健康や通勤・通学のための自転車でも、やがて遠くまで行きたくなります。しかしそうなると気になるのが道に迷うことですが、その不安はナビアプリで解消できます。しかも自転車ナビアプリによっては、ナビだけではなく消費カロリーやケイデンスのデータまで収集してくれるのです。
自転車に乗って、知らない土地をサイクリングするなら欠かせないのが自転車用のナビアプリです。通常の車用のナビアプリでも十分利用可能ですが、自転車用となると交通量の多い道を避けたり、自転車が苦手な坂道を除けたりといった自転車に適したコースを選択できたり、走行時間や走行距離、ケイデンスや心拍数まで記録できたりします。
とはいえ、人によってはそこまでの機能は必要ないこともあります。そこで本記事では、そうした自転車用ナビアプリの中から、無料かつ人気のおすすめアプリを比較してあなたに紹介します。そのためには、まず自転車用ナビアプリを大きく3つに分けますので、あなたがどのタイプなのかを選んでから、おすすめナビアプリの章に進んでください。
初心者は、なによりも新しい道、新しい場所にサイクリングするのが楽しいものです。そのため、初心者には行き先を指定すれば自動的にサイクリングのルートを指示してくれ、なおかつルートの選択肢が多い自転車用ナビアプリが人気です。
自転車用ではなくても、ナビアプリなら最短ルートを教えてくれますが、自転車が入れない自動車専用道路が含まれていたり、交通量が多すぎて自転車が走るには危険な道が含まれていたりしがちです。しかし、初心者に人気の自転車用ナビアプリなら、大通りを避けたり、サイクリングロードを優先したり、交通量や坂道が少ない道を選んだりできます。
特に坂道が多いと、クライマーを目指す上級者ならともかく、初心者にとっては疲れるだけでサイクリングが楽しくなくなる大きな要因となります。坂道の少ないルートを選べて、しかもルートの高低を表示できれば、坂に対する心構えもできて安心です。
自転車に乗り込んでいくと、分当たりのケイデンス(ペダルの回転数)や運動強度を量る心拍数などが気になりだします。それらを知ることで、高い運動強度を保ったトレーニングができるようになり、自分の走りを改善できるヒントが得られるからです。上図のアプリは、右端のタブでケイデンス、その左のタブでは心拍数を表示できます。
上級者に人気の自転車用ナビアプリを使えば、こうしたさまざまな情報を得られます。
サイクリングの主な目的がダイエットならば、消費カロリーが表示されるナビアプリがサイクリングの励みとなります。なかでもリアルタイムで消費カロリーを表示してくれるナビアプリなら、「あと1km遠回りして帰ろう」などと判断することもでき、人気の元となっています。
消費カロリーは、ナビアプリに年齢・体重・性別を登録するだけで自動的に計算してくれます。アプリによっては数値での表示のみならず、「ビール何杯分」などと食物換算で表示してくれるものもあります。しかしそれをいいことに、「これで安心してビールが飲める」など思っていると逆効果になりますので、注意してください。
まずおすすめするのは、自転車で走る道をナビすることに重点を置いた無料アプリです。ナビアプリなので道をナビするのは当たり前、と感じるかもしれませんが、上級者用はむしろ道をナビしてくれるよりもサイクリングの記録をとってくれる機能の方が比較的人気となる傾向があります。
無料で利用できる自転車NAVITIMEは、乗り換え案内や車用のルートナビで知られるNAVITIMEが自転車のサイクリング用に提供するナビアプリです。もともと車用のルートナビで鍛えられているだけに、ルート選択や案内にかけては、ほかの人気アプリと比較しても極めて多機能です。
自転車走行中にナビを見続けるのは事故の元ですから、音声ナビが使えるのは(無料で使えるのはAndroidなら月に1回のみ、iOSなら10kmまでとはいえ)なかなかに役に立ちます。ルート選択には車用のナビで培った800万ものスポットのみならず、自転車用にサイクリングステーションやシェアサイクルのステーションも利用してルート検索ができます。
サイクリング用として、多摩川・荒川の両サイクリングロードやしまなみ海道、あるいは北海道などのモデルルートも表示してくれるのも便利です。有料になりますが、坂道を避けるルートや交通量が少ない裏通り優先ルートも検索できるので、特に初心者には安心です。
ただし、多くの便利機能が有料なので、まずは30日の無料体験を試してみるのがおすすめです。気に入れば365日、2200円のコースを選べば月額183円で利用可能ですし、冬や夏は自転車に乗らないのであれば月額コースがお得です。
ルータンは、PCの地図サービス「ルートラボ」で作成したサイクリング用ルートをiPhoneで表示して、現在位置と照らし合わせてくれる無料の自転車用ナビアプリです。そのためナビアプリのルータンのみでのルート作成はできず、あらかじめPCやタブレットでルートラボにアクセスしてルートを作成するか、先人が作成したルートを利用することになります。
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