Android 9 Pieの新機能や特徴は?アップデートの変更点や不具合についても解説!

2018年5月に「Android Pie(9)」が発売されました。Android 8と比較して、どんなことができるようになったのか、実際に使ってみた際に感じた不具合、旧モデルから変更となった機能等、Android Pie(9)の魅力についてご紹介していきます。

Android 9 Pieの新機能や特徴は?アップデートの変更点や不具合についても解説!のイメージ

目次

  1. 1Android 9 Pieの特徴
  2. AIがスマホ生活パターンを学習
  3. 端末のボタンの使いやすさ
  4. 通知を細かく制御
  5. プライバシー保護の強化
  6. 2Android 9 Pieの新機能
  7. Android 9 Pieに標準搭載されている新機能
  8. 一部のAndroidスマホで利用できる、新機能
  9. 3Android 9 Pieの、スマホ使いすぎ予防機能を紹介
  10. スマホの利用時間をグラフで知る「ダッシュボード・Digital Wellbeing」
  11. スマホの利用時間を管理できる「App Timers」
  12. 4Android 9 Pieの旧バージョンからの変更点
  13. 新ナビゲーションバー
  14. Wi-FiRTTで室内位置特定
  15. 新デザインの音量設定
  16. 画面切り替え時のアニメーション
  17. 5Android 9 Pieの不具合
  18. アイコンの表示が崩れる
  19. 突然スマホがシャットダウン
  20. Android 9 Pieに対応していないアプリがある
  21. 6Android 9 Pieへのアップデートは自己責任で
  22. Androidの記事が気になった方にはこちらもおすすめ!

Android 9 Pieの特徴

Android 9 Pie

Android Oreo (8)の次に発売された「Android Pie(9)」。2018年5月に、そのAndroid Pie(9)のベータ版が公開されました。「Android Pie(9)」の「Pie」は「パイ」と読みます。

「Android Oreo (8)と比べて、Android Pie(9)では何ができるようになったのか。そして、Android 8とAndroid Pie(9)のそれぞれの特徴を、ご紹介していきます。まずはAndroid Pie(9)の特徴についてご紹介していきます。

AIがスマホ生活パターンを学習

Android Pie(9)一つ目の特徴として、AI機能の搭載です。AI機能を駆使し、バッテリー節約などを行います。「自動調整バッテリー」では、Android Pie(9)ユーザーの使い方をAI機能が学習し、利用頻度の低いアプリのバッテリー消費を制限します。

また、Android Pie(9)はAI機能でディスプレイの明るさも調整できるようになりました。ユーザーの設定をAIが学習し、自動でAndroid Pie(9)ディスプレイの明るさ調整をしてくれます。個人での明るさ設定をする手間を省くだけでなく、電力消費も抑えられるようになりました。

明るさ調節

どちらの機能も、便利さをすぐに実感しにくいかもしれません。しかし、「痒い所に手が届く便利さを追求した進化」が、これからのスマホの使い勝手を向上します。せっかくの新機能なので、機能を有効にして利用してみましょう。

Android Pie(9)にアップデートし、インストールした方は、是非バッテリーの減り方に注目してみてください。以前のバージョンと比べ、バッテリーの消費量、ディスプレイの明るさ調整の便利さを実感できます。

端末のボタンの使いやすさ

端末のボタン

次のAndroid Pie(9)の特徴は、端末本体のボタンがかなり使いやすくなりました。Android Pie(9)を手に入れたら、まず端末本体のボタンに注目してみてください。実際に利用してみると、使いやすさを実感できます。

電源ボタンの長押し機能も改善されました。これまでは、再起動や電源オフなどが長押し機能に割り当てられていたのですが、Android Pie(9)では、スクリーンショットも長押し機能で撮れるようになりました。

音量調整

スクリーンショットを撮影するには、これまでは「音量下げボタンと電源ボタン」の同時押しが必要でした。同時押しという、少し面倒な操作に加え、タイミングが合わず、ボリューム調整ばかり表示されていました。

なお、スクリーンショットを撮影するための同時押し機能は、従来どおり利用できます。

Android Pie(9)の音量ボタンを押すと、画面の右側に「音量調整のメニュー」が表示されます。これまでは、画面上部にメニューが表示されたため、「表示される位置が遠くて使い勝手が悪い」という意見が多数ありました。

ボタンは音量上げ、下げのどちらでも可能です。そのままボタンを押して、音量を調整することも可能ですが、画面に表示されるバーを上下にスワイプしても、音量を調整することができます。また着信音と通知音も、ここから調整できるようになりました。

通知を細かく制御

次に紹介するAndroid Pie(9)の特徴は、届いた通知の情報がリストで確認できるようになった点です。Android端末の「設定」から、「アプリと通知」の順でタップすると、届いた通知が表示されます。

