2019年09月02日更新
楽天モバイルの対応バンド(周波数)や提供エリアは?注意点や自社回線でどうなるかも解説
楽天モバイルに乗り換えるときには周波数の対応バンドに注意する必要があります。現在大手キャリアから提供されている回線と自社回線になった時の対応バンドはどうなるのか、楽天モバイルを使うときの通信速度などの注意点などについて解説します。
目次
- 1楽天モバイルの現在の対応バンドは?
- ・MVNOの現在は回線の提供をdocomoとauから受けている
- ・MVNOなのでLTE回線でも通信速度は遅い点に注意
- 2楽天モバイルの現在の対応バンドの詳細【docomo回線】
- ・提供プラン
- ・回線の提供電波帯の詳細について
- 3楽天モバイルの現在の対応バンドの詳細【au回線】
- ・提供プラン
- ・回線の提供電波帯の詳細について
- 4楽天モバイルへ乗り換えるときの注意点
- ・大手キャリアからの乗り換えは端末が対応しているか注意
- ・SIMフリースマホも対応バンドに要注意
- 5楽天モバイルは自社回線へ!提供バンドの詳細は?!
- ・2019年10月から自社回線の提供予定
- ・自社回線完備まではauの回線のバンドを利用
- ・楽天モバイルから提供されるバンドは?
- ・今後の発表にも注目を!
- 6楽天モバイルは対応バンドに要注意!
楽天モバイルの現在の対応バンドは?
スマホを格安SIMに乗り換えたいと考えている人の中には、楽天モバイルを検討中だという人も少なくありません。楽天モバイルに乗り換えることで、スマホの月額利用料金は確かに格安になりますが、今使っているスマホの周波数のバンドがなく、モバイルの電波帯のバンドに対応していなければ、スマホ自体を買い換えなければいけなくなってしまいます。
スマホ本体の代金を入れると乗り換えたことで却って割高になってしまうこともあります。この記事では、楽天モバイルへの買い替えを検討している人に向けて、楽天モバイルの周波数や電波帯のバンドについて解説します。まずは、楽天モバイルの現在の周波数の対応バンドについて見ていきましょう。
MVNOの現在は回線の提供をdocomoとauから受けている
楽天モバイルは今後すべての回線を自社回線に切り替えて、第4の大手携帯電話キャリアになることを宣言しています。しかし、現在は格安SIMのMVNOなので、自社回線は持っていません。現在は回線の提供をNTTdocomoとauから受けています。
ということで、現在楽天モバイルの回線が対応している周波数や電波帯の対応バンドはdocomoとauと全く同じ対応バンドになります。
MVNOなのでLTE回線でも通信速度は遅い点に注意
楽天モバイルは大手キャリアのdocomoとauの周波数の対応バンドから余った回線を借りています。そのために、docomoやauと正式に契約をしているユーザーが使っている回線と比べると、どうしても通信速度は遅くなります。
楽天モバイルでも4Gの高速回線のLTEを利用することができますが、LTEにバンドが対応している地域にいても、通信速度はdocomoやauに比べるとどうしても遅くなるという点に注意をしましょう。
楽天モバイルの現在の対応バンドの詳細【docomo回線】
楽天モバイルで現在対応している周波数や電波帯のバンドの詳細について見ていきましょう。まずはdocomoから提供されているバンドについて解説します。
提供プラン
楽天モバイルでdocomoから提供されている回線のバンドを使って提供されているプランには、スーパーホーダイと組み合わせプランの2つのプランがあります。
スーパーホーダイについて
楽天モバイルのスーパーホーダイというのは、月額料金たったの1,480円で利用することができる楽天モバイルノとてもお得な料金プランです。月額料金の中に、10分以内の通話なら1カ月間何度でも無料でかけ放題ができるプランや、高速データ通信を使い切った後でも最大1Mbpsの通信速度でデータ通信ができるという特典がついています。
組み合わせプランについて
楽天モバイルの組み合わせプランというのは、最低利用料金525円からデータ通信を利用できるプランです。音声通話SIMだけではなくデータ通信のみのデータSIMも選ぶことができるのが特徴です。楽天モバイルのdocomo回線では、スーパーホーダイだけではなく、組み合わせプランも選ぶことができます。
回線の提供電波帯の詳細について
楽天モバイルのdocomoから提供されている回線の電波帯のバンドの詳細について見ていきましょう。
ドコモの提供エリアと同じ
