2019年04月20日更新
iPhoneのモバイルSuicaの使い方まとめ!登録・チャージや改札で反応しない時は?
交通系カードとして、また決済方法として便利なモバイルSuicaですが、今はiPhoneでもSuicaが使えます。今回はiPhone版Suicaの使い方のまとめとして、登録方法やチャージ方法、改札で反応しない時の対処法やメリット・デメリットなどをご紹介します。
目次
- 1モバイルSuicaが利用できるiPhone端末は?
- ・iPhone7以上はSuica対応
- ・iPhone6以下はSuica未対応
- 2iPhoneにSuicaを登録し利用までの手順は?
- ・まずiPhone用Suicaアプリを入手する
- ・Suicaカードの【登録】か【新規発行】の方法がある
- ・別の方法でWalletからもSuicaカードが取り込める
- ・Suica合体のクレジットカードは取り込めない
- 3iPhoneのSuicaをチャージする方法は?
- ・Suicaアプリはクレジットカードからチャージ!
- ・Walletアプリは1円でもチャージできる!
- ・現金でのチャージはコンビニが対応!
- ・駅の現金チャージ付き券売機は多くない!
- 4改札でiPhoneのSuicaが反応しないときは?
- ・駅員に改札にある端末で対応してもらう
- ・iPhoneをかざす場所はandroidスマホと違う
- ・ApplePay特有のエクスプレスカードへ登録の有無
- ・スマホケースなしの使い方でタッチしてみる
- ・本体のFeliCaまたは電源系故障を疑う
- 5機種変更する場合の情報引き継ぎ方法は?
- ・機種変更で情報を引き継ぐにはiCloudが必要
- ・旧本体からApple Payの情報を削除しておく
- 6iPhone版Suicaのメリットは?
- ・チャージがいつでもどこでも可能になる
- ・モバイルSuicaのお得なチケットが買える
- ・iPhone1台で複数のSuicaが使える
- 7iPhone版Suicaのデメリットは?
- ・クレジットカードはApple Pay対応のものが少ないこと
- ・android用モバイルSuicaと比べると設定が面倒
- 8iPhoneでSuicaを使ってみよう
モバイルSuicaが利用できるiPhone端末は?
2006年にドコモとauのandroid対応機種でサービスが始まったモバイルSuicaですが、新幹線グリーン券購入などの交通系サービスや、店舗での決済など幅広いサービスを利用でき、androidユーザーに絶大な人気を誇っています。iPhoneでは、2016年10月25日に待望のApple Payにてサービスが始まりました。
それ以降、今やiPhoneユーザーにも人気を確立していますが、iPhone版モバイルSuicaが利用できるiPhone端末はどの端末なのでしょうか。
iPhone7以上はSuica対応
iPhoneのFelica(非接触型ICカード機能)が搭載された「Apple Pay」が利用できる端末、つまりiPhone7以上はSuica対応です。Appleサポートによると、対応端末は以下になります。
- 日本国内で購入したiPhone7・iPhone7 Plus (モデルA1779 ・A1785)
- iPhone8・iPhone8 Plus
- iPhoneX以降
つまり、日本で購入したiPhone7・iPhone7 PlusとiPhone8以降の端末であれば、Suicaに対応しています。また、利用条件として、”最新バージョンのiOS”とデバイスの”地域”が日本に設定されていることがあります。
iPhone6以下はSuica未対応
しかし、iPhone6以下の端末は、Felicaを搭載しておらずApple Payに対応していないため、Suica未対応です。iPhone6以下の端末でSuicaを使う裏技で、「パソリ(RC-S390)」という非接触型ICリーダーと「Suicaチャージ」アプリを使えば、Bluetooth接続でSuicaに入金し利用できます。ただし、決済にはJR東日本のビューカードが必要です。
iPhone5以前の端末でパソリも使えず、ビューカードも用意できない場合は、iPhone7以上の端末に買い替えるしかありません。また、Series2以上のApple WatchがあればSuica対応のため、Apple Watch(Series2以上)でSuicaを使いましょう。
iPhoneにSuicaを登録し利用までの手順は?
