PC版PS3エミュレータのRPCS3が人気です。RPCS3のダウンロードおよびインストールから動作設定、さらにはゲームソフトの起動確認も解説します。さらにアップデートやその他の役立つ情報についても、PS3エミュレータとしてのRPCS3についてまとめてみました。
ゲームのエミュレータは今までにもたくさん出回っていますが、その中でPC版PS3エミュレータが話題になっています。以前はPSおよびPS2のエミュレータが人気を呼んでいましたが、さすがにPS3ともなると困難があったからです。RPCS3とはどのようなエミュレータなのでしょう。
RPCS3とはPS3(Sony PlayStation 3)のエミュレータおよびデバッガーです。RPCS3はWindows、Linux、BSD用のC++で記述したマルチプラットフォームのオープンソースとなっています。創設者はプログラマーのDHとHykemで、DHはRPCS3の父と言われています。彼は2011年5月23日にプロジェクトを設立しました。
RPCS3のコードベースの基盤を確立、その後の多くの機能強化を担当しました。2016年半ばにプロジェクトを離れてPlayStation4関連の研究に就いたのです。一方共同設立者のHykemはPlayStation3の多くの機能のリバースエンジニアリングを担当し、PS3のセキュリティコンポーネントの多くをエミュレートする暗号化エンジンを構築しまったのです。
彼はコンピュータサイエンスの修士号を持っている技術者ですが2016年半ばに深刻な状況に陥り、コンピュータの世界から消えてしまいました。
Hykemが残したメッセージでは名言を避けていますが、彼が身を引かざるを得なくなった原因には、ハッキングと著作権問題が関係しているようです。なお、二人の創設者がいなくなってもRPCS3は多数の研究者と支援するパトロンのおかげで開発が継続されています。
PS3の正式名称はPlayStation3(プレイステーションスリー)で、発売は2006年11月11日となります。発売元はソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)です。PS3は2000年3月4日に発売されたPS2の後継機で第7世代です。ちなみにPS2は2019年現在でゲーム機史上で最高に売れたゲーム機と言われており、販売実績は1億5500万台となっています。
なお、現在最も新しいのは2013年11月15日に発売された第8世代のPS4です。
PS3エミュレータのRPCS3の推奨システム要件は次の通りです。
CPU | TSX-NI搭載のIntel Quad-core以上(Haswell以上) |
CPU | AMD Hexa-core以上(Ryzen) |
GPU | Vulkan互換のAMDまたはNVIDIAカード |
RAM | 8GB以上 |
OS | Windows7/8/10 64-bit/Linux 64-bit/BSD 64-bit |
CPU | 任意のx64対応プロセッサ |
GPU | OpenGL 4.3互換以上 |
RAM | 2GB以上 |
OS | Windows7/8/10 64-bit/Linux 64-bit/BSD 64-bit |
RPCS3エミュレータの32bit版というのも存在します。具体的にはRPCS3x86というものですが、これには注意が必要です。何故ならばRPCS3は基本的に64bitOS(x64)でしか動かないからです。従って32bit版を見つけても飛びついてはいけません。
それでは早速PC版PS3エミュレータのRPCS3を導入してみましょう。導入を進めるに当たってあらかじめ用意しておくものや、ダウンロードおよびインストール方法について説明します。
用意するものは、PC、RPCS3本体、PS3ファームウエア、ゲームソフトです。PCのスペックについては、前の項に推奨システム要件および最低システム要件を記載してあります。
RPCS3を使用するために必要なダウンロードおよびインストール関係について説明しましょう。RPCS3は大変使いやすいエミュレータとの評判ですが、一定の準備が必要です。
まずはRPCS3を動作させるためのパッケージをダウンロードする必要があります。その訳は、RPCS3本体はMicrosoft Visual C++というソフトで書かれているために、これをサポートするデータをインストールする必要があるのです。Microsoft社の「最新のサポートされるVisual C++のダウンロード」のサイトへアクセスします。
そしてそこから、x64:vc_redistx64.exeをダウンロードします。ダウンロードをしたら規約に同意の上、インストールすれば良いのです。
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