Google Optimizeとは?無料でABテストする使い方を知って改善する!
Google Optimizeの使い方を解説しています。Google Optimizeとは、ABテストによってサイトに良い結果を生み出すパターンを検証します。webページの改善をしたい人は参考にしてください。またABテストについても解説しています。
目次
- 1Google Optimize(オプティマイズ)とは?
- ・Google Optimizeの特徴とは
- 2Google Optimizeの使い方の流れ
- ・Google Optimizeのアカウントを作る
- ・Googleアナリティクスと連携する
- ・ Googleアナリティクスのトラッキングコードを導入
- ・ブラウザにOptimizeのプラグインを導入
- ・ABテストを作成
- ・パターンを作成
- ・ABテスト目標を設定
- ・ABテストを開始
- ・ テスト結果を確認
- 3Google Optimizeのテキスト編集の使い方
- ・ビジュアル エディタ とは
- ・ 端末設定
- ・CSS編集
- ・javascriptを追加
- 4Google Optimizeのテスト目標の設定
- ・事前の準備
- ・目標を選択する
- ・目標のタイプ
- 5Google Optimizeのテスト結果の見方
- ・ サマリーカード
- ・ 改善率の概要カード
- ・目標の詳細カード
- 6Google Optimizeの無料版と有料版の違い
- ・Google Optimize 360(有償版)
- 7Google optimizとGoogle analyticsの比較
- ・Google analyticsとは
- ・ Google analyticsの使い方
- ・ Google optimizとGoogle analyticsの違い
- 8サイトを改善するABテストをもっと知ろう
- ・WEBマーケティングにおける手法
- ・ABテストの目的(CTR/CVRの検証)
- ・ ABテストの対象
- ・ABテスト方法
- ・ABテストのメリット
- ・ABテスト成功/改善例
- 9Google Optimizeを利用してサイトを改善しよう!
Google Optimize(オプティマイズ)とは?
2017年オプティマイズは一般公開されました。Google Optimize(オプティマイズ)とは無料で提供されているGoogleのABテストツールです。有料のABテストツールはGoogle Optimize360です。
Optimize(オプティマイズ)の意味は「to improve the way that something is done or used so that it is as effective as possible」です。日本語では最適化を意味します。
Google Optimize(以下、Optimizeもしくはオプティマイズ)を使うことによって、個々のユーザーの好みに合わせて、webページを改善したり、カスタマイズすることができます。OptimizeはABテストで得られた結果から、最善のwebサイトのページパターンを導き出します。
無料でABテストツールが活用できるので、予算があまりない場合はおすすめのシステムです。
Google Optimizeの特徴とは
Optimizeの特徴は以下の内容です。Googleアナリティクスとの連携は必須です。
- 無料であること
- ABテスト、多変量テスト、リダイレクトテストができること
- 要素の変更がドラッグ&ドロップでできること
- Googleアナリティクスと連携できること
ABテスト
Optimize(オプティマイズ)のABテストとは、webサイト全体もしくは一部分に、「Aパターン」と「Bパターン」を用いて、良い結果を生み出すのはどちらかを検証することで、良い結果を出すパターンをwebサイトに採用して、サイトをより良く改善させるテストです。
例えば、「Aパターン:25%OFF」と「Bパターン:25割引」のどちらがクリックされやすいのかを検証します。
多変量テスト
オプティマイズの多変量テスト(MVT)とは、複数の要素をもつパターンを同時にテストすることで、良い結果を生み出す組み合わせを特定するテストです。
例えば、要素Aの見出しが2種類と要素Bの画像が3枚あった場合、組み合わせの個数は6パターンできます。「要素Aの数」×「要素Bの数」=「組み合わせの合計数」を同時にテストします。
リダイレクトテスト
Optimizeのリダイレクトテストとは、ページ内の要素ではなく、異なるwebページ同士をABテストで検証します。Googleのリダイレクトテスト(アドレスの変更)は、URLやパスでパターンを特定します。デザインが異なっているパターン同士などをテストします。
リダイレクトはページ内の要素は全て変更されません。リダイレクトテストを正しく使用するには関連性のあるページにリダイレクトしましょう。元のコンテンツとリダイレクトしたコンテンツの関連性が薄いと正しい結果がでません。例えば、「卵焼き」のページと「料理」のページへのリダイレクトは関連性は高いですが、「卵焼き」のページと「猫」のページにリダイレクトすると関連性が下がります。
