現行のiPad Proには11インチモデルと12.9インチモデルがあります。このうち小ぶりのiPad Proは、9.7→10.5→11インチと次第に大型化しています。この最新11インチモデルの魅力を、12.9インチモデルと、前モデルとの対比でお伝えします。
本記事ではiPad Proの最新モデルであるiPad Pro 11インチモデルの魅力を紹介すべく、iPad Pro 12.9インチモデルとの対比と、前モデルのiPad Pro 10.5インチモデルとの対比を行った上で、あらためてiPad Pro 11インチモデルとiPad Pro 12.9インチモデルのおすすめユーザーをお教えします。
「細かいことはいいからiPad Pro 11インチモデルとiPad Pro 12.9インチのどちらが自分におすすめなのかを知りたい」という方は、目次から「iPad Proのおすすめモデルは?」の章へとお急ぎいただき、ここからは現行モデルのiPad Pro 11インチモデルとiPad Pro 12.9インチの違いをお伝えします。
モデル | 画面 | 解像度 | 大きさ | 重さ |
---|---|---|---|---|
iPad Pro 11 | 11インチ | 2,388×1,668 px | 247.6×178.5×5.9 | 468g・468g |
iPad Pro 12.9 | 12.9インチ | 2,732×2,048 px | 280.6×214.9×5.9 | 631g・633g |
モデル | CPU | RAM | CPU シングル スコア |
CPU マルチ スコア |
GPU Metal スコア |
---|---|---|---|---|---|
iPad Pro 11 | A12X Bionic | 4GB | 5,005 | 17,874 | 42,590 |
iPad Pro 12.9 | A12X Bionic | 4GB (1TBモデルは6GB) |
5,004 | 17,917 | 42,459 |
iPad Pro 12.9インチモデルとiPad Pro 11インチモデルには、それぞれ専用のカバー兼用のキーボード、Smart Keyboard Folioが用意されています。11インチモデル用のSmart Keyboard Folioのほうが小ぶりの分だけキーサイズやキーピッチが1mmずつ小さくなっており、キーボードとしてはiPad Pro 12.9インチモデル用のほうが使いやすいでしょう。
ただ、iPad Pro 11インチモデル用のSmart Keyboard Folioも決して使いづらくはないので、慣れれば問題はありません。また多少荷物が増えてもいいのであれば、Mac純正のMagic Keyboardを両モデルに接続することも可能です。Smart Keyboardにこだわることなく、iPad Proをあなたの手に合うキーボードに合わさせてください。
ただし、 Smart Keyboard Folioは直接iPad Proに接続できるので、セットするだけですぐに使えますし、電源もiPad Proから取るため、充電の手間もありません。ほかのキーボードがBluetooth接続のペアリングに手間がかかったり、iPad Proとは別に充電の手間が必要だったりするのとは大違いで、この点はSmart Keyboard Folioの大きなメリットです。
iPad Pro 11インチモデルとiPad Pro 12.9インチモデルの違いは、その大きさと解像度にあります。少しでも多くの情報を一度に処理したいのであればiPad Pro 12.9インチモデルほど素晴らしいタブレットはありません。しかし、その大きさは片手で持ち、もう片方で操作するというタブレットの範疇を超えており、操作しづらく、重量も持つ手に堪えます。
つまり、iPad Pro 12.9インチモデルはあくまでも、机の上で使うものであり、外でタブレットとして使うには向いていないのです。それに対しiPad Pro 11インチモデルは片手でもって、もう片方で操作するにはちょうどいいサイズです。それでいてSmart Keyboard Folioに接続すれば小型のノートパソコンとして十分に使用可能です。
どちらがどういうユーザーに向いているかについては、のちほど「iPad Proのおすすめモデルは?」で詳しく説明しますが、机の上で使うことが多いか、外で手に持って使うことが多いかが、iPad Pro 12.9インチモデルを選ぶか11インチモデルを選ぶかの判断基準になります。
続いては、前モデルであるiPad Pro 10.5インチモデルと現行のiPad Pro 11インチモデルとの違いを見ていきます。
まずは、両者の使用と性能の一覧を確認します。下に記した部分以外に、11インチモデルではヘッドフォン端子が廃止されたことも注目されます。
モデル | 画面 | 解像度 | 大きさ | 重さ |
---|---|---|---|---|
iPad Pro 11 | 11インチ | 2,388×1,668 px | 247.6×178.5×5.9 | 468g・468g |
iPad Pro 10.5 | 10.5インチ | 2,244×1,668 px | 250.6×174.1×6.1 | 469g・477g |
モデル | CPU | RAM | CPU シングルスコア |
CPU マルチスコア |
GPU Metalスコア |
---|---|---|---|---|---|
iPad Pro 11 | A12X Bionic | 4GB | 5,005 | 17,874 | 42,590 |
iPad Pro 10.5 | A10X Fusion | 4GB | 3,869 | 9,296 | 27,710 |
それでは上に記した一覧表を踏まえた上で、前モデルのiPad Pro 10.5インチモデルと原稿のiPad Pro 11インチモデルの違いをチェックしていきます。
iPad Pro 11インチモデルは、画面サイズが拡大したにもかかわらず、大きさはほとんど変わっていません。むしろ長辺方向は短く、厚さは薄くなっています。長辺方向が短くなったのは、Face IDの採用に伴いホームボタンを廃止したためです。そのおかげでiPad Pro 10.5インチモデルと同じ取り回しで、より広い画面が手に入るように進化しました。
その画面ですが、短辺方向の解像度には変化がなく、長辺方向にのみ画素数が増えています。つまり短辺方向は画面のサイズが同じで、長辺方向にのみ少し解像度が増したということになります。これまでかたくなに4:3のアスペクト比を守ってきたiPadシリーズですが、iPad Pro 11インチモデルは4.3:3と、このアスペクト比をわずかとはいえ崩しました。
iPad Pro 10,5インチモデルでは、64GB、256GB、512GBの3モデルだったのに対し、iPad Pro 11インチモデルではさらに1TBモデルが加わりました。
動画編集を多用するユーザーや写真をRAWデータで撮って編集をするヘビーなデジカメユーザー、あるいはiPad Pro 11インチモデルだけで1冊描き上げるようなマンガ描きさんでもなければ1TBモデルは必要ないでしょうが、それでも選択肢が広がるのはいいことです。
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