2019年08月05日更新
Android File Transferの使い方!USBでMacと接続してファイル転送できない対処法は?
Android File Transferは、AndroidとMac間でファイルをUSB接続で転送する際に使う、Googleの公式ソフトウェアです。ここでは、Android File Transferの使い方や接続できない時の対処法について説明します。
目次
- 1Android File Transferとは
- ・MacとAndroidをUSBで接続してファイル管理が出来る
- ・Mac用Google公式無料ソフト
- 2Android File Transferの使い方
- ・Macにインストールする
- ・MacとAndroidをUSBで接続
- ・MacでAndroidのファイルを操作
- 3Android File Transferでエラー原因と対処法
- ・AndroidがMacに認識されない
- ・Android端末のストレージにアクセスできない
- ・Android File Transferからファイルが開けない
- 4Android File Transferの自動起動を停止する方法
- ・自動起動ON/OFFの切り替え
- 5Android File TransferでMacとAndroidのファイルを簡単に管理
- ・Androidの記事が気になった方にはこちらもおすすめ!
Android File Transferとは
Androidスマホを使用している際、Macで作成したファイルを移動中に閲覧・編集したい場合など、Macで作成・編集・ダウンロードしてしたものを移したい時、または、Androidで撮影した写真をMacで編集したい時など、Macにあるファイルをスマホに移すことができないかと思ったことはないでしょうか。
そういう時、「Android File Transfer」というソフトウェアを使用する必要があります。いわゆるiPhoneにiTunesあるのと同様で、Androidには「Android File Transfer」があり、iTunes同様、無料で使用することができます。
MacとAndroidをUSBで接続してファイル管理が出来る
残念ながら、iPhoneと同様で、Androidスマホを単にMacとUSB接続するだけで自動的にファイルのやりとりできない仕様になっており、Android File Transferというソフトを介する必要があります。
Android File Transferを使用することによって、通常の外付けハードディスクやメモリーカードのようにAndroidスマホを認識し、スマホ内の写真や音楽のファイルをMacに転送したり、Macで行なっていた作業ファイルをスマホに転送したりするといった使い方が可能になります。
WiFiを使うことができない環境での大きなファイルを転送する際や公衆無線LANでセキュリティに懸念がある場合、USB接続でAndroidを充電しながら早くファイルを転送したい時に重宝します。
MacでAndroidのファイル管理するなら必須
Androidで使用できるアプリのほとんどは、ファイルの保存先を指定できない仕様になっているか、非常に複雑な操作が必要だったりして、使い方を間違えると、アプリが使用できないようになるなど、問題の原因になる場合があります。
また、Android端末の中には、メモリが少ない機種も多く、使い方によっては、いくつかのアプリと写真を撮っただけでメモリがすぐに満杯になってしまうことがあります。
その結果、スマホ内のどこにファイルがあるか不明であったり、同じファイルが色んな場所に保存されたり、不必要にメモリを消耗してしまい、端末の動作がモッサリしてしまい、思った操作ができないなどの状況に陥ることがあります。
そういう時、Android File Transferを使用することによって、Mac上でAndroid内のファイルを整理したり、Macに写真を転送し、Androidのメモリを空けたりするといった使い方ができます。
Mac用Google公式無料ソフト
Android File Transferは、Googleが公式に開発しているソフトウェアで、Androidの公式ホームページにてダウンロードすることができます。iPhone用のiTunes同様、ダウンロード及び使用は全て無料です。
Android File Transferの使い方
では、実際にAndroid File Transferの導入方法及び使い方について説明します。
Macにインストールする
Android File Transferを使用するには、最初にAndroid公式ホームページからダウンロードする必要があります。尚、Android端末は、インストールが完了するまでMacに接続しないでください。Android File Transferの公式ダウンロードサイトは次の通り:https://www.android.com/filetransfer/
Android公式ホームページを開きましたら、ページ中央にあります「Download Now」ボタンをクリックすれば、ダウンロードが開始します。
ダウンロードが完了したら、そのファイルを開き(ファイル名はAndriodFileTransfer.dmgです)、左側にある緑色のアンドロイドのアイコンを左のアプリケーションフォルダにドラッグアンドドロップしてください。
Macの設定によっては、下記のような画面が出る可能性があります。その際は、「開く」をクリックすればインストールを進めることが可能になります。
これにより、自動的にインストールが完了します。次にAndroid File Transferの使い方を見ていきましょう。
MacとAndroidをUSBで接続
インストールが完了しましたら、Androidを購入時に付属したUSBケーブルでMacに接続してください。接続することによって、自動的にAndroid File Transferが起動します。