Googleアナリティクスと連携できる
Optimizeとアナリティクスを連携することによって、アナリティクスのテストデータにアクセスできます。アナリティクスとの連携によるメリットがあります。
- Googleオプティマイズから、Googleアナリティクスの目標とデータにアクセスすることができます。
- Googleオプティマイズのテストは、Googleアナリティクスからテストデータにアクセスすることもできます。
Google Optimizeの使い方の流れ
Googleオプティマイズとは、無料のABテスト機能によってwebページをユーザーの好みに改善することができます。無料版でもツールを十分に活用できます。ここでは、Google Optimize(オプティマイズ)の使い方を簡単に解説します。
Google Optimizeのアカウントを作る
Google Optimizeのページにアクセスして「利用開始(GET STARTED)」を選択します。
各種のメール配信の登録、利用規約の同意、初期設定をして登録完了します。
Optimizeのアカウント設定の選択をします。メール登録画面が表示されたら、受け取り希望するか選択します。
以下の画面が表示されれば、Optimizeの登録が完了です。
Googleアナリティクスと連携する
画面の右側にコンテナチェックリストが表示されます。この順番通りにOptimizeのコンテナ設定しましょう。
ABテストする場合はGoogleアナリティクスと連携しますが「プロパティリンク」をクリックします。スキップすると、一部操作ができなくなるので先に行いましょう。「プロパティリンク」をクリックすると、Googleアカウントと繫がっているGoogle アナリティクスのデータが表示されます。Google アナリティクスの連携するプロパティを選択して「リンクする」ボタンをクリックします。
Googleアナリティクスのトラッキングコードを導入
オプティマイズとアナリティクスが連携が完了すると、スニペットを導入する画面が表示されます。「スニペットを取得」するをクリックします。導入の手順が表示されます。
ブラウザにOptimizeのプラグインを導入
Optimize(オプティマイズ )の導入方法は、Googleアナリティクスのトラッキングコードをテストするページの<HEAD>のセクション上部移動させます。次に、オプティマイズのプラグインをコピーします。オプティマイズのプラグインを画面上で指定された位置に貼り付けます。
次のステップで、ページフリッカーを最小限に抑えるコードを入れます。表示されたコードをコピーして、ページのアナリティクストラッキングコードの直前に貼り付けます。ここまででオプティマイズの導入は完了です。
ABテストを作成
Optimizeのプラグインを導入したら、テストの作成方法の説明します。
テストの名前
- 画面の「エクスペリエンスを作成」をクリックします。
- 分かりやすいテストの名前を入力します。
テストする ページの URL
テストの名前を入力したら、テストを実施するページのURLを入力します。
テストのタイプの選択
- URLを入力したら、テストタイプを決めます。
- 「ABテスト」「多変量テスト(MVT)」「リダイレクトテスト」を選択します。
- 右上の「作成」ボタンをクリックします。
パターンを作成
オリジナルページの次に「+新規パターン」から新しいパターンを作成を説明します。ABテストを実施するページが自動で読み込まれますので、テキスト編集の使い方を知って、効果的なパターンを作成していきましょう。
テキストの編集の使い方
パターンを作成で使うことができるテキスト編集機能は、簡単にデザインの変更ができます。テキストの入力・編集も通常通りにできます。アプリバーとエディタパレットから構成されています。
ボタンの色を変える
ドラッグで、選択したボタンをエディタパレットで色の編集ができます。
要素のレイアウト/位置を変える
検証に必要な場合、レイアウトや位置も変更ができます。
要素を追加/削除する
必要がない要素を削除することもできます。追加することも可能です。
ABテスト目標を設定
ABテストのオリジナルパターン以外のパターンの作成後、次は目標を設定します。エクスペリエンスの目標の一覧から、ABテストの成果指標を選択します。どんな目標を選び検証比較するのか大事な設定です。副目標も設定ができます。
ABテストを開始
画面の右上の「テスト開始」ボタンを押します。「このテストは、オプティマイズのスニペットが配置されたすべてのページで実施されます。(以後、省略)」の画面が表示されますので、「開始」をクリックします。
テスト結果を確認
OptimizeのABテストの結果は「レポート(REPORTING)」から確認できます。
Google Optimizeのテキスト編集の使い方
Optimizeのパターン作成のテキスト編集には、ビジュアル エディタを使います。編集機能の使い方を解説します。
