2019年11月11日更新
【iPhone】容量は64GBと256GBどちらがおすすめ?データ容量の目安を解説!
iPhone購入時に悩ましいのが、ストレージ容量です。AndroidであればmicroSDカードで容量を増やせますが、iPhoneは最初に購入したモデルの容量がすべてです。果たして買うべき容量は64GBか256GBか、お悩みのあなたにずばり正解をお教えします。
目次
- 1iPhoneの容量モデルの選び方のポイント
- ・iPhoneの容量で何が変わる?意外と重要なストレージ
- 2iPhoneの容量でこんなに値段が違う!モデル毎の価格を比較
- ・iPhone8・XS・XRの機種別の価格一覧
- 3iPhoneの容量の違いをわかりやすく解説
- ・ストレージ容量別で保存できるデータ量の目安
- 4iPhoneの容量は使い方で決めるべし!
- ・64GBモデルにおすすめな使い方
- ・256GBモデルにおすすめな使い方
- ・512GBモデルにおすすめな使い方
- 5iPhoneは大容量がおすすめ!その理由と背景
- ・容量が多いとこんなことができる!
- ・ストレージが足りないと起こる現象
- ・ますます大きくなるデータ量
- 6iPhoneの容量モデルの選択は慎重に
iPhoneの容量モデルの選び方のポイント
iPhoneを購入するときには、機種の選択にも悩むものの、それ以上に悩ましいのがストレージの容量の選択です。microSDカードを使うことで、内蔵ストレージの容量にあまり悩まずに済むAndroidとは異なり、ストレージを増設できないiPhoneでは、どのストレージ容量を選ぶべきかはあとあとまで尾を引く問題です。
その上、のちほどくわしく説明しますが、iPhoneのストレージは割高です。2019年4月現在で最も売れているiPhoneは¥67,800のiPhone 8 64GBですが、同じiPhone 8でも256GBだと¥84,800と¥17,000差、25%増しになります。Phone XSに至っては64GBと512GBで¥40,000差、35%増しにも達します。
それだけのお金を払ってまでストレージ容量を大きくすべきなのかというのは、iPhoneユーザーなら誰しも一度は頭をよぎったことでしょう。
iPhoneの容量で何が変わる?意外と重要なストレージ
容量足りなくてiPhoneに怒られたので断捨離(´﹀`) pic.twitter.com/DGQDINiuug
— いがぐりちゃん (@Keito_iga) April 8, 2019
後からストレージを増設できないiPhoneでは、ストレージが圧迫されると上のツイートのようにiPhoneの中身を削減する必要があります。そのため、自分が使うであろう容量よりもひとつ容量が上のiPhoneのモデルを購入するのが無難です。容量が少ないとゲームアプリも、撮る写真も、聴く音楽も、節約しなければなりません。
毎回少ないストレージの中で、ギリギリでやり繰りするのはストレスが溜まりますし、かといってデータをクラウドに逃がすと今度は転送量が増えて、ストレージをケチった分の差額が通信費で吹っ飛ぶことにもなりかねません。もしストレージをケチったことで通信費やクラウドストレージサービスへ月に¥2,000使うと、2年使えば¥48,000の違いになります。
そうであれば、必ずしも容量の小さなiPhoneモデルにこだわる必要はないと言えます。iPhoneのストレージ容量が大きければ、写真や動画もたくさん撮れますし、ゲーム好きならアプリを多くダウンロードしておけます。それに対し、少ないストレージでやり繰りしているとキャッシュが自動削除され、毎回読み込みが行われて時間と転送量が浪費されます。
快適なスマートフォンライフを送るためにiPhoneを選択しておきながら、ストレージをケチったことで不愉快な経験をするのは本末転倒です。ストレージをケチるくらいなら、その分機種を1ランク落とし、その差額でストレージを充実させるほうをおすすめします。
iPhoneの容量でこんなに値段が違う!モデル毎の価格を比較
それでは、実際に2019年4月現在のiPhone XS Max、XS、XR、8 Plus 8、7 Plus、7の容量ごとの価格を見ていきます。
iPhone8・XS・XRの機種別の価格一覧
容量\モデル | iPhone XS Max |
iPhone XS | iPhone XR | iPhone 8 Plus |
iPhone 8 | iPhone 7 Plus |
iPhone 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
