2019年03月22日更新
iPhoneのSIMロック解除でSIMフリーにする方法とメリットデメリットを解説!
iPhoneをSIMフリーにして利用している方が増えています。『自分のiPhoneもSIMフリーにしたい』『でもよく分からない』『自分にできるか心配』という方の為に、今回はiPhoneをSIMフリーで使う方法やメリットデメリットを詳しく説明します。
目次
- 1iPhoneをSIMフリーで利用するには
- ・SIMフリーとは?
- ・SIMロックを解除とは
- ・SIMロック解除できるiPhoneは?
- 2iPhoneをSIMフリーで利用するメリット
- ・格安SIMで利用料金が安くなる
- ・契約期間の縛りがない
- ・格安SIMの独自サービスがある
- 3iPhoneをSIMフリーで利用するデメリット
- ・通信速度が安定しないことがある
- ・キャリアメールが利用できない
- ・LINEの年齢認証が使用できない
- ・端末の購入代金が高くなる
- 4iPhoneをSIMフリーで利用するためのSIMロック解除方法
- ・店頭で申し込む
- ・電話で申し込む
- ・自分で手続する
- 5iPhoneのキャリア別SIMロック解除方法
- ・NTT docomo
- ・au
- ・SoftBank
- 6iPhoneをSIMフリーで利用しよう
iPhoneをSIMフリーで利用するには
『SIMフリー』『格安SIM』といった言葉は、iPhoneをSIMフリーにして利用したいと思っている方ならよく聞くフレーズです。ここではまずその点について説明します。
SIMフリーとは?
『SIMフリー』とは、キャリア(NTT ドコモ・au・SoftBankなどの通信事業者)の縛りがなく、どのキャリア(通信事業者)のSIMカードでも利用できる状態の端末の事です。皆さんがiPhoneをSIMフリーにして利用したい最大の理由は『格安SIM』での運用です。また海外に長期間滞在して現地のSIMを利用する場合も同様です。
SIMロックを解除とは
NTT ドコモ・au・SoftBankの3大キャリアで契約購入した端末は、契約したキャリアのSIMカードしか利用できないように『SIMロック』がかかった状態になっています。
格安SIMでiPhoneを運用する際に『SIMロック』を解除していないと、iPhoneを契約購入したキャリア系の格安SIMしか利用できません。例えば『auで契約購入したiPhoneは、NTT ドコモ系の格安SIMを利用する事ができない』という事です。
2015年5月より『SIMロック』の解除が義務化され、条件を満たせば端末の『SIMロック』が解除出来るようになりました。この『SIMロック』の解除手続きをする事で、端末が『SIMフリー』状態になり、国内・国外どの通信事業者のSIMカードでも端末に対応していれば利用できるようになります。
SIMロック解除できるiPhoneは?
3大キャリアで販売されたiPhoneでSIMロックが解除できる機種は、2015年5月にSIMロック解除が義務化された後に発売されたモデルで、iPhone 6s・iPhone 6s Plus・iPhone SE・iPhone 7・iPhone 7 Plus・iPhone 8・iPhone 8 Plus・iPhone X・iPhone XR・iPhone XS・iPhone XS MAXです。
端末代金を一括払いで購入すれば即日SIMロック解除ができます。分割購入の場合は契約日から101日で解除可能です。
日本国内で販売されるiPhoneで最初からSIMフリーになっているiPhoneは、Appleの直営店『Apple Store』と『Apple オンライン ストア』で販売されているiPhoneだけです。
iPhoneをSIMフリーで利用するメリット
iPhoneのSIMロックを解除してSIMフリーで利用する一番の理由は『格安SIM』での運用です。ここからはSIMフリーにしたiPhoneを格安SIMで運用した場合のメリットを説明します。
格安SIMで利用料金が安くなる
1つ目のメリットは、やはり格安SIMを利用する通信料金の安さにあります。今は格安SIMカード(MVNO)の通信事業者も多種多様です。データ通信専用のSIMならワンコイン500円台からのプランも多く、音声通話対応のSIMでも1,000円台前半から多数のプランがあります。
また、仕事や旅行や留学などで海外に行く場合にも、現地でSIMを契約して利用できます。この際の注意点として、国や地域によってLTEの対応周波数(バンド)が違います。渡航前にしっかり調べておきましょう。
契約期間の縛りがない
2つ目のメリットは、格安SIMで運用すれば3大キャリアのような2年や4年の長期な契約期間の縛りがない事です。格安SIMは、データ通信専用の契約なら1ヶ月毎に解約できるプランが多く、音声通話対応の契約では最低契約期間が6ヶ月から12ヶ月のプランが多いです。