使い方のスタートとして、iPhoneにSuicaを登録し利用するまでの手順はどのようにするのでしょうか。ここでは、iPhoneのSuica登録方法をご紹介します。これからiPhoneでのSuica利用を検討されている方は、参考にしてください。
まずiPhone用Suicaアプリを入手する
iPhoneでモバイルSuicaを利用するには、Apple PayのFelica機能を使います。Apple PayにSuicaを認識させるために、まずiPhone用Suicaアプリを入手します。
App Storeで「Suica」を検索するか、上記リンクからiPhone用Suicaをインストールしましょう。
Suicaカードの【登録】か【新規発行】の方法がある
iPhoneでモバイルSuicaを利用開始するには、プラスチックカード型のSuicaカードの【登録】か、アプリからSuicaを【新規発行】する2通りの方法があります。また、SuicaカードをSuicaアプリに【登録】した後は、そのSuicaカードは利用できないため注意が必要です。
インストールしたSuicaアプリを起動し、右上「⊕」か右下「⊕Suica発行」をタップします。
Suica発行の画面が開きます。既にカード型Suicaを使っており【登録】の場合は、「カード取り込み」タブから登録します。【新規発行】の場合は「アプリから発行」タブから3パターンのSuicaを発行できます。
- My Suica(記名式):登録時に氏名・生年月日・郵便番号が必要、紛失時の補償対象
- Suica定期券:定期券機能付き、登録時に氏名・生年月日・郵便番号が必要、紛失時の補償対象
- Suica(無記名式):氏名などの登録不要、紛失時の補償やコールセンターは対象外
使い方に合わせていずれかのSuicaを選び、下の「発行手続き」をタップします。
「ようこそ」という画面が開いたら、下の「会員登録」をタップします。
「モバイルSuica会員規約」「モバイルSuicaによる鉄道利用に関する特約」に同意を求めるメッセージがポップアップしたら、「同意する」をタップします。
会員登録画面が開くので、メールアドレスやパスワードなどを入力します。「*」がついている項目は必須項目のため、必ず入力します。
「My Suica(記名式)」や「Suica定期券」の場合、氏名漢字・カナ・生年月日・性別・郵便番号は必須なので、必ず入力します。
登録するSuicaの名称を任意で入力し、登録するSuicaのチャージ方法を【Apple Pay】か【クレジットカード】から選び、右上「次へ」をタップします。クレジットカードを選んだら、クレジットカード情報を入力※します。※オートチャージ機能を使いたい場合は、ビューカードを登録します。
チャージ方法にクレジットカードを選んだ場合、セキュリティコード入力画面が開くので、クレジットカードのセキュリティコードを入力し、右上の「完了」をタップします。
SFチャージ画面で「金額を選ぶ」をタップし、「チャージ金額」を選びます。新規発行時には、最低1,000円のチャージが必要です。
SFチャージ画面に戻るので、チャージ金額を確認し、「支払い方法」を登録したクレジットカードかApple Payから選びます。
選択した支払い方法でチャージ金額を決済します。この例はApple Payでの決済画面で、事前にApple Payに設定したTouch IDかFace IDで認証し、決済を完了します。
「Apple Payにカードを追加」の画面が開くので、残高などを確認し右上「次へ」で進みます。この時、操作中の端末以外にApple Payに対応している端末(Apple Watchなど)が表示されたら、操作中のiPhoneを選び進みます。
利用条件が開くので、確認して右下「同意する」をタップします。
「エクスプレスカードに設定完了」と表示されたら、Apple Payを利用する際に通常必要な認証をせずに、ワンタッチで自動改札を利用できるようになります。右上「完了」をタップします。
Walletの画面にSuicaが表示されたら、無事にApple PayにSuicaが登録されました。
Suicaアプリには、複数のSuicaを登録できます。さらにSuicaを追加登録する場合は、Suicaアプリを起動して、下の「Suicaアプリ」から追加登録しましょう。
別の方法でWalletからもSuicaカードが取り込める
