2019年09月06日更新
WeixinとWechatの違いは?公式アカウントの違いや開設方法を解説!
WeixinとWechatの違いを知っていますか?見た目は瓜二つのアプリですが、Weixinは中国国内用、Wechatは中国国外用のチャットアプリです。今回は双方の公式アカウントの違いや開設方法を解説します。Wechatはスマホ・PC両方で利用できます。
目次
- 1Weixinとは?WeChatとの違いは?
- ・WeixinはWeChatの姉妹アプリ
- ・WeixinとWeChatの違い
- 2Weixinは中国国外でも登録・アカウント開設できる?
- ・Weixinの登録には中国の電話番号が必要!
- 3Wechatアカウントの開設・登録方法
- ・スマホ専用Wechatアプリの場合
- ・PC用のWechatの場合
- 4Weixinの使い方を紹介!Wechat機能との違いを比較しよう
- ・【Weixin中国での使い方1】チャット機能
- ・【Weixin中国での使い方2】ショッピング機能
- ・【Weixin中国での使い方3】ウォレット機能
- ・【Weixin中国での使い方4】中国国内専用の外部アプリ連携機能
- ・【Weixin中国での使い方5】中国語でのニュース機能
- 5企業向けに公式Weixinアカウントを開設する方法
- ・Weixinアカウント開設に必要な条件
- ・Weixin【テンセントJapan】お問い合わせフォームはこちらから
- 6Weixinの個人アカウント開設は中国の電話番号が必要!
Weixinとは?WeChatとの違いは?
現在はスマートデバイスの普及により、通話やメッセージのやりとりにも変化が表れています。携帯モバイルが普及し、誰もが個人の携帯端末を持つようになった頃は、通話はモバイル通信で、メッセージはメールの送受信で行うのが主流でした。
もちろん今でもモバイル通信通話とメールはなくてはならない通信ツールですが、スマホ・タブレットが個人の端末として普及している現在は、料金がほとんどかからない・便利・お手軽という観点から、チャットアプリで通話とメッセージのやり取りを行うユーザーが若い年齢層を中心に多くなっているのは誰もが認める事実です。
国内のチャットアプリで多くのユーザーを抱えている代表なアプリはLINEでしょう。また仕事仕様で広く使われているChat Workや、外国由来のアプリですがゲームチャットとして人気があるDiscordがあります。
チャットアプリがこうした盛り上がりを見せている昨今、中国でチャットアプリとして主流となっているのが「Weixin」です。我々(中国から見て)外国側からみると、中国のチャットアプリとして知られているのは「Wechat」を挙げる人がいると思いますが、この2つのアプリは見た目が瓜二つですが全く別物のアプリになります。
今回はこの「Weixin」と「Wechat」の違いとそれぞれの特徴、アカウントの解説方法について解説します。
WeixinはWeChatの姉妹アプリ
「Weixin」と「Wechat」については全く別のアプリと説明しましたが、実は開発元・サービス提供元は同じ企業になります。そのためアプリアイコンもほぼ同じデザインのアイコンを使っています。
ちなみに、「Weixin」は中国語の音声をアルファベット表記しているもので、中国語表記(漢字表記)は「微信」となります。「微信」の意味は文字数が少ない1~2言の手紙を意味します。
WeixinとWeChatの違い
「Weixin」は中国国内の若者層はほぼ全員スマホにインストールしているアプリといっても過言ではないほど、圧倒的な普及率を誇るチャットアプリです。ちょうど日本のLINEにあたるような、多機能アプリで、チャット・通話機能だけでなく、ショッピング決済機能なども装備しています。
では、そんな中国国内の普及率を誇る「Weixin」とそっくりのアプリ、「Wechat」がなぜ必要なのでしょうか?