尚、購入時に付属していたUSBケーブル以外で接続した場合、MacがAndroidを認識しない場合があります。もし、付属したUSBケーブルを紛失した場合や破損している場合は、下記の画像のような市販の「データ転送対応」ゲーブルを購入してください。充電用のUSBケーブルではデータ転送できない可能性がありますのでご注意ください。
Android端末をMacに接続した際、自動的に下記のような画面が起動します。
自動的に起動しない場合は、画面の上部から下にスワイプして、「Androidシステム」とタイトルがついている「USB充電」または「ファイル転送」と書かれているメニューにタッチすれば上記の画面が表示されます。
この「USB接続」メニューで「ファイル転送」を選択し、「1回のみ」または「常に接続」のうち、該当する方を選んでください(今回だけMacに接続したい場合、または毎回手動で選択したい方は「1回のみ」を、今後Android端末をMacに接続した際、自動的にファイル転送が行えるように設定したい場合は「常に接続」を選択してください)。
尚、本設定は、Macごとに設定する必要がありますので、例え「常に接続」を選択しても、新しいMacなど、別のMacに接続した場合は、再度設定する必要があります。また、「充電」や「パワーサプライ」など、ほかの設定を行うとAndroid File Transferと通信できないので、その際は再度「ファイル転送」を選択してください。
MacでAndroidのファイルを操作
AndroidをMacに接続し、Android File Transferが自動的に起動したら、ファイルの操作を行えます。
ファイルを転送
Android File Transferの画面には、MacのFinderと同じように、Android上にあるフォルダやファイルが表示されます。
各アプリ専用のフォルダとAndroid標準のフォルダがあります。標準フォルダは以下の通りです:
フォルダ名 | 説明 |
Android | 各アプリのキャッシュ、保存データや一時データが保存されています。これらのファイルを削除したり移動したりした場合、アプリが正常に起動なかったり動作しなかったりする可能性がありますので、触れない方がいいです。 |
Alarm | ここにはアラームに使用しているアラーム音が保存されています。 |
Ringtones | ここには着信音が保存されています。 |
Notifications | ここにはSMSなどの通知を受信した際の着信音が保存されています。 |
Cardboard | VRアプリを使用している場合、ここに一部のファイルが保存されています。VRアプリを使用していない場合は空、または無い場合があります。 |
DCIM | スマホのカメラで、内蔵のカメラアプリで撮影した写真や動画が保存されています。他のアプリを使用して撮影した写真はここではなく、アプリのフォルダや後述のPicturesフォルダに保存されている場合があります。 |
Downloads | ブラウザーやほかのアプリでダウンロードしたファイルが保存されています。 |
Pictures | 標準のカメラアプリ以外で撮影した写真やアプリで使用している画像などが保存されています。 |
Music | フォルダの名前の通り、音楽が保存されています。 |
Movies | 映画・動画視聴アプリが映画を保存するフォルダです。 |
Videos | 標準のカメラアプリ以外で撮影した動画などが保存されています。 |
Podcasts | フォルダの名前の通り、Podcastが保存されています。Podcastを聴かない場合は空か、フォルダがない場合があります。 |
Android端末の写真をスマホからMacへ移したい場合、上述のDCIMフォルダからMacの保存したいフォルダへドラッグアンドドロップしたら、コピー完了です。逆にMacからAndroidへ画像を移す際、Picturesフォルダへドラッグアンドドロップすることによってコピーすることができます。
ファイルを削除
Android上に保存されているファイルを削除したい場合は、削除したいファイルを選択し、ごみ箱にドラッグアンドドロップするか、
タッチパッド・トラックパッドを使用している場合は、指2本を触れた状態でクリック、Windows式マウスを使用している場合は右クリックして、メニューから削除を選択してファイルを削除してください。
キーボードで操作する場合は、削除したいファイルを選択して、command+deleteボタンを押せばファイルを削除できます。さらに、画面上部にあるメニューバーの「ファイル」メニュー内にも同様に「削除」項目があります。
尚、Android File Transferでファイルを削除した場合、ファイルは「ゴミ箱」へ行かず、直接削除されますので要注意です。
フォルダを作成
Android端末内に新しくフォルダを作成したい場合は、フォルダを作成したい場所を選択し、shift+command+Nを押すか、タッチパッド・トラックパッドを使用している場合は、指2本を触れた状態でクリック、Windows式マウスを使用している場合は右クリックでメニューを出し、「新しいフォルダ」を選択してください。
または、画面上部のメニューバーから「ファイル」⇒「新しいフォルダ」を選択してください。
他に、ウィンドウ右上部にあるフォルダのアイコンをクリックすることによって新しいフォルダを作成することが可能です。
Android File Transferでエラー原因と対処法
説明通りの使い方をしたのにAndroid File Transferが自動的に起動しない、ファイル転送ができないなど、Android File Transferを使う上でよく遭遇するエラーの原因及びその対処法を説明します。
AndroidがMacに認識されない