32GB | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- | ¥64,800 | ¥50,800 |
64GB | ¥124,800 | ¥112,800 | ¥84,800 | ¥78,800 | ¥67,800 | -------- | -------- |
128GB | -------- | -------- | ¥90,800 | -------- | -------- | ¥75,800 | ¥61,800 |
256GB | ¥141,800 | ¥129,800 | ¥101,8000 | ¥95,800 | ¥84,800 | -------- | -------- |
512GB | ¥164,800 | ¥152,800 | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- |
先に「ストレージをケチるくらいなら、その分機種を1ランク落とし、その差額でストレージを充実させるほうをおすすめ」と記したように、iPhone XS Max 64GBモデルとiPhone XS 256GBモデル、iPhone XS 64GBモデルとiPhone XR 256GBモデル、iPhone XR 64GBモデルとiPhone 8 256GBモデルは、それぞれほぼ同じ価格です。
iPhone 8 Plusについてはカメラやディスプレイサイズの問題があり、iPhone XRとほぼ同じ値付けとなっているのでここでは比較の対象から外します。
ただし、ストレージの大きさを優先すべきとは言うもの、iPhoneのストレージ単価はかなり高めです。その証拠に、iPhoneの256GBや512GBモデルから64GBモデルの値段を引いて、64GB当たりの単価を出すと、¥5700ほどになります。
それに対し、AmazonでmicroSDXCカードを見ると、割高な512GBの中でも高めのSamsungで¥15.000弱ですので、64GB当たり¥1,800ほど、割安な128GBなら同じSamsungで¥3,000、SanDiskなら¥2,000ほどですから、64GB当たり¥1,000〜1,500で済みます。iPhoneのストレージ単価はほぼ3〜6倍になることがわかります。
もちろん、単なるmicroSDカードとiPhoneのストレージを単純に比較するのは問題ですが、それでもiPhoneのそれがかなり割高なのは間違いありません。このことからも、どうしても必要でないのなら、iPhoneでは大容量モデルを購入したくない、というバイアスが働きがちです。しかし、先にも記したようにiPhoneではストレージを優先すべきです。
iPhoneの容量の違いをわかりやすく解説
ここまでなるべく大容量のiPhoneを購入することをおすすめしましたが、それでも実際に使うかどうかもわからない容量に1〜4万円ものお金を払う気にはなかなかなれないものです。そこで、実際にiPhoneの各容量モデルにどれだけのデータが入れられるものかを説明します。
ただし、これからお伝えするのはあくまでも各容量がすべてそれで埋められたら、という数字です。実際にはiPhoneで写真しか撮らない人はいませんし、音楽だけでフルにする人もいません。おまけにiPhoneを動かすためのシステムに5〜10GB、正常な動作のためにキャッシュに1〜2GBが必要です。したがって最低限10GBは余裕を見ておかねばなりません。
ストレージ容量別で保存できるデータ量の目安
以下の各メディアのサイズはあくまでも目安です。写真はHEIF形式の平均的な数値で、JPEGだと1枚当たりサイズが50%増え、撮れる量は2/3になると考えてください。動画は30秒のHEVC形式の1080pの平均的な数値で、H.264だと同様にサイズが50%増え、撮れる量は2/3になり、4Kならサイズは4倍になり撮れる量は1/4になります。
音楽はiTunesの3分30秒の256kbpsAACでの数字で、ハイレゾ音源やロスレスで取り込むと曲数は大幅に減ります。映画は2時間半の1080p HD画像の場合で、720pであれば5割増しの本数が入ります。アプリやゲームは種類によってサイズが大きく異なります。たとえばPockemon Goは673MBもありますから、下の表のゲーム3本分になります。
写真 1.6MB |
動画 40MB |
音楽 |
映画 7GB |
アプリ 100MB |
ゲーム |
|