Suicaアプリの「カード取り込み」で既存のSuicaカードを【登録】できますが、別の方法でWalletからもSuicaカードが取り込めます。また、Suicaアプリで発行した「My Suica」や「Suia定期券」も、Apple Payへの登録が済んでいなければ、Walletから取り込みも可能です。
iPhoneのホーム画面にある「Wallet」アプリを起動します。
右上「⊕」か「カードを追加」をタップします。
右上「次へ」をタップします。
カードの種類で「Suica」をタップします。
Suicaを追加の画面で、カード番号の下4桁と、登録した生年月日を入力します。Suicaアプリで発行した「My Suica」や「Suica定期券」を追加する場合は、Suicaアプリに登録した生年月日を入れます。
カード番号は、Suicaカード裏面の「JE」から始まる番号の下4桁を入力します。
右上「次へ」をタップし、利用規約が表示されたら「同意する」をタップします。
「カードを転送」が表示されたら、iPhoneの上部をSuicaカード中央の上に置きます。
「転送中」と表示されるため、完了するまでそのまま待ちます。
「残高の転送が完了しました。」と表示され、転送が完了したら右上「次へ」をタップします。一度、Walletに追加したSuicaカードは利用できません。Suicaの使い方によってはWalletに追加しない方が良い場合もあるため、注意しましょう。
「エクスプレスカードに設定完了」と表示されたら、右上「完了」をタップして、WalletでのSuicaカードの取り込み完了です。Walletアプリを起動して、取り込んだSuicaがしっかり表示されるか確認しましょう。
Suica合体のクレジットカードは取り込めない
WalletによるSuicaの取り込みですが、Suica合体のクレジットカードは取り込めないので注意しましょう。JR東日本のWebサイトの「Apple PayのSuica」のページで、「取り込めるSuica種別」が紹介されています。
つまり、iPhoneで取り込めるSuicaは、「My Suica(記名式)」「Suica定期券」「Suica(無記名)」の3種類のみで、クレジットカード一体型や社員証付のSuicaは対象外です。”JR東日本以外で発行されたSuica”とは、他のカード会社が発行しているクレジットカード一体型Suicaのことです。
そのため、クレジットカード一体型Suicaは、Apple Payに「クレジットカード」として登録できても、モバイルSuicaとして取り込めないので注意しましょう。
iPhoneのSuicaをチャージする方法は?
次にご紹介する使い方は、入金(チャージ)方法です。iPhoneのSuicaをチャージする方法はどのような方法があるのでしょうか。
Suicaアプリはクレジットカードからチャージ!
Suicaアプリはクレジットカードからチャージします。JR東日本より、Suicaアプリで登録できるクレジットカードは次の通りです。
- ビューカード(JR東日本グループのクレジットカード)
- JCB
- VISA
- Mastercard
- American Express
- Diners Club
- JR東海エクスプレス・カード
ビューカードのみ、オートチャージに対応しています。ただし、同じクレジットカードを複数端末で登録できず、上記ブランドでもデビットカードやプリペイドカードは利用できません。また、Suicaアプリに登録できるクレジットカードでも、一部Apple Payに対応していないため注意が必要です。
まずSuicaアプリを起動し、下部「入金(チャージ)」ボタンの「金額を選ぶ」をタップします。
表示された金額か「その他」から他の金額を選びます。Suicaアプリでは、1,000円~10,000円まで1,000円単位でチャージでき、1枚のSuicaに合計20,000円まで入金可能です。
次に決済方法を選びます。クレジットカードをタップすると、Suicaアプリに登録したクレジットカードで決済され、Apple Payをタップすると、Apple Payに登録したクレジットカードを選択できます。最後に「入金(チャージ)」をタップすれば、チャージ完了です。
Suicaアプリでチャージするためには、モバイルSuicaへの会員登録が必要です。モバイルSuica会員登録が済んでいない場合は、アプリを起動し「Suicaアプリ」から会員登録をしましょう。
Walletアプリは1円でもチャージできる!