そのままの設定画面で、通知不要な通知をオフにできます。通知が邪魔だと感じたら、ここからすべてまとめてオフにしましょう。

「通知そのものをスライドしてオフにする」従来の機能も、Android Pie(9)に搭載されています。ただし、必要な通知が多いと、不要なものを探すのがより面倒になります。「設定」からまとめてオフにできる新機能の方が、従来の設定機能よりも便利です。

通知の設定

​​​​​​また、「通知のコントロール」が、より細かくできるようになりました。マナーモードで詳細なカスタム設定が可能になり、画面がオンの状態でも「通知のポップアップを表示しない」など、自由度が上がりました。LINEの着信を人に見られたくない人も、安心です。

プライバシー保護の強化

プライバシー保護の機能も、強化されました。年々「プライバシー保護」に対する関心が高まり、Android Pie(9)のバージョンでも強化される新機能の一つとなりました。

GoogleはAndroid Pie(9)を初公開したとき、新バージョンへのアップデートによって「アプリがマイクやカメラ、センサーにアクセスすることを制限できる」と表明しました。つまり、バックグラウンドで起動されているアプリが、マイクからデータを取得できなくなる、という意味です。

同様に、使っていないアプリがカメラにアクセスしようとすると、エラーが生じるようになります。

Android Pie(9)のプライバシー保護関連では、他にも新機能が搭載されました。「コールログ」という新機能があり、アプリが通話履歴にアクセスしようとする場合、ユーザーの許可を得なければなりません。

また、端末の位置情報の精度を上げるため、アプリが勝手に行っていた「Wi-Fiスキャン」と呼ばれる機能も、事前にユーザーの許可がなければできなくなります。

Android 9 Pieの新機能

Android 9 Pieには、新機能が搭載されています。しかしながら、一部の機能は、限定されたスマートフォンでしか利用できません。まずは、Android 9対応であればどのスマホでも利用できる機能を、ご紹介いたします。

Android 9 Pieに標準搭載されている新機能

バッテリー管理

バッテリー管理

Android Pie(9)には、アイドリング状態のバッテリー管理を対象とした「自動調整バッテリー」(アダプティブバッテリー・Adaptive Battery)という新機能が追加されました。

この新機能は自動調整バッテリーで、使用頻度の低いアプリの電池使用を制限し、電池の持ちを良くします。更に、ユーザーがスマートフォンを使えば使うほど、スマートフォンがアプリの使用状況を学習してくれる機能です。

ウインドダウンモード

ウインドダウンモード

「ウインドダウンモード」は、ユーザーがベッドに入るタイミングで、自動的に着信拒否モードを有効にする新機能です。Googleアシスタントで簡単に設定できます。午前中には自動的に無効になり、端末は普段通りの状態に戻ります。

また、ウインドダウンモードを有効化すると、上部画像のようにブルーライトがカットされ、画面が暗くなります。

一部のAndroidスマホで利用できる、新機能

対応機種

  • Pixel
  • android One
  • essential phone
対応予定機種
  • Nokia
  • Samsung社Galaxy s10

アプリの管理

アプリ管理

Android Pie(9)アプリの管理機能にも、新機能が搭載されています。ダッシュボードは新しい「アプリの使用状況」メニューから、アクセスできます。

ダッシュボードは、新しく搭載された新機能のメニューオプションです。その日に使用したすべてのアプリケーションのリスト、それぞれアプリを使った時間を表示します。また、このダッシュボードでは、デバイスのロックを解除した回数も記録されます。

App action

「App action」というAndroid Pie(9)の新機能は、ユーザーの行動予測に基づき、時間の節約をはかる新機能です。AIがユーザーのアプリを使用するタイミングを学習し、よりベストなタイミングでアプリの起動を端末が提案してくれるようになります。

例えば、ゲームアプリをよく利用するユーザーが、ゲーム画面をスナップショットすると、ユーザーの行動を学んだApp actionがTwitterを自動起動するようになります。

Slices

Android9

「Slices」という新機能は、上記したApp Actionsと似ており、ユーザーの行動予測をする機能です。この新機能を使用すると、実際にアプリを開くことなく、アプリ内の情報を垣間見ることができます。

例えば、宿の予約状況や料金をアプリをたちあげることなく、予約状況を確認できるようになります。

Digital Wellbeing

Android9

「Digital Wellbeing」という新機能は、アプリの使用内容や割合を円グラフで見れる機能です。Digital Wellbeingで、スマホの使い方が総合的にわかるようになりました。