ビジュアル エディタ とは
webページのパターンを簡単に作成できる機能です。アプリバーはテスト名や現在のテストのステータス、選択したツールを確認できます。上部に表示されるエディタパレットはテキスト要素を選択すると編集できます。ビジュアル エディタの使い方を説明します。
アプリバーの使い方
ビジュアルエディタで使用されるアプリバーの使い方を説明します。現在表示されているテストの構成です。
- テスト名
- テストのステータス
- パターン選択ツール(パターンの追加機能あり)
- 変更リスト
- プロパティ パネルの切り替えボタン
- インタラクティブ モード
- 階層バー
- 移動の設定
アプリバーの上部には、上記のテスト名など以外に、診断ツール、ヘルプが表示されています。下部には、要素セレクタ、CSSエディタのパスとボタン、インタラクティブモードなどがあります。CSSの使い方は、アプリバーの下部から選択して実装できます。
エディタパレットの使い方
ビジュアルエディタを使用している時に、画面右下に表示されています。以下に、エディタパレットには、テキストの編集オプションが含まれています。
- 元に戻す
- やり直し
- 編集を終了
- その他メニュー
- サイズ変更ツール
- 位置変更ツール
- 活字編集ツール
エディタパレットは、背景に色をつけたり、ディメンション、位置の変更などでレイアウトできます。デザイナーでなくても、使いやすいです。
端末設定
エディタ モードの画面上部のセレクタから作成したい端末を選択できます。端末はレスポンシブ(ベータ版)やiPhone6 Plus、iPhone6、iPad、Galaxy S5など数種類のデバイスです。
CSS編集
エディタ モードの画面右上の「<>」からCSSの編集ができます。CSSの使い方を知っている人は、CSSコードエディタで全体を実装できます。
javascriptを追加
- エディタ モードの画面左上の変更したいアニメーションが起動するDOMをクリックします。
- 編集ウィンドウから「JavaSpript」をクリックします。
- javascriptのウィンドウが開きます。
- コードを入力します。
Google Optimizeのテスト目標の設定
Optimize(オプティマイズ)の使い方で、目標設定はどんなタイプがあるのかを解説します。
事前の準備
Optimizeの目標設定には、Googleオプティマイズのアカウントとコンテナ、オプティマイズのプラグインを入れたwebページ、下書きのテスト、パターンまで設定して準備します。
目標を選択する
Optimizeのテスト実施で目標を選択する方法を説明します。
- 「目標」から「テスト目標を追加」を選択します。
- リストからシステム目標、アナリティクスの目標、カスタム目標を作成します。
- 「+目標を追加」を選択して、副目標を追加します。
- 「保存」をクリックします。
目標のタイプ
Optimizeには目標が3タイプあります。それぞれの目標タイプを説明します。メインの目標と副目標が設定できます。
システム目標
1つ目の目標タイプは、共通目標です。全てのテストで目標設定可能です。以下がシステム目標です。画像が見えにくいので下にも書いています。
- ページビュー数(閲覧されたページの合計)
- セッション継続時間(セッションの長さ)
- 直帰数(ユーザーの離脱回数)
- トランザクション数(合計購入数)
- 収益(トランザクションの総収益)
- AdSense のインプレッション数(広告表示回数)
- クリックされた AdSense 広告(広告がクリックされた回数)
- AdSense 収益(広告で得られた推定収益額)
Googleアナリティクスの目標
2つ目の目標タイプは、Googleアナリティクスの目標です。スマートゴールを使うことができます。目標はサービスページの閲覧、メールマガジンの登録など。
カスタム目標
3つ目の目標タイプは、カスタム目標です。直接カスタム目標を作成できるので、システム目標やGoogleアナリティクスで、実施したいテスト目標がない場合にカスタム目標を活用できます。
Google Optimizeのテスト結果の見方
テストした結果は、Google Optimize(オプティマイズ)とGoogleアナリティクスの管理画面で確認することができます。アナリティクスはサイドメニュー「行動」からウェブテストのレポート確認でき、Googleオプティマイズはテスト詳細画面からレポート確認できます。
サマリーカード
1つ目のカードは結果の概要を知るレポートです。ウェブテストのステータスやリーダー、オリジナル(Original)パターンからの改善率を見ることができます。カードには、ウェブテストセッション数と実施期間が表示されます。
注意点 | 見方 |
明確なリーダーが見つかりませんでした | この表示はCVに明確な差が生じるような結果が見つからなかった場合です。 |
改善率の概要カード
2つ目のカードは目標の改善率を知るテスト結果です。オリジナルとテストパターンの「ページレビュー数」、「直帰数」、「トランザクション数」などの目標設定した概要を確認できます。
