dポイント投資の「後出しじゃんけん」投資法が利用できなくなりました。今回は、dポイント投資の優遇テクニック、「後出しじゃんけん」投資法を利用できなくしたルール改悪の内容について解説します。ドコモはこの負けない投資法にしばらく寛容でしたが、現在は完全に無効です。
国内では様々なポイントサービスが提供されている昨今ですが、その中の1つ「dポイント」に関する話題で「dポイント投資」というものがあることを知っていますか?最近にわかに盛り上がりを見せているポイント投資の一環ですが、全くの投資素人でも疑似的に投資体験ができると注目されています。
ポイント投資とは、文字通り商品購入・サービス利用などで付与される「ポイント」を元手に投資ができるサービスですが、大別すると2つのタイプがあります。
1つはポイントを金額に換算して実際に金融商品を購入して運用するタイプ、もう1つはポイントを値動きのある指標(投資信託の基準価額)に連動させて、あくまでポイントのまま疑似的に投資を体験するタイプです。「dポイント投資」は後者になります。
NTTドコモのdポイント投資とは、投資ロボアドバイザー(金融商品の選定や買付などの管理を自動で行うシステム)のサービスを提供する「THEO」社とNTTドコモが連携したポイント投資サービスです。
dポイント投資でユーザーが実際に行うことは、単純に言うと、AI投資信託の銘柄(金融商品)を選択するだけです。NTTドコモが提供する「dポイントクラブ」アプリから投資を始められます。
このdポイント投資は、近年、一部のポイント投資家から優良投資として注目されていた経緯があります。その理由は、ある特定のテクニック・方法を利用すると、ほぼ確実に(勝率100%)ポイントを稼げる・負けないという事実があったからです。
詳細は後述しますが、dポイント投資には、事前に値動きの上がり・下がりを確認した上で投資する「後出しじゃんけん」的なテクニックが存在しました。
ただし、現在はドコモが投資システムのルールが改定し、ほぼ勝率100%の投資方法は使えなくなっています。次章から、その優遇されていた投資方法と現在の投資システムの改定状況について解説します。
まずこの章では、dポイント投資の運営サイドが行った、投資システムルールの改定内容についてレビューします。このルール改定は、これまで負けない投資方法を活用してきたユーザーからは「改悪」と揶揄されています。
dポイント投資には、前述したようにあるテクニックを使うとほぼ負け知らずの状態で投資が行えたため、2018年12月以降、2回にわたって投資システムのルールが改定されました。そのため事実上、ほぼ勝率100%で稼げた投資方法は利用できなくなりました。
まず、1回目のルール改定(改悪)として、2018年12月17日より、1日に動かせる(追加できる)dポイントのポイント数に上限が設定されました。それ以前は、1日に動かせる(追加できる)dポイントのポイント数は無制限でしたが、上限が設定されたため、事実上1日に稼げるポイント数が頭打ちになりました。
つまり、1日に投資できるポイント数が限定されたため、それに伴って利幅も多くは望めなくなったということです。
具体的な数字で説明すると、一般ユーザーは2,000ポイントまで、「THEO + docomo」という姉妹投資サービスの利用者は 10,000ポイントまでが1日の追加ポイントの上限になりました。
そしてさらに、2019年6月24日より、投資ポイントの追加・引き上げの反映条件が改定(改悪)されました。以前は当日17時までの運用(投資ポイントの追加・引き上げ)はリアルタイムで反映されましたが、改定後は当日の18時にまとめて反映されるようになりました。
この反映タイミングのルールが変わったことで、事前に値動きの上がり・下がりを確認した上で投資する「後出しじゃんけん」的なテクニックが、完全に利用できなくなりました。
なお、この2回目のルール改定以降は、前回改定された「1日に追加できるポイントの上限ルール」は無効になっています。
次に、実際に行われていた、dポイント投資でほぼ勝率100%で稼げた投資方法の内容について解説し、その投資方法が利用できなくなった理由をレビューします。
dポイント投資で、ほぼ勝率100%で稼げた投資方法の概要を説明する際にポイントになるのが、「ポイント運用のリアルタイム反映」と「投資結果の毎日17:00更新」です。
この2つのポイントを利用すると、その日1日の銘柄の値動きを確認して上がり傾向か下がり傾向かを判断し、17:00直前でポイントを追加もしくは引き上げれば、確実に情報的に担保された投資を行えました。
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