【違いその1】中国国内・国外向けの違い
「Weixin」と「Wechat」の違いを一言でいうと、中国国内向けのアプリと国外向けアプリということになります。こうした使い分けが生まれたのは、中国国内のWeb通信・情報の統制政策によります。中国では国内の情報がWebを介して国外に流出することを防ぐために中国国内外のWeb上のアクセス統制に力をいれてきたという背景があります。
特にSNS関連においては中国国民が海外のWeb上のSNSに参加することと、逆に海外の人間が中国国内のWeb上のサイトにアクセスすることに敏感に対応してきました。
そうした流れの一環として中国国内専用の主流チャットアプリとして機能してきたのが「Weixin」です。そして、(中国から見て)海外のユーザー向けにリリースしているのが「Wechat」になります。
そうしたすみ分けがあるため、「Weixin」のアカウントは中国の電話番号保持者でないと登録できませんが、「Wechat」は中国の電話番号をもってなくてもアカウント登録可能です。
【違いその2】利用できるアプリ・機能・スタンプが違う
「Weixin」は中国国内向けのアプリ、「Wechat」は国外向けアプリなので、見た目のIU(ユーザーインターフェイス)やレイアウトデザインはそっくりですが、利用できるアプリ・機能・スタンプがそれぞれ違います。
「Weixin」では、中国国内で利用できるクーポンの取得や、国内のWeb上のECサイトのリンクが豊富に設置されていますが、「Wechat」にはそうした機能は必要ないので装備されていません。「Wechat」では制御されて利用できなくなっている機能が多い印象です。
また、利用できるスタンプに関しては、版権の関係で、両アプリそれぞれで別のスタンプが提供されています。
【違いその3】公式アカウントが違う
企業レベルの仕様で、「Weixin」と「Wechat」の違いを語るときに引き合いに出されるのが公式アカウントのステイタスの違いです。「Weixin」と「Wechat」はともに、個人ユーザーのアカウントとは別に法人・企業アカウント(公式アカウント)の取得が可能です。
ここで注目するべき点は、「Weixin」の企業アカウント(公式アカウント)に、「Wechat」の個人ユーザーがアクセスすることはできますが、「Wechat」の企業アカウント(公式アカウント)に、「Weixin」の個人ユーザーがアクセスすることはできないということです。
この関係を企業側に立って説明すると、中国国内の「Weixin」の企業アカウントから中国国外の「Wechat」の個人ユーザーアカウントに情報発信できますが、逆に中国国外の「Wechat」の企業アカウントから中国国内の「Weixin」の個人ユーザーアカウントに情報発信できません。
このようなステイタスの違いが設けてある理由は、前述したように、中国国内の情報がWebを通して海外に流出しないように統制がかけられているためです。
これは、単純に何を意味するかというと、例えば日本の企業が中国国内のユーザーに直接アピールしたい場合は、「Weixin」の法人・企業アカウント(公式アカウント)を取得しないとそれが適わないということです。
しかし、法人・企業アカウント(公式アカウント)の取得に関しても、基本的に「Weixin」でアカウント登録するには中国の現地法人が必要です。
Weixinは中国国外でも登録・アカウント開設できる?
次に、「Weixin」のアカウントは、日本の個人ユーザー(中国国外ユーザー)・Japan企業(中国国外企業)でも登録できるかという命題についてレビューします。
Weixinの登録には中国の電話番号が必要!