まず、周波数帯のバンドがカバーしている提供エリアが気になるところです。楽天モバイルのdocomo回線の提供エリアはdocomoの提供エリアと全く同じです。docomoがカバーしている地域であればどこでも楽天モバイルの電話やデータ通信を利用することでできます。
現在のdocomo回線の人口カバー率は99%を超えています。日本全国人が住んでいる地域であれば、どこでもほぼすべての地域で楽天モバイルのdocomo回線も利用することができるということです。
通信速度制限がある点に注意
docomoではもっとも通信速度が速い地域では1288Mbps〜988Mbpsの通信速度で提供されています。しかし楽天モバイルではこの最大通信速度を活用できるスマホの端末を持っていたとしても、楽天モバイルの方で通信速度制限を行っているために速度制限がされてしまう点に注意しましょう。
楽天モバイルではdocomoの通信回線に対して、最大速度をLTEエリアで受信500.0Mbps、送信50Mbpsに、FOMEのハイスピードエリアで14Mbps、その他のエリアでは384kbpsに制限しています。docomo回線といっても、楽天モバイルであればdocomoほどの通信速度は出せない点は理解しておきましょう。
周波数帯の詳細について
楽天モバイルでも利用しているdocomoの周波数帯のバンドの詳細について見ていきましょう。まずは4GLTEに対応している電波帯のバンドの一覧です。
対応バンド | 周波数 | 対応地域 |
1 | 2.1GHz | 全国で使われている主要な電波帯のバンド |
3 | 1.8GHz | 東京・大阪・名古屋で主に使われている電場帯のバンド |
19 | 800MHz | 郊外や山間部用に使われているプラチナバンド |
21 | 1.5GHz | 地方都市をカバーしている電波帯のバンド |
28 | 700MHz | ごく一部で利用されているプラチナバンド |
42 | 3.5GHz | プレミアム4Gと呼ばれる電波帯のバンド。東名阪の一部で利用可能 |
3GFOMAに対応している周波数のバンドは次の通りです。
対応バンド | 周波数 | 対応地域 |
1 | 2100MHz | 全国で使われている主要な電波帯のバンド |
6 | 800MHz | FOMAプラスエリア。山間部でもつながりやすい |
9 | 1800MHz | 東名阪のみ |
19 | 800MHz | FOMAプラスエリア。山間部でもつながりやすい |
楽天モバイルの現在の対応バンドの詳細【au回線】
次は、楽天モバイルに提供されているもう1つの回線、au回線の対応バンドについて詳しく見ていきましょう。
提供プラン
楽天モバイルでau回線で提供されている料金プランは次の1つのプランしかありません。
組み合わせプランのみ
楽天モバイルのau回線で提供されている料金プランは組み合わせプランしかありません。楽天モバイルといえばスーパーホーダイというイメージが強いのですが、au回線を利用するときにはスーパーホーダイを選ぶことができない点に注意しましょう。
回線の提供電波帯の詳細について
楽天モバイルにauから提供されている電波帯のバンドの詳細について見ていきましょう。
auの提供エリアと同じ
楽天モバイルにauから提供されている周波数帯のバンドはauの提供エリアと全く同じエリアになります。現在auの提供エリアは、人口カバー率99%以上になっているので、楽天モバイルのau回線でも人が住んでいる地域であればほぼどこでも利用することができます。
通信速度制限がある点に注意
auの800MHzプラチナバンドでは最大通信速度が受信75Mbps、送信25Mbpsとなっています。楽天モバイルではau回線の最大受信速度で受信可能とされていますが、それは対応しているエリアと端末を利用している時だけになります。実際にはauユーザーほどの速度は楽天モバイルでは出せないと思ったほうがいいでしょう。
周波数帯の詳細について
楽天モバイルでau回線を利用した場合の、周波数帯の対応バンドの詳細についてみていきましょう。
バンド | 周波数 | 詳細 |
1 | 2.1GHz | 全国で使われている主要な電波帯のバンド |
11 | 1.5GHz | 現在ほぼ利用されていない |
18 | 800MHz | プラチナバンドの主要周波数帯 |
26(18) | 800MHz | 18にも対応。18と26のどちらかが対応していればOK |
28 | 700MHz | プラチナバンドでLTE対応 |
41 | 2.5GHz | WiMAX 2+に対応 |
42 | 3.5GHz | 最大通信速度底上げに使用されている |
楽天モバイルへ乗り換えるときの注意点
楽天モバイルへの乗り換えを検討するときには注意しなければいけない点があります。こちらでは、その注意点について見ていきましょう。