---|---|---|---|---|---|---|
64GB | 40,000枚 | 1,600本 | 6,400曲 | 8本 | 64本 | 32本 |
128GB | 80,000枚 | 3,200本 | 12,000曲 | 16本 | 128本 | 64本 |
256GB | 160,000枚 | 6,400本 | 24,000曲 | 32本 | 256本 | 128本 |
512GB | 320,000枚 | 12,800本 | 48,000曲 | 64本 | 512本 | 256本 |
先にも記したように、iPhoneの中身をすべて写真で撮りつくすことあり得ません。
4万枚も写真撮らないから、と思ったとしても、たとえば子どもやペットのいる家庭であれば、しょっちゅう写真を撮って、ときどき動画を撮り、音楽を聴かせたり映画を見せたりし、それをSNSに上げたりするでしょう。これに10GBのシステムが入るのですから、2年使うつもりであればiPhoneの容量は64GBでは絶対に足りません。
おでかけの際に動画を大量に撮って、平均で1日動画1本、2年間撮るとすると、それだけで32GB近くのiPhoneの容量を使用します。上の表を見て「こんなに入るのなら安心だ」と思って安易に少ない容量のiPhoneを買うと後悔します。
iPhoneの容量は使い方で決めるべし!
もしあなたがすでにiPhoneユーザーであるならば、今のiPhoneの容量で足りているかどうかをまず確認してください。
32GBや64GBユーザーで問題ないのであれば、iPhone 8、XR、XSであっても同じ容量で足りるでしょう。逆に足りないのであれば、128GB(iPhone XRのみ)、256GBモデルを選んでください。256GBユーザーだけれども空き容量が大きく、64GBで十分足りている、というのであれば、iPhone 8、XR、XSでは64GBモデルを選択するべきです。
iPhoneをお持ちでなく、そうした目安がつかない場合は、以下のiPhoneの容量ごとのおすすめな使い方を参考にしてください。
64GBモデルにおすすめな使い方
2019年4月現在、iPhone8、XR、XSで最も容量の少ないモデルがこの64GBモデルです。このモデルのおすすめの使い方は以下のふたつです。
- そもそもiPhone自体をあまり使わない
- iCloudやGoogleフォトといったクラウドサービスや音楽ならストリーミングサービスを利用する
1の「そもそもiPhone自体をあまり使わない」という方であれば、写真や動画もあまり撮らず、アプリやゲームもさほど使わないので64GBで十分でしょう。
2の「iCloudやGoogleフォトといったクラウドサービスや音楽ならストリーミングサービスを利用する」という使い方であれば、64GBモデルのiPhoneでも十分に運用可能です。ただし、そのためには写真や動画をこまめにクラウドストレージサービスにアップロードし、iPhoneから削除するという作業を行わなければなりません。
256GBモデルにおすすめな使い方
iPhone 8、XRの最上位であり、iPhone XSでは中級である256GBモデルは、2019年4月時点では特別な使い方をしない限りは普通に使っていける、ほとんどの人におすすめできる便利な容量のモデルです。
このモデルの使い方は、あまり見返さない写真や動画をときおり無料で使える範囲のクラウドストレージサービスにアップロードし、音楽もWi-Fi経由でダウンロードすることでモバイルでのストリーミングを避けて、通信量を抑えて、2年以上じっくりとiPhoneを使っていくというユーザーにおすすめです。
512GBモデルにおすすめな使い方
iPhone XSにのみ存在する512MBモデルはヘビーユーザーにおすすめの大容量モデルです。写真を大量に撮り、長時間の動画を撮影し、音楽や映画もたっぷりiPhoneにダウンロードしておきたい、というユーザーにおすすめです。
ただし、512GBの大容量iPhoneともなると、バックアップを取るにもサイズが数100GBになり、MacBookなどでのバックアップは現実的ではなくなりますし、iCloudでも有料プランの利用は不可避です。このモデルを選択するのであれば、そうした運用のことも考えておかねばなりません。
iPhoneは大容量がおすすめ!その理由と背景
iPhoneの容量は後から増やすことができないだけに、最初から大容量モデルを購入するのがおすすめです。最後に大容量モデルのメリットと、容量が少ない場合のデメリットについて説明します。
容量が多いとこんなことができる!
