンiPhoneでのアクセスによるトーク流出
- ・不正アクセスによる高額請求
- 3LINEでの危険を回避するための情報漏洩対策
- ・LINEアプリにパスコードロックを設定する
- ・スマホ本体にパスコードを設定する
- ・設定したメールアドレス・パスワードを厳重管理する
- 4LINEでの危険を回避するためのセキュリティ対策
- ・最新バージョンのアプリを使うようにする
- ・LINEの設定を見直す
- ・インターネットで知り合った人とのID交換をしない
- 5LINEよりも危険性の少ない代替アプリはある?
- ・Skype
- ・gamba!
- ・Telegram Messenger
- 6LINEは危険性を理解して安全に利用しよう!
LINEに危険性は?LINEの仕組みとセキュリティ対策
今では多くの方が利用しているLINEですが、個人情報が漏れることはないのか、トークの内容を見られているのではないか、など様々な危険性を考えたことがある方も少なくないでしょう。ここではLINEの仕組みとセキュリティ対策について説明していきます。結論から言えばLINEは利用するだけであればリスクはそこまでありません。
しかし、どのようなアプリでも同様ですが万が一のリスクや事例を考えて安全性を確保していることは重要です。
セキュリティの安全性は国際的に認められている
LINEのセキュリティの安全性は国際的に認められています。2013年3月にサービス全般のセキュリティ性や処理の整合性、壊れにくさ、機密性、個人情報保護の面で信頼できるということを認められ、情報処理サービス関連の内部システムについて「SOC2」「SOC3」「SysTrust」という認証を取得しています。
米国公認会計士協会とカナダ勅許会計士協会が制定した5つの基準に基づいて、独立した外部の監査機関が検証を行い、付与されました。
トーク内容を暗号化するLetterSealing機能がある
LINEのトーク内容はLetterSealing機能で暗号化されています。LetterSealingは「送信から受信までずっと暗号化されたままでメッセージの送受信が可能」という機能です。さらに、この暗号を解くには、カギは送信者と受信者しか持っていない暗号化通信の方式が必要となります。
「メッセージの送受信を仲介するLINEサーバーでも、メッセージ内容を確認できない」という仕組みになっています。LetterSealing機能はお互いにオンの設定になっている必要がありますが、初期設定ですでにオンになっているので、無効化にしない限り安心してLINEの利用ができます。
2段階認証に対応している
以前LINEアカウントの乗っ取り被害や、詐欺事件等が事例に挙げられました。近年も不正ログインによるなりすましなども少なくありません。このような事態を受け近年LINE側では、安全性強化のため、アカウント引継ぎ許可や本人確認などの2段階認証が採用されています。
クローン端末による同時ログインができない
クローン端末やLINE監視などの言葉を聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。クローン端末とは、古いスマホなどの暗号化バックアップを元に新しい端末を復元したものをいいます。以前は複数端末から同一アカウントでLINEを利用できることも可能でした。
最近はメールアドレスとパスワードを入力後、安全性のために2段階認証と番号認証などが必要となります。そのために様々な事例があった、クローン端末による同時ログインが不可能になりました。
年齢に応じた利用制限がある
LINEには年齢に応じた利用制限があります。LINEは友達になりたい人にIDを伝えることで友達に追加することができ、相手側の電話番号を知らなくても登録が可能です。しかし、パソコンでランダムに探されたIDから迷惑メールや知らないユーザーから友達追加されたりする事例やリスクもありました。
そのため、青少年保護の面で「18歳未満」のユーザーはLINE IDを設定しても検索機能が使えないようになっています。ただし、18歳以上であってもID検索を利用するには、トラブル防止のためにキャリア連動による年齢確認が必要となっています。
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危険性が伴うLINEの利用のリスクと過去のトラブル事例
LINEにはこれだけのセキュリティ機能が付いていても実際に安全性があるのか、それでも不安という方も少なくないでしょう。以下では、危険性が伴うLINEの利用のリスクと過去のトラブル事例に関して説明します。
電話帳が自動で同期されて人間関係のトラブルが起こる
電話帳が自動で同期されて人間関係のトラブルを起こすことがあります。一度でも同期すると電話帳に登録している相手に通知がいってしまうため、電話帳同期をしないためにも注意が必要です。LINEに登録する際に、「友だち自動追加」のチェックを外すことで電話帳同期を回避できます。
LINE乗っ取りによるなりすまし詐欺
「友だち」に同僚の名前があったため、会社のグループに追加したら実は乗っ取られたアカウントによるなりすましだった、といういわゆるなりすまし詐欺の事例が実際にありました。なりすまし詐欺の怖いところは、自分が乗っ取られているわけではなくても、友だち追加したことで様々な情報が漏れてしまうということです。
