2019年05月15日更新
Aviutlで部分的にモザイク(フィルタ)をかける方法!移動物にぼかしを入れる方法も解説!
無料の動画編集ソフト「AviUtl」を使用して、動画に部分的にモザイクやぼかしなどを入れる方法の解説記事になります。固定された部分だけでなく、手動、自動の2通りでAviUtlで移動物にモザイクやぼかしなどをいれる方法も解説しています。
目次
AviUtlで部分的にモザイクをかける方法
昨今のインターネットが普及した社会では、著作権の問題やプライバシーの観点から、画像や動画の匿名性は非常に大事なものとなっております。この記事では、無料で公開されている動画編集フリーソフト「AviUtl」で、動画に部分的にモザイク(フィルタ)をかける方法をご紹介いたします。
AviUtlの開発者は「KENくん」という方で、個人開発で公開されているソフトです。
AviUtlは1997年に開発された歴史があり、無料、動作が軽い、様々な拡張機能がある、ネットでの情報が多いのでトラブルに強いなどの理由から、古くから多くのユーザーに愛され続けている動画編集フリーソフトです。
実際にAviUtlを使って動画にモザイクをかけていきます。今回は例としてコアラの画像にモザイクをかけます。
(1/6)AviUtlを開き、「設定」→「拡張編集の設定」を選択。
(2/6)モザイクを入れたい動画を拡張編集の「Layer 1」にドラッグ&ドロップ。※今回は画像のみをとりこんでいます。
(3/6)「動画のLayerより下のLayer」を右クリック。「フィルタオブジェクトの追加」→「部分フィルタ」を選択。
AviUtlのメインウィンドウに「点線の囲い」と、「部分フィルタ」のウィンドウがでてきます。ここでモザイクをかけたりぼかしをいれたりと様々なことができます。
部分フィルタの使い方
(4/6)部分フィルタウィンドウ右上の「+」をクリック→「モザイク」を選択。点線の中にモザイクがかかります。
(5/6)部分フィルタウィンドウの左上の、「X」「Y」「回転」「サイズ」「縦横比」それぞれを調整して、モザイクをかけたい形と位置に調整します。左下の「マスクの種類」から四角形以外の丸型などから選択もできます。
(6/6)「ファイル」から「~出力」を選択、お好みの動画方式に出力して完成。
AviUtlの部分フィルタには様々な機能があります。いくつかご紹介いたします。「マスクの反転」にチェックを入れれば点線の外側にモザイクをかけることができます。
「タイル風」にチェックを入れれば、タイル風のモザイクにできます。
部分フィルタの使用例
AviUtlの部分フィルタを使いこなせば、動画に様々な効果をつけられます。上記の(4/6)で「+」をクリックした際に様々なものがでてきます。これからご紹介するものはそちらで選択できます。
モザイク
ぼかし
反転
単色化
AviUtlで移動物にモザイクをかける方法【手動】
AviUtlでは固定物だけではなく、移動物にもモザイクをかけることができます。「AviUtl」で手動で移動物にモザイクをかける方法をご紹介いたします。
モザイク用のオブジェクトを準備する
(1/11)AviUtlを開き、「設定」→「拡張編集の設定」を選択。
(2/11)モザイクを入れたい動画を「Layer 1」にドラッグ&ドロップ。
(3/11)「動画のLayerより下のLayer」で右クリック。「フィルタオブジェクトの追加」→「部分フィルタ」を選択。
(4/11)右上の「+」をクリック→「モザイク」を選択。「X」または「Y」をクリック→「曲線移動」を選択。モザイクの形や大きさもある程度決めておきます。(後からでも変更可能)
対象物の動きに合わせてモザイクを移動する
(5/11)モザイクをかけたい動画内での範囲を決めます。
(6/11)モザイクをかけたい最初の位置に緑の四角形をドラッグ。モザイクをかけたい最後の位置に赤の四角形をドラッグ。
(7/11)ここから慎重に作業を進めます。タイムラインの赤線を少しだけ動かして動画を少しずつ進め、モザイクがずれてしまったら「部分フィルタのLayerの赤線付近」で右クリック→「中間点を追加」を選択。
(8/11)緑の四角形をずれてしまった位置を直すように隠したい位置にドラッグ。
