MacがWi-Fiに繋がらないときの解決法!速度が遅い場合の対処法も解説
Mac・MacBookがWi-Fiに繋がらないときの解決方法を解説します。また、Mac・MacBookでWi-Fiの速度が遅い場合の対処方法も合わせて解説します。Wi-Fi接続が切れる原因は様々ですが、繋がらないときの基本的なチェックポイントは決まっています。
目次
MacやMacBookが繋がらない原因とは
今回は、MacやMacBookがWi-Fiに繋がらない原因と解決法について、いくつかパターンを上げながら検証していきます。一言「Wi-Fiに繋がらない」といっても、実情を紐解いてみると原因が様々で、解決策も1つ知っておけば良いという訳に行きません。いくつかの例・パターンを知っておくことで、不意にトラブルに遭遇したときの助けになるはずです。
電波の干渉の影響
MacやMacBookがWi-Fiに繋がらないときに、まず疑うべきポイントは「電波の干渉の影響」です。Wi-Fiの電波に干渉する要因は様々考えられますが、問題解決の基本的な発想の1つなので覚えておきましょう。細かい原因の候補は追って後述します。
ハードウェアの故障の可能性
MacやMacBookがWi-Fiに繋がらないときに、もう1つ疑うべきポイントは「ハードウェアの故障の可能性」です。Wi-Fiの電波が正常にMacやMacBookに届いていても、肝心の受け皿の電波レシーバーの方が破損していては繋がりようがありません。
MacやMacBookが繋がらない時のチェックポイント
次に、具体的に、MacやMacBookでWi-Fi接続が切れる時のチェックポイントを解説します。
Wi-Fiは接続されているか
Mac・MacBookの標準機能で、Wi-Fiが接続されているか確認できる診断機能があります。ネットワーク接続診断・ワイヤレス診断は簡単な手順でWi-Fiが接続されているかすぐ確認できるので、Wi-Fiが不調な時はまず試してみましょう。
インターネット接続診断
インターネット接続診断を行うには、まず、「システム環境設定」から「ネットワーク」を選択し、画面下方に表示されている「アシスタント」ボタンをクリックし、その後指示に従って進めると現在のネットワーク状況が分析され、診断の結果が表示されます。
ワイヤレス診断
ワイヤレス診断を行うには、まず、起動しているアプリを一旦落とした上で、キーボードの「Option」を押しながら、画面右上のメニューバーに表示されている「Wi-Fi」アイコンをクリックし、下方に表示されてメニューで「ワイヤレス診断を開く」を選択します。
表示されたポップアップで、ユーザー名・パスワードを入力してその後指示に従って手順を進めると、現在のネットワーク状況が分析され、診断の結果が表示されます。
他の端末の接続状態
また、他の端末のネットワークの接続状態を確認するのも現状を知る上で有用です。もし、他の端末が正常にWi-Fiに接続できているにもかかわらず、自分のMac・MacBookのみがWi-Fiに繋がらない場合は、少なくともWi-Fi自体は正常に作動していることが分かります。
最新OSへのアップデートはされているか
また、これは、デバイス関係の不具合において共通の対処法ですが、Mac・MacBookが最新OSにアップデートされているかを確認しましょう。こうしたWi-Fi・ネットワーク関係を含むコンピューターのシステム規格は日進月歩でメジャー・マイナーにかかわらず更新されているので、常に最新バージョンにアップデートしておくことで、トラブルを回避できます。
MacやMacBookがWi-Fiに繋がらない・すぐに切れる時の解決方法
次に、MacやMacBookがWi-Fiに繋がらない・すぐに切れる時の解決方法について解説します。
Wi-Fi基本設定の確認
まずは、Wi-Fiシステムの基本設定を確認してみましょう。
Wi-Fiルータの再起動
始めに確認するべきポイントは、Wi-Fiの電波を発信しているWi-Fiルータです。長い間トラブルなく利用できていても、突然不調をきたす場合があります。Wi-Fiルータを再起動することで、Wi-Fi接続が正常に機能する場合があります。
MacとWi-Fiルータを近づける
