2019年08月16日更新
Office Lensの使い方!文書をスキャンしてPDFで保存する方法![iPhone/Android]
Office Lensとは文書や撮影した画像をスキャンして、自動でトリミングや拡張、補正を行い、テキストデータなどに保存できるサービスです。当記事ではOffice Lensの使い方や文書をスキャンしてPDFで保存する方法などを解説します。
目次
- 1Office Lensとは
- ・カメラで撮った文書などをデータ化
- ・ゆがみを自動補正する
- ・文字データとして保存が可能
- ・OCR機能で画像内テキストの検索も可能
- 2Office Lensの基本的な使い方
- ・iPhone/Androidアプリをダウンロード
- ・スキャンしたい対象を撮影
- ・PDFでの保存方法
- ・取り込まれたファイルの保存先
- 3Office Lensの撮影済みファイルの補正・編集
- ・ファイルをトリミング・補正する方法
- ・Wordアプリで編集する方法
- ・複数ページのPDF化はできない
- 4Office Lensの保存したファイルの確認
- ・保存ファイルの確認方法
- ・保存してないファイルの確認方法
- ・パソコンからの確認も可能
- 5Office Lensで仕事を効率化しよう!
Office Lensとは
「Office Lens」とはMicrosoftがリリースしている、写真内のテキストをデータできるアプリです。書類やホワイトボードなどの文章を撮影すると、自動でトリムや拡張を行い、読み取り可能なデータとして保存します。撮影した写真内の文字をOCR機能(光学文字認識機能)で認識し、文字データ化できます。また、Microsoft One Driveと連携してパソコンから撮影した写真や文字データを確認、編集できます。
カメラで撮った文書などをデータ化
iPhone/Android、PCのカメラでスキャン・撮影した文書やレストランのメニューなどをテキストデータ化して保存できます。カメラでスキャンした写真内のテキストをOCR(光学文字認識)機能でデータ化します。保存形式はPDF、Word形式などがあり、データ化した写真はトリミングや編集をして保存できます。OneDriveなどのクラウドストレージに保存して複数の端末で共有することも可能です。
ゆがみを自動補正する
スキャン・撮影時に歪みを自動補正する機能があります。自動補正とはiPhone/Androidなどの端末やカメラ付PCでスキャン・撮影時の向きなどを補正して、正面から撮影したかのような状態にすることを意味します。補正形式選択で写真を選択すると、トリミング前の状態で編集できます。補正状態をトリミング後の状態で選択する場合は[ドキュメント]、[ホワイトボード]、[名刺]の中から選択しましょう。
文字データとして保存が可能
撮影・スキャンした写真は文字データとして保存できます。Wordで保存した場合は画像と共に、読み込まれたテキストが表示されています。読み込まれたテキストが意図しないものである場合は、できるだけ丁寧に再スキャン・再撮影しましょう。保存可能な形式は画像ファイル、PDF、Word(OCR文書)、PowerPointがあり。Android/iPhone内のギャラリー、OneNoteやOneDriveに保存できます。
OCR機能で画像内テキストの検索も可能
OCR(光学文字認識)機能とは活字のイメージをスキャン・認識してテキストデータに変換する機能です。OCR機能でスキャン・認識した画像内テキストデータをWord(OCR文書)やPDF形式に保存することで、読み込んだテキストをコピー&ペーストしてブラウザ検索するなどの使い方ができます。
Office Lensの保存形式の中からWord(OCR文書)やPDF形式を選択しましょう。Word形式で保存した場合は、画像と共にテキストが入力された状態で保存されます。
画像内検索とはスキャン・撮影した画像をOCR機能で認識したテキストで検索することを指します。
- 1.Wordアプリを起動して、[開く]タブ→[OneDriveなどのファイル保存先]→[ドキュメント]→[Office Lens]の順にフォルダーを開き、「Office Lens」で保存したWordファイルやPDFファイルを開きます。
「Office Lens」で保存した[.docx]ファイルです。画像と読み込んだテキストが挿入されています。
- 2.①検索範囲を指定して、②検索します。コピー&ペーストでブラウザを利用しても検索できます。