また、WalletアプリでもSuicaチャージは可能ですが、Walletアプリは1円でもチャージできるので便利です。
Walletに登録できるクレジットカードは、Suicaアプリに登録できるカードと一致せず、VISAカードやDinersカードなどはWallet(Apple Pay)に対応していないので注意しましょう。
まずWalletアプリを起動し、Suicaを選びます。Suicaが開いたら、右下「i」か「…」をタップします。WalletでSuicaを選び「チャージ」が表示されるバージョンであれば、「チャージ」をタップして進みます。
次に「チャージ」をタップします。
次にチャージ金額を選ぶか、数字キーで入力し、右上「チャージ」をタップします。Walletアプリでは、1円からチャージでき、1枚のSuicaに最高20,000円まで入金できます。注意点として、Suicaに残高が19,500円以上あるとチャージ出来ないため、19,500円未満になってから入金しましょう。
認証画面になるため、Apple Payに登録したTouch IDかFace IDで認証します。
次に、右上の「完了」をタップします。
Suicaのトップページに戻り、チャージ金額と合計残高が表示されるので、無事にチャージできたか確認しましょう。うまくチャージ出来ない場合は、通信環境や登録しているクレジットカードの利用状況などを確認してください。
Apple PayでSuicaを開いていると残高が表示され、横の「チャージ」ボタンからもチャージが可能です。
現金でのチャージはコンビニが対応!
また、現金でのチャージはコンビニが対応しています。現金でモバイルSuicaへチャージできる店舗は次の通りです。
- NEWDAYS
- サークルK・サンクス
- セブン-イレブン
- ファミリーマート
- ミニストップ
- ローソン
- イオンの一部店舗
- ビックカメラ 等
上記店舗のレジにて、「モバイルSuicaに現金でチャージしたい」と依頼します。チャージ金額はコンビニによって違いますが、いずれも1枚のSuicaにチャージできる金額は20,000円までです。また、セブン-イレブンの一部店舗にある現金チャージ対応可能なセブン銀行ATMでも、現金でモバイルSuicaにチャージできます。
駅の現金チャージ付き券売機は多くない!
JR東日本の一部の駅では、モバイルSuicaに現金チャージできる専用の券売機がありますが、下記リンク先の一覧から分かるように、駅の現金チャージ付き券売機はそう多くありません。
このように、通常の緑色の券売機と違い、ピンク色の「チャージ専用」と書かれた券売機で、モバイルSuicaの現金チャージができます。その際は、WalletのSuicaに現金でチャージします。
駅の専用機でSuicaに現金チャージする際のポイントとして、Walletで「ヘルプモードをオンにする」設定が必要です。まずWalletアプリでSuicaを選び、右下「i」をタップしてこの画面を開きます。次に下部の「ヘルプモードをオンにする」をタップします。
ヘルプモードとは、端末の不具合でSuica残高が正しく表示されない時や、読み取り機に未反応などエラーが発生した時に起動するモードで、通常より長い1分間Suicaの通信を有効にするモードです。駅の専用機でチャージする際、読み取りに時間がかかるため「ヘルプモード」にしてから実行します。
Walletに認証が表示されたら、Apple Payに登録したTouch IDかFace IDで認証して「ヘルプモード」をオンにします。
あとは、券売機の指示に従ってチャージすればOKです。モバイルSuicaの使い方で現金チャージを利用したい方は、お近くの駅に対応の専用機があれば、是非試してみましょう。
改札でiPhoneのSuicaが反応しないときは?