MacとWi-Fiルータの距離も確認するべきポイントの1つです。Wi-Fiルータには有効距離が設定されています。MacがWi-Fiルータの有効距離の範囲内であれば問題ありませんが、有効距離の範囲を外れてしまうとWi-Fiが繋がらなくなります。うっかり、外れてしまうこともあれば、Wi-Fiルータが不調で有効距離の範囲が短くなっている可能性もあります。
とりあえず、MacとWi-Fiルータの距離をできるだけ近づけ、それで状況が改善した場合はMacとWi-Fiルータの距離がWi-Fiを繋がらなくした原因であることが分かります。
ネットワーク環境設定の確認
次に試すべきポイントがネットワーク環境設定です。ネットワーク環境設定で項目ごとに設定を入力・変更することでWi-Fiの接続状況が改善する場合があります。
ネットワーク環境設定の画面に移動するには、まず、画面右上方のメニューバーで「Wi-Fi」アイコンをクリックし、下方に表示されるメニュー内の「ネットワーク環境設定を開く」をクリックします。
ネットワーク環境設定のウインドウが表示されるので、ウインドウの右下方に表示されている「詳細」ボタンをクリックします。
GoogleのDNSサーバーの使用
まず、切り替わった画面で「DNS」タブをクリックします。
DNSサーバーはデフォルトで、ISP(インターネットサービスプロバイダ)のDNSサーバーを利用するように設定されていますが、これをGoogleのDNSサーバーを使用するように変更することで、Wi-Fi接続が安定するといわれています。
DNSとは「ドメイン・ネーム・システム」の略で、ユーザーが識別するドメイン名とコンピューターが識別するIPアドレスの紐づけを行うシステムのことで、DNSサーバーを通してユーザーが支持するアクセス先をコンピューター用の住所に変換してネットワーク通信を行っています。
GoogleのDNSサーバーに切り替えるには、まず、画面左下に表示されている「+」ボタンをクリックし、「8.8.8.8」と入力し、「OK」→「適用」をクリックすれば設定できます。これで再度、Wi-Fi接続を試してみましょう。
IPv6の設定
次に、試すべき方法は、「TCP/IP」タブをクリックし、「IPv6」の項目で「リンクローカルのみ」に設定を変更するという方法です。
このように変更することで、トラフィックがローカルネットワークに制限され、ネットワークが安定する可能性があるそうです。これで再度、Wi-Fi接続を試してみましょう。
ハードウェアのMTUの設定
次に、試すべき方法は、「ハードウェア」タブをクリックし、「構成」の項目を「手動」、「MTU」の項目を「カスタム」に変更し、その下の入力スペースに「1453」の値を入力するという方法です。この方法も、ネットワークが安定する可能性があるそうです。これで再度、Wi-Fi接続を試してみましょう。
ネットワーク設定ファイルの削除と再接続
Wi-Fiネットワークがうまく繋がらない・切れるときに、一旦ネットワーク設定ファイルを削除して再接続すると、正常に繋がるようになる場合があります。
「Wi-Fi」タブをクリックすると、現在、記録されているネットワーク設定ファイルの一覧が表示されるので、削除するネットワーク設定(繋がらなくなっているネットワーク)を選択し、一覧の下にある「ー」ボタンをクリックすると、選択したネットワーク設定が削除されます。
再接続する場合は、画面右上方のメニューバーで「Wi-Fi」アイコンをクリックすると、現在Macが感知しているWi-Fiネットワークの一覧が表示されるので、該当のWi-Fiネットワークを選択して、表示されるポップアップで「接続」ボタンをクリックします。
これで、正常にWi-Fiに接続できた場合は、何らかの理由でネットワーク設定ファイルに不具合が発生していたことが原因であったことが分かります。
SMCのリセット
Wi-Fiネットワークがうまく繋がらない・切れるときにSMCのリセットを行うと、正常に繋がるようになる場合があります。SMCとは、Macの電源管理を管轄しているシステムコントローラです。ただし、この方法は他の全ての対処法を試した上で解決しなかったときに、最後の対象法として試すようにしてください。