大手キャリアからの乗り換えは端末が対応しているか注意
楽天モバイルでの乗り換えは月額利用料金を安くすることを狙って大手キャリアから乗り換える場合と、格安SIMから乗り換える場合があります。大手キャリアから乗り換える場合には、使っている端末が対応しているかどうかに注意する必要があります。
docomoからの乗り換えはOK
docomoから楽天モバイルに乗り換える場合には、スーパーホーダイも組み合わせプランもどちらも利用することができるので問題なく乗り換えできます。特に周波数の対応バンドなども気にする必要はありません。
auからの乗り換えではスーパーホーダイは使えない
auから楽天モバイルに乗り換えることを考える場合には、組み合わせプランでしか利用できないという点に注意しましょう。楽天モバイルのもっとも魅力的なプランであるスーパーホーダイは、auの端末では利用することができません。
Softbankは一部端末でdocomo回線が使える
Softbankからの乗り換えでも、一部の端末はdocomoの回線で使えるものがあります。端末の仕様を調べてみて、docomoと同じ周波数帯のバンドが使えるものであれば、楽天モバイルでも使える可能性があります。
SIMフリースマホも対応バンドに要注意
SIMフリースマホであれば、問題なく楽天モバイルへ乗り換えられるかというと、利用できないものがあるので注意が必要です。
SIMフリー端末は種類によって対応バンドが違う
SIMフリースマホであっても、利用できる周波数帯の対応バンドが、楽天モバイルに対応しているdocomoやauの回線のバンドと違う場合があります。周波数のバンドが合わないSIMフリースマホは楽天モバイルでは利用することができないので注意しましょう。
SIMフリースマホでもメーカーの公式ホームページで仕様が公開されています。そちらで対応している周波数帯のバンドを調べると、楽天モバイルで利用できるかどうかがわかります。
楽天モバイルで端末も買えば間違いない
なお、楽天モバイルで購入する端末は、docomo回線でもau回線でもどちらでも問題なく利用できるように設定されています。周波数帯の対応バンドが心配な場合には、楽天モバイルで端末を購入することをおすすめします。
楽天モバイルは自社回線へ!提供バンドの詳細は?!
楽天モバイルは自社回線化する予定です。自社回線化した後の提供バンドについてみていきましょう。
2019年10月から自社回線の提供予定
楽天モバイルでは2019年10月から自社回線を提供する予定になっています。現在はdocomoとauから回線を借りて運用しているのを、完全に自社回線を整備して自社回線での提供を予定しています。
これにより通信速度や音声通話の品質を向上させて、ユーザーの利便性をより良いものにするとともに、現在の大手キャリアよりも安い料金での提供を目指しています。
自社回線完備まではauの回線のバンドを利用
とは言え、自社回線化まで残り1か月を切った現在、まだまだ楽天の回線が全国に完全に行き渡っているわけではありません。楽天モバイルでは自社回線を完全に完備できるまでは、auの回線のバンドを利用することになっています。
現在、docomo回線を使っている人も、現在使っているSIMカードは引き続き利用できるように対応がされるようなので、特に心配する点はありません。
楽天モバイルから提供されるバンドは?
気になるのが、楽天モバイルに提供されている周波数のバンドです。現在、総務省が楽天モバイルへ割り当てている周波数のバンドは4G向けの1.7GHzです。2019年10月から段階的に東京23区、大阪、名古屋でのこのバンド帯での通信の提供が開始されて行きます。それ以外の地域ではauの回線が利用されます。
今後、楽天モバイル向けに自分でSIMフリースマホを購入する場合には、1.7GHzのバンド3とauの周波数に対応している端末を購入することをおすすめします。
今後の発表にも注目を!
なお、楽天モバイルの自社回線化についてはまだまだ発表されていない点が多々あります。今後の発表にも注目しましょう。
楽天モバイルは対応バンドに要注意!
この記事では、楽天モバイルの対応バンドについて解説してきました。SIMフリースマホであればどの端末でも問題なく利用できるかと思っていた人もいるでしょうが、周波数のバンドが合わないと利用できません。
今後、自社回線化によってどのように対応バンドが変化するのかもわかりませんが、楽天モバイルで購入するスマホであれば問題ないと思われます。今後楽天モバイルの乗り換えは、周波数のバンドにも注意をして端末を選びましょう。