グローバルIPアドレスの確認方法!プライベートIPとの違いや調べ方を解説!
インターネットでは、パケット(荷物)と呼ばれるデータが、ネット上の住所であるグローバルIPアドレスを確認して運ぶという方法が採られています。本記事では、このグローバルIPアドレスの確認方法や動的・固定IPアドレスの違い、プライベートIPとの違いをお伝えします。
目次
グローバルIPアドレスの確認方法が知りたい!
インターネットでは、さまざまな端末やサーバー同士でデータがやり取りされています。このデータが間違いなく相手に届くように、データは「パケット(荷物)」という形にまとめられ、そこに発信元と送付先の住所に当たる「IPアドレス」が記されます。それぞれのパケットは、このIPアドレスを頼りに、目的の端末・サーバーに転送されます。
したがって、データを受け取る際には自分のIPアドレスが必要になりますし、そのデータが何処から送られてきたかを確認するにもIPアドレスを知る必要があります。そのため、インターネットの利用で何か不都合が起きた時には、自分のIPアドレスを確認したり、相手のWebサイトやメール発信元のIPアドレスを調べたりしなければならないことがあります。
今回は、そんな時のためにグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの確認方法をお教えします。
IPアドレスとはパソコンに与えられた識別番号
IPアドレスとはインターネットにおける住所にあたる、識別番号のことです。その中でも直接インターネットに繋がっている機器に与えられるIPアドレスのことをグローバルIPアドレスと呼び、インターネットに直接繋がっていないケーブルやWi-Fiで繋がったLAN環境下のIPアドレスのことをプライベートIPアドレスと呼びます。
さきほどの住所のたとえでいえば、おなじ住所に住んでいても、家族全員が別々の名前を持っていて、別々に手紙が届くように、ルーターなどでグローバルIPアドレスを共通に利用していても、その中ではプライベートIPでそれぞれの端末に求めるデータが届くようになっているのです。電話でいえば、外線と内線にたとえることもできるでしょう。
プロバイダと契約して取得する
インターネットは、ただケーブルやSIMでつながればアクセスできるものではありません。プロバイダ(正式にはインターネットサービスプロバイダ)と契約して、グローバルIPアドレスを取得することで、はじめてインターネット上にパケットを流したり受け取ったりすることができるのです。
プロバイダからグローバルIPアドレスを取得しないと、住所不定の人が手紙を受け取れないように、インターネットのパケットを受け取ることができません。携帯電話などでも回線契約の際に、ネット利用のための各キャリアとプロバイダ契約が交わされており、これによってスマホでのインターネットアクセスが可能となっているのです。
グローバルIPアドレスの特徴
先にも記しましたが、IPアドレスにはグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスがあります。このうち、グローバルIPアドレスについて説明します。
グローバルIPアドレスの種類
グローバルIPアドレスには、動的IPアドレスと固定IPアドレスのふたつがあります。通常の家庭や携帯電話では動的IPアドレスが使われ、自分でサーバーを建てるなどのビジネス・法人用には固定IPアドレスが使われます。
動的IPアドレスについて
プロバイダから割り当てられる動的IPアドレスは、プロバイダ側で定期的に変更されたり、モデム(ルーター機能を持つモデムも含む)の電源を入れ直すことで変わったりします。その都度プロバイダの都合でIPアドレスが振り直されるので、動的IPアドレスと呼ばれます。その時取得している動的IPアドレスは、コマンドなどを使って自分で調べられます。
固定IPアドレスについて
一方、固定IPアドレスの場合はプロバイダ側からIPアドレスが振り直されることはありませんし、モデムの電源を入れ直してもIPアドレスは変わりません。そのため、外部からは常に同じIPアドレスでアクセスが可能となります。
会社のメールサーバーやWebサーバーなどがそれに当たり、これらサーバ用に固定IPアドレスを取得しなければ、Webサイトやメールサーバーを安定して運用できません。もちろん自分でこうしたサーバーを立てる場合も、同様に固定IPアドレスを取得する必要があります。
グローバルIPアドレスの確認方法
それでは、ここからはグローバルIPアドレスの確認方法をお伝えします。ただし自分のグローバルIPアドレスの確認方法とWebサイトなどのグローバルIPアドレスの確認方法は異なりますし、自分のグローバルIPアドレスにしても、モデム直結やSIMカードで直接インターネットに接続しているのか、ルーター経由なのかによっても確認方法が変わります。