SMCのリセットを行うには、まず、画面左上方のメニューバーで「Appleマーク」をクリックし、下方に表示されるメニューから「システム終了」を選択して一旦Macの電源を切ります。
次に、キーボードで「左側shift + control + option」キーを押し、更に電源ボタンを押します(この時点で電源はOFFのままです)。
次に、全てのキー・ボタンを同時に離し、改めて電源ボタンを長押しすると電源が入り、SMCがリセットされた状態でMacが起動します。
MacのWi-Fi周波数の変更
Wi-Fiネットワークがうまく繋がらない・切れるときに、Macに接続しているWi-Fiの電波元の周波数を切り替えるという方法も試してみる価値があります。
Macでは接続できるWi-Fiの周波数が2つあり、それぞれのSSID(Wi-Fiの名前)の末尾のアルファベットでどちらの周波数か識別できます。末尾が「a」のSSIDは5GHz、末尾が「g」のSSIDは2.4GHzなので、Wi-Fiネットワークがうまく繋がらない場合、末尾のアルファベットが違うSSIDに切り替えるとうまく繋がる場合があります。
この切り替えでWi-Fiが繋がる場合は、何らかの電波干渉(妨害)が不具合の原因であったことが分かります。
USBのWi-Fi干渉の確認
USBの接続が電波を乱し、Wi-Fi干渉の原因になっている場合があります。USB3.0の接続がWi-Fiの電波(2.4 GHz帯)を乱すことがあり、結果、Wi-Fiを繋がらなくしていることがあります。
Wi-Fiが繋がらない・切れるときにUSBメモリなどを挿入している場合は、一度USBメモリを抜いてからWi-Fi接続を試してみましょう。それで正常にWi-Fiに接続できる場合は、USBの接続が電波を乱したことが不具合の原因と考えられるので、挿し込む端子を変えるか、USBハブなどを利用して、Wi-Fi干渉が起こらないような環境を工夫して見ましょう。
MacやMacBookが繋がらない!速度が遅い場合の対処方法
次に、MacやMacBookが繋がらない、もしくは速度が遅い場合の対処方法を解説します。
MacやMacBookで、ある特定のブラウザのみ、ネットワークの処理速度が遅い場合は、そのブラウザに不要なデータ(Cookie・キャッシュ・履歴)が蓄積したことが原因で処理速度が遅い場合があります。その場合は、不要なデータを削除することで、処理速度が遅い不具合を解消できる場合があります。
Cookie・キャッシュのクリア
Safariで、不要なデータのCookie・キャッシュをクリアにする場合は、まず、Safariを立ち上げた状態で、画面左上方のメニューバーで「Safari」→「環境設定」を選択します。
開いたウインドウで、「プライバシー」タブの「WEBサイトデータを管理」をクリックします。
保存されているCookie・キャッシュが一覧で表示されるので、できるだけ不要なデータを削除(できれば全て削除)して、改めてSafariの動作確認をしてみましょう。処理速度が遅いという不具合が解消されている場合があります。
履歴の削除
Safariで、不要なデータの履歴を削除する場合は、画面左上方のメニューバーで「Safari」→「履歴の消去」を選択します。データが削除されたため、処理速度が遅いという不具合が解消されている場合があります。
MacやMacBookが繋がらない時はWi-Fi設定を見直そう
MacやMacBookが繋がらない時はまず、Wi-Fi環境(ルータなど)の状況とデバイスの状況の両面から確認しましょう。まずは、Wi-Fi環境に原因がないか調べ、電波干渉・障害が発生していないか確認しましょう。USBメモリが意外に電波干渉を起こしている場合があります。
Wi-Fi環境を調べて原因が解明できない場合は、デバイスのネットワーク環境設定で項目設定を変更してみましょう。それでも不具合が解決できない場合は、デバイスのSMCのリセットを試してみましょう。
また、特定のブラウザだけ、ネットワーク処理の速度が遅い場合は、不要なデータ(Cookie・キャッシュ・履歴)を削除することで改善する場合があるので試してみましょう。