スマート検索とはテキストを再入力することなく検索できる機能です。少し長いテキストを検索する際などに便利です。Wordではスマート検索を選択すると、検索結果がWord内に現れます。また、コピー&ペーストでGoogle ChromeやSafariブラウザなどで検索する方法などの使い方ができます。
- 1.PCの場合はエクスプローラーを開き、Word形式やPDF形式で保存したファイルをOneDriveなどから選択し、①[プログラムから開く(H)]→②[画像内検索ができるブラウザやアプリケーション]の順に選択します。(画像はOne Driveに保存した画像を選択しました。)
- 2.①[Ctrl+All]や[左クリック長押し]で読み込んだテキストを選択します。②選択したテキストをコピー&ペーストなどで「検索バー」に入力して検索。
検索結果が意図しないものになっていたり、読み込み・認識ができていない場合は再び写真を取り直し、読み込みが可能な角度でスキャン・撮影しましょう。写真内のテキストが選択できない、検索結果がおかしいなどの場合はテキストが読み込み・認識されていない場合があります。
Office Lensの基本的な使い方
「Office Lens」の基本的な使い方を解説します。「Office Lens」の使い方にはiPhone/Android、カメラ付きPCなどのカメラで撮影し、OCR機能で認識した写真内のテキストを検索したり、撮影した写真を編集するなどの使い方があります。
iPhone/Androidアプリをダウンロード
「Office Lens」はiPhone/Android、PCで利用できます。Google Play StoreやApp Storeからダウンロード可能です。PC版アプリはMicrosoft Storeからダウンロード可能です。以下はGoogle Play「Office Lens」へのリンクです。
App Store・iPhone版は以下のリンクへ。
スキャンしたい対象を撮影
- アプリを開き、補正モードを選択し、中央下のシャッターボタンを選択してスキャン・撮影します。
モード | 適正 |
写真 |
|
ドキュメント |
|
ホワイトボード |
|
名刺 |
|
- スキャン・撮影後は補正形式や保存形式を選択して、写真の保存が完了します。画面右下、のアイコンを選択すると、保存形式の選択画面に遷移します。
保存場所はOneNoteやOneDriveなど。保存形式にはWord、PowerPoint、PDF、ギャラリーがあります。名刺を選択している状態では、OneNoteとギャラリーのみ選択できます。
- 保存形式を選択し、保存して完了です。
PDFでの保存方法
PDFとはアドビシステムズが開発したファイル形式です。Mac/Windows、その他のシステム環境に左右されず元の状態と同様に画像や文章を保てるというメリットがあります。撮影後や写真のインポート後に保存形式選択の画面でPDFを選択すると、PDF形式で保存されます。
PDFファイルをWordアプリで開いた画面です。範囲指定をして[虫眼鏡アイコン]を選択すると検索バーが現れ、テキストを検索できます。iPhone/Android、PCなどのWordソフトウェアやアプリで検索可能です。
取り込まれたファイルの保存先
iPhone/Androidで「Office Lens」アプリを開いた画面で[…]のドロップダウンメニューから、[自分のファイル]を選択します。
これまで保存や編集した写真の一覧です。ファイルごとに保存形式のアイコンとタイトルが表示されます。PDFの場合はドキュメントに保存され、[Documents]→[Office Lens]フォルダー内に保存されています(※端末によってフォルダー名が違っている場合があります)。
PC版「Office Lens」では、[…]からメニューを開き、[最近のアップロード]を選択することでこれまでに保存やアップロードしたファイルを確認できます。
Office Lensの撮影済みファイルの補正・編集
「Office Lens」で撮影したファイルの補正や編集をしてみましょう。「Office Lens」でできる補正とは角度や読み込みモード相性の調整を指します。編集とは、トリミングやテキストの挿入、ペン書きを指します。iOS版ではフィルター機能を使用して、文書から色を削除するなどの機能を利用できます。
ファイルをトリミング・補正する方法
撮影した写真、画像をトリミングしたい、修正したい時などにも「Office Lens」を利用できます。以下は写真をトリミング・補正する際の使い方を解説しています。
- 1.アプリを開いた画面の下、[インポート]を選択します。
インポートするファイルを選びましょう。
- 2.トリミングアイコンを選択して、トリミング画面に遷移します。
