Windows RTとは?Windows8との違いやRTでできないことを解説!
WindowsRTをご存知でしょうか。タッチパネルに対応しているOSがWindowsRTですが、見た目がWindows8に似ていることから違いを知らないという方も多いです。今回はWindowsRTとはどんなものであり、何ができるツールであるかをご紹介します。
目次
Windows RTってWindows8と何が違うの?
WindowsにはWindowsRTとWindows8があります。このWindowsRTとWindows8の違いをはっきりと答えられる人は少ないでしょう。しかし、このWindowsRTとWindows8は明確な違いがあり、その違いによりWindowsRTとWindows8の好みが異なってきます。今回はWindowsRTとWindows8の違いについてご紹介します。
WindowsRTとは
WindowsRTはタッチパネル+ARM搭載モバイル機器向けのOSであり、Windows8と同じインターフェースを持っています。タッチパネル版のWindows8がWindowsRTと考えてもよさそうです。ただし、WindowsRTはスマホやタブレットで動作することを目的に作られたOSであり対象が根本から異なっていることが特徴的です。
このWindows RTは「WinRT API(Windows Runtime API)」というWindows 8でも採用されている操作方法を持っているためWindows8で使えるアプリのほとんどがWindowsRTでも使えることになっています。ただし、WindowsRTでアプリを起動させるためにはWindowsストアから「Windows 8スタイル(旧:Metroスタイル)」をインストールしておく必要があります。
Windows8との違い
WindowsRTがWindows8と違う点はタッチパネルで使える、officeアプリが付いている、x86/x64アプリケーションが使えない、単体販売はないという点が挙げられます。タッチパネル用のOSですので当たり前かもしれませんがARMアーキテクチャに対応しており、Excelなどのofficeアプリがはじめからついています。
しかし、Windowsのx86/x64アプリケーションはWindowsRTでは使えません。この点が一番Windows8と異なる点であり、WindowsRTを制限している点としても挙げられます。またWindowsRTは単体で販売はされておらず機体と同時購入するしか入手できません。
Windows RTでできること
WindowsRTとWindows8との違いをお伝えしましたが、思った以上の違いが無いことに驚いていませんか。WindowsRTにはあまり違いがないもののWindows8と比べてできないことがあることはご理解いただけたかと思います。一方でWindowsRTではできることが2つに限られています。
基本的なソフトは搭載されている
WindowsRTは使えないプログラムが多く、普段から使っているプログラムであってもWindowsRTようにアップデートする必要があります。そのためWindowsRTには不便さを感じる方も多いでしょう。しかし、WindowsRTにはOffice 2013が搭載されているため基本的な機能が揃っておりSkyDriveを使って共有することもできます。
Windowsを長年使っている方にとってWindowsRTは制限の多いOSと感じることでしょう。そのためWindowsRT用にアップデートできるアプリケーションやプログラムも作られています。残念ながらすべてのプログラムが該当しているわけではないため仕事用にWindowsRTを使うことはお勧めできません。
Windows RT はWindows ストアアプリのみ
WindowsRTが使えるアプリはすべてWindowsストアにあるアプリのみです。つまりWindowsストア経由で手に入れたアプリ以外はWindowsRTで使うことができません。そのためWindowsRTで使えるアプリの絶対量は少ないです。ただし、5562本あるアプリの内94%は対応しているものの一般的なタブレット端末と同等のアプリが使えるようになっています。
WindowsRTで使えるアプリは一般的なタブレット端末と同じくらいですがTwitter、Facebook、Spotifyと言ったSNS系アプリには非対応という点があります。そのためWindowsRTが好きではないという方もいますがNetflixやEvernote、Amazonと言ったメジャーなアプリは対応していますのでご安心ください。
Windows RTではできないこと
WindowsRTで可能なことと言えば基本的なアプリ操作です。office 2013が使えるのでwordやExcelを使うことができますし、そのデータを共有させることも可能です。一般的な業務には差し支えないように思えるWindowsRTですが、できないことも多く存在しています。