Suicaの代表的な使い方と言えば、交通系ICカードとしてチケットや定期券代わりの使い方ですが、改札でiPhoneのSuicaが反応しないときはどんな対処法があるのでしょうか。チャージ金額が足りない時は改札でブザーが鳴るので分かりますが、改札に反応さえしないときの対処法をご紹介します。
駅員に改札にある端末で対応してもらう
まずご紹介したいのは、駅員に改札にある端末で対応してもらう方法です。自分で様々な対処法を試してもうまくいかない場合に有効です。改札の駅員窓口には、モバイルSuicaが反応しにくい際にSuicaを読み取る特殊な端末があります。この改札窓口の端末でSuicaを読み取ってもらいましょう。
ポイントとして、その時はWalletでSuicaを「ヘルプモード」にして改札の駅員に渡しましょう。ヘルプモードとは、記述の通り、WalletのSuicaが反応しにくい時に起動するモードで通常時よりもSuicaを読み取りやすくするモードです。
WalletでSuicaの「ヘルプモードをオンにする」設定は、お伝えしたように、WalletでSuicaを選び右下「i」か「…」をタップ→下の「ヘルプモードをオンにする」をタップ→事前設定したTouch IDかFace IDで認証すればOKです。
しかし、毎回改札窓口で駅員さんに読み取ってもらうのも手間で、モバイルSuicaのメリットがありません。窓口の端末で読み取った際に、駅員さんより原因を教えてもらえる場合もありますが、Apple CareやJR東日本のSuicaサポートデスク(050-2016-5005〔有料〕・年中無休・8時~22時)に相談しましょう。
iPhoneをかざす場所はandroidスマホと違う
androidスマホでモバイルSuicaを利用する際は、端末の裏側にFelicaのマークがあり、その部分を改札の読み取り機にかざす使い方をしますが、iPhoneをかざす場所はandroidスマホと違うので注意しましょう。
こちらの動画は、自動販売機で電子マネーのiDを使った例ですが、androidスマホとiPhoneのFelicaの位置の違いを分かりやすく紹介しています。モバイルSuicaも同様で、iPhoneのFelica機能を使って決済します。動画にあるように、iPhoneのFelica位置は端末裏側の上部にあります。
改札でSuicaが反応しない場合は、改札でiPhoneの上部をかざしてみてください。改札だけでなく、自動販売機や店舗などでWalletのSuicaを利用する際も、この上部をかざす使い方はポイントなのでおさえておきましょう。
ApplePay特有のエクスプレスカードへ登録の有無
次にご紹介する対処法は、Apple Pay特有の「エクスプレスカード」へ登録の有無を確認します。この「エクスプレスカード」設定とは、Touch ID/Face IDの認証無しで、またスリープ状態(画面ロック中)でも駅の改札でSuicaが使えるApple Pay特有の設定です。
改札を通る度に、ロック解除とTouch ID/Face ID認証するのは時間がかかり不便なため、通常はSuicaをiPhoneに登録時、またWalletに取り込む際に同時に「エクスプレスカード」設定もされますが、iOSアップデートなどで「エクスプレスカード」設定が外れることがあります。その場合は、iPhoneの「設定」から「エクスプレスカード」を再設定します。
Apple Payのエクスプレスカード設定を確認するためには、まずiPhoneの「設定」アプリを起動し、「WalletとApple Pay」をタップします。
次に「エクスプレスカード」を確認し、「なし」と表示されていたらエクスプレスカード設定が無いか外れているため、そこをタップします。
次に表示されたSuicaをタップし「✔」が付いたらエクスプレスカード設定の完了です。もし、複数のSuicaがあり、エクスプレスカードに設定したいSuicaを変更したい場合も、この設定方法で変更できます。
エクスプレスカード設定が完了したら、再度改札に通し反応するか確認します。それでも反応せず、他の要因もクリアしている場合は、Apple CareやSuicaサポートデスクに問い合わせましょう。
このエクスプレスカード設定は、現状Suicaのみ可能ですが、改札以外でSuicaを利用する時はエクスプレスカード設定をしていてもTouch IDやFace ID認証を求められることが多く、毎回iPhoneの画面ロック解除が面倒な時に便利な設定があります。
iPhoneの「設定」→「WalletとApple Pay」を開き「ホームボタンをダブルクリック」をオンにします。以降は、SuicaなどをApple Payで使う際にiPhoneのホームボタン(ホームボタンが無い端末はサイドボタン)をダブルクリックすると、すぐにApple Payが起動します。
スマホケースなしの使い方でタッチしてみる
次にご紹介する対処法は、スマホケースなしの使い方でタッチしてみる方法です。通常iPhone用のケースの多くは、ケースがあってもFelicaが反応する仕様になっていますが、もし改札でSuicaが反応しない時にケースを外して反応する場合は、そのスマホケースが原因のためケースなしで改札にタッチします。
また、このような手帳型のスマホケースを使っていてケース内にPASMOなど他のICカードを入れている場合は、その他のICカードが原因でSuicaがうまく反応しないこともあるため、Suicaを改札で利用するときは、他のICカードを外すか、ケースなしの使い方で試しましょう。
手帳型ではないスマホケースであれば、他のICカードを入れずに使えるため、もしご利用のケースが原因で改札でSuicaが反応しない場合は、他のタイプのケースを検討しても良いでしょう。
本体のFeliCaまたは電源系故障を疑う
WalletのSuicaは、Felica機能で改札の読み取り機に反応し、またiPhoneの電源が入っている際に反応します。そのため、他の要因は問題がなく改札でSuicaが反応しない場合は、iPhone本体のFelicaまたは電源系故障を疑います。
最新のiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRでは、本体の充電が必要な状態になっても「エクスプレスカード」に予備電力機能があるため、電源機能が故障していなければSuicaも使えます。しかし、iPhoneの充電があり、改札以外でもSuicaが反応しない場合は、本体のFelia機能や電源系の故障が原因の可能性が大いにあります。
購入1年以内であればApple Careに、またAppleサポートやApple Store・Apple正規代理店に、原因調査と修理を依頼しましょう。
機種変更する場合の情報引き継ぎ方法は?
