世界でも日本でも一番売れているタブレットはiPadです。日本市場では、そのあとHuaweiなどのAndroidタブレットがつづきます。本記事ではこのiPadとAndroidタブレットの違いや各種機能、それに価格やメリット/デメリットについて詳しく説明します。
スマートフォンはどこでも使えて便利ですが、画面が小さくてまともな作業をしたり、画像や動画を確認したりするには使いづらいというデメリットがあります。かといってノートPCを持ち歩くのも面倒なことが少なくありません。そんなときに便利なのがiPadに代表されるタブレットです。
家庭内でのちょっとした利用から、出先での仕事、旅行中の情報収集や子どもたちの暇つぶしの道具、さらにはタッチパネルを活かした趣味や仕事のアイテムとして人気のタブレットですが、iPadやAndroidタブレットの違いもあって、いささかわかりづらいのも事実です。
そこで本記事では、両者の違いやそれぞれのメリットとデメリットをお教えした上で、最後にはiPadとAndroidタブレットの主な機種の紹介と価格を抑えて入手する方法をお伝えします。そこで、まずは本章でiPadとAndroidタブレットの違いを説明します。
iPadとAndroidタブレットは、使用しているOSが異なります。iPadはiPhoneと同じiOS(iOS 13からiPadOSに名称が変わりました)を使っていますし、AndroidタブレットはAndroidスマートフォンと同じAndroidを利用しています。
OSが異なると、使えるアプリにも違いが生じます。iPadではiPad用のアプリしか使えず、Android用のアプリは使えません。同様にAndroidタブレットでも使えるのはAndroid用アプリのみで、iOS用のアプリを使うことはできません。
ただし、各種SNSアプリやGoogleのアプリ、Officeアプリや主要なゲームアプリなどは両方に存在していることがほとんどです。そのため簡単な使い方をする分には、iPadでもAndroidタブレットでも同じアプリを利用できます。しかし、ある程度踏み込んだ利用をするための書類作成、画像・映像編集アプリなどは片方にしかないものも少なくありません。
iPadはApple社しか造っていません。OSのiOS(iPadOS)もApple社の手によるので、ハードウェアとソフトウェアが一体化しており、どの機種をとっても同じ操作性で使える反面、バラエティに欠けるというデメリットもあります。
それに対してAndroidタブレットは非常に多くのメーカーが製造しているので、価格・性能・機能において多様性のある製品群から、自分の好みに合うものを見つけられます。その反面、Android OSを自社用にカスタマイズしていることも多く、機種によって操作方法が異なるというデメリットも存在します。
ここまでiPadとAndroidタブレットについて簡単に説明しましたが、タブレットにはもうひとつ「タブレットPC」という分類があります。タブレットPCは、iPadがiOS(iPadOS)、AndroidタブレットがAndroid OSを使っているのと同様に、OSにWindowsを採用しているものを言います。
タブレットPCはその名の通りPCをタブレットにしたものです。そのため、本来ならマウスとキーボードで利用するためのWindowsを、タッチパネルで利用できるようなインターフェースで使用しており、いわばタブレットの皮をかぶったPCとなっています。それに対してiPadやAndroidタブレットは、元々はスマートフォンのOSから生まれたものです。
冒頭で、タブレットがスマートフォンとPCの間にあるとお話ししましたが、タブレットのOSもまた、スマートフォン寄りのiOS(iPadOS)、Androidと、PC寄り(というよりもPCそのもの)のWindowsがあるというワケです。
元々スマートフォン用のOSは、限られた性能と価格の中で動くように設計されていました。現在はかなりスマートフォンの性能もPCに近付いてきましたが、昔はもっと制限が厳しかったのです。それに対しPCは、スマートフォンよりもはるかに高性能で高価格帯でしたから、OSはその範疇で動くように設計されています。
そのため、一見iPadやAndroidタブレットと見分けがつかないタブレットPCですが、(iPad Proを除く)iPadやAndroidタブレットと比べると、性能も価格も1クラスも2クラスも上のものになります。
正直なところ、よほど上のクラスのタブレットPCでないかぎり、iPadやAndroidタブレットの方が軽快に使えて便利です。しかし、それでもタブレットPCが必要とされるのは、アプリや操作性がPCのままで使え、データがそのまま利用できるからです。
確かにiPadやAndroidタブレットでも、PCと同じ名前のアプリが存在しますが、アプリ自体の機能がまったく同じではない上に、WindowsとiOS(iPadOS)やAndroidの操作性の違いから、PCならできることがタブレットではできないというデメリットが存在します。ところがタブレットPCなら、そうしたデメリットが発生しないで済みます。
しかし、それは同時にタブレットPCのアプリや操作性が、iPadやAndroidタブレットのアプリや操作性とも別のものである、ということを意味します。見た目は似ていても、タブレットPCはiPadやAndroidタブレットとはまったくの別物なのです。
それでは、ここからiPadとAndroidのメリットとデメリットを比較していきます。まず本章では、性能と機能の面からこのふたつを比較します。
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