以下にそのそれぞれについて、グローバルIPアドレスの確認方法をお教えします。
自分のパソコンのグローバルIPアドレスを確認する
まずは自分のパソコンが繋がっている、IPアドレスの確認方法です。ルーターを経由せずにインターネットに繋がっている場合はコマンド一発で調べられますが、ルーターを経由している場合はコマンドだけでは自分のグローバルIPアドレスを確認できません。
その場合は、ルーターの設定画面からルーター経由で繋がっているモデムのグローバルIPアドレスを確認するか、サイトにアクセスして、そのサイトがどのグローバルIPアドレスからアクセスされたかを返してもらう必要があります。
方法1:ルーターなしの場合(コマンドで調べる)
Windows10の場合、パソコンがモデム直結、あるいはSIMで直接インターネットに繋がっている場合、以下の方法でグローバルIPアドレスを確認できます。
- Windowsボタンをクリックして「cmd」で検索
- 表示結果から「コマンドプロンプト」を選択して起動
- コマンドプロンプトが起動したら、コマンドラインに「ipconfig」と入力
その結果、表示されるIPv4アドレスがグローバルIPアドレスです。
方法2:ルーターありの場合(設定画面から調べる)
ルーターを利用している場合は、先のコマンドではグローバルIPアドレスまで確認できません。そこで、ルーターの向こう側でグローバルIPアドレスを使ってインターネットとやり取りしているモデムの設定画面にアクセスする必要があります。これについては、使用しているモデムによって方法が異なりますので、各モデムの取り扱い説明書を確認してください。
それが面倒ならば、次に示す方法をおすすめします。
方法3:ルーターありの場合(サイトから調べる)
ある種のサイトでは、そこにアクセスすることで上図のようにアクセス元である自分のグローバルIPアドレスを取得できます。その際、ブラウザが送るOSやブラウザ、表示画面などの情報も確認できます。下に今回使ったサイト、CMANへのリンクを記しておきます。
特定のサイトのグローバルIPアドレスを確認する
先ほど自分のグローバルIPアドレスを確認したCMANでは、ほかのサイトのグローバルIPアドレスを確認することもできます。この場合は、まず下のリンクからCMANのトップページにアクセスし、「サーバ監視/ネットワーク監視」を選びます。
そして画面左の「ドメイン/IP検索」を選択します。
画面が切り替わったら、グローバルIPアドレスを調べたいURLを入力し、「無料でご利用いただけますが「ご注意・制約事項」を確認ください」の項目にチェックを入れ、「管理情報照会実行」を選択します。
すると、「入力の逆引きまたは正引き」の欄にグローバルIPアドレスが表示されます。なお、その下の利用者情報の欄に、自分のグローバルIPアドレスも表示されます。
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違い
先に軽くお伝えしたように、プライベートIPアドレスはルーターの下のLAN環境で各パソコンや端末に割り振られたIPアドレスのことで、ローカルIPアドレスとも呼ばれます。グローバルIPアドレスを元にモデムにまで届いたパケット(データ)は、このプライベートIPアドレスに従って、今度はLANの中の各端末に届けられます。
プライベートIPアドレスの特徴
プライベートIPアドレスにも、グローバルIPアドレス同様に動的IPアドレスと固定IPアドレスが存在します。LANに繋がっている端末は、再起動したり電源を入れ直したりする度にルーターから動的IPアドレスを割り振られます。しかし、どのパソコンからも共通してアクセスしたいプリンタなどには固定IPアドレスを設定することも可能です。
固定IPアドレスを設定した端末は、LANに対する固有番号であるMACアドレスによって同定されるので、電源を入れ直しても同じIPアドレスが割り振られるようになります。
プライベートIPアドレスの確認方法
Windows10でプライベートIPアドレスを確認するには、「グローバルIPアドレスの確認方法」の章の「自分のパソコンのグローバルIPアドレスを確認する」の節の「方法1:ルーターなしの場合(コマンドで調べる)」の項でお伝えした「ipconfig」を使う方法を使います。
ルーターなしの場合はグローバルIPアドレスが表示されたIPV4アドレスの部分に、今度はプライベートIPアドレスが表示されます。
自分のPCのグローバルIPアドレスを確認してみよう
以上、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの簡単な説明から、その調べ方までを説明しました。インターネットやLANの接続で問題が生じた場合は、このふたつのIPアドレスが確認できないと話荷ならないのが普通です。トラブルが起きた時はもちろん、トラブルに陥る前にもときおりは各IPアドレスを確認しておくことをおすすめします。