2019年04月14日更新
iPhoneの容量を増やす3つの方法!空き容量不足を解消する!
iPhoneの残り容量が不足して困る、というのは「iPhoneあるある」のひとつです。しかし、残り容量が少なくなってからあわてて空き容量を増やすのは、なにかと面倒なものです。そこでストレージ容量の少ないiPhoneの空き容量を増やす、3つの方法をお教えします。
目次
iPhoneの容量を増やす前にストレージの状況を見る
iPhoneの容量が不足して、あわててストレージの空き容量を増やすために、データを消したりアプリを消去したりするのは、正直面倒なものです。しかも一時的に空き容量を増やすことができても、根本的な解決ではないために、またしばらくすると二度三度と同じことを繰り返さなければなりません。
そこで、iPhoneのストレージの容量不足を解決し、根本的にiPhoneの空き容量を増やす、3つの方法をお教えします。しかし、この方法を使う前に、まずはiPhoneのストレージがどれくらい使われているかを確認してください。
そのためには、まず「設定」を起動し、「一般」を選んだのち、「iPhoneストレージ」を選択します。
ストレージの使用状況で重たいデータを確認する
「iPhoneストレージ」の中身が表示されたら、どの項目がストレージの容量を食っているかを確認してください。各項目の中身については以下に記します。
- App……インストール済みのアプリとそのデータ
- 写真……写真App内の写真やスクリーンショット、動画
- メディア……音楽やビデオ、Podcastなどのコンテンツや着信音、アートワークなど
- メール……メールApp内のメールと添付ファイル
- Apple Books……ブックApp内のブックやPDF
- メッセージ……メッセージApp内のメッセージとそれに付随したファイル
- iCloud Drive……iCloud Driveからダウンロードした各種コンテンツ
- その他……システムファイルやソフトウェアアップデート、キャッシュされたファイルやログなど
また、スクロールするとアプリがiPhoneの容量を食っている順に並んでいます。
多くの場合、iPhoneの容量を消費して空き容量不足にしているのは、アプリとそのデータ、iTunesやミュージック経由の音楽やビデオ(含む映画)、そして写真と動画の各データです。逆に言うと、この3つが占める容量さえ削減できれば、空き容量を増やせてiPhoneの容量不足が解消できるというわけです。
そこで、これらの情報を踏まえて、この3つの分野に絞ってデータを削減しiPhoneの空き容量を増やすことにします。
iPhoneの容量を最も簡単に増やす方法
まずはiPhoneの空き容量を増やすために一番簡単な、アプリを「取り除く」方法から始めます。注意してほしいのは、この方法ではアプリを「削除する」のではなく「取り除く」ということです。
アプリを削除せずにストレージに空きを作る設定方法
アプリを「取り除く」には、冒頭で開いた「iPhoneストレージ」の「おすすめ」にある「非使用のAppを取り除く」の「使用」をタップします。
これを選択すると、空き容量が不足したときに、自動的にあまり使われていないアプリ本体を「取り除く」ようになります。ちょっとわかりにくいですが、「iPhoneストレージ」の表示における「App」とは、App Storeからダウンロードできるアプリ本体と、そのアプリがiPhone上で動作した結果作成する「書類とデータ」に分かれます。
さきほどの「iPhoneストレージ」にあるアプリの一覧からアプリ(ここではDQXツール)を選ぶと、「Appのサイズ」と「書類とデータ」のサイズが表示されます。「Appのサイズ」がアプリ本体のサイズで、「書類とデータ」がそのアプリが作成したか、ネットからダウンロードした(電子書籍アプリなら電子書籍など)データです。
この画面で「Appを取り除く」を選ぶとアプリが取り除かれ、「Appのサイズ」138.3MBの容量が空きます。しかし「書類とデータ」が残っていますので、アプリを再ダウンロードすればなにごともなかったかのよう利用を続けられます。
もし、このとき「Appを削除」を選ぶと、「Appのサイズ」と「書類とデータ」の両方が削除され330.7MBの容量が空きますが、代わりにアプリを再ダウンロードしても元通りにはならず、1からそのアプリを利用開始しなければなりません。
つまり、「Appを取り除く」「非使用のAppを取り除く」という状態は、一時的にアプリ本体をApp Storeに預けてあるだけ、と考えるといいでしょう。そのためiPhone上にアプリのアイコンは残り続けます。ただし、そのアプリのアイコンには名前の頭にクラウドからダウンロードが必要であることを記す雲状のマークがつきます。