ソフトが制限がある
WindowsRTで使えるソフトウェアには制限があります。元々がタッチパネルに対応するためのOS開発ですので操作性に関しては良くても処理能力に関しては大して高くはありません。そのため対応しているソフトウェアが少ないという欠点があります。
WindowsRTでは対応しているソフトウェアが少ないということが、同時に互換性が低いツールになってしまっています。WindowsRT用にアップデートできれば使えるソフトウェアも多くなりますが、WindowsRTでは互換性のことまで拡大させても使えるソフトウェアの絶対量が少ないのです。
アプリが少ない
対応しているソフトウェアが少ないということからも分かりますが、アプリケーションとして使える量もWindowsRTでは少なくなっています。アプリが使えないのであればWindowsRTで可能な作業というのは非常に狭くなってしまいます。例えば、英語の文章が共有されても翻訳アプリがWindowsRTで使えないため、別端末にも共有させなければなりません。
使用可能なアプリケーションが少ないWindowsRTでは処理能力に限界があります。また、対応しているアプリケーションであってもタッチパネルという利点が生かせていないものもあります。例えばwordについてタッチパネルで作業するよりもキーボードで打った方が早く処理できます。であればWindowsRTで使う必要性があるアプリとは言えないでしょう。
デスクトップアプリに対応していない可能性がある
アプリの中にはデスクトップアプリというデスクトップ上で動いてくれるアプリのことでありWindowsストアなどを経由せずに提供元から直接手に入れることができます。しかし、WindowsRTではこのデスクトップアプリに対応していないことから利用幅が窮屈になってしまっています。
デスクトップアプリの中にはWindowsストアなどにも置いているケースがあります。そうした場合にはWindowsRTでも使えることができますが現状では多くありません。そのため日ごろからWindowsストアを頻繁に使っている方でないとWindowsRTの利用幅を知ることができず、購入後に窮屈な思いをする方がかなり多くなってしまいます。
Windows Media
WindowsRTにはWindows Mediaが搭載されていないためCDの読み込みや端末への落とし込みができない仕様になっています。メディアの再生機能はあるため音楽の再生や動画の再生はできるものの取り込みもできなければ落とし込みもできないという、メディアに対する制限も大きいです。
ビジネスユーザー
もしWindowsRTをビジネス用として使う場合にはWindows Active Directoryが使えないことにご注意ください。仮にWindows Active Directoryを使いたいのであればWindows8版Surfaceにする必要があります。また、WindowsRTにはOutlookがついていないということにも注意した方が良いでしょう。
Outlookが無いためMailとCalendarを別々にExchangeへと共有させていかなければなりません。会社のルールに則って設定していかなければなりませんので、かなり時間がかかることを覚悟してください。さらに、officeアプリに関してもビジネス用に設定をしていく必要があるでしょう。つまりWindowsRTではそのままビジネス用には使えないとお考え下さい。
Windows RTは終了が確定
WindowsRTはタッチベースのアプリの欠如などの理由から製造終了となっています。つまり、今現在でWindowsRTを使っている方は希少な方であり、今後は修理サービスも受けられなくなるということになります。これではいよいよWindowsRTはこの世から消滅することになるでしょう。
Windows RTはアップグレード対象外
Windows10が発表された際にWindows7やWindows8について無料アップデートが周知されました。ただし、WindowsRTはアップデート対象外となっており独自の進化が期待されていました。しかし、マイクロソフト社はWindows10の発表後にWindowsRTの製造を中止する旨公表しており、独自進化説は水泡に帰しました。
Windows RTはアップグレード対象外でできないことが多い!
WindowsRTには対応していないソフトウェアやアプリケーションが多いです。発売当初はこれから増えていくものだと期待できましたが、公式に製造が終了したことから現時点での対応アプリのみとなっています。そのためWindowsRTではできないこともあるため役目をしっかり決めてから利用しなければならないでしょう。