iPhoneが容量不足でバックアップできない！ストレージを確認・増やす方法は？

iPhoneは充電時に自動的にバックアップをとる機能が備わっていますので、普段はあまりバックアップについて意識することはありません。しかし、いつの日からか突然iPhoneの画面に「iCloudストレージの空き領域が不足しています」と表示されることがあります。

iCloudの容量についての警告メッセージなので、iPhoneを普通に使用する上では、そのまま放置しても特に問題ありません。しかし、頻回にメッセージが出てくるとあまり気持ちいいものではありませんし、容量不足によりiCloudへの保存やバックアップができない状況になるので、解決方法を説明します。

まず、iCloudについて簡単に説明します。iCloudとは、iPhoneをはじめ、MacやiPadなどあらゆるApple製のデバイスに組み込まれており、写真やファイル、メモなどインターネットを使って自動で保存、同期し、どのデバイスでも同じファイルにアクセスできるクラウドストレージサービスです。

このiCloudというクラウドストレージサービスを使用することで、iPhoneのデータを自動的にバックアップしておくことも可能です。自動的にバックアップされていると、iPhoneの機種変更や紛失時には大変助かりますが、iCloudは無制限に利用できるわけではありません。次の項目ではiCloudの容量について説明していきます。

iCloudは、５GBまで無料で使用することができます。それ以上の容量は無料で使用できないので、価格を確認してみましょう。まず、有料の価格設定は3段階あり、一番安いものは月額130円で50GB使用できます。次は400円で200GB、最も高額なもので1300円2TBとなっています。

家族でiPhoneを使用している場合は、200GBか2TBのプランを選択すると、家族みんなでストレージの容量を共有し、それぞれのiPhoneをバックアップすることもできるのでお得です。しかし、このiCloudの容量はバックアップデータだけでなく、写真や動画、アプリのデータなども含めた容量になるので使用環境に合わせた容量が必要になるのです。

iPhoneからiCloudのストレージ容量の確認方法と増やす方法を説明します。

iPhoneの設定画面を開き、一番上の名前のところをタップします。下の画面では赤枠内で表示しています。

iPhoneの画面が切り替わったら、「iCloud」をタップします。

iPhoneの画面上部の赤枠で囲まれたところに、現在契約している容量と、使用量が表示されるので確認できます。この画像の例では、200GBの契約で、105GB使用済みです。

先程のストレージ容量の確認画面から、「ストレージを管理」をタップします。この画面では青枠で囲んであります。

「ストレージプランを変更」をタップします。

ご希望のプランをタップするとプラン変更できます。下の例では200GBの契約中ですが、もし無料の5GBや月額130円の50GBにプラン変更したい時は、「ダウングレードオプション」から変更することができます。

どうしても有料のプランに契約したくない場合、iCloudに保存する容量を減らすことでバックアップできるようになることがあります。iPhoneで使用するファイルの中で、一般的に容量が大きいものは写真と動画なので、写真と動画を整理してみましょう。バックアップファイルは使用するアプリにもよりますが、それほど大きくありません。

iCloudがAppleの提供するクラウドストレージサービスであることは初めに説明しました。
Googleでも同じようなクラウドストレージサービスを行っているので、これに写真や動画のファイルをバックアップする方法を紹介します。

Googleのクラウドストレージサービスには、GoogleドライブとGoogleフォトがあります。Googleドライブは写真や動画に限らずどんなファイルでも保存出来ますが、無料で使用できる容量は15GBまでとなっています。それに対し、Googleフォトは最大1600万画素の写真、または1080pまでの動画であれば、容量無制限で、しかも無料で保存出来るのです。

このサイズであれば、iPhoneで撮影した写真のバックアップとしては十分なサイズであると言えます。動画は４Kで撮影するとバックアップ時に圧縮されますが、iPhoneで見ることを前提とするなら1080pの動画でも問題ないサイズです。なんと言っても無料で容量無制限のバックアップができることが大きなメリットですので、ここではGoogleフォトの使用方法を説明します。

まず、GoogleフォトはGoogleのサービスなのでGoogleのアカウントを取得します。次に、iPhoneのApp StoreからGoogleフォトをダウンロードしてインストールします。

iPhoneからGoogleフォトのアプリを起動し、左上三本線のアイコンをタップします。

「設定」をタップします。

「バックアップと同期」をタップします。

バックアップと同期が「オン」になっていることを確認します。もし、バックアップと同期が「オフ」になっていたら「オン」にします。次に、アップロードサイズが「高画質」になっていることを確認します。「元のサイズ」になっている時は、「高画質」に変更します。

画面下の「モバイルデータ通信を使用して写真をバックアップ」と「モバイルデータ通信を使用して動画をバックアップ」は、「オン」でも「オフ」でも構いませんが、パケット量が極端に増えてしまう可能性があるので、「オフ」にしておいた方が良いでしょう。

これで、1600万画素以上の写真と1080p以上の動画は自動的にサイズを圧縮され、無制限にバックアップされるのです。もちろん1600万画素未満の写真と1080未満の動画はそのままバックアップされます。

Googleフォトに写真や動画のバックアップがとれたら、iCloud上にある写真や動画は不要になります。不要な写真や動画をiCloudから削除することで、バックアップ分の容量を確保できる可能性があります。

まず、iCloudのストレージ容量を増やす手順と同様に、iPhoneをストレージ管理の画面にします。画面下半分はiCloudの使用量を表示していますが、この例では圧倒的に写真のデータ量が多く、バックアップが2番目に多いことがわかります。iCloudの写真と動画を削除するので、「写真」をタップします。

「無効化して削除」をタップします。

確認画面になるので、「写真とビデオを削除」をタップすると削除できます。

ここで削除してしまっても、30日以内であれば取り消すことも可能です。「無効化して削除を取り消す」をタップすると、何事もなかったかのように元に戻ります。31日以上経過すると取り消すことができないので、Googleフォトにバックアップしてあることを確認すると良いでしょう。

写真や動画を削除してもバックアップのサイズによっては、iCloudの容量が足りなくなることがあります。特に、同一アカウントで複数のデバイスを使用している時には、バックアップデータは無料の5GBで足りないくらいの大きさになるので注意が必要です。このような時には、iPhoneをパソコンと接続し、iTunesにバックアップすることも出来ます。

まず、ご使用のMacにiTunesをインストールして起動します。iTunesの使用方法は、基本的にMac版もWindows版も変わらないので、下記「WindowsからiTunesにバックアップする方法」をご参照ください。

まず、ご使用のパソコンにiTunesをインストールして起動します。ここではWindows版12.9.3.3を使用して説明します。起動したらiPhoneとコンピューターをUSBケーブルで接続すると、画面左上にiPhoneのようなアイコンが出現するので、それをクリックします。

画面左上の「概要」、画面中央のバックアップ内「このコンピューター」、そのすぐ右隣の「今すぐバックアップ」をクリックします。

「購入した項目を転送」をクリックします。これを行わないとiPhoneで購入した音楽などはバックアップできません。

左上のアイコンがくるくる回り始め、バックアップの作成が開始されます。画面上部中央の表示がAppleマークに変わったら終了です。

このように、iPhoneのバックアップができない時はiCloudの容量が不足している状況です。

解決方法は、有料ではあるもののiCloudの容量を直接増やすことで容量不足を解決する方法、無料でGoogleフォトにバックアップすることでiCloudの容量不足を解決する方法、無料でiTunesにバックアップすることでiCloudの容量不足を解決する方法と複数ありますので、ご自分に合った方法で解決し、iPhoneをバックアップしておくと良いでしょう。