しかし最近ではこの最低契約期間の縛りがない音声通話対応の格安SIMも出てきて、各社の競争が激化しています。私たちユーザーにとっては選択肢が増えて嬉しい限りです。
格安SIMの独自サービスがある
3つ目のメリットは、格安SIM独自のサービスでしょう。データ通信専用(SMS機能付)プランでは110MB/日・3GB/月から50GB/月でかなり細かく設定があります。音声通話対応プランは5分かけ放題から各社オプションで通話料の割引などがあります。
またSNSアプリや音楽アプリのパケット通信料が無料になるプラン、電力会社系の格安SIMではおうちの電気代とセット割引、大手小売りやEC系格安SIMではポイント増額など様々なサービスがあります。
3大キャリアでも利用料金が安いプランがある
格安SIM各社の台頭により『割高』なイメージが付いてしまった3大キャリアですが、格安SIMに対抗すべく各社2,000円を切った割安な料金プランの提供をしています。
金額だけ見れば格安SIMに負けない料金設定に見えます。しかしこれには『指定オプションサービスの加入』『おうちのインターネット加入』『2年目以降は料金が上がる』など様々な条件がありますので、よく契約内容を確認しましょう。
iPhoneをSIMフリーで利用するデメリット
SIMフリーのiPhoneをお得に運用できる格安SIMですが、料金を安く設定できるのには理由があります。ここからSIMフリーのiPhoneを格安SIMで利用する『デメリット』になる注意点を説明します。
通信速度が安定しないことがある
格安SIMカードの通信事業者は、3大キャリアであるNTT ドコモ・au・SoftBankの【移動体通信事業者・MNO】から通信設備を借りて運営をしています。正式には【仮想移動体通信事業者・MVNO】と言います。自社で基地局や交換機の設備投資がない分、料金を安く設定できます。その関係から、当然3大キャリアの通話・通信を優先して運用されます。
その為、特に朝の通勤時間・昼休みの時間・夜間などの利用が集中する時間帯によっては、通信速度が安定せずに低速になりストレスを感じる事もあります。これは一番の『デメリット』です。ただし、通信速度にこだわらないユーザーは、料金の安さから『デメリット』とは感じないでしょう。
格安SIMの違いで通信速度も変わる
格安SIMの通信事業者・MVNOを選ぶ場合、『どの通信事業者・MVNOを選べばいいか分からない』という方も多いです。ここではあまり知られていないMVNOの違いを説明します。
格安SIMの通信事業者(仮想移動体通信事業者・MVNO)は自社で通信設備を持たずに、NTT ドコモ・au・SoftBankの3大キャリア(移動体通信事業者・MNO)から設備を借りて運営しています。
では現在数百社ある格安SIMの通信事業者(MVNO)のすべてが、直接3大キャリアから設備を借りて運営しているかというと、実はそうではありません。ここで通信品質や速度に影響『デメリット』が出てきます。
格安SIMの通信事業者(MVNO)は、3大キャリアから通信設備を借りて運営していると説明しました。正確には3大キャリアから通信帯域を購入して、自社の契約者に販売しています。ではすべてのMVNOが直接3大キャリアから設備を借りているかというと、実はそうではありません。各MVNOには『レイヤー』と呼ばれる接続方式があります。
3大キャリア | NTT ドコモ・au・SoftBank |
レイヤー2 | OCN モバイル ONE・楽天 モバイル・UQ Mobile・mineo・IIJなど |
レイヤー3 | LINE モバイル・BIGLOBE・DMM Mobile・DTI SIMなど |
レイヤー4 | レイヤー2接続・3接続以外の多数 |
『レイヤー』には2・3・4と区別があり、3大キャリアの通信設備に直接接続しているのは『レイヤー2』のMVNOだけです。『レイヤー3』のMVNOは『レイヤー2』のMVNOから、『レイヤー4』のMVNOは『レイヤー3』のMVNOから、それぞれ通信帯域を購入して契約者に販売しています。
この関係から、『レイヤー2』のMVNOが3大キャリアの通話・通信を優先して運用される為に起こる通信品質や速度低下といった状況があるように、『レイヤー3』『レイヤー4』のMVNOにもそれぞれ影響『デメリット』が出ます。格安SIMを選ぶポイントとして、各事業者の違いを確認してみましょう。
キャリアメールが利用できない
続いての『デメリット』は、SIMフリーのiPhoneで格安SIMを利用すると『@docomo.ne.jp』『@ezweb.ne.jp』『@softbank.ne.jp』といったキャリアメールは使用出来ません。格安SIMの事業者が用意した、又はご自身で既にお持ちのフリーメールを使用します。