Android 9 Pieの、スマホ使いすぎ予防機能を紹介

一部のAndroidスマートフォンでは、スマホの使いすぎ予防機能を利用できます。対応機種は、前項のダッシュボード等を利用できるスマホと同じです。

スマホの利用時間をグラフで知る「ダッシュボード・Digital Wellbeing」

先程の新機能でもご紹介したように、Android 9 Pieでは自分の利用状況をグラフ等で知ることができます。ダッシュボードにてその日ごとのアプリの利用状況が確認でき、Digital Wellbeingでは、アプリごとの利用時間を円グラフで表示できます。本体のロックを解除した回数や、受信した通知の件数も確認でき、使用時間を制限可能です。

スマホの利用時間を管理できる「App Timers」

App Timers

「App Timers」という新機能は、スマートフォンの利用時間を、1日単位で管理できる新機能です。App Timersはダッシュボードから設定可能です。アプリごとの個別の設定もできます。

仕事や勉強に集中したいけど、ついついスマホを触ってしまう方は、App Timersでスマホの利用時間を制限してみましょう。スマホ側が時間を管理してくれますので、つい触りすぎてしまった、ということがなくなります。

Android 9 Pieの旧バージョンからの変更点

新ナビゲーションバー

まず紹介する変更点は、「新ナビゲーションバー」です。従来のナビゲーションバーは、下の図のように「戻るボタン」「ホームボタン」「タスクボタン」が表示される仕様でした。

新ナビゲーションバー

新ナビゲーションバーでは、「ホームボタン」と「タスクボタン」が統合され、下の図のように表示される仕様になりました。

新機能

画面から消えてしまった「タスクボタン」は、これまでは使ったアプリの履歴を表示させるために使うものでした。しかし、Android Pie(9)では「ホーム」からのスワイプでアプリの履歴を確認できます。

Wi-FiRTTで室内位置特定

次に紹介する変更点は「Wi-FiRTTで室内位置特定」です。Android 9 Pieでは、Androidデバイスは「IEEE 802.11mc Wi-Fiプロトコル」をサポートしています。このワイヤレスプロトコル(Wi-Fi Round-Trip-Time)といわれる機能は、屋内のGPSスタイルのトラッキングを可能にしています。

Wi-Fi Round-Trip-Time(RTT)を使用し、RTT対応もアクセスポイント間の距離を測定します。アプリは建物内でも、ユーザーの皆さんの場所をより正確に特定し、方向転換の案内を表示します。

Android9

この機能は、大きな建物内(ショッピングモールなど)でのナビゲーションを可能にし、音声アシスタントの改善に役立っています。

音声アシスタントのボイスアシスタントに「寝室のライトを消して」と指示を出すと、ボイスアシスタントは、RTTを使用して自宅の場所を判断し、特定のエリアのライトだけを消すことが可能になりました。

新デザインの音量設定

Android Pie(9)で新しくなった変更点の一つに「新デザインの音量設定」があります。シンプルでわかりやすいデザインに変更されました。

スマートフォン端末の「ボリュームボタン」を押すと、画面右側から音量を調節するためのバーが表示されます。表示されたバーを上下に動かすと、動画や音楽などメディア関連の音量を調節できます。

画面切り替え時のアニメーション

画面切り替え時のアニメーション

「画面切り替え時のアニメーション」も、変更点として搭載されました。GoogleはAndroid Pie(9)の「設定」メニューに色を追加しただけでなく、トランジションアニメーションも追加しました。様々なオプションを入力すると、アクションを画面切り替え時のアニメーションに反映し、ブラインドにアニメーションが設定されます。

Android 9 Pieの不具合

アイコンの表示が崩れる

不具合の一つとして、画面上部のステータスバー上のアイコンが稀に重なって表示されてしまうという不具合が生じています。この不具合は毎回起こるものではありませんが、一定の条件下でこの不具合が発生してしまうようです。

なお、この「アイコンの表示が崩れる」という不具合は、現時点では改善されているようです。

突然スマホがシャットダウン

突然スマホがシャットダウンしてしまう、という不具合も確認されています。このような突然のシャットダウン、強制シャットダウンが起きたのは、端末のバックグラウンドで動作しているアプリを含め、使用メモリが限界になってしまったことが原因かもしれません。

なお、この「突然シャットダウンしてしまう」という不具合は、現時点では改善されているようです。

Android 9 Pieに対応していないアプリがある

一部のアプリは、Android Pie(9)に対応していませんでした。この対応していないアプリは、アプリアイコンをタップすると、ポップアップメッセージが表示されます。日本語では「予期せぬエラーが発生しました」と表示されます。このメッセージが表示された場合は、アプリを起動することができない状態です。

現在では殆どのアプリケーションが対応しています。

Android 9 Pieへのアップデートは自己責任で

Android 9

Android Pie(9)の特徴、AI機能が搭載されてアップグレードされた新機能、確認されている不具合をご紹介してきました。アップグレードすることで、最新の機能を搭載することができますが、新しい機能を試すにはリスクが伴うことを忘れないようにしましょう。

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この記事のライター
tiamomare