iPhoneのSuicaの使い方で問合せが多いのは、機種変更する場合の情報引き継ぎ方法です。iPhone同士で機種変更する場合と、androidからiPhoneに機種変更する場合とで必要な事前設定が変わります。機種変更を検討されている方は、是非参考にしてください。
機種変更で情報を引き継ぐにはiCloudが必要
まず、iPhone同士の機種変更で情報を引き継ぐにはiCloudが必要です。iCloudとは、iPhoneなどApple製端末で利用できるオンラインクラウドで、機種変更前にiPhoneのアプリやデータなど情報のバックアップを取り、新端末へ引き継ぎできます。つまり、別の端末間の情報引き継ぎにはiCloudが必要になります。
iCloudの設定が済んでいない場合は、iPhoneの「設定」→「Apple ID」と進み、登録したApple IDでログインすればすぐiCloudは有効になります。iCloudの設定を確認するには、そのまま「iCloud」をタップするとiCloudの設定の確認や、iCloudでのバックアップを実行できます。
Apple IDとは、App StoreやiCloud、iTunesなどAppleの各種サービスを利用する際に必要なID・パスワードで、通常はiPhoneの初期設定で登録しています。App Storeを利用できれば設定済ですが、Apple IDやパスワードが不明の時は、iPhoneの「設定」→「Apple ID」で確認できます。
機種変更の際に、iCloudで情報を引き継ぐためにもApple ID・パスワードは必要なので、機種変更前に確認しておきましょう。また、iCloudは基本的に無料のサービスのため、安心して利用してください。
旧本体からApple Payの情報を削除しておく
iPhone同士の機種変更でSuicaを引き継ぐ際のポイントとして、旧本体からApple Payの情報を削除しておきましょう。モバイルSuicaの特徴として、同じSuicaを複数端末で利用できない規定があります(Suicaは同期できません)。そのため、旧本体でApple PayにSuicaが残っていると、新端末でSuicaの引き継ぎが出来ません。
iCloudの設定・バックアップをとり、Apple IDの確認など必要な手続きを済ませたら、旧本体からApple Payの情報を削除しましょう。iPhone機種変更のモバイルSuicaの引き継ぎ手順については、下記リンク先を参照ください。
また、androidやフィーチャーフォン(従来型の携帯電話)のモバイルSuicaをiPhoneに引き継ぐ方法については、下記リンク先を参照ください。
iPhone版Suicaのメリットは?