銀行のWeb取引など一部のサービスではキャリアメールが必要になる物もあります。またお子様の学校の緊急連絡でキャリアメールが必要なケースもあるようです。しっかりとご自身の利用環境を確認しましょう。
LINEの年齢認証が使用できない
これもSIMフリーのiPhoneで格安SIMを利用する際に注意する重要な項目です。格安SIMではLINEの『年齢認証』ができません。ID検索・電話番号検索ができず、友だち登録にはふるふるとQRコード登録しか使えません。これはかなり不便『デメリット』です。その理由については以下のようにLINEの公式ブログで発表されています。
LINEでは、利用規約で見知らぬ異性との出会いを目的とする利用を禁止していますが、非公認の掲示板などの誰でも利用することができるウェブサイトやアプリにLINEのIDを公開し合って、見知らぬ人とLINEで友だちになるケースがあります。このような利用は、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
そこで、青少年のLINEユーザーの皆さんをトラブルから未然に守るため、KDDI・NTTドコモ・ソフトバンクモバイルと協力し、18歳未満の方はLINEのID設定およびID検索を利用することができないよう部分的な機能制限を実施します。
18歳未満のユーザーを様々なトラブルから保護する為です。格安SIMで年齢認証に対応している通信事業者はLINE モバイルとY!mobileだけです。
端末の購入代金が高くなる
これまで3大キャリアでiPhoneを契約購入すると、月々割など各キャリアで手厚い割引サービスを受けられました。この恩恵を受けて本体代金を半額前後で利用している方もいます。さらに3大キャリア間でMNPで乗り換えると、端末代金が0円や1円といった金額での契約もできました。格安SIMとは明確に端末料金の差が出て、かなり『デメリット』でした。
3大キャリアでもiPhoneが高くなる
しかし、3大キャリアの過激な値引き競争に、総務省の指導が入りました。今まで家電量販店の携帯コーナーや街のショップなどで目にしていた『本体0円+●万円キャッシュバック』といった案内が徐々になくなりました。今後は端末代金と通信料金の完全分離化で、3大キャリアでは端末代金は実質値上げになります。
iPhoneをSIMフリーで利用するためのSIMロック解除方法
ここでは皆さんが購入したiPhoneのSIMロックを解除する各種手続き方法を説明します。
店頭で申し込む
多くの方が一番利用する方法は、店頭での申込でしょう。NTT ドコモ・au・SoftBankの全国の各ショップの店頭で、購入したiPhoneのSIMロックの解除手続きができます。家電量販店の携帯コーナー等は契約変更などの手続きに対応していません。この場合、事務契約手数料として3,000円(税別)が発生します。混雑時は待ち時間が長いですが、手続き自体はすぐに終わります。
電話で申し込む
続いて多い方法は、コールセンターへの電話での申し込みです。しかし、電話でのSIMロック解除の申し込み手続きはNTT ドコモしか対応していません(2015年5月以降に発売された機種に限る)。この場合も、事務契約手数料3,000円(税別)が発生します。
自分で手続する
ちょっと難しそうに思うかもしれませんが、自分でインターネットからSIMロック解除の手続きをする方法が一番早くてお得です。インターネットから申し込みの場合、店頭や電話での手続きと違いスタッフが対応しませんので、事務契約手数料は無料です。PCやiPhone(スマホ)から申し込みができます。
iPhoneのキャリア別SIMロック解除方法
NTT docomo
NTT ドコモだけは3大キャリアの中で『店頭』『電話』『ネット(PC)』での手続きができます。手続きの方法は以下のリンクを確認して下さい。
au
auでは『店頭』『ネット』での手続きができます。手続きの方法は以下のリンクを確認して下さい。
SoftBank
SoftBankも『店頭』『ネット』での手続きができます。手続きの方法は以下のリンクを確認して下さい。
iPhoneをSIMフリーで利用しよう
今回は購入したiPhoneをSIMフリーにする方法と、利用する際のメリット・デメリットについて説明しました。今回説明した内容を参考に、iPhoneをSIMフリーにして自分に合った契約・手続きをすれば、今まで3大キャリアで契約していた料金を大幅に節約できるケースもあります。ご自身の利用状況を良く確認して高額な通信料金から卒業しましょう。
今回の記事は2019年3月現在の各キャリアや通信事業者の規定に沿って説明しています。ご自身の契約内容等は都度ご契約の通信事業者で確認をして下さい。