- 3.①トリミングしたい範囲に円を移動してトリミングの範囲を指定します。②範囲を指定後、完了アイコンをクリックしましょう。
- 4.保存してトリミング完了です。トリミング後、選択した範囲の以外が切り取られました。補正は自動で行われます。トリミング後は必要に応じて保存しましょう。トリミング後、もう一度トリミングしたい場合は写真を再びインポートし、トリミングが可能になります。
Wordアプリで編集する方法
Wordアプリを利用して、編集する際の使い方を解説します。Android/iPhone共に同じ項目に従って操作できます。
- 1.「Office Lens」アプリを開いた画面右上の[…]を選択し、ドロップダウンメニューから、[自分のファイル]を選択しましょう。(OneDriveからのインポートも可能です。)
- ファイルの中からWord(OCR文書)で保存したファイルを選択します。
- 2.Wordアプリが起動して文書の編集が可能になります。
複数ページのPDF化はできない
「Office Lens」では複数の写真を撮影し、それを1つにPDF化することは可能です。しかし、1つ1つのPDF化されたページを結合する機能はありません。[一括]機能を有効にすると可能になります。PDFを結合可能なソフトウェアやオンライン上でPDFをまとめることができるサービスなどもあります。
- 1.①アプリを開いた画面で、[一括モード]状態に設定して、シャッターボタンを押して連続撮影します。
[一括モード]で撮影すると、右下に[一括モード]で撮影した写真とその数が表示されます。
- 2.保存する際にはそのアイコンを選択して、編集・保存が可能な画面に遷移します。
- 3.複数撮影した写真を編集・保存できる画面に遷移しました。編集する場合は画面左上のアイコンから編集できます。保存する場合は画面右下の保存アイコンを選択して保存できます。
- 4.保存形式はPDFにして複数写真のPDF化は完了です。Office Lens以外にもPDFを結合するソフトウェアなどもあります。
MacでのPDF結合は以下のリンクへ。
Office Lensの保存したファイルの確認
「Office Lens」を利用して、iPhone/Android、PCで保存したファイルの確認方法を解説します。それぞれ、端末のどこに保存されているか見てみましょう。
保存ファイルの確認方法
- iPhoneやAndroidの場合は、右上の[…]ドロップダウンメニューから[自分のファイル]を選択。
保存したファイルの一覧が表示されました。[…]のメニューから共有や削除、ファイルの場所を確認が可能です。
PC版の「Office Lens」ではアプリを起動した画面右下、[…]からメニューを開き、[最近のアップロード]を選択して確認できます。
保存してないファイルの確認方法
保存していないファイルとは、一時保存されている写真ファイルを指します。スマートフォンアプリでは、[一括モード]で複数写真を撮る場合の一時保存されている写真。PC版の「Office Lens」を利用している場合では、複数写真を撮った際に右上に現れるサムネイルのことを指します。削除をしてしまうと元には戻りません。
PC版の「Office Lens」の画面です。右上に小さな写真(サムネイル)が表示されています。ここから一時保存されている写真を確認、削除や編集もできます。
パソコンからの確認も可能
「Office Lens」では、書類などの文字データをオンラインストレージを通して、パソコンで確認できます。Microsoft OneDriveサービスを利用すれば「Office Lens」からアップロードしたファイルを共有できます。「One Drive」にサインインして共有してみましょう。
文字認識が行われているかも確認
文字認識の確認をしてみましょう。文字認識ができているかをPDF形式のファイルを開いて確認してみましょう。[Ctrl+A]のショートカットキーなどで、確認したい範囲を選択してみましょう。文字の認識ができていれば、文字が色付きで選択されます。
Office Lensで仕事を効率化しよう!
「Office Lens」はOCR機能で写真内のテキストをデータ保存できます。iPhone/Android、PC版のアプリがあり、無料でご利用いただけます。文書をスキャンし、OCR機能でテキストデータ化してPDF形式などで保存できます。写真のスキャン後はデータをトリミング・編集したり、OneDriveに保存して、他端末やPCとの共有も可能です。「Office Lens」を利用して、文書のテキストデータ化を効率化してみましょう。