Android File Transferをインストールして、Android端末を購入した際のUSBケーブルを使用してMacに接続した、「データ転送用」のUSBケーブルを使用して接続したのにAndroid端末を認識できないとMac上に表示される場合は、次の理由が原因が考えられます。
- 単純に初回接続が悪く、Android端末を認識できない可能性がありますので、USBを一度AndroidからもMacからも抜いて、再度接続することによって、認識する場合があります。
- 場合によってはUSBケーブルの接続口、Mac側のUSBポートまたはAndroid側の接続口にホコリなどが入って接触不良を起こしていて、認識できない場合があります。その場合は、キーボードの掃除などで使用するエアダスターを使ってキレイにすることによって接続できるようになる可能性があります。
- ケーブルに問題がない場合は、Android側のUSB接続設定ができていない可能性があります。その場合は、画面上部から下へスライドし、「Androidシステム」とタイトルがついている「USB充電」または「ファイル転送」と出ているところをタッチし、表示されるメニューで「ファイル転送」を選択してください。その後、メニュー下部にある「1回のみ」または「常に接続」を選択して下さい。
Android端末のストレージにアクセスできない
AndroidをMacに接続して、MacがAndroidを認識はできたものの、Android側の設定により、MacがAndroidのストレージにアクセスできない場合、Macの画面に下記のような画面が表示されます。
この画面が表示された場合、Android端末の画面ロックを解除して下さい。画面ロックを解除してもMac側の画面が変わらない場合は、Android端末の設定画面へ行き、「開発者向けオプション」を選択
その際、もし下記のような画面が表示されたら「OK」を選択
「USB設定の選択」をタッチし、
「MTP(Media Transfer Protocol)」を選択して下さい。これにより、AndroidがUSB接続された際、自動的にMac側がAndroid端末内のデータが読み取れます。
Android File Transferからファイルが開けない
残念ながら、Android File Transfer上ではファイルを開くことができず、開こうとすると下記のような画面が表示されます。
この場合は、一時的にMacへファイルをコピーして、そのコピーしたファイルを開いてください。
Android File Transferの自動起動を停止する方法
一度Android File Transferをインストールすると、Android端末を接続した際に、毎回自動的に起動してしまいます。常にAndroid File Transferを使用するのであれば、特に問題ありませんが、単にAndroid端末を充電したいとき、特に自分のではなく友人の端末を充電するという状況になると、自動的にAndroid File Transferが起動しないようにした方がいいでしょう。
自動起動ON/OFFの切り替え
残念ながら、Android File Transferの設計上、簡単にMacで自動的に起動することを止める方法はなく、いくつかの手順を踏む必要があります。
1)現在AndroidをUSBでMacに接続しているのであれば、取り外してください。
2)Android File TransferがMac上で起動している状態であれば、閉じてください。
3)「Finder」を開いて、左側のサイドバーにある「アプリケーション」フォルダを開き、「アプリケーションフォルダー内にある「ユーティリティ」フォルダを開いてください。
4)「ユーティリティ」フォルダ内にある「アクティビティモニタ」を開いてください。
5)「アクティビティモニタ」で「CPU」を選択し、「Android File Transfer Agent」を見つけて、ダブルクリックしてください。
6)次に出てきた画面で「終了」を選択
7)「このプロセスを終了してよろしいですか?」と書かれた画面がでたら、「終了」を選択
8)次にFinderへ戻り、アプリケーションフォルダ内にある「Android File Transfer」を右クリック/2本指クリックし、メニューを出し、「パッケージの内容を表示」をクリックしてください。
9)表示される「Contents」フォルダを開き、
「Helpers」フォルダを開いてください。
10)「Helpers」フォルダにある「Android File Transfer Agent」ファイルの名前を変えてください。名前は自由に変えていいですが、次のステップで必要になるので、忘れないでください。
11)Command + Shift + Gを押して、「/Users/ユーザ名/Library/Application Support/Google/Android File Transfer」を記入して、「移動」をクリック。尚「ユーザ名」とは、実際にログインしているユーザ名です。Finderの左側にあるメニューの一番上に表示されています。
12)表示されるフォルダ内にある「Android File Transfer Agent」を先ほど10で記入した名前へ変更
以上で設定が完了です。
Android File TransferでMacとAndroidのファイルを簡単に管理
以上がAndroid File Transferの使い方です。Android File Transferの使い方がわかれば、今までになかったAndroid端末の使い方や、Macとの連携方法ができます。
中には、通勤電車の中でAndroidで作業しながら、オフィスや自宅についてから作業の続きを行う、といった使い方や、Androidタブレットのアプリにある画像加工ソフトを使用して、最後の仕上げをMacで終えるといった多彩な使い方が可能です。
一度使い方がわかると、Macユーザとしては手放せないソフトになります。Android File Transferの使い方がわかるだけでより一層Androidを有効に使えるので、ぜひお試しください。