目標の詳細カード
3つ目のカードは目標に対する各パターンの「改善度」「最適である確率」「ベースラインを上回る確率」「コンバージョン率」「コンバージョン数」が表示されます。「改善度」の欄で確認できます。テストパターンとベースラインのコンバージョン率の差です。
Optimizeの指標 | 指標の解説 |
改善度 | オリジナルとパターンのCVR(コンバージョン率)の差を示しています。マイナス表記もあります。表示はプラス範囲とブレが少ない方が良い結果です。 |
最適である確率 | 選択したパターンが他のパターンよりも、高くなる確率です。全パターンの合計が100%です。 |
ベースラインを上回る確率 | オリジナルのコンバージョン率(CVR)をパターンが上回る確率です。 |
コンバージョン率(CVR) | オリジナルのCVRの範囲とパターンのCVRの範囲を比較できます。 |
コンバージョン数 | モデルから算出したコンバージョン数です。 |
Google Optimizeの無料版と有料版の違い
Google Optimize(オプティマイズ)には、有料版のGoogle Optimize360バージョンがあります。無料版でも、十分に機能が揃っていますが、有料版のGoogle Optimize360でしかできないものがあります。「無料版」「有料版」の違いを解説します。
Google Optimize 360(有償版)
Google Optimize(オプティマイズ)360の有料版では高度なテストとカスタマイズができます。有料版にはサポートがありますが、無料版はヘルプセンターやコミュニティーサービスで自ら解決する形式です。
対象利用者
Optimizeの対象利用者規模の無料版と有料版の比較です。無料版でも十分ビジネスで活用できます。
比較の説明 | |
Google Optimize無料版 | 小規模~中規模あたりの企業 |
Google Optimize 360 | 大企業~複雑なテストが必要なビジネス |
多変量テスト(MVT)
Optimizeの組み合わせ数は、無料版では組み合わせ数16までです。有料版は最大36までできます。
利用制限 | 比較 | |
Google Optimize無料版 | アリ | 組み合わせ最大16 |
Google Optimize 360 | ナシ | 組み合わせ最大36 |
テストの目標
Optimizeの目標にも無料版と有料版で設定数が違います。無料版は3個までです。
比較 | |
Google Optimize無料版 | 既定の目標3個 |
Google Optimize 360 | 既定の目標10個+テスト開始後追加できます。 |
同時テスト
Optimizeの無料版は最大5個です。
比較 | |
Google Optimize無料版 | 最大5個 |
Google Optimize 360 | 101個以上(デフォルトは最大24個) |
管理
Optimizeの管理について、無料版と有料版では違います。
比較 | |
Google Optimize無料版 | ユーザー数制限なし+基本的管理機能 |
Google Optimize 360 | Googleマーケティングのプラットフォームの管理機能 |
有料版の支払い方法
- 料金体系:プロパティサイズによる従量課金
- 支払い方法:月ごとの請求書発行
Google optimizとGoogle analyticsの比較
Google analytics(アナリティクス)を利用して、ABテストを行うことができます。元のページと異なるテスト用のページを作成する必要があります。Google analytics(アナリティクス)にまだ登録していない場合は、Google optimizと連携させて利用しましょう。
Google analyticsとは
Googleアナリティクスとは、Googleのアクセス解析ツールです。無料で使うことができます。サイトのユーザーの行動を解析できます。「訪問者数」「どこからきたのか」「デバイス」のデータを収集できます。アナリティクスの使い方は、トラッキングコードをJavaScriptのコードのページに入れるだけです。
Google analyticsのABテストについて
ウェブテスト(ABテスト)は、基本機能の中に含まれていますので無料で使用できます。テスト対象ではユーザーの割合を指定できたり、Google analytics(アナリティクス)の指標を使用できます。
Google analyticsの使い方
- Googleアカウント登録の登録をします。
- Google analyticsのアカウントを取得します。
- 「アカウント名」「ウェブサイト名」「URL」を入力して「トラッキングIDを取得」ボタンを押します。
- 「グローバルサイトタグ(gtag.js)」をコピーして、トラッキングコードを取得します。
- トラッキングコードをアクセス解析したいサイトのソース内に全て貼り付けます。
- トラッキングコードが正しく設置された場合は、数時間以内にデータ収集がスタートします。
