IE(Internet Explorer)からMicrosoft Edgeに移行?違いやメリットは?
あなたはIEからEdgeに移行しましたか?これまで慣れ親しまれたIEとEdgeの性能の違いや、移行する際のメリットについて解説します。Edgeはサイトの表示速度やセキュリティが強化された、Microsoft社の次世代標準ブラウザです。
目次
IE(Internet Explorer)はMicrosoft Edgeに移行?
これまでMicrosoftの標準ブラウザであり続けてきたIE(Internet Explorer)が世に提供され始めたのが、今から約20年前の1995年でした。多くのユーザーに慣れ親しまれたIE(Internet Explorer)でしたが、Windows10より、標準ブラウザはIE(Internet Explorer)ではなくMicrosoft Edgeに移行しています。
ここで疑問なのは、この移行でIE(Internet Explorer)とMicrosoft Edgeに互換性はあるのか、またIE(Internet Explorer)とMicrosoft Edgeの違いは何かという点です。今回はこの互換性と両者の違いについて解説します。
Windows10は2つのブラウザを搭載
Windows10はIE(Internet Explorer)とMicrosoft Edge、2つのブラウザを搭載しています。標準ブラウザはMicrosoft Edgeです。
Windows10を立ち上げるとMicrosoft Edgeが目立つように設置されているので、IE(Internet Explorer)はもう搭載されていないのだろうと認識している人も多いと思いますが、スタートメニューで検索してみるとIE(Internet Explorer)も搭載していることが分かります。
ここで、IE(Internet Explorer)とMicrosoft Edge両者の基本的な特徴について説明します。
IE(Internet Explorer)
IE(Internet Explorer)は、現在は古い技術となったActiveXやVBScriptという技術で作られたホームページにも対応しています。今回の標準ブラウザの移行にあたって、Windows10にこうした古い技術で作成されたホームページにも互換性を持たせるために、前代ブラウザのIE(Internet Explorer)も搭載されています。
こうした古い世代のコンテンツに互換性を持たせることを後方互換性といいます。Windows10に搭載されているIE(Internet Explorer) のバージョンはIE11です。今後バージョンアップする予定はありません。
Edge(Microsoft Edge)
新世代のブラウザの役目を担ったMicrosoft Edgeは、プログラム処理のスピードが強化されています。特にJavaScript由来のプログラム処理に力を入れ、ホームページの表示速度が格段に向上しています。
Microsoft Edgeは、ActiveXやVBScriptといった古い技術には対応していません。次世代のプログラミング言語にのみ焦点をあてています。プログラムの処理速度とセキュリティの高さを軸に、次世代に見合った新機能が搭載されています。
また、Windows10ではデザインも一新し、一般的に「フラットデザイン」と呼ばれるデザインで統一されています。フラットデザインとは、光沢感や立体感を持たせずに平面的な機能美を重視したデザインで、スマートフォンやタブレットなどの多くの次世代Webデザインが取り入れています。Microsoft Edgeもこれに倣ってデザイン表示されています。
IEとEdgeの違い
IE(Internet Explorer)とMicrosoft Edgeの主な違いについて説明します。両者の性能やコンセプトの違いが理解できると、使用ブラウザの移行や使い分けができるようになります。
EdgeにはIE独自機能が受けつがれない
IE(Internet Explorer)は前述のとおり、古い世代のホームページコンテンツとの後方互換性を保つためにWindows10に搭載されてますが、Microsoft Edgeが担っている役割は全く違います。Microsoft Edgeは外部のメジャーブラウザ、Chrome、Firefox、Safariなどとの相互運用性を高めることを目的としています。
これまでPC主体で運用されてきたインターネットインフラが、スマートフォン・タブレットの出現で、その様相が様変わりしました。PC主体で運用されていた時代の標準ブラウザであったIE(Internet Explorer)は、この様変わりでその内容を見直されることとなりました。
また、この様変わりにより、Webの標準技術が大きく変化したため、MicrosoftブラウザもChrome などの外部のブラウザと相互運用性を高めることが急務となり、Microsoft Edgeが開発されています。
Microsoft Edgeは外部ブラウザとWebの標準技術を共有するべく、相互運用性の高い描画エンジンを搭載しています。それと同時に、IE(Internet Explorer)がフォローするActiveXやVBScriptなどの古い技術で作られたホームページには対応していません。
IEでなければ表示できないWebコンテンツは減っていく
現在のホームページは、新しいプログラミング言語で組まれたコンテンツが増えており、IE(Internet Explorer)がフォローできないホームページ作りが、今後さらに広がっていく見通しです。
また、2020年にはAdobe Flashは廃止されることが発表され、ActiveXなどの古い技術も同様に廃止される方向です。今後はIE(Internet Explorer)でなければ表示できないWebコンテンツは減っていくことが予想されます。
IEユーザーがEdgeに移行するメリット
Windows10から標準ブラウザがMicrosoft Edgeに移行したといっても、これまでIE(Internet Explorer)に慣れ親しんできた人の中には、正直戸惑ってしまう人もいるかもしれません。
Windows10にまだIE(Internet Explorer)が装備されているのであれば、とりあえずこれまで通りIE(Internet Explorer)を使用する人もいるでしょう。そんなIEユーザーがMicrosoft Edgeに移行するメリットについて説明します。
読み込み速度の上昇
Microsoft EdgeはIE(Internet Explorer)に比べて、プログラムを読み込む速度が格段に速くなっています。新しく搭載された描画エンジンの高速処理により、ホームページの表示も機能向上し、素早く快適に閲覧できるようになりました。
また、Webノート、読み取りビュー、リーディングリストといったホームページをより読みやすく、活用しやすくする新機能も合わせて搭載されています。
セキュリティ強化
IE(Internet Explorer)は現在、開発停止になっていますが、Microsoft Edgeは今後Windows10の標準ブラウザとして随時アップデートされていきます。つまり、Microsoft Edgeを使用した場合は、セキュリティー面に関しても最新の技術でサポートを受けられることになります。
IEからEdgeに移行する上で互換性をチェックするには
IE(Internet Explorer)からMicrosoft Edgeに移行する上で、既存のホームページとMicrosoft Edgeとの互換性をチェックする方法について説明します。
相互運用性のチェックツールを使う
既存のホームページとMicrosoft Edgeとの互換性をチェックするために、Microsoft社から相互運用性のチェックツールが提供されています。
Developer Resources : MSEdge Dev
Microsoft社から開発者用に提供されている相互運用性のチェックツール「MSEdge Dev」を使えば、既存のホームページがMicrosoft Edgeの基準と互換性があるか確認できます。URLを入力してスキャンすると、検証結果が表示されます。
IEとEdgeの違いやメリットを理解しよう
IE(Internet Explorer)とMicrosoft Edgeの性能の違いやMicrosoft Edgeを使用する上でのメリットについて理解しましょう。Microsoft 社の次世代ブラウザとしてこれからも開発が進むMicrosoft Edgeは、スピードとセキュリティの両面で今後使用して損はないブラウザです。
また、Microsoft Edgeでは表示・対応できない古い技術で作られたホームページもまだ閲覧する可能性はあるので、適宜、IE(Internet Explorer)も併用して使い分けしていきましょう。