格安の値段で販売されているAmazon Fire HD 8。他社のタブレットと比べ性能の面では見劣りしないのでしょうか。ユーザーはどんな評価をしているのでしょうか。今回はAmazonタブレットのFire HD 8とその評価について解説します。
現在、タブレット市場は頭打ちの状態で、需要低迷期を迎えていると言われています。事実、家庭向けのタブレット出荷台数は前年度より28.5%減少しました。しかしビジネス市場向けのタブレット出荷台数は前年度より6%増加しました。多くの企業が業務の効率化や経費の削減のためにタブレット端末を導入していることが、その背景にあります。
タブレット市場の成長率が今後も伸び悩むことが予想され、それに伴いタブレット端末の値下がりが見込める今、タブレット端末の導入を考えている企業や、買い替えを考えている個人ユーザーは、これを千載一遇のチャンスと考えています。
そんな眼を大きくしてタブレット市場の動向を見守っている企業や個人ユーザーの間で、今注目されているタブレット端末があります。それが今回、紹介するAmazonタブレット「Fire HD 8」です。
もともとAmazonは、Kindle対応電子ブックリーダーのAndroidタブレットとして2011年9月28日にKindle Fireタブレットを発表しました。Androidをベースにして開発されたFire OSと、7インチのIPS液晶タッチパネルを搭載していました。
その後さらなる技術開発とコストダウンの努力が積み重ねられ、次々に進化したFire HDタブレットが、コストパフォーマンスを落とすことなく世に送り出されていきました。そして2018年10月に、Fire HDの第8世代として2018年に発表されたのが「Amazon Fire HD 8」です。
Amazonの「Fire HD 8」は8インチの大きさのタブレットです。ユーザーの間での評価はとてもよく、上々の滑り出しを見せたAmazonの「 Fire HD 8」ですが、これまでのモデルと比べてどんな点で進化を遂げたのか、これから解説します。
Amazonの「Fire HD 8」の評価をするためには、これまでリリースされたFire HDタブレットの全モデルと比べ、性能や機能の面でどんな改善が図られ、さらなる進化が見られたのかをレビューする必要があります。
特に第8世代「Fire HD 8」の1つ前のモデルである、「Fire HD 8」2017年モデルと比べ、その違いをレビューすれば、「Fire HD 8」が包装を変えただけの、単なる模造品でないことがはっきりします。注目したい性能の向上が4つありますので、これからそれら4つのグレードアップした性能の違いをレビューします。
旧型モデルである「Fire HD 8」2017年モデルと「Fire HD 8」2018年モデルを比較し、レビューしてまず気づく性能の違いはSDカードの最大容量です。2017年モデルは、SDカードの最大容量がわずか256GBしかありませんでした。しかし新型の「Fire HD 8」モデルは400GBもあります。
SDカードの容量が大きければ、動画やゲームを端末内に保存し持ち歩くことができるので、注目に値する性能のグレードアップと言えます。
旧型モデルである「Fire HD 8」2017年モデルと「Fire HD 8」2018年モデルを比較し、レビューして次に気づく性能の違いは、フロントカメラです。旧型モデルの搭載されていたフロントカメラはVGA画質でわずか30万画素しかありませんでした。レビューして分かることは、旧型のフロントカメラでは、人並みの写真は撮れないと言うことです。
しかし新型のAmazon「Fire HD 8」2018年モデルのフロントカメラは、HD画質で200万画素あります。レビューするまでもなく、その違いは明らかです。
旧型モデルである「Fire HD 8」2017年モデルと「Fire HD 8」2018年モデルを比較し、レビューして気づく別の性能の違いは、バッテリー駆動時間です。旧モデルでは、バッテリー駆動時間は12時間でした。ですから外出する際に持ち運び、屋外で長く使用できました。しかし新型のAmazon「Fire HD 8」のバッテリー駆動時間は10時間です。
2時間短くなりました。バッテリーの駆動時間が短くなった理由は定かではありませんが、他の性能をグレードアップした結果、バッテリーの駆動時間を削らざるをえなかったのかもしれません。しかし、10時間あれば、バッテリーの駆動時間としては十分と言えます。
旧型モデルである「Fire HD 8」2017年モデルと「Fire HD 8」2018年モデルを比較し、レビューして気づく最後の性能の違いは、Fire OSです。旧モデルは「Android 5.1.1」をベースにしたFire OSを採用していました。しかし新型のAmazon「Fire HD 8」モデルは、「Android 7.1.2」をベースにしたFire OSを採用しています。
明らかに、タブレット端末を起動させるための性能がアップしていることが分かります。
ではこれから具体的に、Amazon「Fire HD 8」の性能を見て行きます。これから新しくタブレットの購入を考えているなら、ぜひ参考にしてください。
以下にAmazon「Fire HD 8」のスペックを記載します。「Fire HD 8」2017年モデルとの比較で表示します。
性能 | Fire HD 8(2018) | Fire HD 8(2017) |
画面 | 8インチ IPSパネル ノングレア | 8インチ IPSパネル ノングレア |
解像度 | 1280×800(189ppi) | 1280×800(189ppi) |
色 | ブラック | ブラック |
プロセッサ | クアッドコア 1.3GHz | クアッドコア 1.3GHz |
RAM | 1.5GB | 1.5GB |
Fire OS | 6.0.0(Android 7.1に相当) | 5.3.3(Android 5.1.1に相当) |
ストレージ | 16GB(使用可能領域 約11.1GB) 32GB(使用可能領域 約25.3GB) |
16GB(使用可能領域 約11.1GB) 32GB(使用可能領域 約25.3GB) |
SDカード | 最大400GB | 最大256GB |
Wi-Fi | シングルアンテナ デュアルバンド 802.11 a/b/g/n 暗号化:WEP/WPA/WPA2に対応 アドホックモード非対応 |
シングルアンテナ デュアルバンド 802.11 a/b/g/n 暗号化:WEP/WPA/WPA2に対応 アドホックモード非対応 |
Bluetooth | 4.1 LE | 4.1 LE |
オーディオ | デュアルステレオスピーカー(Dolby Atmos) ヘッドホン端子(3.5 mmステレオジャック) マイク |
デュアルステレオスピーカー(Dolby Atmos) ヘッドホン端子(3.5 mmステレオジャック) マイク |
カメラ | フロント:200万画素(HD画質) リア:200万画素(HD画質) |
フロント:30万画素(VGA画質) リア:200万画素(HD画質) |
位置情報 | GPSなし Wi-Fi経由での位置情報サービス |
GPSなし Wi-Fi経由での位置情報サービス |
センサー | 加速度計 環境光センサー ジャイロスコープはなし |
加速度計 環境光センサー ジャイロスコープはなし |
バッテリー | 10時間 | 12時間 |
サイズ | 214×128×9.7mm | 214×128×9.7mm |
重量 | 369g | 369g |
付属品 | USB2.0ケーブル 5W電源充電器 保証書 スターターガイド |
USB2.0ケーブル 5W電源充電器 保証書 スターターガイド |
Amazon「Fire HD 8」2018年モデルの価格は、8,980円です。iPad第7世代の32GBは、現在34,800円で販売されています。この値段と比べれば、Amazon「Fire HD 8」2018年モデルのコストパフォーマンスの高さが理解できます。
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