セルスタンバイ問題とは?格安SIMで電池消耗する原因と対策を解説!
セルスタンバイ問題とは、あまり聞きなれない言葉ですが、ご自身のスマホもセルスタンバイ状態になっているかもしれません。スマホの電池の消耗が速すぎると感じた際はセルスタンバイ問題を疑ってみましょう。原因を知って、電池の持ちをよくしましょう。
目次
- 1セルスタンバイ問題とは?
- ・Androidのプログラムにより電池消耗が多くなること
- ・セルスタンバイ状態か確認する方法
- 2セルスタンバイの原因と対策法
- ・3Gや4G回線でのエラーが原因
- ・電話回線を探す状態を解消することが対策になる
- ・スマホのroot化も対策法だがおすすめできない
- ・SMS付きSIMの利用が一番妥当
- 3セルスタンバイの回避以外にも!SMS付きSIMを利用したほうがいい理由
- ・SNSなどで本人確認のためのSMS認証が増えている
- ・データ回線が不安定なときの連絡手段になる
- ・デメリットは格安SIMの最安値にならないこと
- 4セルスタンバイはiPhoneでも起こるのか?
- ・データ通信専用SIMを使うと起こりうる
- ・SMS付きSIMの利用で使い勝手も良くなる
- 5セルスタンバイ状態か確認して適切に対策しよう
セルスタンバイ問題とは?
セルスタンバイという言葉はあまり聞きなれない方が多いでしょう。セルスタンバイ問題とは、2014~2015年ごろに大きな問題となりましたが、その後格安スマホ会社が原因を対応し鎮静化をしていました。しかし、2017年になり、ファーウェイの格安スマホが出てくると、またこのセルスタンバイ問題が発生してきました。
セルスタンバイ問題とは一体どういった状況で、なにが原因で起こる問題なのか確認していきましょう。
Androidのプログラムにより電池消耗が多くなること
セルスタンバイとは、Android端末内部のプログラムの一種です。AndroidスマホのSIMをドコモやソフトバンクなどのキャリアからリーズナブルな価格を提供してくれるMVNOの格安スマホや格安SIMに乗り換えた時、電池の消耗が異常に速いと感じたことはないでしょうか。この電池の消耗が速い現象はセルスタンバイ問題が発生している可能性が高いです。
3Gでは、通信と通話の二つの回線が別々になり、データ通信専用の格安SIMを使用していると通話は出来ないのですが、端末によってこの状態を「圏外」と勘違いし、通話回線をずっと探してしまうことで電池を消耗してしまうのが原因のようです。スマホを使用していない時も常に回線を探している状態なので、電池消耗は免れません。
セルスタンバイ状態か確認する方法
ご自身のスマホが電池消耗が激しいと感じた時はセルスタンバイ問題が原因かもしれません。セルスタンバイの状態は近年見分けがつきにくくなっています。インターネットで検索を行っても、意見が分かれることが多々あります。
端末によっては、確認画面がないものもありますが、ご自身のスマホがセルスタンバイ状態か電池の消費の確認画面を見ていきましょう。スマホのホーム画面から「設定」をタップしましょう。
「設定」が起動しましたら、「省エネ&バッテリー」をタップしましょう。
「電池」をタップしましょう。
「バッテリーの使用量」を探し、「セルスタンバイ」をタップしましょう。端末によって、項目名が違っていたりしますので、バッテリーや電池と記載されている項目を選んでいきましょう。
セル無線通信の電池使用量や圏外時間などが表示されます。3G回線で、電池使用量が高かったり、圏外時間100パーセントなどになると電池の減りが異常に速いセルスタンバイ問題が発生している状態と言えるでしょう。
ただし、LTE対応の機種は電池使用量が高かったり、圏外時間100パーセントであってもあまり電池消耗に影響はないようです。セルスタンバイ問題はすべての端末で起こることではないようです。
セルスタンバイの原因と対策法
セルスタンバイの状態であるかを確認していきました。では、セルスタンバイとは、どういった原因で起こり、どのような対策をとっていけばよいのでしょうか。セルスタンバイ問題の原因を知り、解決していきましょう。
3Gや4G回線でのエラーが原因
Android端末で3Gや4G回線で通話と通信を使用しているとき、どちらか片方でエラーが起きたとAndroid端末が勘違いし、エラーを改善しようと処理するため電池が消耗されていきます。
電話回線を探す状態を解消することが対策になる
データ通信専用のSIMカードを使用していると、端末によっては受信できない3G回線や4G回線をひたすら探すことによって電池が消耗し、セルスタンバイ問題が発生します。この端末が電話回線を探している状態は端末の画面が黒く、スクリーンオフした状態でもバックグラウンドで電話回線を探し続けていますので電池消費はずっと続きます。