iPhoneでSuicaを利用するにあたり、iPhone版Suicaのメリットはどんなものがあるのでしょうか。使い方のポイントにもなるため、参考にしてください。
チャージがいつでもどこでも可能になる
まずあげられるのは、チャージがいつでもどこでも可能になる点です。ビューカードのオートチャージを除き、Suicaカードでは駅の券売機やコンビニなど、対応機が無ければチャージできません。
iPhone版Suicaでは、通信環境があり登録クレジットカードが有効であれば、SuicaアプリやWalletから、いつでもどこでも簡単にチャージできるため、ストレスもなく大きなメリットです。
モバイルSuicaのお得なチケットが買える
次にあげられるのは、モバイルSuicaのお得なチケットが買える点です。カード型Suicaでは購入できない、モバイルSuicaだけのお得な新幹線のチケットが、「モバイルSuica特急券」です。事前にモバイルSuicaで予約・購入し駅の改札もチケットレスで通過できるだけでなく、紙の新幹線チケットよりもお得に利用できます。
紙の新幹線・自由席のチケットよりお得な料金で新幹線・指定席を利用できる「モバトク」と、さらにお得な料金で利用できる「スーパーモバトク」があります。
この「モバイルSuica特急券」ですが、乗車時間前・未使用(改札通過前)であれば、一定の手数料はかかりますが、駅に行かずともSuicaアプリの操作で「払い戻し」も可能です。注意点として、払い戻し前に別のモバイルSuica特急券を購入すると払い戻しが出来なくなるため、必ず先に払い戻し申請しましょう。
JR東日本より、この「モバイルSuica特急券」は、2019年度末に予定されている新たな新幹線IC乗車サービスの開始に合わせ、サービスの提供が終了される予定です。新たな新幹線IC乗車サービスの開始日や価格はまだ発表されていませんが、また同様な割引サービスが期待されます。
iPhone1台で複数のSuicaが使える
さらに、iPhone1台で複数のSuicaが使える点も大きなメリットです。iPhone版Suicaには、2枚以上のSuicaを発行・登録でき、そのうち1枚だけをエクスプレスカードに設定できます。iPhoneの利用者名義と同一名義、Walletに追加できるカード枚数上限以内であれば、同時利用は2枚までですが、複数のSuicaを利用できます。
Walletに追加できるカードの上限枚数は、iPhone7・iPhone7 Plusであれば8枚、iPhone8以降であれば12枚まで追加可能です。
プライベート用と仕事用など、複数のSuicaを登録して使い分けできるので便利です。改札で利用するSuicaの切り替えは、お伝えした手順で、iPhoneの「設定」→「WalletとApple Pay」→「エクスプレスカード」からSuicaを選び直せば良いだけです。
iPhone版Suicaのデメリットは?
メリットをお伝えしたところで、iPhone版Suicaのデメリットはどんなものがあるのでしょうか。SuicaアプリとWallet(Apple Pay)の両方にSuicaが登録されるiPhone版ならではの特徴もあるため、注意しましょう。
クレジットカードはApple Pay対応のものが少ないこと
まずあげるのは、登録できるクレジットカードはApple Pay対応のものが少ないことです。モバイルSuicaに登録できるクレジットカードでも、VISAやDinersのように、Apple Payに対応していないものがあり、注意が必要です。
例えば、モバイルSuicaにVISAカードを登録しても、Apple PayでVISAカードでのチャージが出来ないため、VISAカードでSuicaにチャージをするには、Suicaアプリからチャージする必要があります。これは、Apple Payの厳しいセキュリティや規定が理由のため、今後は各社の努力でApple Payに対応するのを待ちましょう。
こちらがApple Payに登録できるクレジットカードの例です(他にYahoo!カードやANAカードなどもあります)。下図のモバイルSuicaに登録できるクレジットカードにある、VISAやDiners Clubがありません。
android用モバイルSuicaと比べると設定が面倒
次にあげるのは、android用モバイルSuicaと比べると設定が面倒という点です。android用モバイルSuicaは、登録や設定もシンプルで分かりやすく、またFelicaを搭載したandroidスマホであれば、モバイルSuicaを設定したらすぐ利用でき、エクスプレスカード設定も不要で改札で端末のFelica部分をかざして使えます。
iPhone版Suicaは、改札で認証なしで利用するには「エクスプレスカード」設定が必要で、Walletでの利用もApple Payの仕様からTouch IDやFace IDの設定が必要です。そのため、機種変更の手順もandroidに比べて少し面倒ですが、これはApple Payの高いセキュリティが理由のため、面倒な分、安心できます。
iPhoneでSuicaを使ってみよう
今回は、iPhone版Suicaの使い方のまとめとして、iPhoneのSuicaの登録方法やチャージ方法、改札で反応しないときの対処法やメリット・デメリットなどをご紹介してきました。まだApple Payに対応するクレジットカードが少ないとはいえ、便利でお得なサービスが多く、iPhoneの高いセキュリティで守られたSuicaは安心して利用できます。
総合して、メリットの方が大きいと言えるでしょう。是非、この機会にiPhoneでSuicaを使ってみましょう。