Eメールの送信フォームには、TO・CC・BCCという3つのメールアドレス入力欄があります。それぞれの意味を正確に理解せずにメールを送信していると、後でトラブルの原因になりかねません。TO・CC・BCCの違いや具体的な使い分け方をわかりやすくまとめました。
インターネットを経由してテキスト・画像・動画データなどを送受信できるEメールは、SNSが普及している現代でもなお重要な情報伝達ツールの一つです。
特に、上司・同僚・お得意様とパソコンやスマートフォンで連絡を取り合うビジネスシーンでは、メールによるやり取りが常識とされています。
しかし、使い方を正確に理解した上でメール機能を利用している方はそれほど多くありません。
メールを送る時に「TO(宛先)」欄に相手のメールアドレスを入力すれば良いという使い方は知っていても、その下に配置されている「CC」や「BCC」欄が何を意味するのか知らない新入社員が少なくないのが実情です。
TO・CC・BCCとは何か?TO・CC・BCCの違いは?
ここでは、実際に複数のメールアドレスを使ってTO・CC・BCCでメールを送信・返信した際の違いを比較し、それぞれの意味について詳しく解説していきます。
「TO」とは、日本語で「~の方へ」を意味する英語の「to」のことで、メ-ルを届けたい相手のメールアドレスを入力する項目です。ハガキや封書における「宛先」と同義です。
ただしEメールの場合、TO(宛先)欄に複数のメールアドレスを記入して大多数のユーザーに一斉送信することも出来ます。その場合は、各メールアドレスを半角コンマ(,)で区切ります。
メールを送信する際には、TO(宛先)欄に最低でも一つのメールアドレスを入力しなければなりません。TO(宛先)欄が空欄だと送信時にエラーになります。
「CC」とは「Carbon Copy(カーボンコピー)」の略で、日本語に訳すと「複写」という意味です。
CC欄にメールアドレスを入力すると、TO(宛先)だけでなくCCに設定したメールアドレスにもそのメールが同時に送信されます。(半角コンマで区切れば、CC欄に複数のメールアドレスを設定する使い方も可能。)
なお、TOやCCでメールを一斉送信すると、各受信者は送信者だけでなく他の受信者のメールアドレスも全て確認・共有することができます。
一方「BCC」とは「Blind Carbon Copy(ブラインドカーボンコピー)」の略で、日本語に訳すと「見えない複写」という意味です。
BCC欄にメールアドレスを入力すると、TO(宛先)だけでなくBCCに設定したメールアドレスにもそのメールが同時に送信されます。(半角コンマで区切れば、BCC欄に複数のメールアドレスを設定する使い方も可能。)
一見CCと同じに見えますが、BCCに入力したメールアドレスは各受信者に一切通知されません。BCCを利用すると互いの受信者の情報を隠した状態でメールを一斉送信できる点にCCとの違いがあります。
Microsoftの電子メールサービス・Outlookのアカウントを使って、TO・CC・BCCで実際にメールを送った際の違いを具体的に比較してみましょう。
TO(宛先)としてメールを送られた相手には、上の画像のような状態でメールが届きます。送信者・TO・CCのメールアドレスが全て表示されていますが、BCCのみ表示されていません。
「返信」を選択すると、送信者のメールアドレスが返信先になります。
「全員に返信」を選択すると、送信者・他のTO・CCに設定されているメールアドレスが返信先になります。BCCのメールアドレスには返信されません。
CCとしてメールを送られた相手には、上の画像のような状態でメールが届きます。送信者・TO・CCのメールアドレスが全て表示されていますが、BCCのみ表示されていません。
「返信」を選択すると、送信者のメールアドレスが返信先になります。
「全員に返信」を選択すると、送信者・TO・他のCCに設定されているメールアドレスが返信先になります。BCCのメールアドレスには返信されません。
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