nanacoポイントの還元率が7月から半減して改悪されてしまいました。7Payの導入が改悪の理由でしたが、7Payが廃止された現在、nanacoポイントの改悪の現状はどのようになっているのでしょうか。この記事では現状についてお伝えします。
nanacoに限らず、電子マネーを利用する一つのモチベーションというのは、利用すればするほどお得なポイントが付与されるということです。電子マネーを選ぶ基準をポイントの還元率で見ている、という人もいるくらいです。
電子マネーを利用する人を増やすためにとても重要なポイントですが、nanacoでは7月からポイント還元率が半減するという改悪が生じたと話題になっています。この記事ではnanacoポイントが半減して改悪された理由や、今後の見通しなどについて解説します。
nanacoポイントは今までは、セブンイレブンやイトーヨーカドー、ヨークマート、デニーズなどのセブンイレブングループのお店で利用すると、200円につき2ポイントのnanacoポイントが付与されていました。還元率でみると1%の還元率です。
電子マネーを利用する上で、1%のポイント還元率というのは決して悪くはない数字でした。ところが2019年4月に突然、7月から200円のnanacoの利用につき1ポイントのポイント付与に半減させるといきなりアナウンスされたのです。還元率でいえば1%の還元率だったnanacoポイントがいきなり半減して0.5%になってしまいました。
いったいその理由とはどのようなものだったのか見ていきましょう。
nanacoポイントの還元率が改悪された理由には次のようなものがありました。
2019年7月にセブンイレブングループが何を計画していたのかといえば、7Payの導入でした。nanacoカードやおサイフケータイを持たない人でもスマホアプリだけで決済ができる新しい電子マネーの7Payが、7月に導入されたことは記憶に新しいことです。
セブンイレブングループでは、7Payを導入するにあたって、nanacoポイントのポイントプログラム自体も変更する予定でした。実際に7月から7Payが導入されたことで、nanacoのポイントプログラムも大きく変更されて、nanacoポイントの付与は還元率が半減となる改悪になったのです。
ただし、単にnanacoポイント付与を半減する改悪では利用者が離れていってしまいます。セブンイレブングループでは、単なる改悪ではなく、7Payの利用者が増えるようにポイントプログラムを変更しました。
7Payアプリでの支払いを行うことによって、nanacoポイントは半減しますが、nanacoポイントの他にセブンマイルも200円につき1ポイント付与されるようにしたのです。
7Payで200円支払えば、nanacoポイントを1ポイント、セブンマイルを1ポイント付与される、という仕組みにすることで合計2ポイントと今までの還元率とは変わらない運用をするはずでした。
予定していた通り、セブンイレブングループではnanacoポイントの還元率の変更が2019年7月から始まりました。nanacoポイントの半減も同時に行われましたが、7Payへの支払い方法へ移行した人には特に不利になることはないはずだったのですが、ご存知の通りその後とんでもない事態になったのです。
7Payが7月から運用を始めたのですが、ニュースでも盛んに報じされた通り、7月1日に7Payが始まって翌日には不正利用が発覚しました。7Payへのチャージに二段階認証を導入しなかったことで、7PayのIDとパスワードだけではなくチャージ用のパスワードまで破られてしまい、800人にも及ぶ被害者に4,000万円近い被害を出してしまいました。
そして、7月3日には7Payへのチャージが停止、4日には新規入会を停止、そして8月に入り9月末での7Payの廃止がアナウンスされています。7Payの導入によりnanacoポイントを半減させて、セブンマイルとの同時付与に転換しようとしていたセブンイレブングループの計画が全て崩れてしまったのです。
8月1日に7Payの廃止についての記者会見がセブンイレブングループによって行われました。その時に記者からは現在半減させているnanacoポイントのポイント付与についても質問が出ましたが、今後検討するとのことで、今後の見通しは立っていません。nanacoポイントの今後は全く見通しが立っていないというのが2019年8月の現状です。
ただし、セブンイレブングループも手をこまねいているばかりではありません。とりあえずのnanacoのユーザー救済策が次のように出されています。
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