(9/11)7~8をくり返します。
(10/11)最後まで終わったら動画を点検します。修正したい箇所があればその箇所に「中間点の追加」をするか、近くの中間点を動かす、または「中間点の削除」を選択してください。
(11/11)「ファイル」から「~出力」を選択、お好みの動画方式に出力して完成。
AviUtlで固定物にモザイクをかける方法の時と同じく、部分フィルタの「+」からぼかしや反転なども選択できます。
AviUtlで移動物にモザイクをかける方法【自動】
AviUtlで手動で移動物にモザイクをかけるのはなかなか手間がかかります。「AviUtl」で自動で移動物にモザイクをかける方法もありますのでご紹介いたします。
モーショントラッキングできるプラグインを追加しよう
自動で移動物を追いかける機能(この機能のことをモーショントラッキングといいます)は、はじめからはAviUtlには備わっていません。しかし、外部プラグインの「Motion Tracking MK-Ⅱ」を使うことでAviUtlでもモーショントラッキングが可能になり、自動で移動物にモザイクをかけることが可能になります。
「Motion Tracking MK-Ⅱ」の追加方法
https://onedrive.live.com/?id=26840CDF9818EB8E%21434&cid=26840CDF9818EB8E
↑こちらのページ(One Drive)からダウンロードできます。「MotionTrackingMKⅡ-Release.7z」というファイルをダウンロードしてください。
ファイルを解凍して「MotionTrackingMKⅡ.auf」というファイルをAviUtlのフォルダ中に移動させます。(AviUtlのフォルダ内に「Plugins」というフォルダを作成し、その中に入れても可) 完了です。
「Motion Tracking MK-Ⅱ」の使い方
(1/8)モーショントラッキングをかけたい動画をAviUtlで開きます。
(2/8)モーショントラッキングをかけたい範囲(モザイクをかけたい範囲)を選択。
(3/8)「設定」→「Motion Tracking MK-Ⅱの設定」を選択。
(4/8)右上のチェックボックスにチェックを入れ、「1.Select Object」をクリック。
(Methodは1か2がいいようです。1のほうがじっくり解析、精度はいいが時間が掛かる)
(5/8)2で選択した最初の位置の画像がでてくるので、解析したい(モーショントラッキングしたい)範囲をドラッグで選択。
(6/8)画像のウィンドウを閉じ、「2.Analyze」をクリック。解析開始です。(ここでerrorがでることがあります。うまくいかない場合は2の選択範囲を少し変えてみたり、解析したい範囲を変えてみたりしてください。)
(7/8)無事解析が終了したら「3A.View Result」をクリック。解析した結果を見れます。内容が良ければ、「5.As Sub-filter/部分フィルター」にチェックを入れ、「6.Save EXO」をクリック。
フィルタオブジェクトとして出力されます。(5.As Sub-filter/部分フィルターにチェックを入れないとメディアオブジェクトとして出力されます。モザイクなどのフィルタではなく、任意の画像などをモーショントラッキングさせたい場合などはこちらになります。)
(8/8)出力されたファイルを「動画Layerより下のLayer」にドラッグ&ドロップ。部分フィルタとして扱えます。AviUtl内でのMotion Tracking MK-Ⅱの使い方としては以上になります。あとは固定物や移動物を手動でモザイクをかけるときと同様に「+」をクリックし、「モザイク」を選択。お好みの動画形式に出力して完成です。
AviUtlでモザイクをかけるのは簡単にできる!
どのやり方も、一度やり方を覚えてしまえば簡単にできます。AviUtlでモザイクやぼかしをかければ、動画をネットにアップしても著作権の問題をクリアできたり、プライバシーを守れます。また、AviUtlを使いこなせば、ちょっとしたお遊び動画も簡単に作れます。是非「AviUtl」でモザイクやぼかしをかけて、充実した動画ライフを送ってみて下さい。