では、この電話回線を探す状態を解消するにはどのような対策を行うべきなのでしょうか。「通話機能もしくはSMS機能付きSIMの利用」、「セルスタンバイ対策がされたスマホの使用」、「モバイルWi-Fiルーターの使用」、「機内モードの使用」をそれぞれ試してみましょう。
通話機能もしくはSMS付きのSIMの利用
MVNOの格安スマホや格安SIMでデータ通信専用SIMカードを使用している場合、電話回線をずっと探し続けている状態ですのでセルスタンバイ問題が発生します。電話回線を探す必要がないように、通話機能付きのSIMカードもしくはSMS機能付きのSIMカードに変更することによって電話回線を受信しましょう。
SMS機能は電話回線を使用していますので、二つの回線を認識することが出来ます。SMS機能付きのSIMカードを使うことが、SIMカードを変更するだけなので長期的に考えると一番妥当かもしれません。しかし、SMS機能は付けたり外したりが気軽にできません。SMS機能は格安SIMを申し込むときに付けるか付けないかの選択を行います。
セルスタンバイ対策がされたスマホの使用
MVNOの格安スマホや格安SIMカードでセルスタンバイが問題になっているためか、最近はセルスタンバイ対策が行われているSIMフリースマホがあります。新規購入や買い替えの際には、ご自身が購入したいスマホがセルスタンバイ対策が行われているかを確認してみましょう。
モバイルWiFiルーターの使用
データ通信専用SIMカードを使用してるとセルスタンバイ問題が発生しますが、モバイルWi-Fiルーターを使用し通信することでセルスタンバイ対策を行うことが出来ます。
機内モードの使用
機内モードとは、無線通信や電話通信を遮断する機能です。普段は機内モードを使う機会はあまりないですが、機内モードも優秀な働きをしてくれます。機内モードに設定することによってWi-Fi接続やBluetoothなども一旦切れてしまいますが、後からWi-Fiのみ接続を行うことが出来ます。機内モードはSIMカードを抜いて使っているときに電池消費を抑える有効手段です。
機内モードですが、毎回自分で設定をしなくても機内モードに設定してくれるアプリもあります。「自動機内モード」といってスクリーンオフになったら自動的に機内モードに移行し、通信を行わなくするそうです。毎回機内モードにするのを忘れてしまうという方におすすめです。
スマホのroot化も対策法だがおすすめできない
スマホのroot化という方法があります。root化とは、一般ユーザーから管理者者権限にユーザーを変更し、Androidのすべてのフォルダやファイルにアクセス出来たり、すべてのファイルを書き換えられたりすることができるようになることです。基本的に一般ユーザーが重要なデータを扱わないように権限が決められています。
しかしroot化することによって、誰でも重要なデータを扱えるようになるのです。通信系のシステムを変えることによってセルスタンバイ問題の解決も可能ですが、root化には専門の知識が必要になります。システムに変更を加えるので少しでもミスがあれば、Androidの端末は起動できなくなってしまいます。
また、携帯電話メーカーはスマホのroot化を認めていませんので、root化したスマホは改造品としてメーカーの保証を受けることが出来なくなってしまいます。手間もかかり、リスクも大きいのでスマホのroot化対策はおすすめできません。
SMS付きSIMの利用が一番妥当
CPUにSnapdragonを搭載している場合は、セルスタンバイの電池消費はほとんど起こりませんが、それ以外のスマホではSMS機能付きSIMカードを付けることをおすすめします。SMS機能は電話回線を使用していますので、二つの回線を認識することが出来ます。
SMS機能付きのSIMカードを使うことが、SIMカードを変更するだけなので長期的に考えると一番妥当かもしれません。
セルスタンバイの回避以外にも!SMS付きSIMを利用したほうがいい理由
SMS機能は実際あまり使わないので必要ないのではないだろうかや、SMS機能とはいったい何に役に立つのだろうかと感じていらっしゃる方も多いかもしれません。セルスタンバイ問題を回避すること以外にもSMS機能が付いていることによって便利なことがあります。SMS付きSIMカードを利用したほうがいい理由を確認してみましょう。
SNSなどで本人確認のためのSMS認証が増えている
LINE、twitter、Facebook、InstagramなどSNSを利用されている方は多いのではないでしょうか。このようなSNSのサービスを受けるときにもSMS機能が必要になります。SNSのサービスに登録、認証するときにSMS認証が必要なケースが多くなっています。