ウェブテスト(ABテスト)の使い方
- analyticsの使い方ですが、まずテスト用ページを作成します。
- Google analyticsのメニュー「行動」から「サイト運営者」の「テスト」を選択します。
- 「テスト作成」をクリックして、新しいテストを作成します。
- 「このテストの名前」に分かりやすい名前を付けます。
- 「このテストの目的」「テスト対象のトラフィックの割合」「重要な変更に関するメール通知」「詳細オプション」の設定をして「次のステップ」に進みます。
- テスト設定します。
- 「オリジナルページ」「パターン1」のURLを入力して「次のステップ」に進みます。
- テストコードの設定をします。
- 「手動でコードを挿入」をクリックします。
- 表示されたスクリプトコードをオリジナルページの<head>直後にコードを貼り付けます。
- テスト結果をみましょう。
- Google analyticsの「行動」から「ウェブテスト」でテストリスト確認できます。
Google optimizとGoogle analyticsの違い
Google optimizには「多変量テスト(MVT)」や「リダイレクトテスト」、「詳細ターゲット設定が」あります。
サイトを改善するABテストをもっと知ろう
ABテストについて、その手法や目的、成功例、改善例の説明をします。ABテストは、AパターンとBパターンを用意して、より成果が高いのはどちらかを検証する手法です。成果とは高いCTR(クイック率)とCVR(コンバージョン率)です。
WEBマーケティングにおける手法
ABテストは、予算をかけずに仮説や検証を繰り返してCTR(クイック率)を向上させて、CVR(コンバージョン率)を増やすことができます。一般的には、投資金額が多い広告ほどCVR(コンバージョン率)が増えます。
ABテストの目的(CTR/CVRの検証)
- CTR(Click Through Rateの略)とは、クリック率の意味です。
- CVR(Conversion Rateの略)とは、コンバージョン率の意味です。
CTRは広告が表示された回数とクリック率のパーセンテージを表します。0に近い数値ほど、広告表示に対して、広告のクイック率が低いです。
CVRは商品購入に繫がった件数をコンバージョン率で表しています。ユーザーがショップの購入、情報・読み物の読了率、キャンペーンの請求率などを目的としていて、広告の成果を測定することができます。
CTRのクイック率が悪い場合は、ユーザーの関心がないということです。ターゲットを変更するなどの検討が必要です。CVRのコンバージョン率が悪い場合は、ユーザーが途中で離脱しています。タイトルや説明文、コンテンツ、レイアウトの改善策を検討しましょう。
ABテストの対象
サイトのCTR(クリック率)とCVR(コンバージョン率)の改善に使われるABテストについて、その対象を説明します。
広告
ABテストの対象の広告について説明します。以下がABテスト対象の広告箇所です。リスティング広告は広告文とLP(ランディングページ)から構成されています。
- 広告文:広告見出し+説明文
- LP(ランディングページ):リンク先のWebページ
- バナー
広告文のCTR(クリック率)の高いものを残して、低いものは無くします。CVR(コンバージョン率)の高いLP(ランディングページ)、広告のバナーはしっかり見ませんので一瞬です。これをABテストで検証します。
リスティング広告とは検索結果に連動して表示される広告を指します。例えば「Googleの広告」です。リスティング広告はお金を出すと比較的簡単に上部に表示されます。リスティング広告に対して、SEOとは検索エンジンのランキングアルゴリズムの順位で表示される検索枠です。SEOは多くの時間とコストがかかります。
WEBサイト
ABテストの対象となるWEBサイトの箇所について説明します。以下の箇所をABテストを活用して、改善することでCVR(コンバージョン率)が向上します。
ABテストの対象の一例 |
ファーストビューコンテンツ |
イメージ |
CTAコピー |
CTAボタンのデザイン |
見出し(大見出し・サブ見出し) |
テキストの段落 |
リンク |
SNS(Twitterなど)の引用 |
セキュリティ |
カスタマーの声 |
ABテストは、ユーザーに閲覧されていないページでは検証の意味がありません。ABテストする箇所に悩んだ場合は最初にファーストビューから改善してみましょう。ファーストビューとは最初に目に入るキャッチコピーや画像などのコンテンツです。複数のパターンを用意して検証していきましょう。
アプリ
ABテストの対象となるアプリについて説明します。アプリのABテストは、アプリの機能やコンテンツが良い結果に繫がるパターンを検証します。アプリのABテストは、一部ユーザーに向けて仕様変更すると、全ユーザーではトラブルが発生する事例があります。これを防ぐのにABテストが有効です。
ABテスト方法
Google Optimize(オプティマイズ)でABテストをする場合も、目的を明確にして、テスト前に仮説を立てることでサイト改善の効果があります。
