Androidスマホの赤外線通信方法！データや写真の送信・受信をするには？

ガラパゴスケータイ（ガラケー）で連絡先の交換によく利用していた「赤外線通信」ですが、スマホでも一部の機種で赤外線通信機能が搭載されています。今回は、そのスマホの赤外線通信でデータを送信・受信する方法をまとめました。

まず、スマホの赤外線通信を使う前に確認することからご紹介します。

まず、赤外線通信ができるAndroidスマホかを確認しましょう。ガラケーでは赤外線通信が主要でしたが、最近のスマホではBluetooth通信・NFC通信やミラーリング機能など、赤外線通信に代わってデータの送受信ができる機能が搭載されており、赤外線通信機能がついていないスマホが増えています。

最近では2015-2016年頃までに発売された一部機種のみで、シャープや東芝、京セラなど国内メーカーが発売した機種は赤外線通信が出来る傾向にあります。ご利用のスマホで赤外線通信ができるかは、カタログや製品のHPでスペックや機能を確認しましょう。

こちらはarrows NX（F-02H）の製品カタログの「仕様/機能」の抜粋ですが、「赤外線通信」が「○」となっており、赤外線通信ができる機種だと分かります。

また、iPhoneで赤外線通信は可能なのでしょうか。答えは、iPhoneには赤外線通信の機能がないため出来ません。

iPhoneでは、Androidにも搭載されるBluetoothや、iPhone独自の「AirDrop」という通信機能でiPhone同士でデータのやり取りが出来るため、赤外線通信が無くとも不便はありません。どうしてもiPhoneで赤外線通信を使いたい場合は、赤外線通信アプリと外付けの専用アダプタがあれば可能ではありますが、あまり現実的ではありません。

また、AndroidとiPhone間のデータの送受信は、GoogleクラウドやDropboxなどクラウドサービスを利用します。

次に、スマホの赤外線通信で受信・送信可能なデータの種類はどんなものがあるのでしょうか。ガラケーの赤外線通信では、連絡先やプロフィール、写真や動画などが送受信でき、送受信できるデータ容量は通常2MB～4MBまでが限界でした。スマホの赤外線通信ではどうなのでしょうか。

Androidスマホについても、ガラケーと同様に連絡先（電話帳）・プロフィール・写真・動画はほとんどの機種で送受信できます。具体的な赤外線通信で受信・送信できるデータの種類は、Androidの機種によって異なるので事前にカタログや製品HPで確認しましょう。

こちらはarrows NX（F-04G）のカタログの抜粋ですが、「赤外線通信」の説明にデータの種類が明記されています。送信しても相手側のスマホで受信できるデータの種類が一致しなければ、また送受信できる容量を超えれば赤外線通信ではデータのやり取りは出来ません。

その場合は、BluetoothやNFC通信、Androidビームなど、他の通信方法で送受信しましょう。

早速、スマホの赤外線通信でデータを受信する方法をご紹介します。ガラケーと同様に、赤外線通信のデータ受信は、まず相手からデータを受け取る準備をします。

まずスマホのアプリ一覧画面から、「赤外線アプリ」を見つけましょう。

機種によって多少「赤外線アプリ」アイコンのデザインは違いますが、アプリ一覧から「赤外線アプリ」を見つけ、タップ（軽く1回押す）します。

赤外線アプリが起動しこのような画面が開いたら、「赤外線受信」をタップし、画面の指示にそって「赤外線ポート」を相手のスマホに向けます。

また、赤外線アプリを起動してこのような画面になったら、データが1件であれば「1件受信」を、データが複数あれば「全件受信」をタップし※、画面の指示に沿って「赤外線ポート」を相手のスマホの赤外線ポートに向けます。

※複数件データを受信する際は、「認証コード」を求められることがあります。その場合は、送信側のスマホ（携帯電話）に表示された「認証コード」を教えてもらい、入力しましょう。

スマホの赤外線通信も、ガラケーと同様に、双方のスマホの「赤外線ポート」をお互いに向けてデータの送受信をします。データ受信時も、このように相手の赤外線ポートに合わせて向かい合わせデータ受信が完了するのを待ちます。双方のスマホの「赤外線ポート」は10cmほどの距離で通信させましょう。

赤外線通信は通信距離が短いので近すぎたり離しすぎたりすると上手く送受信できません。スマホの受信準備が整ったら（相手の接続先が見つかり、相手先で「送信」されたら）データ受信の確認画面が出るので「OK」をタップし、データ保存先の選択が出たら「本体」か「SDカード」を選び「OK」をタップします。

データが受信されたら確認画面が出るので「OK」をタップして受信したデータを確認します。連絡先であれば、連絡先（電話帳）アプリから、写真や動画であれば「ギャラリー」や「アルバム」アプリから確認しましょう。