個人のスマホでLINEを利用していた場合、退職した元従業員の端末に業務情報が残り続け、もし情報漏洩が発生した場合は企業側にはログが残っていないため流出元の特定作業は困難になります。企業としてログ管理できない個人アカウントでは、万一トラブルが発生した場合でも情報の追跡ができません。
そのため、トラブルの責任や事例の所在をつかめないままとなります。
クローンiPhoneでのアクセスによるトーク流出
クローンiPhoneでのアクセスによるトーク流出は、某不倫騒動においても話題になりました。このクローンiPhoneはiTunesによるバックアップを利用し、全く同じ機能をするiPhoneを作り上げてたことが原因となっています。このクローンiPhoneでLINEにアクセスすると、もう一つのiPhoneでのトークをそのまま監視できることになります。
しかし、LINE側ではすぐに対応し、アップグレードによりiPhone複数台による同時アクセスを不可能にしました。
不正アクセスによる高額請求
先程書いたようなクローンiPhoneで本当に気をつけないといけない点はトークの漏洩ではなく、思わぬ高額請求の被害にあってしまうことです。クローンiPhone対策のアップデート以降はそのような危険性は少なくなったと言えますが、思わぬトラブルに巻き込まれないためにもセキュリティ対策は十分気をつける必要があります。
LINEでの危険を回避するための情報漏洩対策
LINEはメッセンジャーアプリなので思わぬ形で情報の流出がある恐れがあります。まずはLINEを使っている時の安全性を高める第一歩としてアプリにパスコードを設定して漏洩のリスク対策を行いましょう。
LINEアプリにパスコードロックを設定する
LINEを見られたくない人にはLINEにパスコードロックを掛ける方法があります。スマホにパスコードロックを掛ける人は多いですが、LINEにパスコードを設定すれば強固なセキュリティ対策となりリスクを減らすことができます。
Android版
上部のメニューバーから「・・・」を選択して「設定」をタップします。「プライバシー管理」をタップします。プライバシー管理内のチェックボックスを選んで、自分の好きな4桁の数字を入力してパスコードを設定します。再入力画面で先程の数字をもう一度入力して完成です。
iPhone版
ホーム画面の左上の設定アイコンから「プライバイシー管理」をタップして「パスコードロック」から4桁のパスコード入力して、パスコードを設定します。再入力を求められるので、先程の4桁の数字を入力します。
スマホ本体にパスコードを設定する
多くの人が設定しているかもしれませんが、スマホの本体にパスコードロックを設定することも安全性を高めてリスクを管理するには重要です。まだ設定していない人は安全性を高めるためにもすぐに設定することをおすすめします。
設定したメールアドレス・パスワードを厳重管理する
LINEに設定したパスワードやメールアドレスにはアカウントの引き継ぎやパソコンでLIMEを利用するときに必要になります。管理をしっかりしないと他の人にパソコンでLINEを利用されてしまうなどのリスクがあり、実際にそのような事例もあります。推測されにくくい、他のサービスと同じパスワードを利用しないということがセキュリティ対策の基本となります。
Android版
LINEアプリの上部にある「・・・」をタップして設定の項目を選択します。設定の画面の「アカウント」から「メールアドレスの登録」を行います。パスワードの設定を行う際は、メールアドレス変更の画面のパスワードの変更をタップし、6~20文字のパスワードを設定します。
iPhone版
ホーム画面の左上の歯車マークから設定画面に移動し、「アカウント」からメールアドレスの設定をクリックし、自分のアドレスを入力します。その後、パスワードも字変更する場合は、パスワードの変更もクリックし、任意のパスワードを入力し完了します。
LINEでの危険を回避するためのセキュリティ対策
LINEを安全に利用するためには、いくつかのセキュリティ対策が必要となります。設定の見直しやオフにしたほうが良い機能など、利用前にしっかりと対策を取っておくことで、危険を回避できます。以下ではこのセキュリティ対策についてポイントを紹介します。
最新バージョンのアプリを使うようにする
LINEの安全性を高めるには、最新バージョンのアプリを使うことが大切です。LINEアプリを常に最新バージョンにアップデートしておくことで、ユーザーが必要としているセキュリティの強化や不具合の解消ができます。最新バージョンかどうかを確認する方法は以下の手順となっています。
iPhoneの場合は、LINEアプリを起動してホームの左上にある歯車のマークをタップします。設定画面をスクロールしていくと出てくる「LINEについて」をタップします。「現在のバージョン」と表示されていれば最新の状態で、ほかに「最新バージョン」という項目が表示されていれば、最新の状態ではなくアップデートが必要になります。
Androidの場合は、LINEアプリを開き、トップ画面の右上にある歯車マークをタップし、設定画面をスクロールし、「LINEについて」をタップします。Androidでは現在のバージョンと最新のバージョンの両方が表示され、一致していればアップデートは必要ありません。
LINEの設定を見直す
