MacOSのアップデートができない、失敗する場合の対処法を説明します。不具合が生じたら、セーフモードで起動したり再インストールや最終手段としてバックアップを取ってクリーンインストールもあります。MacOSがアップデートできないときの対処方法をまとめてみました。
MacOSのPCを使っている人は、定期的にMacOSをアップデートしなければなりません。ところが、いざアップデートしようとすると不具合があってできなかったり、最後まで上手くいかなくて失敗してしまうこともあるのです。このような時にはどうしたら良いのでしょうか。
MacOSを使っていて、頻繁にアップデートのお知らせがくるのを経験した人は多いでしょう。そして面倒と思いながらも、アップデートをため込んでしまうと不具合が生じるのは目に見えていますので、いそいそとアップデートに取り組むのです。ところが、一発で上手くいってくれれば御の字なのですが、失敗して一向に上手くいかないことがあります。
こうなってくると精神的にもきつくなってきます。最悪の場合、全ての蓄えを失うことも想定されますので、アップデートに際しては必ずバックアップをとっておくようにしましょう。
MacOSのアップデートができない場合や失敗した時には、成功するまでしつこく手をかえ品を変えてトライしてみなければなりません。まずはセーフモードでアップデートすることから始めて、それでも上手くいかなければ次の手段に進みます。このようにして次々とトライをしていって、最終的にはMacOSのクリーンインストールという手段があります。
もっとも不具合が重なり失敗を続けて、クリーンインストールまで行きたくないでしょうから、それまでのどこかでアップデートが成功するのを期してトライするしかありません。
MacOSをアップデートできない状態になったら、青ざめてしまうかも知れません。しかしそのような場合こそ落ち着いて、順番に対処していきたいものです。対処法を1番から5番まで紹介しますので、失敗しても最後まで諦めずにトライしましょう。
対処法の最初はセーフモードを利用することです。まずは現在使っているアプリケーションなどを全部切ってから、電源を切ります。電源を切らないとセーフモードにできないのです。次に再起動をしますが、やり方はmacOSのShiftキーを長押ししながら再起動します。やや待ってmacOSが正常に立ち上がったのを確認したらShiftキーから手を離すのです。
そうするとセーフモードが起動され、セーフモード画面が表示されますので、その画面の中からApp StoreをクリックしMacOSのアップデート項目を選択します。セーフモードはPCに不具合やトラブルが発生した場合の診断用の起動モードなので、必要最小限のドライバや機能以外は無効になっています。
セーフモードは必要最小限の機能しか立ち上がっていません。従って意図しないサービスプログラムの起動も行われないので、スパイウェアやマルウェアなどの自動的に立ち上がってしまって、通常モードでは削除できないファイルもセーフモードでなら削除が可能となります。
対処法のその2はNVRAM・PRAMを消去するという方法です。このNVRAMというのは不揮発性ランダムアクセスメモリのことで、MacPCが迅速にアクセスできるようにするために一定の設定情報を記憶しておく小容量のメモリとなります。さらにPRAM(パラメータRAM)にも似た情報が保管されています。
ちなみにNVRAMに記憶されている設定に関する情報は、画面解像度、音量、時間帯、選択起動ディスク、最近発生したカーネルパニック情報などです。これらの設定情報に関係して不具合やトラブルが発生していれば、NVRAMおよびPRAMをリセットしてしまえば、問題を解決できる可能性があります。
このやり方は、まずMacOSをシステム終了した後に電源を入れて、すぐに4つのキーすなわちoption+command+P+Rのキー全てを同時に押して20秒弱で手を離すのです。Macの起動ができたらシステム環境設定を開いてリセット済みの設定内容を調整します。
対処方法の3番目は、キャッシュを消去する方法です。キャッシュというのは受信データを一時的にPCに溜めておく機能によって少しずつ蓄積されてしまったデータのことです。これが溜まり過ぎるとシステムのパフォーマンスに悪影響を及ぼして不具合を生じてしまいます。そのためこの不要なキャッシュを削除してキレイにしようというものです。
ただしファイル等の重要なデータは削除をしませんので大丈夫です。やり方は、MacOSの電源を切り次ぎに再起動に入ります。Command+Rのキーを同時に長押しすると再起動します。次にターミナルを起動させ、SIP設定解除を実行しましょう。これはターミナルからcsrutil statusを実行しSIP設定を確認してからcsrutil disablよりSIP設定を解除します。
ここまできたら次に再起動をクリックします。さらにFinderのアプリケーションを起動しFinderからキャッシュ消去をクリックします。次に改めてターミナルを起動し、無効化していたSIP設定を有効化し、MacOSのアップデートを実施してみましょう。
対処法の4番目は復元システムから再インストールをするというものです。この場合も最初はMacOSの電源を切り、次に再起動をします。再起動をするにはCommand+Rのキーを同時に長押しするのです。再起動したらMacOSユーティリティが表示されますので、「MacOSを再インストール」を選択して、新バージョンのシステムを再インストールします。
ここでMacOSをアップデートの前の状態に戻したい場合は、「Time Machineバックアップから復元」を選択しましょう。この方法ならば以前のバックアップ状態に戻せます。
対処方法の1番から4番まで紹介しました。再インストールまでやってみて上手くアップデートできていれば良いのですが、もしも依然として不具合が解消せず上手くいっていない場合は、最後の手段を取ることになります。ただしこれをするとデータがきれいさっぱり消去されてしまうので、事前のバックアップが必要です。
1 / 2
続きを読む