▼下の動画は、XperiaZ1という機種の赤外線通信の手順を説明しています。

次に、スマホの赤外線通信でデータを送信する方法をご紹介します。3パターンあり、受信方法と同様に「赤外線アプリ」から送信する方法、「連絡先（電話帳）」アプリから「プロフィール」や「連絡先」を送信する方法、写真や動画などを「ギャラリー（アルバム）」から送信する方法をご案内します。

まず赤外線アプリからスタートする方法をご紹介します。受信方法と同様に、スマホのアプリ一覧かホーム画面から「赤外線アプリ」をタップして起動します。

赤外線アプリが開き、左側のような画面が開いたら、プロフィール（自分の連絡先）を送る場合は「プロフィール送信」を、その他の連絡先を送る場合は「連絡先送信」を、写真や動画など他のファイル（データ）を送る場合は「ファイル送信」をタップします。

右側のような画面が開いたら「全件送信」をタップします。

先の画面で「ファイルを送信」や「全件送信」をタップした後、このような画面が開いたら送りたいものをタップします。この機種では、自分の連絡先（プロフィール）・連絡先（1件・全件）・画像（写真）・ムービー（動画）・オーディオ（音楽ファイル）といったデータを送信できます。

受信側の準備が整ったら「赤外線ポート」を相手側のスマホに合わせ、画面の指示に従って「OK」をタップすれば完了です。受信・送信できるデータの種類でもお伝えした通り、相手側が受信できるデータの種類と合わず赤外線で送信できない場合は、別の方法で送信します。

▼下の動画は、Xperia Z1という機種で赤外線でデータを送信する方法の説明です。

次に、プロフィール（自分の連絡先）を送信する方法をご紹介します。赤外線アプリから送信する方法と、連絡先のマイプロフィール（プロフィール）から送信する方法があります。

スマホで「赤外線アプリ」を起動し、開いた画面で「プロフィール送信」をタップするか、「送信」→「プロフィール（自分の連絡先）」をタップします。待機画面になったら「赤外線ポート」を相手のスマホに向け、受信側の準備が整ったら画面の指示に従って「OK」をタップし完了です。

または、連絡先（電話帳）アプリを起動し「プロフィール（マイプロフィール）」を開きます。次に、スマホの「メニューキー」か、連絡先アプリ右上の3点や「共有ボタン」をタップし、メニューから「赤外線送信」をタップします。

赤外線送信の待機画面が表示されるので、画面の指示どおり「赤外線ポート」を相手のスマホに向け、受信側の準備が整ったら「OK」をタップして完了です。連絡先を送る場合も、同様に「赤外線アプリ」→「連絡先を送信」（または「1件送信」→「連絡先」）から、または「連絡先」アプリから送信できます。

最後に、写真や動画などのデータを送信する方法をご紹介します。こちらも、赤外線アプリから送信する方法と、ギャラリー（アルバム）アプリから送信する方法があります。赤外線アプリから送信する場合は、赤外線アプリを起動し「ファイル送信」または「送信」から送りたい写真・動画データを選び、画面の指示に従い「OK」します。

またはギャラリー（アルバム）から送る場合は、まずスマホのアプリ一覧から「ギャラリー（アルバム）」アプリを開きます。

ギャラリー（アルバム）が開いたら、送りたい写真や動画を1件だけ送信したい場合はデータを開き、複数件送りたい場合は、右上3点をタップしメニューで「選択」をタップします。

複数件送りたい場合は、ギャラリー（アルバム）の中から送りたいデータをタップして選び、下（機種により上）の「共有ボタン」をタップします。赤外線通信ではデータを送受信できる容量に制限があるため（機種により2MB～10MB）、複数送る時は注意が必要です。

1件送る場合は、開いた写真や動画データの下か上の「共有ボタン」をタップします。

共有ボタンをタップしたら表示されるアプリ（アイコン）から「赤外線（送信）」を選びます。複数送る際には「認証コード」が表示されることがあります。待機画面になったら「赤外線ポート」を相手のスマホに向け、受信側の「受信」操作を待ち、画面の指示に従い「OK」をタップすれば完了です。

今回は、スマホの赤外線通信についてまとめてみました。赤外線通信が使えるスマホは機種が限られているため、事前にカタログなどで赤外線が使えるか、また送受信できるデータの種類は何か確認する必要があります。データの送受信は、送受信する両方が対応する種類のデータで、制限容量内であれば、ご紹介した手順で出来ます。

スマホ同士はもちろん、スマホとガラケーでもデータのやり取りが出来る赤外線通信は、機種変更時などにも有効な機能です。この機会に覚えて、スマホの赤外線通信を便利に使いましょう。