このように、ワンタップで空き容量が不足したときに、空き容量を作ってくれる便利な「非使用のAppを取り除く」機能ですが、いかに記す3つの注意が必要です。
- iPhoneのシステムが「空き容量が不足している」と判断するまでアプリは取り除かれない
- 取り除かれたアプリを利用する際には再びアプリをインストールする必要がある
- 再インストールには時間とデータ転送のコストが必要となる
この方法は、こうしたちょっとした不便と、空き容量の確保のバーターとなります。
音楽データを整理してiPhoneの容量を増やす
アプリの整理に目処がついたところで、次に整理するのは音楽データです。iPhoneは元々iPodから発展したこともあり、iPhoneユーザーのほとんどはiPhoneで音楽を聴く習慣があります。そのためiPhone中の音楽データが容量を圧迫しがちです。しかし、ストリーミングの音楽アプリを使うことで、iPhoneの中の音楽データを削除して容量を解放できます。
ストリーミングアプリを活用して容量を増やす方法
iPhoneでストリーミングミュージックといえばApple Musicです。そこで、まずはApple Musicを使って空き容量を増やす方法をお伝えした上で、もうひとつ人気のストリーミングの音楽アプリ、Spotifyを使う方法もお教えします。
Apple Musicを利用して容量不足を解決
Apple Musicに登録することで、iPhone内に自分の手持ちの音楽データを登録しておく必要はなくなります。Apple Musicで聴けない曲以外はすべて削除すれば、iPhoneの空き容量が数GBから数十GB増えます。
ただし、なにも考えずにApple Musicを使い続けていると、ストリーミングのキャッシュがどんどん溜まっていきます。そうなるとまた容量不足になりますので、そうならないために、Apple Musicのキャッシュに上限を設定します。
そのためにはまず「設定」を立ち上げ、「ミュージック」を選び、「ストレージを最適化」を選択します。そして「ストレージを最適化」をオン(緑色)にしたのち、「最小限の容量」の項目から「なし」か一番少ないものをタップします。
これでApple Musicを聴いても、ストレージの容量が自動的に消費されることがなくなります。ただし、その代わりに1曲聴くたびに音楽データをダウンロードしますので、データ転送量が発生します。キャリアの通信量に余裕がある場合は問題ありませんが、そうでない場合はコストアップにつながる可能性があります。
またApple Musicは3か月間の無料トライアルが可能とは言え、個人使用で月額980円(税込・2019年4月現在)が必要な有料サービスです。データ転送量のことも合わせて、空き容量を金で買っている、ということを忘れないでください。
Spotifyを利用して容量不足を解決
iPhone内の音楽データを削除してストリーミングサービスを使うのであれば、Spotifyも有力な候補です。月額980円(税込・2019年4月現在)という価格もApple Musicと同じですし、音楽を聴き続けているとキャッシュが貯まってしまうという点も同じです。
ただし、Apple Musicのようにキャッシュの上限を定めることはできず、キャッシュが貯まったときに毎回手動でキャッシュを削除するしかありません。キャッシュを削除するには、まず「Spotify」を立ち上げ、「Home」画面右上の歯車アイコンの「設定」ボタンをタップします。そして「ストレージ」を選び、「キャッシュを削除する」を選択します。
これでキャッシュが削除され、空き容量を確保できます。ただし、キャッシュがなくなれば新たに1曲聴くたびに音楽データをダウンロードしますので、データ転送量が発生するのは、これまたApple Musicと同じです。キャリアの通信量の残量には注意するようにしてください。
画像データを整理してiPhoneの容量を増やす
多くの人にとって音楽データ以上にiPhoneの容量を消費しているのが写真や動画のデータです。ここでは音楽データ同様に、画像データをクラウドストレージサービスにコピーして、iPhoneの中から削除することで、空き容量を増やす方法をお伝えします。この方法でiPhoneの空き容量が数十GBから最大100GB以上増えます。
