Windows Vistaを使用しているときに起きた不具合を解決する際に初期化は有効な手段です。Windows Vistaで行う初期化を行う際の注意点と手順、また初期化と同様の効果があるディスクのフォーマットとの違いとフォーマットの手順にてついて紹介します。
PCの動きが遅くなった、原因不明のエラーが出て今まで通りに使えなくなった、といったようなWindows Vistaのトラブルを解決する際の最後の手段がWindows Vistaの初期化またはディスクのフォーマットです。混同されがちなWindows Vistaの初期化とディスクのフォーマットですが、実は全く違うものです。最初にその違いについて説明します。
Windows Vistaの初期化とは、その言葉の通り、PCを購入時の状態に戻すことです。そのため、購入後にインストールしたソフトやバックアップしていないデータ(写真や音楽、作成した資料)など、購入してから現在までの蓄積したデータはすべて消去されることになります。
同時にPCに感染していたウィルスやPCの動作を遅くさせていた原因も除去されるため、PCを再び安心して使える状況にするためには最適な方法とも言えます。
Windows Vistaの初期化がPCを購入時の状態に戻すことであるのに対し、ディスクのフォーマットはあくまで、ハードディスク内のファイルを消去(初期化)するだけにとどまります。ハードディスク内の容量が一杯だと、PCの処理速度が遅くなる可能性があります。その問題を解決するには、ディスクのフォーマットが最適な方法となります。
Windows Vistaで何らかのトラブルが発生し、メーカー推奨の解決方法を試しても解決しない場合は諦めてWindows Vistaを初期化するという方法を取りましょう。初期化することで自分の使いやすかったPCとお別れすることになりますが、また一から作り始めてより良いWindows Vistaにする機会と捉えればショックも軽減されるはずです。
Windows Vistaの初期化にはいくつかステップがありますが、そのステップを順番に踏まえることで簡単に初期化できます。初期化の方法は2種類ありますが、使用しているPCによっては選択肢が限られてきます。使用できる方法で初期化を行なってください。
Windows Vistaを初期化する前に必ず準備を行いましょう。準備をきちんとせずに、Windows Vistaの初期化を開始すると、初期化がうまくできない、PCに別のトラブルが発生するといった問題が起こる可能性があるからです。また、初期化前の準備を行うことで、必要なデータを失わずに済むというメリットもあります。
Windows Vistaの初期化前の準備で1番重要な作業です。PCがうまく起動しない、全く動かない、という状態でなければ写真や音楽、資料などのデータのバックアップを取ることは可能です。バックアップを取る際には当然ですが、外付けハードディスクを使用します。しかし、ここで注意しなくてはならないのが外付けハードディスクの容量です。
普段はあまり意識していなくても、意外とPCの中には膨大な量のデータが保存されています。そのため、容量が小さい外付けハードディスクを使用すると、すべてのデータのバックアップが取れないという結果に陥ります。Windows Vistaを初期化する際に用意する外付けハードディスクはなるべく容量の大きいものを選びましょう。
Windows Vistaを初期化する前に必ず、USBやプリンタなどの周辺機器を外しておきましょう。周辺機器が接続されている状態だと、初期化が正常に行われず、購入時の状態に戻せない可能性があります。インターネットの有線LANを使用している場合も、抜いておいた方が安全です。
ノートパソコンでWindows Vistaを利用している場合、初期化する際に周辺機器を取り外すのは共通ですが、ACアダプタだけは接続しておきます。初期化途中でノートパソコンのバッテリーが切れた場合、初期化が中断されてしまい、さらなるPCの故障につながる可能性があるからです。
ノートパソコンの場合は、バッテリー容量を確認しながら初期化を行うことがポイントとなります。
リカバリーアンドユーティリティーディスクとは、Windows VistaのPCを購入する際に付属でついてくることがある初期化用のディスクのことを指します。初期化用にメーカーで作られたものなので、安全に確実にWindows Vistaの初期化をしたい場合には、こちらの方法を使用することをおすすめします。
なかなか使用する機会がないため、PC購入時に取扱説明書などと一緒にしまい込んでいる可能性がありますが、初期化する際は1度探してみてください。
実際に、リカバリーアンドユーティリティーディスクを使用して初期化する際の手順を説明します。大まかな流れは変わりませんが、メーカーや機種によって手順が異なることもあるため、説明書を参照してから作業を行なってください。ここでは、「富士通」のリカバリーアンドユーティリティーディスクを使用する際の手順を説明します。
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