データ通信専用の格安SIMカードに変更してしまうと、再認証の際にSMS機能が使えずに引き継ぎが行えないケースがあります。paypayのようなQRコード決済アプリにおいても本人確認のためのSMS認証があります。いざというときに困らないためにも、SMS機能付きSIMカードを利用することをおすすめします。
データ回線が不安定なときの連絡手段になる
データ通信専用SIMカードであれば、連絡手段はインターネットを利用することになります。電波状況が良ければインターネット利用で全く問題はないのですが、人が多く混雑した場所や、災害時などはインターネットがつながりにくくなり、データ回線が不安定になります。災害が起こったときに連絡手段は一つでも多くあった方が安心です。
メールが届かなくなった時も、相手の電話番号を登録していればSMS機能で連絡を取ることが出来ますので、SMS機能付きSIMカードを利用することをおすすめします。格安スマホになるとキャリアメールが使用できなくなるため、GmailやYahooメールのPCメールになります。
キャリアメールを使っている方はPCメールを受信拒否している方も多いのでメールで連絡が取れなくなった際に、SMSで連絡を取ることが出来るのでとても便利です。
デメリットは格安SIMの最安値にならないこと
格安SIMカードを使用していると、最安値でスマホを利用することが出来ます。SMS機能付きSIMカードとは、ぜひ使っていきたい機能ではありますがデメリットとして最安値での利用が出来なくなります。格安スマホ会社によりますが、月額料金が150円~200円くらいプラスになります。
ただし、最安値でつられてしまいがちですが、SMS機能付きSIMカードを使うことによってセルスタンバイ問題の原因である電話回線を探し続け、電池消耗を解決することが出来るのでデメリットを考えてもSMS機能付きSIMカードを選んだほうがいいでしょう。
セルスタンバイはiPhoneでも起こるのか?
セルスタンバイとは、Android端末だけで起こるものでしょうか。iPhoneでも例外ではありません。iPhoneでセルスタンバイ問題が起こる原因とは一体どのようなことでしょう。
データ通信専用SIMを使うと起こりうる
iPhoneの場合でも、格安SIMのデータ通信専用SIMカードを選んでしまうとセルスタンバイ問題が発生してしまうようです。データ通信専用SIMカードを使っていると、アンテナピクト問題といって、アンテナピクトという電波状況がわかる目盛りが圏外表示になる現象です。
iPhoneは本来、音声通話とデータ通信機能が備わっていますが、データ通信専用SIMカードを使うことによって音声通話がダメになります。音声通話がダメになると、アンテナピクトが正常に機能せず、電波を探し続けます。エリア内にいても圏外表示されたり、特定のアプリが通信できなかったり、電波を探し続けることが原因となり、電池消耗をしていきます。
SMS付きSIMの利用で使い勝手も良くなる
iPhoneにも格安SIMのSMS機能付きSIMカードを利用することで使い勝手が変わります。iOS6以前はSMS機能がないとLTE通信が出来ませんでしたが、iOS7からはSMS機能がなくてもLTE通信が可能になり、iOS8からはSMS機能がないとLTE/3G接続に時間がかかるようになりました。
iOSのバージョンによって変わりますが、SMS機能がないと問題が起こりやすいので月額料金は少し高くなりますが、SMS機能付きSIMカードを利用することをおすすめします。
セルスタンバイ状態か確認して適切に対策しよう
セルスタンバイ状態という言葉は知らなくても、なんだか他の人よりも電池の消耗が速いと感じていた方や、確実にエリア内にいるのに圏外表示されていた方など多いのではないでしょうか。セルスタンバイ問題が分かるにつれ、実は格安SIMのデータ通信専用SIMカードを使用していたという事実が判明することもあります。
セルスタンバイ問題には、SMS機能付きSIMカードを利用することが一番妥当だと紹介しましたが、SMS機能は付けたり外したりが気軽にできません。SMS機能は格安SIMを申し込むときに付けるか付けないかの選択を行います。
それ以降は変更できませんので、もし改めてSMS機能を付けたい場合は、一度解約を行い、新たにSMS機能付きSIMカードを契約しなければなりません。格安SIMの契約時はSMS機能付きSIMカードで契約することをおすすめします。それ以外はモバイルWi-Fiルーターの使用や機内モードを使い、セルスタンバイ対策を行いましょう。