ただし、iPhoneの写真をどのクラウドストレージサービスに逃がすかについてはいくつもの候補があります。今回はその中から、一番楽にiPhoneとつながるiCloudを使う方法と、ほぼ無料で写真と動画をクラウドに預けられるGoogleフォト(Google Photos)を使う方法をお教えします。
iCloudを活用して容量不足を解決
iCloudを使って、iPhone内の写真をすべてクラウド上のiCloudにアップロードし、iPhoneから写真や動画を削除すれば、一気にiPhoneの空き容量を確保できます。方法も簡単で、冒頭で記した「iPhoneストレージ」上で、「iCloud写真」の「使用」を選ぶだけです。
これだけで、iPhone内の写真や動画をすべてiCloudにアップロードしてくれて、iPhone内の写真や動画の画質を落としてサイズを小さくし、iPhone内の空き容量を増大化してくれます。
iPhone内の写真や動画の画質が落ちることについて不安を感じる人もいるかもしれませんが、実際に詳しくその写真や動画を見ようとすると、自動的にクラウド上からオリジナルのデータをダウンロードしてくれますので、問題なくキレイな写真や動画を見ることができます。
ただし、その際にはアップロードとダウンロードの通信が発生します。Wi-Fi環境下ならともかく、そうでない場合はオリジナルのサイズの大きい画像や動画をネットとやり取りすることになりますから、かなりのデータ転送量が発生します。
それに加えて、iCloudに写真を保存するのであれば、iPhoneのバックアップのことも考えあわせると、最低でも月額400円(税込・2019年4月現在)の200GBの有料プランを利用することになります。前章の音楽のストリーミングサービスと合わせると、毎月1,400円必要となる計算です。データ転送量によっては、これに通信費も追加される可能性があります。
ただし、iCloudによる写真の自動共有機能は非常に便利で、月400円の価値は十二分にあるのも事実です。あなたの財布事情と合わせて検討してください。
Google Photosを利用して容量不足を解決
もし月400円を惜しむのであれば、iCloudではなくGoogleフォト(Google Photos)の使用をおすすめします。iCloudのように、アップロードした写真や動画を自動的に置き換えてiPhoneの容量を節約してくれはしませんが、Googleフォトにアップロードした写真を手動で削除することでiCloud以上にiPhoneの空き容量を増やすことができます。
Googleフォトを無料で利用するには、iPhoneにGoogleフォトをインストールし、「フォト」の「≡」アイコンの「メニュー」ボタンを選択し、「設定」を選び、「バックアップと同期」をタップします。
その上で「アップロードサイズ」を選択し、「高画質(無料、容量無制限)」をタップします。
これにより、iPhoneで撮影した写真や動画が無料で無制限にGoogleフォトにアップロードされます。通信費を抑えたいのであれば、同じく「バックアップと同期」の画面で「モバイルデータ通信を使用して写真をバックアップ」と「モバイルデータ通信を使用して動画をバックアップ」のスイッチをオフ(白色)にしておきます。
この「高画質〜」というオプションでは、iPhoneで撮影した写真であればそのサイズのまま、1080pのHD動画であればやはりそのサイズのままで、無制限に無料でGoogleフォトに保存されます。ただし、若干圧縮がかかりますので、まったくそのままのデータではなくなることに注意してください。
こうしてGoogleフォトにアップロードしたところで、空き容量を作るためにiPhone上の写真を削除します。そのために「Googleフォト」を立ち上げ、「フォト」タブで「空き容量を増やす」を選択します。すると確認画面がポップアップしますので「削除」を選ぶと、アップロード済みの写真や動画が削除され、iPhoneに空き容量が生まれます。
ただし、iCloudと違って使用料はかからないとはいえ、写真や動画を見直そうとするとやはりデータ転送が発生しますので、通信費を余計に払わなければいけない可能性は存在しますので、そのことは忘れないでください。
iPhoneの容量を増やすにはこの3つがおすすめ
以上、iPhoneの空き容量を増やすために、3つに絞って方法をお伝えしました。この方法を使えば、64GBのiPhoneであっても空き容量は十分に確保できることでしょう。ただし、その代わりにデータ転送量が増えたり、再ダウンロードの待ち時間が必要になったり、有料サービスを利用しなければならなくなったりします。
利便性とコストを秤にかけて、あなたに最適な方法を選択してください。