ABテストの目的を明確にする
CTRとCVRを検証する場合は、訪問者数が100人以上は正確なデータを収集するために必要です。アクセス数が少ない場合は、検証データが得られるまで時間がかかります。
必ず仮説を立てる
テスト前には必ず仮説を立てるようにしましょう。仮説で得たデータで、さらに検証する必要があります。
仮説では、ファーストビューでフォームが見えないのではないかと立てれば、サイトをシンプルにするなど。ユーザーが何のサイトかわからないのではないかと立てれば、商品名を加えるなどテストします。
ABテストは仮説作りが大事
仮説作りについて説明します。具体的には、ボタンの色をAパターンとBパターンで2つ用意する。メリットをAパターンとBパターンの2つを用意するなどです。購入のメリットは、ユーザーは利便性の高さを選ぶのか、値段で選ぶのかなど仮説を作ります。
ABテストは地道に行う
改善テストは、1箇所ずつ地道に行いましょう。2箇所以上変更する場合、CTRとCVRが影響したのはどこか検証しにくくなります。
ABテストのメリット
Webマーケティングで使われるABテストのメリットは費用がかからないことです。有料のABテストツールがありますが、Google Optimize(オプティマイズ)は無料で簡単に設置できます。低コストで、サイトの改善ができます。ABテストによって、ユーザーの行動も調べることもサイト改善に有効的な手法です。
ABテスト成功/改善例
ABテストの使い方を説明しましたが、成功例とはどんな事例があるのか、改善とはどういう事例があるのかを解説します。
オバマ大統領の献金サイト
ABテストで改善が得られた成功事例として有名なのがオバマ大統領の献金サイトです。アメリカのオバマ大統領の選挙資金で簡単なABテストを行いました。ABテストでは、6つの異なるメディア(画像3枚とビデオ3本)と4種類のボタンのテストです。多変量テストのABテストですので、組み合わせ数は6×4の組み合わせ数24です。サイトを訪れたユーザーにランダムに表示され、それが成果に繫がったのか検証しました。
ボタンのバリエーション | 画像のバリエーション | ビデオのバリエーション |
JOIN US NOW | 家族写真 | Sam’s Video |
LEARN MORE | チェンジの写真 | Springfield Video |
SIGN UP NOW | オリジナル | Barack's Video |
SIGN UP | ー | ー |
結果は、「LEARN MORE」と「家族写真」の組み合わせでした。このABテストによって、60億円もの献金を集めることに成功しました。
海外のCVR改善事例
有名な事例では、フォームの位置を「水平フォーム」から「垂直フォーム」へ配置を変更することでCVR(コンバージョン率)が52%向上しました。フォームの位置は、画像にかぶせる高い位置に配置するのが望ましいという結果でした。
たった1語をキャッチコピーに加えただけで売り上げが89.97%増えた事例があります。具体的には、サプリメントを売っているサイトに、「サプリメント」を加えただけです。一瞬で何が売られているのか分かります。CVR(コンバージョン率)が向上するのに重要な要素となりました。
成功事例では、ファーストビューで明確なページ内容と具体的な商品説明することで、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)が向上がしています。
CTAとは
CTA(Call to Actionの略)とは、webサイトの購入ボタンなど、最終的な行動を起こす部分を言います。このABテストの成功事例を説明します。
- 「購読する」から「受信する」に変更すると、242.8%の改善
- 「商品の詳細を見る」ボタン追加で、8.58%改善
- 「無料」を追加で、20%改善
- その他、「季節感」「ボタンの形(四角、楕円、四角立体、楕円立体)」など
海外で有名な事例では、Evernote、Dropbox、OfficeVibe、Pinterest、Instagramなどボタンを押したり、登録をしたくなるシンプルなデザインをしています。
Google Optimizeを利用してサイトを改善しよう!
以上、Google Optimize(オプティマイズ)のABテストの使い方について説明してきましたが、Googleの無料で使えるオプティマイズのABテストを活用してみませんか?
Google Optimizeの無料版は一部の機能の制限は受けますが、サイト改善に必要なテスト機能とテスト量を行うことができます。オプティマイズは、アナリティクスにはないテストがあるので、高度なテストを利用したいユーザーにオススメです。
ABテスト使い方では最初の明確な目的や仮説作りが重要です。Google Optimizeは無料にもかかわらず目標設定が3タイプあり、カスタム目標も作成できます。
この記事を参考にGoogle Optimize(オプティマイズ)の無料版を利用してサイトを改善しましょう。