大容量のメリットを最大に受けられるのが、出先で映画や録り溜めた番組を見る場合です。旅行の移動中の新幹線や飛行機の中で、Amazonプライムなどからダウンロードした映画やテレビシリーズをまとめて見る可能性があるなら、大容量のiPhoneは必須です。移動中のお子さんを楽しませて、静かにさせておくにもiPhoneの容量は欠かせません。
また、電子書籍はテキストだけならばサイズが小さいですが、マンガだとサイズが大きくなりがちな上に、巻数も少なくないのでかなりの容量を使用します。iPhoneの容量が小さいと、1冊読むたびに削除して次の巻をダウンロードする手間がかかりますが、大容量iPhoneであればあらかじめWi-Fi環境ですべてをダウンロードしておけます。
またiPhoneの容量に余裕があれば、旅行中に撮影したデジカメのバックアップにも使えます。宿に戻ってから、SDカードの読み取りアダプタを使うなり、デジカメやSDカードのWi-Fi機能を使うなりして、バックアップしておけば、万が一のデータ消失やデジカメをぶつける事故の際にも、大切な写真を失わずに済みます。
ストレージが足りないと起こる現象
逆にストレージが足りない場合は、まず写真や動画が撮れなくなって削除しなければなりません。余裕があるときならまだいいのですが、シャッターチャンスのときに写真を削除しなければいけなくなったらどうしようもありません。また、この場合、写真や動画をクラウドに退避させる時間と通信費用が必要です。
また、iPhoneのシステムが残り容量が少なくなったと判断すると、各種キャッシュが削除されます。たとえばゲームのキャッシュが削除されると、そのゲームをプレイするたびにキャッシュ分を読み込み直すことになり、数分待たされる上にデータの転送量が増えてしまいます。
さらに、容量不足に陥るとiPhoneの動作が不安定になり、たびたび再起動をかけなければいけなくなります。なにかしようと思ったところで再起動、となると時間も手間もかかりますし、やりたかったことを忘れてしまうことにもなりかねません。とにかく、容量不足になるといいことは何もないのです。
ますます大きくなるデータ量
先に、これまでの利用状況を踏まえてiPhoneの容量を決めるようにおすすめしましたが、その際に、あらためてひとつ上の容量のモデルを選ぶことをおすすめします。それというのも、新しいiPhoneを使うことで各種のデータ量が増える可能性があるからです。
たとえばiPhoneの写真は1200万画素で変わっていませんが、過去のiOSのアップデートによってLive Photosが撮れるようになり、これによって写真の容量が倍になりました。また動画についてもiPhone 7では4K 30fpsしか撮れなかったところが、それ以降の機種では4K 60fpsの撮影が可能になり、これまた動画サイズは倍になりました。
また、ゲームアプリもサイズが増えていく傾向にあります。人気の「ハースストーン」などはアプリとデータを合わせると3GBを超えるサイズです。こうした大型アプリを10本もインストールすれば、それだけで容量を30GBも消費します。今後もデータやアプリが大型化することがあっても小さくなることはないと見て間違いありません。
iPhoneの容量モデルの選択は慎重に
繰り返しになりますが、最後にお伝えしたいのは、iPhoneではストレージ容量をあとで追加できないので、購入時にしっかりと覚悟してiPhoneの容量を選んでほしいということです。購入対象のモデルを1ランク下げてでも、1ランク上の容量モデルを購入した方が、結果的に幸せなiPhoneライフを送ることができます。
もちろん容量が64GBのモデルでも運用次第、使用頻度次第では十分に利用できますが、そのためには細かな運用や不都合への対応が必要か、iPhoneを買う必要はなかったのではないかという利用方法に陥りかねません。本記事では容量256GBモデル(XRならば128GBモデルも考慮対象です)のiPhoneを強くおすすめします。