LINEを利用する上で安全性を高めたい場合は、LINEの設定をしっかりと見直すことが大切です。以下ではおススメの設定を紹介します。
アドレス帳からの自動追加・検索設定をオフにする
アドレス帳から友だちの自動追加をオフにすると勝手に友だちリストに追加されなくなります。仲の良い友達のみとLINEでやり取りしたい場合などにおすすめです。また、ID検索による友達追加の設定もオフにすると、第三者があなたのIDを知っていたとしても、ID検索で友だち追加ができなくなります。
アドレス帳から自動追加を防ぐには、iPhoneもAndroidも設定画面から「友だち」を選択し「友だち自動追加」と「友だちへの追加を許可」をオフにしておきましょう。また、ID検索の設定をオフにするには、設定から「プライバシー管理」をタップし「IDによる友だち追加を許可」をオフにすると設定は完了です。
友達以外からのメッセージ受信をオフにする
LINEでは友だちリストに登録していない人からメッセージが来てトラブルに巻き込まれるという事例もあります。そのため、友だち以外からのメッセージを拒否することが安全性を高めるためにも必要といえます。設定方法はiPhoneの場合はLINEアプリを起動して、歯車マークをタップし設定を開きます。
「プライバシー管理」をタップし、「メッセージ受信拒否」をオンに切り替えれば設定は完了となります。Androidの場合は、LINEアプリを起動して右上にある歯車マークをタップし、設定画面から「プライバシー管理」を選択し、「メッセージ受信拒否」をタップしオンにすると設定は完了です。
インターネットで知り合った人とのID交換をしない
IDは教えればすぐにLINEの友達に追加できる便利な機能ですが、実際に知り合いならともかくインターネットで知り合った人との交換は慎重に行いましょう。顔が見えない相手との連絡先の交換はリスクも考えられ、思わぬ危険があるかもしれません。これはLINEの機能というよりもインターネットを使う上での注意点です。
「よほど親しくなった人でない限りは、簡単にIDの交換を行わない」これを実行するだけで事前にリスクを回避し安全性を高める有効な手段になります。
LINEのIDは1度登録すると変更する事ができない
注意しなければならない点はLINEのIDは一度決めると変更ができないことです。「知られたくな人に知られてしまったからIDを変えたい」と考えても、変更するためには一度LINEを退会するしかありません。LINEを退会してしまうと、友達履歴やトーク内容、参加しているグループなどが消えてしまいます。
他にも、購入したスタンプやLINEコイン、ゲームのデータも消えてしまい、一度退会すると元に戻すことはできません。退会することによっておもわぬ痛手があります。IDは慎重に扱うようにしましょう。
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LINEよりも危険性の少ない代替アプリはある?
LINE以外のアプリで危険性の少ない、セキュリティに優れているアプリはあるのでしょうか。使い勝手や、スタンプや見た目のの可愛らしさなども重要ですが、今回はセキュリティに優れているかを基準として考えてみました。
Skype
LINEが流行する以前は、無料のメッセンジャーソフトといえばSkypeでした。SkypeとLINEの安全を比較した場合はどちらの方が良いのでしょうか。Skypeも暗号化のために、オープンソースの屈強な通信プロトコル「Signalプロトコル」を採用してセキュリティの強化を図っています。
セキュリティの観点からもどのような方法で暗号化されているかは独自の方式がとられており、その内部は絶対に他人が知ることはできません。
gamba!
gamba!はLINEのようなチャットアプリというよりも、社内での日報としての使用をメインとして考えられたアプリです。そのため、セキュリティ対策は「プライバシーマーク認定」を始めとして、NTTのデータセンターを使用するなど、国内でも最高級な高度なセキュリティ対策を行っています。
セキュリティの面では問題ありませんが、友達の間で普段使いするには少し硬い印象があり、連絡を取りたい人が同じアプリを入れていなければ使用できません。
Telegram Messenger
テレグラムは、ドイツ製のアプリです。チャットアプリとして使うことができ、セキュリティの高さは運営も自身を持っています。「もしテレグラムをハッキングできたら20万ドル相当のビットコインをプレゼントします」といった、挑戦的なキャンペーンを行っていましたが、自分たちのでキュリティに自信がなければ、そのような事はできません。
テレグラムもLINEと違って少し硬いイメージのアプリです。スタンプのような機能はありますが、可愛いらしいスタンプは少なくなっています。登録時に携帯電話の電話番号が必要になるなど、少し面倒な点もあります。
LINEは危険性を理解して安全に利用しよう!
LINEは危険な面もありますが、友達と連絡するためには便利なアプリです。しかし、アプリの特性上、使い方によっては思わぬリスクがあるかもしれません。トラブルの事例も報告されてニュースにもなっています。しかし、使う人が気をつければ、おかしなトラブルに巻き込まれることもありません。
しっかりと安全性を確認し、思わぬトラブルに巻き込まれないようにしましょう。