個人ユーザーの場合は、明確に「中国の電話番号がないとWeixinのアカウント登録はできない」と定義できますが、Japan企業(中国国外企業)が「Weixin」の公式アカウントを取得したい場合は、対応策が用意されています。
原則として、Japan企業(中国国外企業)は「Weixin」の公式アカウントを取得できませんが、近年、Japan企業(中国国外企業)から「Weixin」の公式アカウントの取得を希望する声が多く挙がるようになりました。
そのため、サービス提供元がそうした要望に応え、一定のプロセスを踏むことでJapan企業(中国国外企業)でも「Weixin」の公式アカウントを取得できるように調整を行った模様です。この件の詳細については後述します。
Wechatアカウントの開設・登録方法
次に、Wechatアカウントの開設・登録方法について解説します。スマホとPCに分けてレビューします。Webを介してアプリをインストールした後の基本的な手順は、スマホとPC、どちらも同じです。PCはWindows・Mac、両方リリースされています。基本的にスマホ利用がお手軽ですが、PCも併用すると込み入ったやり取りのときに重宝します。
スマホ専用Wechatアプリの場合
スマホで「Wechat」を利用する場合は、まずアプリをインストールします。iPhone・Androidスマホ、両方のバージョンがリリースされているので、iPhoneはAppストア、AndroidスマホはGoogle Playで、Webを介してインストールします。
アプリをインストールしたら、アイコンをタップして立ち上げ、「アカウント登録」を選びます。電話番号の入力フォームが表示されるので、SMSで認証コードを受け取れる電話番号を入力し、SMSで受け取った認証コードをアプリ上で入力すると、アカウント登録完了です。
「Wechat」の初期設定は「アカウントセキュリティ」から行えます。セキュリティー設定として「Wechat ID・電話番号・パスワード・声紋」の情報登録・編集を行えます。
PC用のWechatの場合
PCで「Wechat」を利用する場合は、Web上のアプリサイトからPC専用アプリをインストールします。「Wechat」のPC版アプリはWindowsバージョンとMacバージョンがリリースされています。
WindowsバージョンはMicrosoft ストアで、MacバージョンはMac App ストアでインストーラーをダウンロードします。
PC版のインストーラーをダウンロードした後、インストーラーを起動し、PCに「Wechat」アプリをインストールします。その後は基本的にスマホのアカウント登録の手順と同様です。
Weixinの使い方を紹介!Wechat機能との違いを比較しよう
次に、「Weixin」の機能・使い方を紹介します。「Wechat」との機能の違いをレビューします。
【Weixin中国での使い方1】チャット機能
まず、「Weixin」の基本的な機能としてチャット機能があります。日本のLINEのように、友だち・知人とのWeb上の頻繁なやり取りを管理します。
【Weixin中国での使い方2】ショッピング機能
「Weixin」ではおサイフケータイのようにショッピング機能が装備されています。「Weixin」に紐づいた決済方法で、端末だけで買い物ができます。
【Weixin中国での使い方3】ウォレット機能
「Weixin」にはウォレット機能も装備されています。「Weixin」にチャージした電子マネーポイントで支払いを済ませたり、友だち・知人に送金したりできます。
【Weixin中国での使い方4】中国国内専用の外部アプリ連携機能
「Weixin」には、便利なソーシャルアプリやECサイトへのWebリンクが多数設置してあるので、「Weixin」でなんでもできるといったマルチアプリとしても機能します。
この点に関しては、「Weixin」にそろっているアプリ・機能は中国国内のニーズに特化したアプリ・機能なので、「Wechat」には搭載されていないアプリ・機能が多いといえます。
【Weixin中国での使い方5】中国語でのニュース機能
「Weixin」には中国語のローカルニュース機能が充実していますが、この機能も海外版の「Wechat」には搭載されていない機能になります。
企業向けに公式Weixinアカウントを開設する方法
次に、Japan企業(中国国外企業)の「Weixin」の公式アカウント取得について、詳細をレビューします。
Weixinアカウント開設に必要な条件
これまで、原則としてJapan企業(中国国外企業)は「Weixin」の公式アカウントを取得できませんでした。
しかし、現在は「有料媒体を使った公式アカウントの継続的プロモーション」「コンテンツの定期的な更新」という基本条件に対応し、「Weixin」管理側が要求する各種審査項目をクリアーすれば、Japan企業(中国国外企業)でも「Weixin」の公式アカウントを取得することが可能になりました。
Weixin【テンセントJapan】お問い合わせフォームはこちらから
「Weixin」の公式アカウント取得に関する審査の詳細については、「Weixin」の日本代表「テンセントJapan」のお問い合わせフォームで受け付けています。
Weixinの個人アカウント開設は中国の電話番号が必要!
Weixinの個人アカウント開設は中国の電話番号が必要です。WeixinとWechatは、見た目は瓜二つですが、Weixinは中国国内用のチャットアプリ、Wechatは中国国外用のチャットアプリになります。日本国内においては、Wechatはスマホ・PC両方で利用できます。
Weixinの公式アカウント(企業が開設するアカウント)に関しては、原則として中国の現地法人を持つ企業でないと開設できませんでしたが、現在、Weixin管理側が要求する一定のプロセスを踏めば、Japan企業(中国国外企業)でもWeixinの公式アカウントを開設できるようになりました。