クリスタの自動彩色機能の使い方を解説します。イラストに着色する際にクリスタの自動彩色機能を活用すれば、作業効率アップにつながります。クリスタの自動彩色機能では、より高度な詳細彩色設定を行えるので、使いこなせば実戦で利用できます。
今回は、デジタルイラスト描画ツールの定番、クリスタ(CLIP STUDIO PAINT)の自動彩色機能について、その全自動の塗り機能の使い方とうまく機能を使いこなすコツについてレビューします。
クリスタ(CLIP STUDIO PAINT)の自動彩色機能とは、2018年11月末にアップデートされたVer.1.8.4から追加された新機能で、AIがイラストの状況を深層学習して、全自動で塗りを調整・管理してくれる機能です。
自動認識で彩色してくれるので、クリエイターは線画を用意すれば、後はクリスタ(CLIP STUDIO PAINT)が塗りのニュアンスを全自動でコーディネートしてくれます。
自動彩色機能を使いこなせば、イラストの色塗りを短時間で済ませられるので、作業の効率化につながります。
次に、クリスタ(CLIP STUDIO PAINT)の全自動彩色機能の基本的な使い方について解説します。
まず、色を塗りたいイラストの線画を用意します。全自動彩色機能は、一枚のレイヤーに対してのみ有効化設定を行えるので、線画が複数のレイヤーで構成されている場合は、事前に統合した一枚のレイヤーを用意します。
一枚のレイヤーの線画を用意できたら、そのレイヤーを指定した状態で、レイヤーパレット内の「参照レイヤーアイコン」(灯台マーク)をクリックします。参照レイヤーに指定されるとレイヤー表示に灯台マークが添付されます。
次に、画面上方のツールバーから「編集」→「自動彩色(先行プレビュー)」→「全自動彩色」を選択すると全自動彩色が適用されます。自動彩色された新規のラスターレイヤーが最上段に作成されます。
これで一応、線画内のそれぞれのパーツに割り当てて、自動で塗りが適用されますが、このようなオーソドックスなやり方だけでは、気の利いた彩色に仕上がらないことがしばしばあります。その場合は手順として一工夫、追加する必要があります。
次に、クリスタ(CLIP STUDIO PAINT)の全自動彩色機能を利用する際に、自分の塗りたい色をおおまかに設定して有効にする方法を解説します。
まず前項と同様に、色を塗りたいイラストの線画を用意し(一枚のレイヤーに統合しておきます)、次に、線画レイヤーをクリックして指定して、レイヤーパレット内の「参照レイヤーアイコン」(灯台マーク)をクリックします。参照レイヤーに指定されるとレイヤー表示に灯台マークが添付されます。
次に、線画のレイヤーの下方に、新規でもう一枚、おおまかな色の配置を指定するためのラスターレイヤー(色設定レイヤー)を作成します。
色設定レイヤーを作成したら、おおまかで良いので(べた塗りする必要はありません)線画内の区切られた範囲ごとに色を落としていきます。
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